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鳩山・岡田の国連演説等の全文はこちらから【メディアによるバイアスを避けるためにも、直接全文を読むことをお勧めする】
http://www.asyura2.com/09/senkyo72/msg/143.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2009 年 9 月 26 日 18:25:07: twUjz/PjYItws
 

「THE JOURNAL」より転載。

http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2009/09/post_376.html

鳩山・岡田の国連演説等の全文はこちらから


 大きな評価を得た鳩山由紀夫首相と岡田克也外相の一連の国連演説は、日本外交の"脱外務官僚"の第一歩として記念すべきもので、とりわけ鳩山の3演説は、外務省は資料を提供しただけで、松井孝治官房副長官を中心に骨格を作り鳩山自身が手を入れた完全に"政治主導"のものとされる。これら演説の和文・英文テキストと各国首脳との個別会談の概要は外務省ホームページに掲載されているので、メディアによるバイアスを避けるためにも、直接全文を読むことをお勧めする。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/unsokai/64_sokai.html

投稿者: ニューススパイラル 日時: 2009年9月26日 10:32 | パーマリンク


●関連情報「外務省HP・国連」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/unsokai/64_sokai.html

*鳩山首相の演説を二つ転載する。

▼鳩山総理大臣演説
第64回国連総会における鳩山総理大臣一般討論演説
2009年9月24日
ニューヨーク

(ポイント)(英語版はこちら)

議長、ご列席の皆様、

 トレイキ議長の第64回国連総会議長への就任をお祝い申し上げます。また、デスコト前議長の卓越した指導力に敬意を表します。
 私は、国連が直面する様々な課題への対応において潘基文(パン・ギムン)事務総長が示している献身と指導力を、高く評価します。

議長、
 日本で、制限的なものとは言え選挙制度が始まったのは、今から120年前の1889年のことです。その後、20世紀のはじめには「大正デモクラシー」と呼ばれる時代もあり、選挙によって政府が変わることは、実は日本でも当たり前のことでした。
 このように、日本は民主主義と選挙の確かな伝統を持つ国です。しかし、第二次世界大戦後の日本では、投票を通じた政権交代が行われることはありませんでした。政と官の間の緊張関係が消えて、結果として日本外交から活力を奪ってしまった面があることは否めません。
 しかし去る8月30日、日本国民は総選挙において遂に政権交代を選択しました。それは日本の民主主義の勝利であり、国民の勝利でした。そして先週9月16日、私が日本国首相に就任し、今ここに立っています。
 私の率いる新政権は、民主主義のダイナミズムを体現し、オール・ジャパンの陣容で、直面する内政・外交の課題に全力で取り組む所存です。

議長、
 日本が国際連合への加盟を承認されたのは、1956年12月18日です。その時の首相が、我が祖父、鳩山一郎でした。
 日本の国連デビューとなった第11回総会で、当時の重光葵外相は次のように述べています。
 「日本の今日の政治、経済、文化の実質は、過去一世紀の欧米及びアジア両文明の融合の産物であって、日本はある意味において東西の架け橋となりうるのであります。このような地位にある日本は、その大きな責任を十分自覚しておるのであります」と。
 当時の首相である祖父・一郎は「友愛」思想の唱導者でした。友愛とは、自分の自由と自分の人格の尊厳を尊重すると同時に、他人の自由と他人の人格の尊厳をも尊重する考え方です。
 重光葵の演説にある「架け橋」という考え方が、一郎の友愛思想と共鳴していることは実に興味深いことです。

 それから53年後の今日、同じ国連総会の場で、私は日本が再び「架け橋」としての役割を果たさんことを、高らかに宣言したいと思います。

議長、
 今日、世界はいくつもの困難な挑戦に直面しています。決して、やさしい時代ではありません。しかし、「新しい日本」はそのような挑戦に背を向けることはしません。友愛精神に基づき、東洋と西洋の間、先進国と途上国の間、多様な文明の間等で世界の「架け橋」となるべく、全力を尽くしていきます。
 本日、私は日本が架け橋となって挑むべき5つの挑戦について述べます。

 第一は、世界的な経済危機への対処です。
 世界経済は、最悪期を脱したかに見えるものの、雇用問題をはじめ、予断を許さない状態が続いています。
 そこでまず、日本がやるべきことは、自身の経済再生です。新しい日本にはそのためのプランがあります。
 年間5.5兆円の子ども手当は、教育への投資であると同時に、消費刺激策であり、少子化対策となります。
 自動車の暫定税率の廃止は、年2.5兆円の減税策であるとともに、流通インフラの活性化によって日本産業のコスト競争力を改善することが期待されます。
 後で述べるように、我々は極めて高い気候変動対策の目標を掲げていますが、そのことによって電気自動車、太陽光発電、クリーンエネルギー事業など、新しい市場が生まれるでしょう。また、海洋・宇宙・次世代ITなどの分野でも、新産業・新技術の創造を通じて安定的な成長力を確保します。
 政権交代を通じた経済政策の見直しにより、日本経済は復活の狼煙を上げるに違いありません。

 次に、新しい日本はグローバリゼーションに適切に対処する必要があります。グローバリゼーションという世界的な相互依存の深化には、光の側面と影の側面があります。光の部分を伸ばし、影の部分を制御することが今日の世界の課題となっています。
 貿易・投資の自由化を進める一方、市場メカニズム任せでは調整困難な「貧困と格差」の問題や、過剰なマネーゲームを制御する仕組みづくりのため、国際協調が求められています。G20を含む国際会議の場で、日本は共通のルール作りに向けて、「架け橋」の役割を果たしていきます。

 二番目の挑戦は、気候変動問題への取組みです。
 異常気象の頻発や海水面の上昇などに見られるように、地球温暖化は我々の目の前に現実に存在する危機です。しかも、一国で取り組んでも限られた効果しかあがりません。ところが、先進国と途上国、先進国の間、途上国の間と、各国の間で短期的な利害が一致せず、ポスト京都議定書の枠組み構築の道のりは決して平坦ではありません。
 新しい日本政府は、温室効果ガスの削減目標として、1990年比で言えば2020年までに25%削減を目指すという非常に高い目標を掲げました。交渉状況に応じ、途上国に対して、従来以上の資金的、技術的な支援を行う用意があることも明らかにしました。もちろん、すべての主要国による公平かつ実効性のある国際的枠組みの構築及び意欲的な目標の合意がわが国の国際約束の「前提」となりますが、日本がこのような野心的な誓約を提示したのは、日本が利害関係の異なる国々の「架け橋」となり、将来世代のためにこの地球を守りたい、と願ったからにほかなりません。
 私はご臨席の皆様に強く訴えます。来るべきCOP15を必ず成功させようではありませんか。

 第三は、核軍縮・不拡散にむけた挑戦です。
 米ロ間で核兵器削減交渉が進展しつつあることを私は歓迎します。英仏の独自のイニシアティブも同様に評価しており、すべての核保有国が具体的な核軍縮措置をとることが急務です。そして、新たに核兵器の開発を企図する国が存在するほか、核物質や核技術がテロリストの手に渡り、実際に使われる危険性は、今後ますます高まりかねません。
 この分野でも、日本は核保有国と非核保有国の「架け橋」となって核軍縮の促進役になれる可能性があります。すなわち、核保有国に核軍縮を促し、非核保有国に核兵器保有の誘惑を絶つよう、最も説得力を持って主張できるのは、唯一の被爆国としてノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキを訴え続けてきた日本、そして、核保有の潜在的能力を持ちながら非核三原則を掲げ続けている日本です。
 今年4月、オバマ大統領がプラハで「核兵器のない世界」の構想を示したことは、世界中の人々を勇気づけました。私もその一人です。来年5月のNPT運用検討会議を成功させるためにも、CTBTの早期発効やカットオフ条約交渉の早期開始に向け、我々は今こそ行動すべきです。
 ここで北朝鮮について触れておかなければなりません。北朝鮮による核実験とミサイル発射は、地域のみならず国際社会全体の平和と安全に対する脅威であり、断固として認められません。北朝鮮が累次の安保理決議を完全に実施すること、そして国際社会が諸決議を履行することが重要です。日本は、六者会合を通じて朝鮮半島の非核化を実現するために努力を続けます。日朝関係については、日朝平壌宣言に則り、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を誠意をもって清算して国交正常化を図っていきます。特に、拉致問題については、昨年に合意したとおり速やかに全面的な調査を開始する等の、北朝鮮による前向きな行動が日朝関係進展の糸口となるでありましょうし、そのような北朝鮮による前向きかつ誠意ある行動があれば、日本としても前向きに対応する用意があります。

 第四の挑戦は、平和構築・開発・貧困の問題です。
 21世紀の今日においても、貧困、感染症、保健、教育、水と衛生、食料、麻薬などの問題から世界は解放されていません。特に、途上国において事態は深刻です。破綻国家がテロの温床になるという、残念な現実も指摘せざるをえません。昨年来の世界経済危機は、状況の悪化に拍車をかけています。新しい日本はここでも「架け橋」になるべきです。
 日本は国際機関やNGOとも連携し、途上国支援を質と量の双方で強化していきます。アフリカ開発会議(TICAD)のプロセスを継続・強化するとともに、ミレニアム開発目標(MDGs)の達成と人間の安全保障の推進に向け、努力を倍加したいと考えます。
 アフガニスタンの安定と復興のために、日本は、警察支援を含む治安能力の強化や社会インフラの整備、日本の援助実施機関であるJICAによる農業支援や職業訓練を含む人材育成など幅広い分野での支援を実施してきました。その上に立って、アフガニスタンがその安定と復興のために注ぐ努力を、国際社会とともに積極的に支援します。言うまでもなく、アフガニスタンで平和を達成し、国の再建を進める主役はアフガニスタンの人々です。その際、反政府勢力との和解や再統合は、今後重要な課題となります。日本は、この分野で、和解に応じた人々に生活手段を提供するための職業訓練などの社会復帰支援の検討も含め、有益な貢献を果たします。また、周辺地域の安定も重要であり、パキスタンなどに対する支援も着実に行います。
 今日の世界において、「国家の安全保障」と「人間の安全保障」はますます分離不可能になってきました。様々な国家も、民族も、人種も、宗教も、互いの違いを認めて共生する、つまり「友愛」の理念によって「支えあう安全保障(shared security)」を実現することこそが、人類を救う道なのです。

 第五は、東アジア共同体の構築という挑戦です。
 今日、アジア太平洋地域に深く関わらずして日本が発展する道はありません。「開かれた地域主義」の原則に立ちながら、この地域の安全保障上のリスクを減らし、経済的なダイナミズムを共有しあうことは、わが国にとってはもちろんのこと、地域にとっても国際社会にとっても大きな利益になるでしょう。
 これまで日本は、過去の誤った行動に起因する歴史的事情もあり、この地域で積極的な役割を果たすことに躊躇がありました。新しい日本は、歴史を乗り越えてアジアの国々の「架け橋」となることを望んでいます。
 FTA、金融、通貨、エネルギー、環境、災害救援など――できる分野から、協力し合えるパートナー同士が一歩一歩、協力を積み重ねることの延長線上に、東アジア共同体が姿を現すことを期待しています。もちろん、ローマは一日にしてならず、です。ゆっくりでも着実に進めていこうではありませんか。

議長、
 最後に私は、国際連合こそがまさに「架け橋」の外交の表現の場であることを、列席の皆さま方に思い起こしていただきたいと思います。
 国際の平和と安全、開発、環境などの諸問題の解決にあたり、国連の果たす役割には極めて大きいものがあります。私は、国連をもっと活かしたいし、国連全体の実効性と効率性を高めたいとも思います。
 日本は国連、中でも安全保障理事会において、様々な国の間の「架け橋」として、より大きな役割を果たすことができる、と私は確信しています。安全保障理事会の常任・非常任理事国の議席の拡大と日本の常任理事国入りを目指し、そのための安保理改革に関する政府間交渉に積極的に取り組んでまいります。

 以上、「新しい日本」からのメッセージをお伝えしました。
 ご清聴に感謝します。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/enzetsu/21/ehat_0924c.html


▼鳩山総理大臣演説
核不拡散・核軍縮に関する安保理首脳会合
鳩山総理演説
平成21年9月24日、於:ニューヨーク

(英語版はこちら)

議長、
御列席の皆様、
本件会合開催という、オバマ大統領の時宜を得たイニシアティブに感謝いたします。

唯一の被爆国としての道義的責任
 本年の8月6日と9日、私は広島と長崎を訪れ、被爆者や被爆二世、三世の方々と直接話しました。わずか二発の原子爆弾によって20万人以上の市民の生命が奪われたことはもちろん、原爆投下から60年以上たった今日もなお、放射能の被害に苦しむ人々の姿を見て、私は心が詰まるのを禁じえませんでした。世界の指導者の皆さんにも、ぜひ広島・長崎を訪れて核兵器の悲惨さを心に刻んでいただければと思います。

 歴史の事実として言えば、我々は戦後の復興を遂げた後も、自らが核兵器を持つという道を選びませんでした。1970年にはNPT(核兵器不拡散条約)に署名し、6年後に批准しました。1996年にはCTBT(包括的核実験禁止条約)に署名し、1年後に批准しております。

 なぜ日本は、核兵器開発の潜在能力があるにもかかわらず、非核の道を歩んできたのでしょうか。日本は核兵器による攻撃を受けた唯一の国家であります。しかし、我々は核軍拡の連鎖を断ち切る道を選びました。それこそが、唯一の被爆国として我が国が果たすべき道義的な責任だと信じたからであります。近隣の国家が核開発を進めるたびに、「日本の核保有」を疑う声が出ると言います。だがそれは、被爆国としての責任を果たすため、核を持たないのだという我々の強い意志を知らないが故の話です。私は今日、日本が非核三原則を堅持することを改めて誓います。

「核兵器なき世界」への共鳴
 しかし、日本が核兵器を持たないだけでは不十分であります。

 核廃絶に対する日本の願いにも拘わらず、核保有国はいまだに膨大な数の核兵器を持ち、世界は核拡散の脅威にさらされています。北朝鮮、イランの核問題、テロ組織による核物質・技術入手の可能性など、核不拡散の取組が重大な局面を迎えているのが厳しい現実であります。だからこそ日本は、核廃絶に向けて先頭に立たなければなりません。

 今年4月、オバマ大統領が「核兵器のない世界」の構想を示したことは、世界中の人々を勇気づけました。今こそ我々は、行動しなければなりません。

 第一に、核保有国に対して核軍縮を求めます。透明性の確保と情報の開示が進めば、信頼醸成が可能となり、更なる核軍縮への好循環を生みます。非核兵器地帯の創設は、P5と地域の非核兵器国との連携の下で進めることができれば、決議にあるように、核軍縮と拡散防止、ひいては世界と地域の平和と安定という目的に資するものとなり得ます。

 第二に、CTBTの早期発効、カットオフ条約(兵器用核分裂物質生産禁止条約)の早期交渉開始を強く訴えたいと思います。1954年3月1日、南太平洋ビキニ環礁における水爆実験で日本の第5福竜丸が被爆したことを私は思い起こします。カットオフ条約によって「持てる国」の核兵器生産能力を凍結することは、核軍縮・不拡散の双方に貢献することになり、また、NPT体制をより平等なものにするためにも不可欠な措置であります。我々に浪費すべき時はありません。

 第三に、日本自身が核軍縮・不拡散を主導する積極的な外交を展開します。例えば、国連総会における核軍縮決議の提案、日豪による川口・エバンス国際委員会(核不拡散・核軍縮に関する国際委員会)の活動支援、IAEAの技術・専門性及び資源を強化するための取組を進めます。エルバラダイ事務局長の果たしてきた役割に敬意を表し、天野次期事務局長の果たす役割にも期待し、サポートしていきたいと考えます。

 第四に、新たな核拡散の動きに対し、積極的に対応します。北朝鮮による核開発は我が国を含めた国際の平和と安全に対する脅威であり、断固として認めるわけにはいきません。国連安保理決議第1874号の実効性を高めるため、更に必要な措置をとっていきます。イランの核問題に対しても懸念しております。核不拡散に果たす国連安全保障理事会の役割は今後ますます高まっており、その強化を求めます。来年開催される核セキュリティ・サミットにも貢献したいと考えています。

 第五に、今日採択された安保理決議にもあるように、原子力の平和利用にあたっては、拡散のリスクを低減し、保障措置・核セキュリティ・原子力安全の各項目について最高レベルの水準を遵守することが必要であります。

結語
 これから来年5月のNPT運用検討会議までの間は、我々にとって「核兵器のない世界」に向けて現実的な第一歩を踏み出せるかどうかの、決定的に重要な時期であります。核保有国であろうと、非核保有国であろうと、核軍縮・不拡散に向けて行動することは地球上のすべての国家の責任であります。

 御清聴ありがとうございました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/enzetsu/21/ehat_0924b.html
 

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