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「八ッ場ダム問題、解決への道筋」講演会開かれる(レイバーネット)
http://www.asyura2.com/09/senkyo74/msg/885.html
投稿者 gataro 日時 2009 年 11 月 17 日 19:22:10: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://www.labornetjp.org/news/2009/1258418753987staff01 から転載。

「八ッ場ダム問題、解決への道筋」講演会開かれる

Nです

11/15栃木県佐野市城北地区公民館で「八ッ場ダム問題、解決への道筋」というが嶋津暉之(しまず てるゆき)氏の講演会が田中正造大学の主催でおこなわれました。
八ッ場ダム建設の経過から問題点などについて詳しく理論的な説明がなされました。講演の内容のうちテレビ新聞などのメディアが流した「ダム建設を中止したほうがかえって費用がかかる」と言った論理に対する反論を要約して送ります。


T八ツ場ダムは中止したほうが高くつくと言う誤り

八ッ場ダム事業を継続した場合は上述の要因によって1000億円程度の事業費増額が必要となると予想される。仮に1000億円とすれば、八ッ場ダム建設事業の今後の公金支出額は残事業費1390億円+1000億円=2390億円となる。

 一方、中止した場合の必要事業費は国交省が示す生活関連の残事業費770億円程度である。

 したがって、中止した方が差引き1620億円も公金支出を減らすことができる。


II.八ッ場ダムはすでに7割もできているという話の誤りについて

1.工事の進捗は大幅に遅れている

 7割というのは、八ッ場ダム建設事業の事業費4600億円のうち、7割が平成20年度までに使われたということであって、工事の進捗率とは全く別物である。本体工事は未着手である

III.八ッ場ダムの暫定水利権がダム中止に伴って失われるという話の誤り

1.八ッ場ダムの暫定水利権は長年の取水実績があり、支障を来たしたことがない。

IV.大渇水到来のために八ッ場ダムが必要だという話の誤り

大渇水到来の話は八ッ場ダムには直結せず

 石原慎太郎東京都知事は「異常気象が深刻化しており、日本だって、いつ干ばつにさらされるか分からない」から八ッ場ダムを必要だと語っているが、これは八ッ場ダムについての知識を持たないことによる発言である。

 八ッ場ダムはそれほど大きなダムではなく、夏期は洪水調節のため、水位を下げるので、利水容量は2500万m3しかない。一方、利根川水系にはすでに11基のダムがあって、それらの夏期利水容量は合計では4億4329万m3あるから、八ッ場ダムができても、約5%増えるだけである。

 渇水が起きることがあるのはほとんど夏期であるから、夏期の利水容量が重要であるが、八ッ場ダムはその容量が小さいダムなのである。

V.八ッ場ダムは利根川の治水対策として重要という話の誤り

1.八ッ場ダムの治水効果はわずかで、治水対策として意味を持たない。

(1)カスリーン台風再来時の八ッ場ダムの治水効果はゼロ

 利根川の治水計画のベースになっているのは1947年のカスリーン台風洪水であるが、同台風の再来に対して八ッ場ダムの治水効果がゼロであることが国土交通省の計算によって明らかになっている。2008年6月6日の政府答弁書は、カスリーン台風再来時の八斗島地点(群馬県伊勢崎市にある利根川の治水基準点)において、八ッ場ダムの治水効果がまったくないことを明らかにした。これは八ッ場ダム予定地上流域の雨の降り方が利根川本川流域と異なっていたからであるが、他の大きな洪水でもよく見られる現象である。

VI.ダム予定地の生活再建と地域の再生について

1.地元の町とダム予定地からの反発

 八ッ場ダムの中止に対して、地元の町とダム予定地から次のように強い反発が出されている。

「地元はダム事業に多大な犠牲を払って協力してきた。ダムの完成は地元との約束である。中止となれば、地元住民は途方に暮れ、観光再建計画でも再度ゼロからの再考を余儀なくされ、ダメージは計り知れない。」

 ダム予定地では、多くの人々が代替地への移転、補償金など、ダムを前提として生活設計を立てざるをえない状況が長く続いてきたため、ダムの中止はその生活設計を白紙に戻し、地元の人たちを苦境に追い込みかねず、この反発は当然のことである。3で述べるように八ッ場ダムの中止に当たっては、水没予定地の人たちの生活を立て直し、地域を再生させるため、政治の真摯な取り組みが求められる。

2.ダム事業を進めても地元の活気は取り戻せない

 ただ、留意すべきは、このままダム事業を進めても、人口の激減で活性が大きく失われてきているダム予定地が再び活気を取り戻すことはきわめて困難だということである


なをなぜメディアがダム建設賛成派の意見ばかり載せるのかとの質問には国土交通省の役人が大臣に対して面従腹背の態度を取っているからだ。とのことです。   

国土交通省のあまくだり 
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-11-13/2009111301_03_1.html

詳しくは
八ツ場 あしたの会  http://www.yamba-net.org/


嶋津暉之(しまず てるゆき)プロフィール
1943年・中国張家口生まれ、1972〜2003年、東京都環境局、環境科学研究所勤務。東京工業大学卒業。30数年まえから水源開発の技術的解析に携わり、各地のダム反対運動に対して技術的な支援を行ってきている。市民団体水源開発問題連絡会は日本各地のダム反対運動のネットワークとして1993年に設立された。著書には「水問題言論」、「優しい地下水の話」(共著)、「首都圏の水があぶないー利根川の冶水・利水・環境は、いま」(共著)ほか。


 

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コメント
 
地形や気象は日本の各地それぞれ違い、一概に「山をグリーンダムに」と言えないが、同じ群馬県の水上町は某ダム建設50年の今、「川に戻している」。「ちょっと見て来て」と頼める知人は、日本に居ないので写真がなく残念!上流に広葉樹を植林、グリーンダムで「山の保水力」を造ったらしい。広葉樹は針葉樹より雨を多く山に浸み込ませ、地下水にし供給する。昭和29年頃、「植林に補助金」が出て里山や棚田を植林し、若者は都市へ。「健康で勤勉な、安い労働力」で高度経済成長を支え、戦後の焼け野が原に「家を建て幸せに終わる」はずだった。が「工業製品の輸出」一辺倒で安い外材を輸入、故郷には枝打ち・間伐する後継者がいない。放置された倒木は豪雨時に倒木ダムを造り、決壊し下流は床上浸水。水の無駄。国土保全問題を、若者力が解決しないで誰に出来るの?「水ビジネス・ 世界の水がなくなる日」(角川oneテーマ21)を読み始めたが中国政府は「日本の水源を見たい」と人を遣し、日本の林野庁が案内。「毒餃子事件の解決がむずかしい」と言う人が、水源に「毒物でも入れられたらどうするの?」と思った。沢上篤人氏は「失業者雇い森林整備を、景気対策と一石二鳥に」(日経11.2)。桜やどんぐり等、楢の木系の種を育て植林遠足に両親と行けば、「生後一年の無菌状態が食物アレルギーの原因?」を、除去できる。未来の母親も森林で抵抗力をつけ、健康な母乳を通し、健康な国民を育てられる。
2009/11/17 23:55

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