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事業仕分けパフォーマンスで霞む鳩山・友愛式「遠近法」の消失点
http://www.asyura2.com/09/senkyo75/msg/523.html
投稿者 鷹眼乃見物 日時 2009 年 12 月 02 日 22:51:21: YqqS.BdzuYk56
 

[机上の妄想]事業仕分けパフォーマンスで霞む鳩山・友愛式「遠近法」の消失点


<注記>お手数ですが、当記事の画像は下記URLでご覧下さい。
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20091202


【プロローグ画像】Lara Fabian " Otro amor vendrá"(Another Love)
[http://www.youtube.com/watch?v=vOjgVCGMmaI:movie]


【参考画像】フラ・フィリッポ・リッピ『聖母子と二天使』
[f:id:toxandoria:20091202214348j:image]
Fra Filippo Lippi(1406−1469)「Madonna with the Child and two Angels」1465 Tempera on wood 95 x 62 cm Galleria degli Uffizi 、Florence


・・・フラ・フィリッポ・リッピは初期ルネサンスの基礎を築いた重要な画家の一人とされている。フラはフラーテ、つまり清貧・貞淑・神への服従を誓う修道士のことだが、実は、カルメル会の修道士でありながらも、彼は尼僧ルクレツィア・ブーティと駆け落ちをしたスキャンダラスな修道士という両義的人物であった。しかし、リッピの才能を見抜いたメディチ家の専制君主コジモは特別の許可を与えた。このため、リッピはルクレツィアとの結婚が許され画業も続けることができた。


・・・また、フラ・フィリッポ・リッピはマザッチョ、ドナテッロ、フラ・アンジェリコなどの影響を受けるが、やがて、彼らよりも、より軽やかな動きを伴う流麗な線で描くリッピ独特の写実表現を完成した。その色彩の精妙さと微かな憂いを湛える人物像の深い情感の表現は15世紀イタリアルネサンス隋一と見なされている。


・・・このウフィツィの『聖母子と二天使』はリッピ晩年の作であるが、このようなリッピの個性が存分に発揮された秀作である。しかも、ブルネルスキ(Brunelleschi/1377-1446)に始まる「遠近法」で描かれた、信頼感に満ちた消失点あたりの聖母子の空間には、微かに芳しい色香さえもが漂っているようだ。


・・・ほどなく、フラ・フィリッポ・リッピの門下から初期ルネッサンス絵画の最高峰、“画の詩人”と呼ばれるサンドロ・ボッティチェルリ(Sandro Botticelli/1444−1510)が誕生する。盛期ルネサンスの巨匠、レオナルド・ダ・ヴィンチとラファエルロもリッピの影響を受けたとされている。


・・・ともかくも、この聖母子像は“神の姿を荘厳に描く”というビザンツの影響を受けた中世美術の役割がそろそろ終りに近づき、今まさに、人間という名の“フローラ”(ルネサンスの花)が開花するばかりとなった時代のみずみずしい息吹を感じさせてくれる一枚である。


(鳩山政権が拡大EUの“人間主義の視点を回復させた新たな統治手法”から学ぶべきこと)


これは前にも書いたことだが(参照 ⇒ http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20091027http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20091124)、この7月からEUの議長国となったスウェーデンは、チェコなど中欧・東欧諸国の「歴史経験的かつ経路依存的で多義的な合理主義思考」を尊重しつつ、地政学的な意味でのグレイゾーン(EUの東方に位置するモルドヴァ、アルメニア、アゼルバイジャン、グルジア、ウクライナ、ベラルーシの六カ国)でのリスク回避も視野に入れた「マクロプルーデンス・モデル(Macro Prudence Model/政治・経済・金融のグローバルな統合基盤で『信頼』関係を最重視するという新しい資本主義社会のあり方)」の理念下で新たな「市民社会ディスコース」(市民社会との対話を深化させる工夫)への取り組みを実現してきた。


そして、11月19日、欧州連合(EU)の大統領(EUの最高意思決定機関である欧州理事会の常任議長)に調整型のヘルマン・ファンロウパウ、ベルギー首相が選出された。敢えてチェコの立場からベルギーという小国の政治家がEU大統領に選ばれた背景を凝視するならば、それはEUがチェコのクラウス大統領の拡大EUへの懸念を効果的に払拭したということだ。つまり、大国であるドイツとフランスおよびロシアによる強いヘゲモニーへの警戒感をやわらげつつEUの統合理念の中で息づいてきた「寛容と調和」それに「不戦への意志」が、「拡大EU遠近法の消失点」に『最高価値』として明確に位置づけられたのだ。


それは、これまでの政治・経済のあり方の根本を徹底批判しつつ「人間主義の視点を回復させた新たな統治手法」に取り組むことで<政府(拡大EU及び各国政府)の統治機能それ自体への『信頼』>を復興(ルネサンス)させない限り、昨年末のリーマン・ショックいらい世界を覆ってきた「米国発の大金融パニック」は、その根底から絶対に終息し得ないという危機感を共有することである。


この考え方は「Trans‐Atlantic Agenda」として米国オバマ大統領の理念(プラハ宣言で核廃絶を唱えたオバマのCHANGEの根本)とも繋がっている。また、そのEU(欧州連合)の中枢に位置するベルギーで『非核三原則を法制化する動きがある』ことも視野に入れておくべきだ。


(EU型の新しい統治手法の正しさを傍証する経済・財政・金融にかかわる新たな世界危機の発生=全米地方自治体&ドバイ・バブルの崩壊懸念)


そして、皮肉なことではあるが、奇しくもこの方向性の正しさを傍証するばかりか、その一層の推進を促すかのように、今年になってから更に新たな経済・財政・金融にかかわる暗雲が再び世界を覆い始めていた。それは「米国46州(全50州中/昨年12月の段階で41州が、2009年4月末の段階では46州へ増加)の財政破綻危機/巨額の歳入不足による全米地方自治体崩壊の危機=米国(政府・州政府合算)の巨額債務額」と「ドバイ・バブル崩壊の本格化/返済不能債務額5〜7兆円?」が続けて報じられるようになったことだ。


「ドバイ・バブル崩壊の本格化」については、その後、少し落ち着きを見せ始めたとの情報もある。しかし、米ウオールストリート・ジャーナル社説(11.28付)の“ドバイの過剰債務はサブプライム・ローンと同じ構図なので、皮肉にも、今回の信用不安が信用収縮に対する過剰防衛スタンスを世界の中央銀行へ迫ることになり、再び長期的な資産バブルを煽る懸念が生まれた”という分析、あるいはサウジアラビアのアラブ・ニューズ社説(11.29付)の“ドバイワールド社は、これまでのような優遇条件での融資を受けることはできない、またドバイ周辺の借り手の信用も急落する”という分析は、今後への大きな懸念を予測している(これらの分析にかかわる情報源 ⇒2009.12.1・日本経済新聞『海外論調』)。


ともかくも、これら巨額の不良債務にかかわる異常事態の発生を単なる偶然の出来事と看過するのは危険である。そして、各メディアの中には、早くも一年前に起こったリーマン・ショックに続く「第二波の世界危機到来(来春ごろ?)」を告げるものすら現れている(異常事態の発生にかかわる情報源 ⇒下記◆)。


◆米国連邦政府、46州政府、地方自治体の総債務は約6000兆円???〜米会計検査院は実質上の財政破綻宣言、http://www.rui.jp/ruinet.html?c=400&i=200&m=206377


◆ドバイショック:政府系開発会社の資金不安 欧州に飛び火、http://mainichi.jp/select/biz/news/20091128k0000m020095000c.html?link_id=RSH05


◆ドバイ信用不安 「防波堤」不在で増幅 投資家、リスク過敏に、http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091130AT3S2800I28112009.html


◆ドバイ株式市場 7%余り急落・・・去年秋のリーマンショック以降最大の下げ幅、http://www3.nhk.or.jp/news/t10014110081000.html#


無論、<米国の財政にかかわる巨額債務>と<ドバイの返済不安債務>の性質とスケールは大きく異なるが、その根底にあるのが「過剰な市場原理主義と短期利益主義」へ傾斜した矛盾の賜物という意味では同じ穴の狢(ムジナ)だ。しかも、その核心にあるのは、格差拡大を梃子としつつ米Wasp富裕層の利益最大化を目的とする「超利己的な資本主義の実践」、つまり新自由主義思想に基づく「トリクルダウンという名の米国型ビジネスモデル」への盲信である。


しかも、<沸騰都市ドバイ>を支えてきたのが「イラン・イラク・アフガニスタン・パキスタン」などの極めて深刻な問題を震源とする“中東の混乱”そのものであることは以前から指摘されていた。それに、これもまことに皮肉なことだが、不安定化するばかりの中東・南西アジア情勢が“一層沸騰するドバイのバブル”を必要としてきたという恐るべきほど逆説的な事情も隠れており、その具体的な証拠は、イラン人、アフガニスタン人、イラク人、パキスタン人など中東と南西アジア諸国の企業家・投資家・ビジネスマンらがドバイで創業・投資し、荒稼ぎしてきたという現実があることだ(情報源:2009.11.25・日本経済新聞)。


因みに、結果的に日本へも急激な円高パニックのショックで大幅の株暴落をもたらし、鳩山民主党政権をキリキリ舞いさせた「ドバイ政府系開発会社が支払い猶予を金融機関へ申し入れた不安資金部分」(4〜5兆円相当)の約7割は英国と欧州の金融機関によるものである。が、その中でも英国の占有率が飛びぬけており、総体の約5〜6割は英国が占めていると推測されている。


(関連参考情報)


急激な円高対応で政府・日銀に共同歩調の動き、http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-12699320091130


このためか、一年前の米発金融危機の本質的問題(未解決部分)のマグマが、このところ再び<米国型の悪いビジネス慣習>の方向へ急速に退行しつつあることに関連して、英国金融サービス機構(FSA/Financial Services Authority・・・英国の金融サービス全般を監督する機関)のターナー長官の以下の発言がまことに的を射たものに聞こえるのだ。


・・・ 一年前の米発金融危機の本質的問題は、短期金融市場の機能不全が明らとなり、そこで欧米金融機関のビジネスモデル(株主主権主義=地球規模の花見酒経済とバブル扇動型経済)の有効性が失われたことにある。そして、公的資金の注入と政府保証付きの債権発効で急場をしのいだ。にもかかわらず、欧米金融機関の経営者らは臆面もなく再び高額報酬を得ようとしている。彼らは、ボーナスの内容(これらを得るに足る実績の公開)を明らかにすべきで、それができなければその資金はむしろ内部留保にすべきだ(情報源 ⇒ ロイター・ブログ『2009.11.25・金融機関の報酬制限と流動性規制』)。


(時代遅れのワシントンコンセンサス(規制緩和原理主義などの諸原則)に翻弄されるままの日本=本格的な内需拡大&雇用安定政策に躊躇する鳩山政権)


ところで、ここ数年の我が国では、民間企業が殆んど大きな投資を控えてきたため経常収支の定義(民間部門の貯蓄収支+財政収支=経常収支)から「民間部門の大幅な余剰」がGDP比6%以上に相当する30〜40兆円の大きな財政赤字を賄ってきたと見なすことができる。このため、我が国の経常収支は小さな黒字状態で見かけ上は安定的に推移してきたといえる。


(関連参考情報)


企業の内部留保 10年で倍増429兆円/超不況下でも、ため込む・・・社会還元し 内需拡大急げ(労働総研調査)、http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-11-19/2009111901_01_1.html


しかしながら、自民党政権下におけるこのような経常収支の小幅な黒字が、内需拡大と深刻な失業問題の解決や労働力の適切な流動化については何も貢献してこなかったことは明らかだ。つまり、瞬時も休止できない実態経済の実相はダイナミズムそのものであり、<極小のミクロ〜小〜中〜大〜地球規模のマクロ>に及ぶ凡ゆるスケールの流動・分配の錯綜と繰り返しこそが経済活動の意味であり、それこそが、国民・市民の日々の生活が継続的に成立し、我われが日常的に生き続けられる現実の一面でもあるのだ。


従って、異常なほど長期にわたり政権を牛耳ってきた自民党族議員らの多くは、このようにシビアな経済の実相に気付かぬ根っからのアホウか、あるいはそんなことは百も承知で私腹肥やしに精を出してきた腹黒いドロボー議員連中であったと言っても過言ではなかろう。挙句の果てに、調子に乗り過ぎた輩の中には、官房機密費ドロボーにまで身を落とした者すら存在するらしいことが指摘されている(関連参照 ⇒ 下記◆)。


◆2009-11-24付・toxandoriaの日記/ビロード革命の光が焙り出す“機密費ドロとマスゴミの癒着”が牛耳る日本型「政治経済」の貧困、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20091124


翻れば、土地・資本・労働力など生産要素のダンピングで生産性を上げ続けるという、ある意味で異常ともいえる経済・産業政策であった「小泉劇場」の“偽装改革”は、一部の高額所得層や労働貴族階層らを育成・温存する一方で、より低い人件費を実現する企業や低賃金の派遣労働者、あるいは契約社員らの非定期労働者の数を増やすばかりであったため、遂に、その割合は総就業人の3割を超えるまでになり、必然的に内需(消費)は盛り上がらぬままという無様な姿を晒してしまった。


つまり、それは明らかにワシントンコンセンサス(規制緩和原理主義などの諸原則)に基づく格差拡大(ランディアン・カルト、マネタリズム&新自由主義)を梃子としつつ米Waspの利益を最大化するため世界中の人々の“人権・生存権までをも無機質な商品扱いにしようとする異様な政策であった。つまり、そこでは「市場&企業にかしずく社会」を目指すという意味で“社会と企業の関係が逆転”しているのだ。別に言えば、それは「EU型・社会的市場経済」の倒置であり、その意味で異常極まりない“米国型資本主義”のマネごとであったのだ。


(ワシントンコンセンサスの家元アメリカで萌芽する『市場&企業にかしずく社会』に対する反省の動き)


然るに、これは驚くべき変化であるが、アメリカではその「市場&企業にかしずく社会」に対する反省の動きが芽生えつつある。そのような動向について報じた2009.12.1付の日経記事『企業国家・米国への信認』から要点を以下に纏めておく。


・・・・・・・・・・


●米ゴールドマン・サックスが、「ステークホルダー(利害関係者)たる『社会』の地位が経営者の想像を超える勢いで浮上」する背景の中で猛烈な批判に晒されている。


・・・その批判の根拠は「約1年前にはウオール街の暴走により米国で多くの人々が生活苦に陥ったのに、ゴールドマン・サックス社は政府の危機対策で好決算を続け、その社員は巨額の報酬を得ている」ということだ。


・・・人々の怒りを背景にメディアの集中砲火を浴びた同社は、この11月から5億ドル(約430億円)の中小企業支援策に乗り出したが、それでもニューヨーク・タイムズは“ゴールドマン・サックスは人々に謝っていない!”と社説で攻撃した。


・・・このように、今の米国では、稼いで株主に報いても『社会』に嫌われたら生き延びられないことがハッキリしてきた。


●ハーバード大学で経営学者を目指していたD.B.氏が『米国企業と社会を隔てる壁に気付いた』のは、企業に多くの経営者を送り込む同大の経営大学院の授業に出席した3年前のことだった。


・・・“M&A(合併・買収)を利用して雇用契約を見直せば人件費が下がる”と経営者の卵たちが交わしていたのは「株主のためなら『従業員との信頼関係』を傷つけても良いという議論」だった。


・・・「これでは必ずや企業の成長力が低下するばかりだ」と失望したD.B.氏は、米企業を見限り、日本企業に対して「米国流の株主至上主義」に染まらぬよう訴え続けてきた。


・・・D.B.氏は、米企業が危機から教訓を得たと思われる今でも「浸透した文化は変わらない」と、米企業の株主至上主義にかかわる意識の変化には懐疑的だ。


●このD.B.氏のような考えの投資家ならゴールドマン・サックスの米国株は売るだろう。ところが、今や米国では、一般の投資家も米国株に見切りをつけ始めたようだ。


・・・この8月以降は、米国株に投資する投資信託からは一貫して資金流出が続く一方で、外国株投信へは逆に資金の流入が止まらない状態が続いており、それは歯止めがかからないドル安とも重なる。


・・・「市場&企業へかしずく社会」の米国で、企業の多くが『社会』の声の台頭という重大な変化に対応できずに競争力を失えば。それだけでもドルの魅力は薄れてしまう。


・・・このような米国社会の変革の胎動の中で、米企業の改革の流れのカギを握るのはやはり株主であるだろうが、米国の株主は、「企業と社会との共生」が結果的に運用成績に結びつくことを理解し、本気でそれを支持できるのだろうか?


●米買収ファンドKKRの創業者ヘンリー・クラビスが、その攻撃的な買収から「野蛮人」と評されたのは20年前であった。


・・・そのヘンリー・クラビスは、この2月のある講演で“環境団体との対話が足らなかった”という反省の意を表した。そして、今やヘンリー・クラビスは、専門家を雇って環境団体・労組・買収先企業との連携を目指している。


・・・・・・・・・・


現在のアメリカにおける、“このような「欧州型の社会的市場経済」へ向かう意識変化が本物である”、あるいは“そのようなチェンジへの動きが『米国社会の全体』へ本当に浸透しつつある”と判断を下すことは未だできない。しかしながら、企業のありかた(米国型資本主義)についての意識の一部に、このような意味での質的な変化の兆しが芽生えつつあることは紛れもない事実とみなせるだろう。


一方、我が日本では、今や民主党・支持率向上の源泉と見なされつつある「事業仕分け」に関連して、小泉・竹中派の残党の意を受けた(としか思えない!)テレビ・新聞等メディアの一部が<緊急経済対策と内需拡大のため、より一層の「規制緩和→民営化と市場自由化」の視点から徹底的に“仕分け事業”にスポットを当て直すべき>だとのキャンペーン報道を垂れ流し始めたことには驚かされる。


(関連参考情報)


内閣支持率63.7%へ上昇 しかし偽装献金の説明「納得できない」74.9% 事業仕分けの手法「評価する」77.3%…共同通信、http://newtou.info/entry/2370/


(“事業仕分け”と同時に求められる、グローバル経済のダイナミズムに巻き込まれた日本の『貧困と格差』への新たな処方箋)


おそらく、我が国の市場原理主義の信奉者とメディア関係者らの多くは「規制緩和→民営化と市場自由化」という呪文の前に立つと思考停止するのであろう。しかし、この有様では、日本国民の大きな期待で政権交代を実現した民主党といえども、アメリカをはじめ世界が志向する「新たな変革」(マクロプルーデンス・モデル型資本主義志向)へ向かうチェンジの動きから完全に周回遅れということになるであろう。


ところで、「事業仕分け」(9.1兆円削減の目標が1.7兆円にとどまる)が、従来は国民の目に一切見えなかった国家予算の決定プロセスの一部を衆目に晒したという意義は確かに大きいといえるかも知れない。しかし、問題はこれからなのだ。多様で十分な「視点と議論」の中で「支持率は力と正義なり」というよりも「信頼・信用こそが正義の礎である」ことを鳩山政権は国民へ丁寧に本気で語るべきである。


パフォーマンス型の一部の仕分け人を大きくクローズアップさせたメディアが、引き続き「規制緩和→民営化と市場自由化」を声高に叫び出したことには十分注意すべきだ。なぜなら、その先には、すでに過去の人であるはずの“似非オランダ・モデルを標榜しつつ非正規雇用の拡大を企む竹中平蔵や小泉純一郎ら時代遅れのネオリベ仲間たち”が鎮座しているからである。


この視点を見失えば、「事業仕分け」は単なる「ロベスピエールの最高存在の祭典」の如き国民騙しの政治パフォーマンに堕して、ポピュリズム(支持率至上主義)と自らの経営危機からハイエナ化したメディアの餌食として喰いつくされる恐れ(日本経済の“生活習慣病化” ⇒ 重篤な循環器病発症 or 糖尿病悪化型壊死の道へ向かう)がある。


例えば、人間のような個体生命の維持にとって“動脈血流の方が毛細管血流よりも、より重要でより存在意義が大きい”などということを軽々に主張できないことは、それを人体内における複雑な相互補完性の視点に立って想像すれば理解できるはずだ。そして、このことが意味する真理は生命維持のマスター・キーの一つが“『相互信頼』を前提とするマクロとミクロの協調”及び“両義的・多義的機能の発揮”ということであり、これは<人間生活の礎と希望であるべき本来の経済活動>についても当て嵌まるはずだ。


思えば、格差と貧困の問題は決して現代における特異な問題ではなかった。大航海時代の幕開けでグローバル経済が始まる以前の時代、つまり欧州基準で見た中世以前の世界における格差・貧困・弱者問題はもっぱらキリスト教会など宗教が対応すべき領分であった。が、新航路の発見でグローバル経済に入った16世紀以降は、英国における「エリザベス救貧法」(貧民層に劣等処遇原則(lesseligibility)をより具体的に適用する法)をモデルとした、国家による<格差主義前提の福祉政策>が視野に入ることになる。


そして、19世紀に入った英国では、産業革命の成熟化とともに、絶対王政時代の残滓を乗り越えて本格的な人権思想・社会福祉思想に基づく新たな民主主義政策を要求する運動(下記●)が活発化する。


●第一次選挙法改正(1832)・・・産業資本家層へ参政権(これが農民・労働者層へ及ぶのは19世紀末)、腐敗選挙区の是正、この改正が「本格的な議会制民主主義成立」のメルクマールとされる

●奴隷制の廃止(1833)


●工場法公布(1833)・・・「児童労働」週48時間制


●人民憲章起草(1837)・・・男子普通選挙、無記名秘密投票などを要求


●チャーチスト運動(1838-48)・・・世界初の労働者の組織的活動(選挙権等に関する地位向上を求めた運動)、人民憲章(ピープルズ・チャーター)を議会へ提出


このように、関連する歴史のごく一部を垣間見るだけでも、「格差と貧困」へ対処するための根本認識が、経済理論・工業技術・産業構造あるいは『社会』環境の変化に伴いつつ根本から変革するという歴史を辿ってきたことが理解できる。つまり、「格差と貧困」へ対処する理念の根本部分は、時代と経済環境の変化とともに変わるのが当然と見なすべきなのだ。そして、これも当然のことだが、「事業仕分け」の結果は人事・雇用などのビジネスの現場へも様々な影響与えることとなり、『社会』の底辺にある弱者と貧困層ほどそこから受けるインパクトが大きいものとなる。


そして、このような観点からすれば、冒頭で述べたとおりのことだが、新しい時代におけるマクロプルーデンス・モデル(政治・経済・金融のグローバルな統合基盤で『信頼』関係を最重視するという新しい資本主義社会のあり方)の理念下で新たな「市民社会ディスコース」を模索する「拡大EU」では、「寛容と調和」及び「不戦への意志」が、改めて「拡大EUという名の遠近法の消失点」(市民生活の未来を照らす光が収斂する一点/冒頭に掲げた【参考画像】の聖母子像に相当する部分)に、その『最高価値』として位置づけられたのだ。


また、「ワッセナー合意」による「オランダモデル」や北欧型「フレキシキュリティ(flexicurity)」などの成功事例や先進事例があっても不思議なことではなく、むしろ「格差と貧困」に無防備な労働環境を「21世紀型のグローバリズム時代」に入ったにもかかわらず、つまり“日本の貧困と格差が想像を絶するほど激しい経済のダイナミズムに巻き込まれることとなった”にもかかわらず、非情にも、その過酷な現実を放置する日本政治、そしてそのことに対する一般国民・アカデミズム・メディアらの『鈍感な意識のあり方こそが異常』だと自覚すべきである(ワッセナー合意とフレキシキュリティについては、下記◆を参照乞う)。


◆2007-07-23toxandoriaの日記/2007年春、ドイツ旅行の印象[ローテンブルク編]、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070723


また、鳩山政権の「行政刷新会議・事業仕分けチーム」のメンバーに「モルガン・スタンレー証券のロバート・フェルドマン経済調査部長」(竹中平蔵率いる組織「ポリシーウォッチ」(http://policywatch.jp/)のメンバー)、川本裕子(早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授)、石弘光(放送大学学長)ら「小泉=竹中改革時代」に活躍した“過剰”な市場原理意識に取り憑かれた輩が多く紛れている。


(関連参考情報)


民主党政権で日本経済はどうなる?・・・“竹中平蔵さんの意見”=『歳出削減にも消極的に見え、このままでは重税国家へと突き進む』(ロバート・フェルドマンがメンバーのポリシーウォッチHP、http://policywatch.jp/)より転載)


市場原理主義は非協力のゲーム(寄稿/ゲーム理論と意思決定)、
http://www.qmss.jp/strategy/nikkei/text.htm


これら過剰な市場原理主義を好む学者・エコノミストらの特徴は、ITと一体化したグローバリズムの一層の進展で経済のダイナミズムが加速しさえすれば「貧困と格差」の問題は解消すると素朴に「トリクルダウン理論」(理論というより一種のカルト信仰!)を盲信(狂信)していることにある。一か月を約2万円以下の生活費で暮らす約40億人の世界の貧困層(BOP=The Bottom of the Pyramid/世界総人口の約7割を占める)が、ますます増加中という現実があるにもかかわらず(参照 ⇒ http://d.hatena.ne.jp/learnologist/20090627)。


それどころか、彼らの領袖格である竹中平蔵は、かつて“規制緩和の下で市場原理主義を貫くことが我が国にオランダ・モデルと同じ社会的市場経済の効果をもたらす”という類の、経済学者らしからぬ非論理的なアジテーション発言を行っていた。これでは、資本主義という名のジャンボ・ジェットが片肺飛行かアクロバット飛行をするに等しいではないか。まさに狂気の沙汰だ。


従って、<アンチ小泉=竹中改革>を謳って政権交代が実現できたという初心を未だ失っていないのであるならば、“友愛”鳩山政権は、郵政民営化の軌道修正だけで満足せず、この微妙なタイミングでこそ国民期待の「事業仕分け」(今のところ民主党支持率Upの唯一のエネルギー源と化してしまった!)とともに、グローバル時代の「貧困・格差問題」へ対処するための<アンチ小泉=竹中改革型>の「根本理念の変革(ルネサンス)」と「オランダのワッセナー合意に匹敵する労働環境にかかわるエポックメーキングな新しい方向性」を一刻も早く国民一般の前で明快に打ち出すべきだ。


言い換えれば<未来の国民生活を描くための「遠近法」の消失点で掲げるべき最高理念>と<人間にかかわる信用と信頼を基礎に据えた確たる将来の国家ヴィジョン>を一刻も早く明快に打ち出すべきだ。もし、この点について些かでも躊躇するものがあれば、鳩山政権の「友愛・仕分けパフォーマンス」も、所詮は『小泉劇場』(これは『世襲暴力団orヤクザの鉄火場劇』であった)と同じく「金まん世襲お坊ちゃま政治家の手すさび道楽劇場」に過ぎないということになるだろう。


(関連参考情報)


「事業仕分け」から何を学ぶかの方が大切(村野瀬玲奈の秘書課広報室)、http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1529.html


・・・以下は[2009-11-24toxandoriaの日記/ビロード革命の光が焙り出す“機密費ドロとマスゴミの癒着”が牛耳る日本型「政治経済」の貧困、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20091124]へのコメント&レスの転載・・・


もえおじ 2009/11/27 22:44


グローバル化の波に洗われる今の日本で最も求められるのは、


1.使い捨て労働力という「奴隷的な非正規雇用の拡大」


2.「流動性が低い労働環境に閉じ込められた知的労働者層の内向きで閉鎖的な労働環境」の問題解決


である点については、長期的視点において疑いの余地はありません。


しかし、願わくは「それを実現するための具体的施策」を議論して頂きたいです。


短期的視点においては、陳腐ですがやはり「雇用対策・景気対策をいかに少ない負担で効果的に行うか」という単純な課題に付きます。民主党の評価も、これで決まると思います。


toxandoria 2009/11/28 05:16


“もえおじ”さま、ありがとうございます。


同感です。その“荷が余りに重い”ためか「それを実現するための具体的施策」の議論は殆ど見たことがありません。


一つのヒントは、オットー・ノイラート(Otto Neurath/1882-1945)が提唱した『“科学的検証の全体論的本性”を海上に浮かぶ船の改修に喩える』という知見を本気で共有することです。  ⇒ http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20091021


しかし、残念ながらtoxandoriaもその同類です。が、少なくとも“ひたすら人類の敵と見るべき対象を攻撃し続けたり、ひたすら森羅万象を否定したりするだけの立場”には立っていません。


思うに、そこで欠落するのは、否応なくグローバル市場の重要なプレイヤーの立場に立たされる「政治権力者、資本家、経営者、労働貴族、一般労働者、富裕層、一般市民」らの真摯で具体的な危機意識(自分自身の問題だと意識する本気度)だと思います。


15〜16世紀(ルネサンス期)のヨーロッパで、ローマ教会が重視していた宗教画の効用が何かのヒントを与えていると思われますが、その目的は以下の三つとされています(出典:マイケル・バクサンドール著『ルネサンス絵画の社会史』)。


(1) 無知な人々の教化・・・ラテン語で書かれた当時の聖書が読めない人々の教育・教化のこと。逆説的、かつ現代風に見れば経済学者・科学者らアカデミズムの怠 慢ということ。政治的パトロンが身を引く姿勢に驚愕し、このままでは日本が沈没すると絶叫することだけがノーベル賞を受賞した科学者らの“仕事”ではない はず。


(2) 宗教的神秘を具体的に示すこと・・・“処女たる聖母受胎の神秘と聖人たちの手本”が、毎日、大衆一般の目に触れることが重要である。今風に言えば、政治権 力者・資本家・経営者・富裕層・労働貴族らの倫理の回復(欲望原理主義を捨てること)こそが焦眉ということになる。⇒ ここでは、その典型としてフラ・アンジェリコの『受胎告知』を想定している。


(3) 信心の感情を起こさせること・・・ヒトの感情は耳で聞くより目で見ることで、より効果的に湧き起る。所謂パフォーマンス効果だが、表記の(2)が伴わぬ限り、必ず化けの皮が剥がれる。“小泉=竹中偽装劇場”しかり、“鳩山=友愛仕分け劇場”しかり、“ドバイ版=バベルの塔”しかり、という訳である。


もえおじ 2009/11/29 16:51


国の仕分け事業に関しては多くの要素があるので、判断は難しいです。例えば、スーパーコンピューターの開発が重要なのは当然ですが、何故それに公的援助が 不可欠なのか、他にもっと重要な投資効果の高い分野があるのではないか、等々、明らかになっていない情報は山ほどあると思います。しかも、それらの情報が公開されて考慮されたとしても、最後は声の大きな勢力による政治的判断となります。


勿論、科学者による啓蒙活動の不足は困った問題で す。(温暖化/原発開発など科学的議論が足りない問題、IPS細胞/再生医療において、資金難で米英に開発を先行されてしまった問題など)とりあえず今後は、仕分け事業は未だ始まりに過ぎないと考えて、足りない議論を尽くすべきです。


皮肉なのは、透明性が高い議論が、不況の深刻化(および、政権交代)と財政破綻の危機によって曲がりなりにも可能になったことです。従って、危機が本当に回避されるかどうかは、全く予断を許さない状況です。これが単なる見世物では済まないことを、国民(および、報道機関)は十分に理解しなければなりません。


toxandoria 2009/11/30 18:34


“もえおじ”さま 、


> 皮肉なのは、透明性が高い議論が、不況の深刻化(および、政権交代)と財政破綻の危機によって曲がりなりにも可能になったことです。従って、危機が本当に 回避されるかどうかは、全く予断を許さない状況です。これが単なる見世物では済まないことを、国民(および、報道機関)は十分に理解しなければなりません。


この点もまったく同感です。


今年になってから、「全米46州(50州中・・・昨年12月の段階で41州、4月末の段階では46州)の財政破綻危機=巨額の歳入不足が原因となる全米地方自治体崩壊の危機=米国の総債務が額6000兆円???)の財政破綻危機=全米地方自治崩壊の危機⇔巨大な歳入不足が原因」と「ドバイ・バブルの崩壊/返済不能債務額5〜7兆円?」が続けて報じられたことは単なる偶然とは思われません(情報源  ⇒ 下記◆)。


◆米41州財政破綻危機ドバイ・バブル崩壊、http://www.pogledaj.name/41/video/I1sfZWmtv9c


◆米国連邦政府、46州政府、地方自治体の総債務は約6000兆円!〜米会計検査院は実質上の財政破綻宣言、http://www.rui.jp/ruinet.html?c=400&i=200&m=206377


◆ドバイショック:政府系開発会社の資金不安 欧州に飛び火、http://mainichi.jp/select/biz/news/20091128k0000m020095000c.html?link_id=RSH05


◆ドバイ、政府系企業債務の返済延期要請 5兆円、資金調達が難航、http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091126AT2M2600F26112009.html


一年前の米発金融危機の本質的問題(未解決部分)のマグマが再び悪い方向へ収斂しつつあるようです。この視点から見ると、英国金融サービス機構(FSA)のターナー長官の下の発言が正当に聞こえます。


・・・ 一年前の米発金融危機の本質的問題は、短期金融市場の機能不全が明らとなり、そこで欧米金融機関のビジネスモデル(株主主権主義=地球規模の花見酒経済) の有効性が失われたことにある。そして、公的資金の注入と政府保証付きの債権発効で急場をしのいだ。にもかかわらず、欧米金融機関の経営者らは臆面もなく 高額報酬を得ようとしている。彼らは、ボーナスの内容(これらを得るに足る実績の公開)を明らかにすべきで、それができなければその資金は内部留保にすべ きだ(情報源 ⇒ ロイター・ブログ『2009.11.25・金融機関の報酬制限と流動性規制』)。


<過剰な市場原理によるグローバルな不均衡拡大主義が新たな経済価値(付加価値創造)を短兵急にもたらす>という、その発想自体が愚かなバブルの発生源であることに、世界中の殆どの人々がリーマンショックでも未だに気付かなかったようです。


従っ て、下記二点の経済機序のエッセンス(●)が巨大で錯綜するグローバリズム・ネットワークの海中で翻弄されつつあるという厳然たる事実があること、又それ はエンドレスに翻弄されざるを得ない宿命であるということ・・・、これらの“意味”について十分な理解と共有認識が必要だと思います。


●経常収支=民間部門の貯蓄収支(預貯金+内部留保)+財政収支


●瞬時も休止できない実態経済はダイナミズムそのものである。つまり、<極小のミクロ〜小〜中〜大〜地球規模のマクロ>に及ぶ凡ゆるスケールの流動・分配の錯綜と繰り返しこそが経済活動の意味であり、国民・市民の生活が持続的に成立し、我われが日常的に生き続けることの証左である。


この視点を見失えば、「国の仕分け事業」は単なる「ロベスピエールの最高存在の祭典」の如き政治パフォーマンに堕して、ポピュリズム(支持率至上主義)とハイエナ化したメディアの餌食で終わる恐れ(日本経済の“生活習慣病化” ⇒ 重篤な循環器病発症or糖尿病悪化型壊死の道へ向かう)があると思います


例えば、人間のような個体生命の維持にとって“動脈血流の方が毛細管血流よりも、より重要でより存在意義が大きい”などということを軽々に主張できないことは、それを人体内における複雑な相互補完性の視点に立って想像すれば理解できるはずです。


生命維持のマスター・キーの一つは“マクロとミクロの協調”及び“両義的・多義的機能の発揮”ということであり、これは<人間生活の基盤と希望であるべき本来の経済活動>についても当て嵌まることだと思います。  

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