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鳩山民主に抗する検察の防衛策 (『現代産業情報』10月1日号)
http://www.asyura2.com/09/senkyo73/msg/343.html
投稿者 愛国改善党 日時 2009 年 10 月 14 日 19:13:04: gpdmClaQFBffI
 


緊迫感──手を突っ込む鳩山民主に抗する検察の防衛策
(会員制経済情報誌『現代産業情報』10月1日号より転載)

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「組織のありようを考えることも必要だと考えている」──。
こうまで言い放った民主党が政権の座を射止めたことで、法務・検察は緊迫感
を強めている。

あるいは、政権交代で最も緊迫感にさらされている官僚組織は、検察かもしれ
ない。

鳩山由紀夫首相が、人権派弁護士であり左派として知られる千葉景子参院議員
を法相に起用した人事は、法務・検察にとってはある種の強いメッセージ性を
帯びたものとして映っているであろう。

北朝鮮による日本人拉致の容疑者、辛光洙を含む在日韓国人政治犯釈放の要望
書に署名した経歴を持つ千葉法相は、同時に死刑廃止を推進する議員連盟に所
属する国会議員でもある。

その千葉法相は、閣僚就任後の会見で、法務大臣による検事総長への指揮権に
ついて「慎重にしなければならないが、検察の行き過ぎがあれば指揮権の発動
は制度としては認められている」と延べ、歴代法務大臣より踏み込んだ発言を
した。

小沢一郎幹事長の公設秘書を逮捕・起訴して、「政治的」と猛反発を民主から
受けた検察としては、指揮権発動も辞さずと明言した千葉法相の発言は、単な
る一般論としては捉えられず、「明確な恫喝」(検察幹部)として伝わったで
あろう。

法相人事だけではない。鳩山首相は(その背後の小沢幹事長も)、来春の検事
総長人事を見据えているといわれる。

関係者は語る。

「総長に昇格する東京高検検事長の後任に、首相に近い弁護士を抜擢する動き
があるという情報が出回っている。事件実務を指揮するという意味で、東京高
検検事長の存在は総長より重い。そこに民主党が手を突っ込めば、検察は完全
に首根っこを押さえられたことになる」

危機的状況に瀕している法務・検察。
しかし、法相はもちろん、財務官僚ですら見下し「日本のエリート中のエリー
ト」を自任する誇り高き検察官たちが、ただ手をこまねいているわけがない。

水面下で着々と手を打ち、「カードを集めている」(司法ジャーナリスト)と
いうのだ。

「政治資金規正法違反を端緒とした小沢氏周辺の捜査を検察はまだ断念してい
ないし、鳩山首相の政治資金不正疑惑の告発も、大事に“育てている”ようで
す。

首相の政治資金疑惑は、このままでも会計責任者を訴追できる状態ですが、検
察は掘り続けて金脈を洗い出そうとしているようです。

これは使いようで、官邸に対する組織防衛のカードになり得る。もう一つは、
社会福祉法人『全国精神障害者社会復帰施設協会(全精社協)』の問題です」
(司法ジャーナリスト)

全精社協問題とは、弊誌No.627が報じた障害者向け割引郵便不正事件の「続編」
である。(本誌8月12日号にて転載=本誌注)

民主議員の口利きを受けて不正を行なったとして逮捕された厚労省女性局長の
上司に絡む疑惑で、その先は、20億円の巨費を投じて破綻した、精神障害者
社会復帰促進センター「ハートピアきつれ川・喜連川温泉」(栃木県)の利権
につながる。

問題は全精社協の裏金疑惑として噴出したが、裏金の使途の一つには、厚労族
の元自民党衆院議員Kへの不明朗な資金提供がある。

「大阪地検を捜査主体とする全精社協疑惑は、『ハートピアきつれ川』疑惑と
並立してK周辺の捜査がなされています。

自民党側の捜査対象をキープしておくことで、仮に民主党と全面戦争となった
場合の着地点として利用しようという狙いだとみられています」

この司法ジャーナリストの説明が的を射ているとすれば、検察は民主首脳部と
自民双方の捜査対象を手元に置くことで、対官邸のカードにしようと目論んで
いることになる。

すさまじい権力闘争・ヘゲモニー闘争の様相を呈しているが、捜査機関が事件
を自己組織の防衛に使おうという姿勢は、尋常ではない。

事件立件で受益の立場にあるのは国民であり、そこを履き違えた状態に陥るほ
ど、検察の対民主党闘争は常軌を逸したものとなっている。

●検察が座視できない「鳩山献金」の秘密
(転載同前)

鳩山由紀夫首相を政治家にしたのは、母・安子さんの資金力だった。

首相の選挙区は北海道9区(中選挙区時代は4区)。曽祖父・和夫元衆議院議
長の鳩山牧場・鳩山神社があって縁が深い、という解説がなされているが、そ
れは後付けで、実際は父・威一郎元外相と仲が良かった三枝三郎元代議士が引
退、地盤を譲ってもらった首相が、1986年の総選挙で当選した。完全な落
下傘候補である。

この時、室蘭に自宅を建て、選挙事務所を開き、後援会を組織するといった活
動は、安子さんの資金で賄われた。

同時にこの時、手足となって動いたのは、「友愛革命」を説いたオーストリア
のカレルギー伯爵に心酔した祖父・一郎元首相が、その精神を日本に普及させ
ようとして興した、友愛青年同志会の幹部たちである。

当時の事情に詳しい政界関係者が語る。

「資金が足りなくなると、現金が室蘭に運ばれた。一回、5000万円ぐらい。
Xが中心となって安子さんに掛け合って調達、Yが運び役となって室蘭の責任
者のZに渡した。三人とも友愛青年同志会のOBです」

ブリジストン創業者・石橋正二郎氏の長女として生まれた安子さんの資金力に
ついては、今更、いうまでもあるまい。

政界有数の資産家である由紀夫・邦夫兄弟の資金源は、石橋家から贈与された
ブリジストン株であり、安子さんはカネも出すが口も出すゴッド・マザーとし
て知られている。

この構図は、鳩山首相が中堅代議士となって育って行くうちに薄れる。それな
りに政治資金も集まるようになったし、秘書業務は芳賀大輔、勝場啓二という
公設秘書に委ねられた。

とはいえ、安子さんが最も頼りになる大口献金者であることは間違いない。

同時に、友愛青年同志会は、名称を変えつつ存続、今は財団法人日本友愛青年
協会傘下の友愛青年連盟となっているし、由紀夫・邦夫兄弟の姉の井上和子さ
んが塾長の鳩山友愛塾(塾長代行は兄弟)なども、新たな活動を開始した。

そして、故人献金が問題となった友愛政経懇話会でも、前出のXが限度額一杯
の150万円を献金、「今も後援会のボス的存在」(前出の事情通)だという。

この構造を知らなければ、東京地検特捜部が捜査する鳩山首相の「故人献金問
題」を理解することはできない。

総選挙前までに問題となったのは、友愛政経懇話会の政治資金収支報告書に記
載された5万円以上の個人献金の大半が虚偽で、その額は、4年間に2177
万円にのぼるというものだった。

鳩山首相は、会計担当の勝場秘書が「勝手にやったこと」として解雇した。こ
れを受けて自民党関係者が刑事告発、検察は受理して捜査着手している。

故人ではないが、10年以上も前の住所を勝手に使われて献金者にされていた
政界関係者が、次のように推察する。

「結局、初出馬の時の体制が継続されていたんじゃないか。資金の出所は安子
さんで、献金者はXが中心となって作成したリストにしたがって散らされてい
た。だから私の名も使われているし、故人もいる」

だとすれば、「個人献金を増やすために、秘書が勝手にやったこと。原資は鳩
山氏が預けていた個人資産の約1000万円」という鳩山サイドの説明は、辻
褄が合わなくなり、いずれ破綻する。

例えば、年間平均で約4500万円にも達する5万円以下の匿名献金である。

5万円超の大半が虚偽なら、5万円以下も虚偽と見るのが自然。政治資金報告
書には記載していなくとも、会計帳簿への記載は義務づけられており、検察捜
査が進展すれば、いずれこのカラクリも明らかになる。

同時に、その出所が安子さんだとすれば、「贈与税逃れ」という脱税事件にも
発展する。

さらにいえば、鳩山サイドが寄付金控除を受けるための書類を、虚偽献金者の
分まで含めて申請していたことである。

これを実際に献金していないものが使えば、当然、国家に対する詐欺だが、前
出の不正使用された政界関係者によれば、100万円から限度額一杯の150
万円までの献金者には、「疑わしき人」が少なくないという。

「100万円以上を個人献金するというのは、よほどの支援者か富裕者。とこ
ろがそんなに献金するタイプじゃない人が含まれているし、政策秘書の芳賀親
子が毎年300万円、勝場秘書の親族が100万円、政党支部の例では道議、
市議、町議が、毎年、クリスマスに献金していた。

使用人や子分が、どうして大金持ちの由紀夫さんに献金する必要がある?
結局、名義貸しじゃないだろうか。そんな人が、大口献金者とともに税控除を
申請していたら、大問題だ」

大敗した自民党は、鳩山献金問題に的を絞って追及する方針。
その攻勢に抗するのは容易ではなく、同時に検察捜査も本格化するのだから、
鳩山首相自身に事件が波及することはなくとも、監督責任、倫理的責任を問わ
れて辞任に追い込まれる可能性がある。>>

 

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