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新政権の人々。の巻(雨宮処凛)
http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/768.html
投稿者 ダイナモ 日時 2009 年 9 月 23 日 13:25:34: mY9T/8MdR98ug
 

http://www.magazine9.jp/karin/090923/

 いよいよ新政権が動きだした。

 テレビの中には連立政権の3人として、鳩山由紀夫氏、亀井静香氏、福島みずほ氏の姿が映し出されている。

 で、そんな映像を見るたびに、思わず「野党3人が自民党に抵抗するため、自民党にとってよからぬことを企んでいる図」のように見えてしまうのだが、そうではないということを思い出すたび、ああ、本当に政権交代したのだ、と思うのだった。まだまだ慣れない。

 そんな政権側の3人を見るたびに何か「親しみ」のようなものを感じてしまい、なぜだろうと思っていたのだが、なんのことはない、私は鳩山氏、亀井氏、福島氏に会ったことがあるからゆえの感情なのだった。ちなみに3人とも、この連載に登場している。

 もっとも多く登場しているのは福島みずほ氏だろう。福島さんに初めて会ったのは私が朝生に初出演した日だ。確か07年か06年。その日、メイク室で顔を合わせるなり、福島さんは「知ってるよ、『プレカリアート』!」と声をかけてくれたのだった。当時は私が「プレカリアート」という言葉をメディアなどで使い始めた頃だったので驚いた。ちなみに同じ頃、別の番組で共産党の議員の人に会った時も、「雨宮さん、プレカリアート、知ってますよ!」と言われたのだった。なぜか社民党、共産党にいち早く広まった「プレカリアート」。まあそんなことはどうでもいいのだが、福島さんは私が初めて出会った「プレカリアート問題に積極的に協力を申し出てくれる政治家」だったので、「政治家の中にもこういう問題に取り組んでくれる人がいるのだ」とある種の衝撃を受けたのだった。

 以来、福島さんは「自由と生存のメーデー」に来てくれたり、労働系の集会で何度も対談したり、また一緒に「ワーキングプアの反撃」という対談本を出したり、福島さんが教えてる大学の講義にゲストとして話に行ったりという関係になったのである。そんな福島さんが現在は消費者・少子化担当大臣だ。何か思わず遠い目になってしまう。

 さて、亀井氏とは一度しか会ったことがないが、この連載でも以前書いた通り、「麻生邸ツアー」で逮捕者が出たことに抗議して開催した院内集会で会った。会ったというか、この集会の世話人が、私と鈴木宗男氏と亀井静香氏という、誰もが心の底から「なんで? 」と疑問を抱くようなメンバーだったのだ。まずは、貧乏人が格差を実感しに麻生邸を見に行くというツアーで、歩いてただけで3人が逮捕された事件に鈴木氏が反応してくれた。そうして国会に何度も質問趣意書を提出。更に院内集会をしようということになった時、鈴木氏が亀井氏にも声をかけてくれたのである。この時点で、なんだかものすごく「時空のねじれ」のようなものを感じてクラクラした。亀井氏は集会で、警察OBという立場から、この逮捕に関して「やりすぎ」「逮捕しないといけないような状況ではない」と発言した。ああ、なんか今考えてみると、自民党政権下でなければ成立しないような集会ではないか。というか、今「鳩山邸ツアー」とかやって、もし逮捕者出たりしたら、思いもかけない政治家とかが動いてくれそうで、それはそれで更に「時空のねじれ」が発生しそうで興味深い。そんな亀井さん、今は金融・郵政改革担当大臣で、鈴木さんは外務委員長だからびっくりだ。というか、この二人が「麻生邸ツアー」逮捕の院内集会の世話人になってくれたことの方がびっくりなのかもしれないが、もう何にどう驚いていいのかすらわからない。

 鳩山氏と会ったのは今年の6月。やはりこの連載でもちらっと触れたように、湯浅さんと一緒に会ったのだ。その時の鳩山氏の印象は「貴公子」風味な人。なんだかもう全身から「育ちの良さ」オーラを放っていて、一緒にいるだけで自分が「下々の者」になった気がした。これは本人の責任ではない。だけど、悪気なく他人を卑屈にさせてしまう人というのがごくたまにいる。ただ、鳩山氏は湯浅さんの話を実にちゃんと聞いていたということは付け加えておこう。鳩山氏について「人の話を聞く人」という評価はテレビなどでもさかんに言われているが、それは確かにそうだった。

 そうして新総理大臣が誕生した現在、テレビなんかでは「鳩山由紀夫ストーリー」みたいなことを連日のようにやっている。安倍・福田・麻生と今までがひどかっただけに、やたらと好意的に描かれる鳩山氏の姿。見る人の期待値を限界まで高めるような編集に、何か不穏なものを感じてしまうのは私だけではないはずだ。新政権の支持率は80%を超えているという。なんだか小泉政権誕生の時のような盛り上がりに、かえって冷静になっていく自分がいる。

 一方で、「小泉改革」「新自由主義的政策」の象徴として語られる後期高齢者医療制度や障害者自立支援法の廃止、また生活保護の母子加算復活など、私たち運動側が要求してきたことが次々と実現されようとしていることには私の期待値も思わず高まってしまう。が、今のところ、まだ派遣法など不安定雇用の問題には踏み込まれていない。

 新政権発足に盛り上がるその裏で、失業率は過去最悪の5・7%を記録し、状況的はますます逼迫している。が、なぜかメディアではもう「済んだこと」のようにして取り上げられないという事態が起きていることも心配だ。さっきも私のもとに「仕事がないので今から自殺します」という旨のメールが届いた。今から対応しようと思う。

 

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