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鳩山政権・政策検証シリーズB 憲法問題 リベラル色まとった改憲論 (かけはし)
http://www.asyura2.com/09/senkyo74/msg/382.html
投稿者 ダイナモ 日時 2009 年 11 月 03 日 12:21:34: mY9T/8MdR98ug
 

http://www.jrcl.net/web/frame091102e.html

「国連を軸とした貢献」名目に派兵を積極的に推進


「論憲」「創憲」
から「改憲」へ

 鳩山由紀夫首相が、根っからの改憲派であることはよく知られている。実際彼は、一九九九年に「ニューリベラル改憲論」を『文藝春秋』10月号に発表しており、二〇〇五年には『新憲法試案』をPHP出版から刊行している。その中で彼は憲法九条二項の「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」を「最も欺瞞的」と強く非難し、自衛軍設置を主張するとともに「集団的自衛権」の「制限的な行使」を容認した。同著の中で自らのキャッチフレーズである「友愛」が改憲に行きつかざるをえないとも明言している。いわく「『自立と共生を両輪とした民主主義政治の確立を目指した友愛革命』……そのような理念の下で、国家を構想していくと、どうしても憲法改正が必要になる……」。
 彼はまた「天皇の元首化」論者であり、また昨年二月には「新憲法制定議員同盟」の顧問にも就任した。改憲派の総帥である中曽根康弘・元首相は鳩山について「お祖父さんのDNAを受け継いでいる」と高く評価していた。
 もちろん民主党の中には九条改憲に否定的な平和主義的リベラル勢力も存在する。
 しかし民主党が、一九九〇年代後半以来の「改憲論議」の急速な高まりの中で、「論憲」「創憲」などのイメージ操作を通じて「改憲」論へ傾斜していったことも確かである。二〇〇〇年以後の衆参両院における「憲法調査会」の論議は、それを促した。その集大成がとりあえず二〇〇五年十月に民主党憲法調査会が発表した「憲法提言」である。この「憲法提言」は、今年の衆院選マニフェストでも「国民の自由闊達な憲法論議」のための素材であるとしており、民主党の憲法についての最大公約数的見解だと捉えてもいいだろう。以下、この「憲法提言」を検討してみよう。

05年「憲法
提言」の内容

 民主党「憲法提言」は、「未来志向」の憲法構想であり、現憲法の基本理念を踏まえつつ、それを強化発展させていくものだと主張している。なぜ未来に向けた新憲法論議が必要かという根拠を、憲法問題提言は「憲法の空洞化」に求めている。つまり九条と現実との乖離、理念を現実に合わせるための勝手気ままな憲法解釈の変更に「歯止め」をかけるためにも、「新しい憲法」が必要だという主張である。
 「私たちは曖昧さのつきまとう憲法解釈が、国際社会の要請や時代の変化に鋭く反応する気概をこの国の人々から喪失させているのではないかという懸念を抱いている。その上、日本ではいま、既成事実をさらに積み重ねて憲法の『形骸化』を目論む動きがある」「いま最も必要なことは、この傾向に歯止めをかけて、憲法を鍛え直し、『法の支配』を取り戻すことである」。
 さらに続けて、次のように語っている。
 「私たちは、当面する課題として、憲法改正手続き・国民投票法制の整備にとりかからなくてはならない。……未来志向の憲法を打ち立てるに際しては、国民の強い意思がそこに反映されなくてはならない。しかし、日本ではこれまで、憲法制定や改正において、日本国民の意思がそのまま反映される国民投票を一度も経験したことがない。私たちは、憲法を国民の手に取り戻すために、国民による直接的な意思の表明と選択が何よりも大事であることを強く受け止めている」。
 つまり「憲法を国民の手に取り戻す」ためには、何よりも国民投票を行うことが不可欠だとする主張である。そしてこの国民投票は、衆参両院での三分の二以上の多数による改憲発議によって初めて実施されるのだから、彼らが言う「国民投票のススメ」が「改憲のススメ」と等号で結ばれていることは間違いない
 それでは民主党は、現憲法をどのような基準に沿って「改正」しようというのだろうか。「憲法提言」によれば次の五つの基本目標からなる。
@自立と共生を基礎とする国民が、みずから参画し責任を負う新たな国民主権社会を構築する
A世界人権宣言及び国際人権規約をはじめとする普遍的な人権保障を確立し、併せて、環境権、知る権利、生命倫理などの「新しい権利」を確立する
B日本からの世界に対するメッセージとしての「環境国家」への道を示すとともに、国際社会と協働する「平和創造国家」日本を再構築する
C活気に満ちた主体性を持った国の統治機構の確立と、民の自立力と共同の力に基礎を置いた「分権国家」を創出する
D日本の伝統と文化の尊重とその可能性を追求し、併せて個人、家族、コミュニティ、地方自治体、国家、国際社会の適切な関係の樹立、すなわち重層的な共同体的価値意識の形成を促進する
 ここには、「政」(首相・内閣)主導の強力な統治機構の確立と国民の「自己責任」に基づく主体的参画という新自由主義的な理念、ならびに「国際的な安全保障への貢献」というプログラムというグローバリゼーションの中での日本の役割を強化する問題意識が表現されている。総じてそれが、世界的な市場競争戦の中で生き延びていくための多国籍資本の利害を率直に体現するものであることは間違いない。

「平和創造国家」
のレトリック

 もちろんそこには、環境権、知る権利、プライバシー権などの「新しい人権」や、「国際人権保障」、すなわち「死刑制度廃止の是非についての検討」や「外国人の人権保障」と「公的社会への参画の権利の検討」(参政権)などのよりリベラルで積極的な要素も含まれている。しかしこの点で死刑廃止や外国人の地方参政権などの事項が「検討」という歯切れの悪い記述にとどまっていることは、党内での「日本会議」などの伝統主義的・排外主義的右派に属する傾向の抵抗を物語るものだろう。そのことはD項の「日本の伝統と文化の尊重」と「重層的な共同体的価値意識」という記述とも関係しており、男性優位主義的な価値観の克服やマイノリティーの権利について一切触れられてはいないことともつながっている。
 憲法九条、「安全保障」についての記述はどうか。民主党の「憲法提言」は「より確かな安全保障の枠組みを形成するために」と題して、「憲法の規範としての平和主義を基礎とする」ことを強調している。しかしここにごまかしがある。「提言」は「平和を享受する日本」から「平和を創り出す新しい日本」=「平和創造国家」への転換というレトリックで、「平和創造」という名の下での自衛隊の海外派兵の正当化に道を開こうとしているからである。
 「提言」は、「これまでの内閣法制局を中心とする、辻褄合わせの憲法解釈にとらわれることなく」国際社会に広く貢献することを訴え、そのためにも「国際法の枠組みに対応したより厳格な『制約された自衛権』」を明記する「憲法改正」を主張している。そして「国連多国籍軍の活動や国連平和維持活動(PKO)への参加を可能にする」必要性を訴えているのである。
 つまり、憲法九条の恣意的解釈による「憲法の空洞化」の危険性をアピールすることで九条改憲の必要性を主張する改憲派の伝統的手法が、国連を引き合いに出す形で踏襲されている。そして憲法附属法としての「安全保障基本法(仮称)」を制定し、「国連待機部隊等の具体的な組織整備にかかる規定および緊急事態に係る行動原則」などをこの基本法に盛り込むよう提起しているのである。
 ここに見られるのは、あくまで自衛隊派兵による「国際貢献」、「武力による平和」原則への固執である。

鳩山政権と労働
者市民の運動

 衆参両院での憲法調査会をめざした自民・民主両党の蜜月は二〇〇七年初頭まで続いた。二〇〇七年一月一日の毎日新聞に掲載された「改憲論議節目の年 『還暦』迎える日本国憲法」と題した舛添要一・自民党新憲法起草委員会次長(当時)と枝野幸男・民主党憲法調査会長の対談では、自公両党と民主党とのコンセンサスによる国民投票法案の成立に向けてエールを交換した。しかしこの「コンセンサス」は、当時の安倍政権による強行突破路線によって崩れ去った。枝野は、自民・民主の間の信頼を破壊した安倍首相は「究極の護憲派」だと批判した。安倍の強硬改憲路線が、民主党内の改憲合意に大きな障がいとなったことへの捨て台詞的な怒りの表明だった。
 民主・社民・国民新の三党連立政権合意書は「唯一の被爆国として、日本国憲法の『平和主義』をはじめ『国民主権』『基本的人権の尊重』の三原則の順守を確認するとともに、憲法の保障する諸権利の実現を第一とし、国民の生活再建に全力を挙げる」としている。自民党が「自民党新憲法草案」をもとに二〇一三年までの「憲法改正」を八月総選挙マニフェストでうたったこととは大きな違いだ。
 したがっていかに民主党が「改憲志向」政党であるとはいえ、今のところ民主党が次期総選挙までの任期中に改憲プロセスを進める可能性は少ないだろう。われわれは鳩山政権をただちに「改憲政権」と規定するのは誤りだと考える。それが何よりも、安倍改憲強行突破路線を挫折させた労働者・市民の運動の成果であることをはっきりと確認すべきである。
 しかし、民主党がマニフェストで「今後も皆さんとの自由闊達な憲法論議を各地で行ない、国民の多くの皆さんが改正を求め、かつ、国会内の広範かつ円満な合意形成ができり事項があるかどうか、慎重かつ積極的に検討していきます」と書いていることを忘れてはならない。この「慎重かつ積極的」な合意形成という言葉の中に鳩山・民主党主導政権の性格が如実に表現されている。
 われわれは、海自によるインド洋派兵の帰趨と「アフガン支援」のあり方を注視し、沖縄基地建設阻止、ソマリア「海賊」派兵の中止、そして北朝鮮船舶臨検特措法の成立を許さない闘いを通じて、あらゆる海外派兵と米軍再編に反対する運動を広げていこう。「集団的自衛権」容認に反対する闘いは、当面する九条改憲阻止闘争の環である。それだけではない。この間、進められている「9条+20条(信教の自由)」「9条+24条(両性の平等)」「9条+25条(生存権)」の運動を発展させることが、民主党の改憲に向けた「合意形成」に抗する「改憲阻止の合意形成」にとってきわめて重要なのである。     (平井純一)

 

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コメント
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ダイナモ氏と社民党の姿勢はかぶって見える。批判をするだけ、というように社民党は映りやすい。そういう姿勢がまず間違いなのでは?人間関係として
2009/11/03 12:47

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