★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK65 > 357.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
「西川社長続投」と「新かちかち山」物語の行方(保坂展人のどこどこ日記)
http://www.asyura2.com/09/senkyo65/msg/357.html
投稿者 ダイナモ 日時 2009 年 6 月 14 日 06:57:40: mY9T/8MdR98ug
 

http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/11a7568550f2bdaeecf57ae493d08d3c

大きな激震が永田町を襲った鳩山総務大臣更迭騒動は、来週から色や形を変えて動き出す。表面的には「鳩山総務大臣」の首をはねて、「西川続投派」が完全に勝利した。ところが、「勝負あった」とは誰も考えていない。まるで、オセロのように黒白がひっくりかえる「郵政政局」に突入するかもしれない状況になってきているからだ。ひとりだけ完全に負けた人物がいる。それは、タイミングと判断を誤り続けた麻生総理その人である。鳩山邦夫元大臣は、麻生内閣という泥船から劇的に脱出することに成功した。次につなげたのである。残った西川社長も「それ相応の引責辞任がふさわしい」という声が、これまで西川社長を擁護していた勢力からあがりつつある。

自民党の中からは、今回の「鳩山×西川バトル」を「かちかち山」に例えている参議院幹部もいるので、やや大雑把に寓話に当てはめてみよう。

「許認可権」という伝家の宝刀が飾られている「総務省」を横目に、優柔不断の風見鶏官邸に入り込んだタヌキが、あの手この手で官邸の主(アソー鳥)を脅かした。気が強いが世論の流れが読めないアソー鳥は、ハトに数々の恩義を受けてきたことも忘れて、「決断が遅い」「事態を収集しろ」という声に押されて、タヌキがハトを討ち取ることを許してしまった。

それ、今だと、襲いかかろうとしたタヌキの姿を見て、ハトはタッチの差で窓から飛び立ってしまった。上空で、アソー鳥に聞こえるように、「正しいことが通らない」「後で歴史が証明する」とワンワン騒ぐのをタヌキとアソー鳥は止められなかった。「もう一息で鳩汁にしてやったのに」とタヌキは悔しがったが、後の祭りだった。

かねてからタヌキの郎党が踏み荒らした「痛みをともなう構造改革」に痛い目にあってきた森の生き物たちを代表して、ウサギが立ちあがる番だ。被害者の森の動物たちは、タヌキが長年独り占めにして隠してきた「甘い蜜」や「宝物」についての情報をせっせと届けた。タヌキに「もっとボロイ儲け話があるぞ」と誘いをかけると、6月29日の株主山をめざして重い秘密書類を抱えたタヌキの後ろからカチカチという音がした……。

カチカチという音は物語ではタヌキが背負った薪に火をつける火打ち石の音だ。不思議に思うタヌキに「カチカチ鳥の鳴き声だ」とだまして、やがて薪が燃え上がるはずである。現代の火打ち石はパソコンかもしれない。カチカチはパソコンを叩く音かもしれない。(続きは又の機会に)

現実の政治もまた、寓話性を帯びている。小泉郵政選挙という4年前の選挙は、あまりにも鮮やかな勝利を得ただけに、国民の記憶の深層に「残留」している。「郵政民営化が実現すれば、福祉がよくなる、医療がよくなる。改革だ、改革だ」と大騒ぎしたあの騒動で自民党は大勝した。そして、郵政民営化造反組でさえ、安倍政権当時に復党して膨れ上がった。あの郵政騒動は、いったい何だったのかをもう一度ふりかえりたいと考えている人は多い。

大きな成功、完璧で非の打ち所のない「小泉劇場」の真骨頂こそ、4年前の郵政選挙だった。だが、この大成功の中に将来の失敗(つまりは、安倍・福田・麻生政権が突き当たった年金・医療・介護など国民生活の苦境)が宿っているのである。だから、私は今回の総選挙は4年前の郵政選挙から続いている勝負の第二幕だと考えているのだ。

今日の朝、読売テレビの『ウェークアップ・プラス』で竹中平蔵元郵政改革大臣×亀井久興国民新党幹事長とのバトル対決第2弾が放送された。前回に続いて、番組全体は「郵政民営化」を評価・推進する立場からつくられていたが、寺島実郎氏など「市場主義・競争万能」とは距離を置く立場のコメンテーターも出演していて、またドイツやニュージーランドの郵政民営化の失敗も取り上げるなど一定程度の客観性を取り戻した構成ではあった。

番組で「やめる必要のない鳩山総務大臣がやめさせられ、明らかに会社に損害を与えている西川社長が続投するというのはおかしい。もし西川社長が辞めたら、かんぽの宿問題も、そして郵便不正事件も、たくさんのことが出てくるはず」と亀井久興氏は正論で切り込んだ。しかし、竹中元大臣らの主張はいつになくひどかった。「西川社長は利益を2倍にした。そして、ファミリー企業の天下りを2000人切った。だから恨まれているんです」と全面的に西川社長を持ち上げた上で、「郵政の不祥事というのは、すべて公社時代のことですよ。だから民営化しなければなさなかったんです」とすりかえる。

亀井氏は「竹中氏の持ち上げていたドイツポストのトップが民営化利権で逮捕された」という事実を前回の討論で指摘したが、これこそ「かんぽの宿」問題の核心である。民営化にともなって、急激な規制緩和とルール変更が行なわれる。ここに、インサイダー取引が生じるすき間が出てきて、どの国でも事件が起きている。日本でも80年代末のNTT民営化の時に「リクルート事件」が起きている。

ところが、「規制緩和とインサイダー利権」の構図を竹中氏は徹底的に回避する。「いろいろな問題はいつでも起こる。民営化しても、民営化しなくても不祥事は起きる」と完全に一般化し、「不祥事があるから民営化はダメだという論法にうなずけない」と切り返す。亀井氏は、「民間、民間というが企業イメージをこれだけ壊したら、普通の民間会社なら辞任でしょ」と言うと、竹中氏は「会社のイメージを壊したのは鳩山大臣だ」と西川社長こそ被害者で加害者は鳩山大臣だという驚くべき認識を示した。

さて、ウサギの動く番である。「かちかち山」の泥船が沈む日はそう遠くないのではないか。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      HOME > 政治・選挙・NHK65掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。