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「そのまんま自民党総裁」へのハシゴはなぜ外れたか(保坂展人のどこどこ日記)
http://www.asyura2.com/09/senkyo67/msg/330.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2009 年 7 月 16 日 09:58:01: twUjz/PjYItws
 

http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/37f375e8bf4c57dac94620b79347790d

「そのまんま自民党総裁」へのハシゴはなぜ外れたか

政治 / 2009年07月15日


そのまんま東・東国原宮崎県知事の「衆議院選挙出馬」と「総裁選擁立要求」は、自民党の迷走を物語る格好の材料となった。6月23日は沖縄戦犠牲者を弔う「慰霊の日」だった。日本遺族会会長の古賀選挙対策委員長は恒例の出席を取りやめて、宮崎県庁に向かい「そのまんま詣で」を行った。東国原知事については、「宮崎のPRマン」「改革派知事」といったイメージがつくられているが、九州横断道路や東九州自動車道をめぐる言動は、自民党「道路族」と瓜二つのもので「そのまんま道路族」と呼んであげたいようなものだった。昨日の自民党内のゴタゴタで
「売り言葉に買い言葉的に」席をを立って「辞意表明」した古賀選挙対策委員長は「東国原騒動」の責任を取ったのであれば、もう一度、彼を検証してみる必要があるのではないか。

『日刊ゲンダイ』にジャーナリスト横田一さんが、3回連続で『東国原知事の薄汚い正体』という連載をしている。横田さんの許可を得て、ここに再録させてもらうこととする。

【東国原知事の薄汚い正体】(全3回)

「宮崎を踏み台に権力中枢に上り詰めたいだけ」

●カン違い男に地元もシラける

 自民党の古賀誠選対委員長が次期衆院選挙での出馬を要請したら、いきなり、「総裁候補にしろ」と迫った宮崎県の東国原知事。自分を何様だと思っているのか、トチ狂った妄言には、党内外からの批判が噴出している。24日の自民党参院総会では、ガキの使いみたいだった古賀誠にも矛先が向けられ、「本当に情けない。即刻辞任してもらうようなことがあっていい」(丸山和也参院議員)という声も飛び出した。

 自民党幹部は「(総裁にしろ発言は)出馬要請を断るためのジョークみたいな感じで答えたのだろう」(細田幹事長)と火消しに躍起だが、こと、東国原に限って、この発言はジョークではない。この男には“前科”があるのだ。

 昨年11月20日、宮崎県延岡市で行われた講演で、東国原は野心むき出しにこう言った。

「(国会議員に)なるからには閣僚か、トップ(首相)です。初当選、初入閣。そうでない限り、行きません」

 この講演の1カ月前、宮崎1区の中山成彬前国交大臣が暴言で大臣を辞任、次期衆院選不出馬を表明した。慌てた自民党は東国原に出馬要請。空白区の議席死守と支持率アップの一石二鳥を狙ったのだが、東国原の方がシタタカだった。宮崎県の政界関係者が言う。

「福田政権時代から東国原知事は『衆参合わせて700人以上の国会議員のひとりになるつもりはない』と国政転身を明確に否定しました。つまり、700分の1でなければやる。なるほど、今度の騒動もつじつまは合うわけです」

●思わせぶりの態度は“テレビジャック”狙い

 知事になった以上、任期中は宮崎県のために尽くす。だから、国政には出ない。そういう理屈なら分かる。しかし、東国原は違う。あくまで条件次第。タレントの出演料交渉のようだ。

 総裁発言の裏にはこの男なりのこすっ辛い打算も見え隠れする。
「一時は県民支持率9割を誇った東国原人気ですが、最近は陰りが見える。焦りもあるのでしょう。現実性はともかく、これで週末、テレビに出ずっぱりになる。思わせぶりな態度は、テレビジャックのための打算です」(地元記者)

 こんな東国原の正体は県民にも見透かされている。
「宮崎を踏み台に権力中枢に上り詰めたいだけ」「テレビに出まくって宮崎県を宣伝していますが、県政は二の次。知事というより、タレントだ」(県民)

 東国原は24日、自民党議員からの「何様? 頭を冷やせ」との批判に、「自民党こそ顔を洗って頭を冷やしたほうがいい」と改めてケンカを売った。政治をもてあそんでいるのだろう。すべて計算ずくのパフォーマンスには吐き気がする。
(2009年6月25日掲載)

TV出演が忙しく政策は役人に丸投げ
選挙での約束も平気で反故

 テレビ出演大好きの東国原には、いつ勉強しているのか、という疑問が浮かぶ。たとえば、県民の声を聞く。専門家と政策を練る。どう考えても、こうした時間をつくる気はないとしか思えないからだ。

 案の定、東国原の政策は役人丸投げだ。
「テレビ大好き知事のおかげで、我々が好きなようにやれる」
 こんな役人の高笑いが聞こえてきそうだ。

 東国原は選挙前に県民受けする政策をいくつも公約にした。そのひとつに宮崎海岸の人工リーフ問題がある。前知事時代の05年、サーファーのメッカだった宮崎海岸赤江浜にコンクリート工法による人工リーフの建設が強行された。地元住民やサーファーたちは裁判に訴え、反対した。東国原は「当選したら、宮崎の海を守るために定期的に会合を持ちましょう」と約束した。

 この約束がどうなったか。「赤江浜を守る会」のサーファーはこう言っている。
「知事選では候補者たちに公開質問状を送付、海岸保全にもっとも前向きだったのが東国原氏です。ところが、定期的な会合は年1回のペースで初回は知事は欠席した。我々との約束はいまだに果たされていません」

 そんな東国原が熱心に参加しているのが「九州横断自動車道」(事業費3000億円)の促進集会だ。談合事件で逮捕された前知事の後任なのに、県民が望む「脱土建政治」には程遠い政治をやっている。昨年のガソリン国会では国交省の役人や自民党族議員と足並みをそろえ、「宮崎は高速道路空白地帯。暫定税率を維持しないと、県内の道路整備が進まなくなる」と強調した。

 宮崎県北部延岡市の山間部では「九州横断自動車道」建設のために巨大な橋げたが並ぶ。その横にクルマがすいすい走れる国道218号がある。住民も「こんなバカでかい工事は必要ない」と呆れていた。

 宮崎と福岡を結ぶ「東九州自動車道」の建設促進にも東国原は熱心だ。みかん畑のど真ん中を走り、建設費もかさむルートは裁判になっているが、東国原は「(ルート選定は)国交省の担当。自治体から『変えてくれ』とは言えない」と役人答弁そのものだ。

「東九州」に並行して国道326号と10号が走る区間もある。熊しか走らない北海道の高速道の二の舞いになるのは確実だ。

 そのくせ、住民が望む高千穂鉄道の復旧には背を向ける。選挙公約で「重要な観光資源である高千穂地域の交通基盤整備の支援」を約束したのに、「鉄道復興には100億円かかる」「現在はクルマ中心社会」と、にべもない。

 無駄な道路には1000億円単位で金をかけるくせに、必要な鉄道には出し惜しみ。自民党道路族の典型みたいな政治家だ。なるほど、長らく自民党道路調査会長を務めた古賀誠とウマが合うのもうなずけるのだ。東国原こそ、自民党総裁にふさわしいのかもしれない。
(2009年6月26日掲載)

県政よりも高額『講演会』
1日420万円の売り上げ

●下ネタ連発

 「去年秋の国政転出騒動と全く同じパターン。世間を騒がせて、テレビに出まくりたいのでしょう。呆れたとしか言いようがない。もう東国原知事が総選挙に出ても、今度は投票しません。宮崎県を踏み台に権力の階段を駆け上りたいのがよくわかりました」(宮崎市民)

 東国原知事が宮崎県で総スカン状態だ。1度ならまだしも2度も知事職を投げ出すと言い出したことに県民は呆れ、拒絶反応すら示し始めたのだ。

 東国原知事が、テレビ出演と共に熱心なのが私的な講演会だ。県政を二の次にして小遣い稼ぎをしているのだ。

「かなりの頻度で東国原知事は県内外で講演会をこなしています。県の公務ではなく、自らの後援会が仕切っているトークショーのようなイベントです」(地元事情通)

 08年7月13日(日曜日)に福岡県北九州市で開かれた講演会もそのひとつ。タイトルは「どげんかせんといかん! 九州から日本を変えよう!!」で、内容は政治漫談。芸人丸出しのトークで荒稼ぎしたという感じだった。

 講演会は1部と2部に分かれて、料金は、弁当付きで6000円(200席)、講演会のみの3500円席と3000円の席が合わせて300。売り上げは、弁当付きの分で120万円、講演会のみで90万円以上、両方で210万円を超える。これが1部と2部なので、420万円以上の売り上げとなる。宮崎県庁は「公務でないので分からない」と回答。

 講演内容は、政策論はほとんどなし。下ネタ連発の下品な話の連続だ。自分を取り上げた報道を面白おかしくコキ下ろしている。淫行事件についても、「働いている女性が未成年であることを証明するために捜査協力をしただけ。それなのに翌日、大きく報道された」と被害者のような口ぶりで正当化。タレントのサンコンが露天風呂に入っていて、頭を岩と間違えられて酔客のイチモツをのせられたなんて話もした。

 最近でも、知事は私的な講演会活動を継続。小遣い稼ぎをするヒマがあるなら、「県産品PRより中小企業対策を」といった県民の声に耳を傾けたらどうか。
(2009年6月27日掲載)

[引用終了]

テレビに登場する「そのまんま知事」は、宮崎県産品をハッピを着てPRしている姿で、「改革」の中身はまるで伝わってこない。だが、そのまんま知事だけが「勘違い」をして前のめりになったのではなくて、ワラをもつかむ思いで「目玉候補」としてそのまんま知事に声をかけ、その気にさせたのは自民党の側なのだから、私たちは、この相互依存・相互利用未遂の構図をトータルに見る必要がある。師匠のたけしさんが「自制」を求めたというのだから、今日の自民党政治終焉の前夜の状況が、いかに常識や分別とかけ離れた「異常な暴走」を生んでいるかを考えさせる。




 

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