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高野論説:小沢が応援した河村がなぜ名古屋市長選で圧勝したのか? (THE JOURNAL ニュース・スパイラル)
http://www.asyura2.com/09/senkyo62/msg/428.html
投稿者 旅烏 日時 2009 年 4 月 30 日 22:19:20: SWN/9Stw90kzo
 

小沢が応援した河村がなぜ名古屋市長選で圧勝したのか?——千葉と秋田の県知事選は小沢のせいで負けたはずなのに…
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2009/04/post_260.html

 マスコミの挙国一致的な論調によれば、あらゆる世論調査で「小沢一郎代表は辞任せよ」の声が6〜7割を占めていて、にもかかわらず小沢が辞めずに居座っていることが民主党に影を落としていて、千葉と秋田の県知事選で同党推薦候補が“連敗”したのはそのせいだということになっていた。だとすると、26日投開票の名古屋市長選に小沢を先頭に鳩山由紀夫幹事長や菅直人代表代行がこぞって応援に入って河村たかし=前民主党衆院議員が圧勝したのはどういう訳なのか。

 27日付読売は河村勝利を「連敗ストップ、民主安堵/小沢氏進退“先送り”の声」との見出しで、党内に「小沢問題の影響は少なく衆院選もこのまま戦える」vs「衆院選で接戦になれば党首のイメージが当落を左右するので早く交代を」という意見対立があると伝えている。また産経は「小沢秘書が逮捕・起訴された後、千葉、秋田両県知事選で敗れた民主党は連敗に歯止めをかけた……ものの、小沢氏の代表進退問題は引き続き、同党に影を投げかけている」と論評した。毎日も同じで「連敗していただけに一息ついた形」だが、小沢辞任論の沈静化にプラスと見る執行部と、もともと勝てる選挙で、みそぎにはならない」という若手の意見が分かれていると指摘している。

 つまりマスコミは、小沢が応援に行ったにも関わらず(?)河村が圧勝したのは何故なのか——河村は十分な個人的魅力があって「もともと勝てる選挙」だったので、小沢が応援に行って多少とも票を減らすことがあったとしてもやっぱり勝ったのか、小沢が行かなければもっと票を取ったのか、それとも小沢のお陰で多少とも票を増やしたのか、どちらでもなく小沢効果はプラスにもマイナスにも働かず関係なかったのか等々について何ら真剣な分析も評価もしないまま頬被りして、それでもなお民主党内に「小沢辞任論」がくすぶっていることを取って付けたように必ず付け加えて、何とかして小沢辞任への流れを絶やしたくないという思いを紙面に滲ませたのだった。

●何でも小沢のせい?

 そもそも、千葉と秋田の県知事選は民主党にとって「もともと負ける選挙」だったのであり、勝てる選挙だったのに小沢問題のせいで負けたしまった訳ではない。

 千葉の場合は、千葉市やそれ以西の市川、習志野、松戸、柏など東京ベッドタウン的な各市の“千葉都民”が県人口の8割ほども占めていて、その人々の間で圧倒的知名度を誇る森田健作が圧勝するであろうことは最初から予測されていた。それに対して民主党千葉が迷走の末に擁立したのは、ローカル鉄道を立て直した経営者で、立派な人物ではあるが地元以外はほとんど知られておらず、及ぶべくもなかった。

 秋田の場合は、自民党、社民党、連合が支援した佐竹敬久前秋田市長が勝利したが、民主党は本来、佐竹を擁立してしかるべきであったのが地元事情でそうならず、民主党と連合・社民党とがネジレてしまう形となり、結果は見えていたのであって、小沢問題で負けた訳ではない。

 ところがマスコミは、産経を例にとれば「秋田県知事選で民主党県連が支持した候補が敗れたことで、同党にとっては先の千葉県知事選に続く大型地方選での“連敗”となった。西松建設の巨額献金事件が、選挙戦に影を落とした格好だ。小沢氏の進退問題は、党の屋台骨を揺らし続けている。野党分裂選挙となったため、小沢一郎代表の辞任論が直ちに噴出することはないとみられるが、次期衆院選への悪影響への懸念は根強い」という調子で伝えた。

 ここでもマスコミは、両知事選が民主党にとって「もともと負ける選挙」であったことには触れず、従って小沢問題が本当のところどう影響したのかについてきちんとした分析をすることもなく、ただ何となく「小沢のせい」で負けたかのような印象を作り出そうと腐心したのである。小沢問題がそれほど「選挙戦に影を落とし」、従って「党の屋台骨を揺らし続けている」ほどであるのだとすれば、名古屋市長選ではその点はどうだったのか説明しなければ辻褄が合わないのではないか。

 改めて産経はじめマスコミに問いたい。千葉・秋田の“連敗”に小沢問題が「党の屋台骨を揺るがすほど」の深刻さで「影を落とし」ていたというのが本当ならば、名古屋市長選では何故そうではなかったのか。これにまともに答えられないのであれば、今後一切、単なる気分だけで、何もかも「小沢のせい」であるかに言うのを止めて貰いたい。

●民主優勢の地合いは不変

 実際には、民主優勢、自民劣勢の趨勢の下で政権交代を賭けた総選挙に向かっているという政局の流れは、基本的には変わっていないのではないか。

 3月29日の都下・小金井市議選では、民主公認3人全員が上位当選、得票率を10.6%から13.4%に伸ばした。「逆風はほとんど感じなかった」と当選者。また4月5日と12日、小平と日野の市議補選でも民主党系候補が勝利している。これについて都政新報社の吉田実編集部長は「サンデー毎日」5月3日号で「小沢秘書逮捕の影響は限定的で、むしろ麻生政権への不満から政権交代を望む有権者が予想以上に多いことが裏付けられた。小沢アレルギーはほとんどなく、民主には依然追い風が吹いている」と指摘した。

 朝日新聞20日付の「地方選党勢分析」によると、今年1月から4月12日までの44市議選で、自民公認は86から79へ議席を減らし、無投票を除く得票率も0.1ポイント減らしたのに対し、民主は40から54に議席を増やし、得票率も2.6ポイント伸ばした。もちろん個々には、民主党が苦戦もしくは伸び悩みを示した選挙もあるが、全体として、小沢問題が同党の「屋台骨を揺らしている」と見るべき証拠はどこにもない。

 その延長で7月都議選を上述「サンデー毎日」が予測したところでは、自民=現有48議席→45議席、公明=22→23で与党計=70→68に対し、民主=34→42、共産=13→12、生活者ネット=4→3、その他=4→2で野党合計=55→59で、与野党逆転はないが議席差は15から9に縮まる。さらに「週刊朝日」5月8日号の衆院選予測では、森田実は自民=304→220、公明=31→30で与党計=335→250に対し、民主112→195で野党計=135→221、政権交代なしと見るが、もう1人の野上忠興は自民=304→203、公明=31→30で与党計=304→230、民主=112→217で野党計=241と、与野党逆転ありと見ている。

 さすがに、今年1〜2月に麻生内閣支持率が急落した頃のように「民主、単独過半数もありうる」といった予測は成り立ち得ないが、それ以前、昨年11〜12月頃に言われていた、民主が相対第1党となり自公は合計しても過半数は確保できないかもしれないという力関係は今も基本的に維持されていると見るべきである。ましてや、仮に自公が健闘して過半数を確保した場合でも、衆院再議決に必要な280議席を得ることは100%あり得ず、政権は麻痺状態に陥っていくのが目に見えており、全体として自民党が追い込まれる中での総選挙となることに変わりはない。

●世論調査の怪しさ

 マスコミの「小沢辞めろ」コールの有力根拠となっているのは世論調査だが、その世論調査の怪しさについて24日付朝日が自ら検証する編集委員2人と宮崎哲弥の座談会を載せている。それによると、

▼回収率がひどく下がっていて、80年代半ばまでは80%あって当たり前だったのが、今は面接調査でも60%、RDD(コンピューターでランダムに番号を抽出する)方式の電話調査では不在だった世帯をも分母に加えた実質的な回収率は50%に満たない惨状で、これでは誤差の計算も出来ない。
▼RDDでは家庭用の固定電話しか対象に出来ないので、携帯しか持たない人が多い若者層の回答に隔たりが出る。
▼対象者が知らないことを突然質問することが多く、そのため質問の前に長々と説明するが、そこに誘導的な言葉が入り込む危険があり、結果を操作しうることになる。
▼あいまいな回答をした人に「重ね聞き」して無理にイエスかノーに振り分けてしまうのも一種の誘導になる。
▼質問の表現1つで対象者の心理に影響を与えることもできる。「このたび福田内閣は改造しました。あなたは福田内閣を支持しますか」と尋ねた場合と、前置きなしに「福田内閣を支持しますか」と尋ねた場合を比べると、前者の方が「改造」への評価が加わってどうしても支持率が高く出る。
▼前の質問が次の質問に影響を与える「残留効果」もある。

 ——などの問題点が指摘されている。だから「調査をする側も調査結果を受け止める側も、数字の表面だけ見て右往左往することのないよう心掛けなければならない」と朝日は言うが、麻生内閣支持率急落という場合も、小沢辞任要求急増という場合も、自社の主張に都合のいいような数字を世論調査に求め、結果が出るといかにも客観的データであるかに装って一面トップで大々的に扱い、それに煽られるようにして主張をさらに強めていくといった自慰的なスパイラルに嵌っているのは新聞自身ではないのか。

●オロオロするな民主党

 こういう時こそ民主党はしっかりと戦略的な大局観を持って、政権交代の実現に立ち向かうべきである。小沢は「明治から100年の官僚体制を打破する。それを私は革命的改革と言っている」と宣言している。官僚体制の裏も表も知っている小沢にそれこそ剛腕を発揮してそれを断行して貰うことこそ政権交代の大目的なのであって、それが小沢抜きの政権交代になってしまっては意味は半減する。そのことを、国民の大多数とは言わないが、少なくとも意識の高い人々がよく理解していることは、THE JOURNALはじめYahooみんなの政治や小沢一郎公式ページなどへの書き込みを読めば分かる。

 逆にネットでは、小沢辞任反対論、検察・マスコミけしからん論が溢れ返っていて、それへの反論がほとんど出て来ないことに一種の偏りも感じられるけれども、しかしこの人たちは突然かかってきた世論調査の電話で用意された質問に○×で答えているのでなく、ネット上のそれなりのステージを選んで自分でアクセスして、それなりに論理を立てて意見を述べているのであって、民主党はこういう能動的な世論をこそ支えにしなければならないだろう。新聞の世論調査ごときに騙されてオロオロするなど愚の骨頂である。▲

投稿者: ニュース・スパイラル 日時: 2009年04月30日 14:42

(転載終わり)
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