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責任政党、覚悟を― 作家・高村薫 (毎日新聞)
http://www.asyura2.com/09/senkyo67/msg/248.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2009 年 7 月 14 日 21:12:41: twUjz/PjYItws
 

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090714dde012010007000c.html

特集ワイド:’09シリーズ危機 政治家よ!/上 作家・高村薫さん
 <この国はどこへ行こうとしているのか>

 ◇責任政党、覚悟を

 「やっと、というだけですよ」。大阪に住む高村薫さんは電話口で、淡々とした声を返した。麻生太郎首相が衆院の解散日程を決めた13日。「私たちが意思を示せる機会がやっときたという思いです。これから有権者が注視すべきは、政党からどういう政策やマニフェストが出てくるか。それだけです」

 東京都議選でにぎわう都内で高村さんにお会いしたのは9日。選挙の夏を予感させる暑い日だった。「36年前に選挙権を得て、国政も自治体の選挙にもすべて行っています」。アイスコーヒーでのどを潤すと、そう言った。「当たり前のことです。政治に対して何かできる唯一のチャンスですから。ただで頂いた入場券を使わない手はありませんでしょ。そういうものです」

 とはいえ、興味のない出し物ならば、もらったチケットが紙くずになることもある。やはり、選挙への期待が大きかったのですかと問うと、「選挙に期待するときもあれば、どうでもいいかと思って投票したこともある」との率直な答え。

 「でも」と続いた。

 「さすがにこの間、一度も政権交代がないというのはおかしいし、辟易(へきえき)していました。わたくしは完全無党派で、自民とか民主とか、どこかを応援する意思は何にもない。けれど、政権は、必要なときには代わるという緊張感があって、初めて投票する実感がわくと思うのです」

 高村さんが20歳となった1973年の首相は田中角栄氏。麻生首相は、それから20人目だ。細川護熙内閣など非自民政権は短い期間あったが、本格的な政権交代のうねりではなかった。

 「ずっと続いた自民党政治が終わることで政治が変わるかもしれない。それは良い、悪いではなくて、変わることに意義があるというふうに思います」

 …●…

 毎日新聞の世論調査(6月)では内閣支持率が19%となり、閣僚の不見識な言動などで指導力を問われる麻生首相。伝家の宝刀と言われる解散権を、惨敗した都議選の翌日に示したことが、せめてものリーダーシップなのだろうか。

 「内閣総理大臣(首相)に求められる資質は、国民に対する責任感です。1億2000万人の生命と財産を背負って、決断する意識のある人。いざとなれば自分がすべての責任をとるんだという覚悟。それが国益です。重いですよ。そんなに簡単なもんじゃない」。短期間で次々に首相を辞任した安倍晋三さん、福田康夫さんの顔が浮かんだ。

 では、民主党の鳩山由紀夫代表に覚悟はあるのでしょうか。「その覚悟があるかどうかは、はなはだ心もとない。野党として、国会運営に終始してきたわけです。対外的に日本国を背負う立場になったことがないし、国際社会の真ん中に放り出されたことがない。経験もないことについて、できると言うのはあまりに安易でしょう。多分、難しい」。表情が厳しい。

 「だけども、わたくしは、民主党が政権交代可能な政党の一つとして育っていかなあかん、と思うんですよ」。大阪弁が交ざった。

 そう言えば、宮崎の東国原英夫知事らが地方分権を求めて、永田町に来ていました。「とんでもない話だと思います。地方分権は大切ですが、それを理由に国政に参加させろとは冗談ではない。今の時代、優先順位をつけるならやっぱり外交が一番。中国やアメリカ、ヨーロッパ、ロシア、世界の中で日本がどうやって戦争をせずに資源や食料を安定的に確保していくか。あるいは地球温暖化防止にどういう役割を果たすか」

 そんな外交の問題を話し合ったのが、8日から10日まで開かれた主要国首脳会議(ラクイラ・サミット)。存在感の薄い麻生首相のわきで目立ったのは、米国のオバマ大統領だった。アメリカ国民が求めた劇的な変化は、うらやましく映りませんか?

 「わたくしは、うらやましくない」ときっぱり。「アメリカの大統領制では、確かに劇的に変わりうる。けれども、必ず良い方向に変わるという保証はないですもん。それが証拠に、ブッシュさんのような方が大統領になることもあるわけでしょ」

 「日本にもオバマがほしい」といった答えを想像していた記者に、言葉を補った。「日本は、国会の信任を受けて、第1党の党首が総理大臣になる。議院内閣制ですね。政党の中でいろんな意見が出てバランスをとっていくから、突出した大転換は起こらない。その方が、私たちは安心して暮らせるのではないでしょうか」

 一方、米国の大統領は、国民の直接選挙で選ばれる。行政権の首長として強大な権限を持ち、立法府(国会)から独立している。選出方法も権限も違う首相と大統領では、「リーダー像」も異なるという指摘である。

 「日本の総理大臣は、アメリカのようにカリスマである必要はないんですよ。総理大臣に必要なのは、政党内での求心力を作り出し、党の掲げる政策を実現することです。だれかにかけてみるというアメリカ的な政治よりも、日本の政党政治のほうがいい」

 …●…

 高村さんは05年9月の「郵政選挙」と、今回の東京都議会選挙に触れた。

 「郵政選挙では、小泉(純一郎)さんの掲げた民営化に賛成かという単一のテーマが争点となってしまった」。小泉チルドレンと呼ばれる議員を生み自民党圧勝劇の後に残ったのは、所得や地域間の深刻な格差の問題だった。

 そして、都議選。「政権選択という構図が前面に出すぎて、本当に都民にとっての課題が見えなくなっている気がしました」。経営がふるわない新銀行東京の今後、招致活動を進めるオリンピックの意義、医療や景気対策などの問題は置き去りにされなかったか。

 「郵政選挙では小泉さんをとめられなかった自民党の劣化が目立った。都議選では国政選挙と同一視する一部の報道に違和感を感じました」

 だからこそ有権者よ、と呼びかける。「政党を見よ」と。各党が何を重点政策にしているか、どのように党を運営し、何を国民に発信しているかを見極めることが重要だという。

 「有権者は自分の頭で考え、もっと冷静に選挙に臨むべきだと思うのです。政治家を情緒で選んでいたら、本当に大事な問題が見えなくなるのです」【坂巻士朗】

 …●…

 次期衆院選は8月30日に投開票される。政治の危機、経済の危機の中で、政権を選択する選挙。政治家に有権者の叫びが届くのか。「この国はどこへ 政治家よ!」は3回にわたり、あらためて政治のあり方を考える。

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t.yukan@mbx.mainichi.co.jp

ファクス03・3212・0279

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 ■人物略歴

 ◇たかむら・かおる
 作家。1953年、大阪生まれ。国際基督教大卒業後、外資系商社に勤務。90年に「黄金を抱いて翔べ」でデビューした。93年「マークスの山」で直木賞、98年「レディ・ジョーカー」で毎日出版文化賞を受賞した。他に「照柿」「晴子情歌」「新リア王」など。


毎日新聞 2009年7月14日 東京夕刊

 

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