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【THE JOURNAL 炸裂3連弾/第二弾】検察は「国策捜査」を自白した!( 山口一臣の「ダメだめ編集長日記」)
http://www.asyura2.com/09/senkyo65/msg/819.html
投稿者 旅烏 日時 2009 年 6 月 21 日 04:46:49: SWN/9Stw90kzo
 

検察は「国策捜査」を自白した!
http://www.the-journal.jp/contents/yamaguchi/2009/06/post_83.html

 しかし、きのうの西松建設事件初公判での検察側冒頭陳述は本当にひどいものだった。高野さんの指摘しているとおりである。
 週刊朝日では過去に何度か「検察の劣化」という特集を組んでいるが、このタイトルは売らんかな≠フ思惑で若干大袈裟かな、と思いながらつけたものだ。しかし、あの冒陳を読んだら、大袈裟どころか、ここまで劣化が進んでいたのかと悲しくなった。

 通常、週刊誌の記事でも記者が書いて、デスクがチェックし、校了までには編集長も必ず原稿を読むものだ。検察庁ではこの種の文書は誰もチェックしないのだろか。いや、そんなことはないはずだ。だとすれば、この冒陳は検察の意志の表れといえる。それは、民主党にダメージを与えて、政権交代を阻もうという強い意志に他ならない。冒陳によって検察は、今回の捜査に邪(よこしま)な動機があったことを自白したのも同然だ。

 そもそもきのうの公判は、西松建設の国沢幹夫前社長と藤巻恵次元副社長の外為法違反事件が主で、政治資金規正法事件は付け足しだったはずだ。国沢被告の外為法違反は海外から無届けで7000万円を持ち込んだ罪、一方、政治資金規正法違反はダミー団体を通じて500万円を献金した罪、どっちが重いかは明らかだ。

 ところが、冒頭陳述では大半を政治資金規正違反に費やし、国沢被告らの事件とは何の関係もない「昭和50年代」からの東方地方の談合の歴史を延々と説明した。冒陳は本来、起訴した事件の立証すべき事項を説明するものだ。検察が法に基づき適正に仕事をしようと思ったら、余計なことは書くべきではない。明らかな逸脱である。

 しかも検察は、実態も定かでない「天の声」という言葉を10回も使って、小沢事務所が談合を仕切っていたかのようなストーリーを組み立てた。ご丁寧に西松建設から小沢側への献金リストや工事受注表までつけている。すでに起訴事実を認めている国沢被告らの事件の立証に、どうしてこんなものが必要なのか。

 検察の筋書きは、国沢被告らは東北地方の公共事業の工事を取るため、小沢事務所に献金をして、談合で「天の声」を出してもらったというものだ。そうしてこれを仕切っていたのが小沢一郎前代表秘書の大久保隆規被告だったというのだ。驚いたのは、検察がこの公判で大久保秘書の供述調書を持ち出し、読み上げたことだ。大久保氏の裁判はまだ始まっておらず、反論の機会もない。こんな不公平なことがあるだろうか。そもそも国沢被告らの事件の立証に、なぜ大久保氏の供述が必要なのかもわからない。

 冷静にまじめに考えてほしい。なぜ野党の政治家に公共工事を仕切る力があるのか。「天の声」とは、誰が誰に働きかける場合に用いる言葉なのか。具体的にどんな仕組みで工事受注者が決まるのか。冒陳にはいっさい触れられていない。抽象的な「天の声」という文言が繰り返し出てくるだけだ。しかも、「天の声」はもともと、発注者側の意向を表す言葉で、1990年代のゼネコン汚職のときに使われていた。小沢事務所側がどうしてその「天の声」を出すことができたのかの説明もない。

 それにもし、検察の筋書きが事実ならば、秘書の大久保氏は談合罪やあっせん利得罪などで再逮捕・起訴されていないとおかしい。だいたい、昭和50年代から小沢事務所が東北の公共工事の談合を仕切ってきたというなら、なぜ検察はいままでそれを見過ごしてきたのだろう。実はここに、検察の恥部がある。

 小沢事務所による東北地方のゼネコン支配の構図については、ジャーナリストの久慈力氏と横田一氏が1990年代に余すところなく描いている。96年8月には緑風出版から『政治が歪める公共事業 小沢一郎ゼネコン政治の構造』として単行本にもなった。これを読めば、誰がシステムを作り上げ、談合を仕切っていたかがよくわかる。

 ところが、「昭和50年代」からの東北地方の談合の歴史を解き明かした(爆)、検察の力作冒陳には、この人物に関する記述がいっさい出てこないのだ。なぜか。
 実はこの人物はいま、自民党の次期衆院選の公認予定候補で同党の選挙区支部長になっていて、真偽のほどは定かでないが、検察がこの人物と司法取り引き≠オたのではないかといわれている。長期に渡って談合を仕切ってきた「真犯人」を見逃してまで、検察は小沢を潰したかったというわけだ。

 いずれにしても、西松建設側の被告の犯罪を立証するための公判が別の邪な目的のために使われたことは間違いない。冒陳の目的はズバリ、国沢被告らの犯罪の立証ではなく、新聞に「天の声」と書かせることだった。そして、それはまんまと成功した。

〈小沢事務所が「天の声」〉

 夕刊のない産経新聞を除く19日付の全国紙各紙の夕刊1面は、まるで申し合わせたかのように同じ見出しが並んでいた。わかりやすい。

 しかし、検察はこんなことをしていったい何がしたいのだろう。新聞がいくら「天の声」と書いても、もう国民は騙されない。新聞が「検察寄り」のメディアであることが知れ渡ってしまったからだ(週刊朝日の編集部には、そのような投書がバンバン来ている。読者がメディアの内側を知る。それはメディアリテラシー的にはいいことだ)。

 では、検察はなぜあんな陳腐な冒陳を書き、新聞に「天の声」と書かせたのか。おそらくたぶんの推測だが、単に捜査に関わった検事たちが「溜飲をさげたかった」からではないか。いろいろ頑張って、大物政治家秘書を挙げたのに、世論は絶賛してくれず、思いがけない非難の嵐で耐えられなかったのだと思う。大久保氏の初公判を待ったら、選挙が終わってしまい、もしかしたら民主党政権になっているかもしれない。だったらこのチャンスに反撃して、なんとか民主党にダメージを与えておきたいという、思惑からとしか考えられない。

 それが回りまわって、結局、検察自身の首を絞めることになるとも知らずに。

 先ごろ発表された「政治資金問題第三者委員会」の報告書には民主党の小沢前代表のヒアリング記録が資料として付けられていた。そこにはこんなくだりがある。「今回の件で明らかになったように、検察権力の行使の仕方によっては、政治に対して実に大きな影響が生じてしまいます。(中略)そういう検察権力の行使に対して、まったくチェックするシステムがないということは問題だと思います。(中略)検察の権力行使に対して何らかの公正なチェック・システムをつくることが重要ではないかと思います」。

 検察が政治的思惑を持った恣意的な捜査をすれば、それは逆に政治が介入する口実を与えることになる。こんな簡単なことさえ自覚できないほど、検察は劣化してしまったということだ。残念だ。

投稿者: 山口一臣 日時: 2009年06月20日 23:48
 

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