http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10277817608.html から転載。<派兵の行方>アデン湾の“狩人”(中)/海自の世界デビュー【しんぶん赤旗】
2009-06-10 15:28:14
gataro-cloneの投稿
テーマ:集団的自衛権、基地問題、海外派兵など
以下は「しんぶん赤旗記事情報/G-Search」から検索、貼り付け。
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派兵の行方/アデン湾の“狩人”/中/海自の世界デビュー
2009.06.01 日刊紙 14頁 社会 (全989字)
「アデン湾はフランス国土の4倍もある広さで、まともに警戒監視したら哨戒機が何機あっても足りない」 こう語るのは、P3C哨戒機への同乗取材経験をもつ軍事ジャーナリストです。
「海自のP3Cは、米軍とはリアルタイムで情報が提供されるデータリンクでつながっているから、米軍にとって自衛隊からの海域情報は大いに役立つはず」 P3Cは米軍が200機を所有し、地球規模で運用しているのに対し、海自は100機を購入、かつての旧ソ連封じ込め政策で日本列島周辺の対潜哨戒に投入。米第7艦隊の空母機動部隊をソ連などの原子力潜水艦から守る役割を担ってきた歴史をもっています。
■情報を提供
神奈川県の米海軍横須賀基地には、日本の税金で建設された日米共同使用の「対潜水艦戦作戦センター(ASWOC)」があります。ここでは海自のP3Cが収集した潜水艦などのさまざまな情報がリアルタイムでコンピューター処理され、米軍の作戦に提供されています。

ソマリア沖のアデン湾には二十数カ国が艦艇などを派遣していますが哨戒機を投入しているのはフランス、スペインの2機のみです。両機はEU(欧州連合)による「海賊対策作戦」に提供されています。
日本単独でのP3C2機投入は突出しています。背景に米軍の事情があります。
米軍にとって「海賊対処」はあくまで対テロ戦争の一環です。中東からアフリカ海域を守備範囲にする米中央海軍第5艦隊などによる多国籍艦隊第150合同任務部隊(CTF150)の司令官、ウイリアム・ゴートニー海軍中将はこう言い放っています。
「商船を24時間守り続ける余裕はない」 その一方で米軍は陸上拠点から出撃する海賊に対し特殊部隊などでの先制攻撃を検討する動きを見せています。
日米軍事筋に詳しい関係者が言います。「海自は米太平洋海軍とはインド洋での補給支援などで共通の暗号を使うまでになっている。しかし中央軍とはそうはなっていない。ソマリア沖での米軍への情報提供はそうした関係をつくる上で重要だ。いよいよ海自の世界デビューになる」
■幹部を派遣
防衛省は米第5艦隊司令部のあるバーレーンに「海賊対処」で海自幹部を派遣しました。同省は、本紙の取材にこう答えました。
「米軍、EUに限らず各国と接触し、情報交換などを行っている」。ソマリア沖での日米共同作戦への布石、憲法違反の集団的自衛権行使です。
(つづく)
しんぶん赤旗