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【金持ち優遇の裏で母子家庭・障害者・老人切捨て政策の末】自殺大国ニポン【きっこのブログ】
http://www.asyura2.com/09/social7/msg/171.html
投稿者 傍観者A 日時 2009 年 4 月 29 日 00:06:16: 9eOOEDmWHxEqI
 

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2009.04.28
自殺大国ニポン

1週間前、元タレントの清水由貴子さんが自殺した。あたしは、由貴子さんが、お母さまの介護をするために芸能界を引退してたことを知らなくて、今回、「世田谷通信」の記事を書くために彼女のことを調べて、それで初めて3年前に引退してたってことを知った。だから、由貴子さんが、小学生の時にお父さんが亡くなって、それ以来、お母さまと妹さんと3人でがんばって来たことも知らなかったし、芸能生活をしながら、重病のお母さまのことを支え続けて来たってことも知らなかった。

亡くなった人のことを悪く言う人はいないものだけど、由貴子さんの場合は、ホントにお母さん思いのやさしい人だったようで、近所の人たちも、芸能界の友人たちも、みんなが口を揃えたように、その人となりを話してた。各報道によれば、由貴子さんの80才のお母さまは、30年ほど前から糖尿病と腎臓病を患い、ほとんど目が見えない状態だったそうだ。そして、半年ほど前に転んで骨折してからは車椅子が必要になり、認知症も進行してしまい、最も重い「要介護度5」に認定されてたそうだ。

「要介護度5」ってのは、お水を飲むこともトイレに行くことも1人ではできず、さらには、何か問題が起きても自分では人を呼ぶこともできず、1日24時間、誰かが看てないと生活できない状態ってことだ。一般的には、専門の施設に入れて看てもらわないとムリなレベルで、とても仕事をしながら1人で自宅介護できるレベルじゃない。だから、由貴子さんは、それまで続けて来た派遣のオペレーターの仕事を辞めて、お母さまの介護だけに専念するようになったそうだけど、その果てにあったのが、今回の不幸な結末だった。

ワイドショーやスポーツ紙は、「介護疲れで自殺」とかって無責任に報じてたけど、あたしは、そうは思わない。最後まで自宅介護にこだわってた由貴子さんは、誰よりもお母さまのことが大好きで、大好きなお母さまを介護できることを喜びに感じてた。いつでも笑顔で「お母ちゃん」「お母ちゃん」て話しかけて、食事の介護もトイレの介護も喜んでやってた。お天気のいい日には、「お母ちゃん、今日はお天気がいいから公園までお散歩に行こうよ」って言って、お母さまの体を抱き抱えるように支えたり、車椅子を押したりして、お散歩を楽しんでたそうだ。こんなにやさしい女性が自殺しなきゃなんなかっただなんて、この国の福祉は、いったいどうなってるんだろう?


‥‥そんなワケで、今日は、「いかがお過ごしですか?」はナシにして行くけど、4月2日の警視庁の発表によると、去年1年間に全国で自殺した人の数は「32249人」だったそうで、これで、1998年に初めて3万人を超えてから、11年連続で3万人を超えてることになる。さらには、今年に入ってからの自殺者の数は急激に増え続けてて、先月3月度には、ついに3000人の大台を超えちゃった。去年の3月は2939人だったんだけど、今年の3月は121人も増えて、3060人を記録しちゃった。1ヶ月に3060人も自殺してるってことは、全国のどこかで、毎日100人ずつ自殺し続けてるってワケで、この数字は、世界的に見ても異常な数字だ。

パソコンからアクセスしてる人は、人口10万人あたりの自殺者の数を国別に比較してあるグラフ、「自殺率の国際比較」を見てもらうと一目瞭然なんだけど、ニポンは世界で第8位にランキングされてる。それも、1位が「リトアニア」、2位が「ベラルーシ」、3位が「ロシア」、4位が「スロベニア」、5位が「ハンガリー」、6位が「カザフスタン」、7位が「ラトビア」、9位が「ガイアナ」、10位が「ウクライナ」‥‥ってなってて、ワースト10の中に、オナジミの国はロシアとハンガリーくらいしかない。

そして、何よりも注目する点は、このロシアとハンガリーを始め、ワースト10に名を連ねるほとんどの国が「旧共産主義国」だってことだ。このワースト10の中で、旧共産主義国じゃないのは、ニポンとガイアナの2国だけなのだ。じゃあ、ニポン以外の先進国はどの辺にランキングしてるのかって言えば、フランスが17位、スイスが18位、ドイツが31位、カナダが39位、アメリカが41位、イタリアが60位、イギリスが61位‥‥ってふうに並んでる。

ただし、細かいことを言うと、この一覧は、現在の状況を正確に反映してるものじゃない。たとえば、8位のニポンは2006年のデータだし、41位のアメリカは2002年のデータだし、それぞれの国のデータの年度が違う。中には、10年以上も前のデータでランキングされてる国もあるから、あんまり正確とは言えない。さらに言えば、去年のアメリカ発の金融危機後のことが反映されてないから、現在の正確なデータでランキングすれば、アメリカやヨーロッパの先進国は、もっと上位になると思う。

‥‥そんなワケで、この一覧は、あくまでも1つの参考程度でしかないんだけど、それにしても、現在の世界的な金融危機が来る前の時点で、すでにニポンの自殺者率が世界8位だったってワケだから、来年になってから、2009年度のデータでランキングを作り直したら、ニポンはワースト3に躍り出るかもしれないってワケだ。あたしがそう思う根拠が、最初に書いたけど、今年に入ってからのニポンの自殺者の異常な急増だ。それも、この急増は、地域によって大きな格差がある。

警視庁の発表によると、今年に入ってからの全国の自殺者の数は、1月が2658人、2月が2480人、3月が3060人だ。1月と2月の違いは、単に1ヶ月の日数の違いと見ることができるけど、1月とおんなじに1ヶ月が「31日」の3月が、1月より400人以上も増加してることに注目したい。月の日数で割った1日平均の自殺者の数は、1月が「86人」、2月が「88人」、3月が「99人」と、やっぱり3月に入って急増してる。

そして、この謎を解くカギが、都道府県別の自殺者数の一覧にある。1月と3月とで400人もの差があるのに、ほとんど変化してない県もあれば、大幅に増加してる県もあるのだ。たとえば、東京都の場合は、1月が256人、2月が244人、3月が266人と、ほとんど変化してないし、福岡県も、1月が101人、2月が100人、3月が105人と、ほとんど変化してない。だけど、大阪府の場合は、1月が161人、2月が167人と、変化がなかったのに、3月には40人も増えて200人になってるのだ。つまり、全国で増加した400人のうち、10分の1は大阪府に集中してるのだ。

そして、京都府でも、1月が46人、2月が42人なのに、3月には20人以上も増えて68人になってるし、滋賀県でも、1月が24人、2月が22人なのに、3月には36人と急増してる。それなのに、おんなじ関西でも、大阪の隣りの兵庫県では、1月が114人、2月が107人、3月が118人と、ほとんど変化してない。逆に、トヨタのお膝元の愛知県では、1月が138人、2月が99人なのに対して、3月は157人と急増してる。これらの分布から推測できることは、お金持ちがたくさん住んでる地域は自殺者が増えずに、所得の低い人たちが多く住んでる地域だけ、自殺者が急増してるってことになる。

※参考資料「都道府県別の自殺者数」(PDF)
http://www.npa.go.jp/safetylife/seianki81/210427tsukibetsujisatsusya.pdf


‥‥そんなワケで、アメリカ発の世界的な金融危機が起こる前の時点、つまり、トヨタやキヤノンを始めとした経団連に加盟してる大企業が大規模な派遣切りを始める前の時点でも、ニポンの自殺者の割合は、世界の資本主義国の中ではダントツの1位だったワケで、旧共産主義国並みの自殺率を誇ってる唯一の自殺大国だったってワケだ。そして、そのデータを取った年よりも、遥かに状況が悪化してる現在の自殺者の分布を見ると、お金持ちが多く住んでる地域は変化がなくて、低所得者が多く住んでる地域だけが増加してるんだから、ニポンの政府が推し進めて来た資本主義てモノは、他の国々の資本主義とは違うニセモノの資本主義だったってことになる。

結局、お金持ちや大企業だけを優遇して、そのツケをすべて低所得者や中小企業に押しつけるっていう自民党政治が続いて来た結果が、このアリサマってことになる。フロッピー麻生による今回の景気対策にしたって、天文学的な借金を次世代の子供たちに背負わせて、いったい何をやってるのかと思えば、庶民は何ひとつ実感できないお金持ち優遇のバラ撒きばかりだ。

高速料金が1000円になるのはETCを買った人だけだし、他にも、新車に買い替えた人だけが補助金をもらえたり、地デジ対応の最新型テレビを買った人だけがポイントをもらえたりって、15万キロを超えた中古車を直しながら乗ってる上に、ほとんどの家電をリサイクルショップで買ってるあたしには、何ひとつ恩恵なんかない。その上、相続税を大幅に緩和するなんて、これが金持ち優遇じゃないなら、いったい何だっていうんだろう。そして、こんなことに使った莫大な借金は、何の恩恵にもあずかってないあたしたちにも、3年後の「消費税の大幅な引き上げ」っていう現実としてのしかかって来る。

経済ジャーナリストの荻原博子さんは、これから来る大増税のラッシュに向けて、「定額給付金の最も賢い使い方は、1円も使わずに全額を貯蓄に回すことです」って言ってるけど、貯蓄に回せるほど生活が安定してる人たちは、まだまだ恵まれてるほうだ。この国の全世帯の3分の1を占めるのが、年収300万円以下の「低所得者層」って呼ばれてる人たちで、そのうちの6割から7割が、年収200万円以下で爪に火を灯したような生活をしてる人たちだ。こうした人たちにとって、1万円か2万円の臨時収入は、止められてる電気代やガス代に回るだけで、文字通り「焼け石に水」でしかない。

もしも、高級なスーツを着たお金持ちと赤ちゃんが川で溺れてたら、どちらを先に助けるだろう。もしも、高級なドレスを着たセレブとおばあちゃんが川で溺れてたら、どちらに先に手を差し伸べるだろう。あたしは、政治って、これとおんなじことだと思ってる。もちろん、溺れてる人がいたら、誰でもみんな助けなきゃなんない。だけど、誰から先に助けるのかって言えば、まずは弱者からだろう。これが世の中の‥‥っていうか、人としての常識だ。

だけど、この国の政府がやってることは、この「常識」とは正反対だ。野党から「うば捨て山法案」だって指摘された「後期高齢者医療制度」ばかりが取りざたされてるけど、この他にも、自民党と公明党は、ここ数年間だけで、二度にも渡る「介護保険料引き上げ」を筆頭に、「老人医療費の改悪」「老年者控除の廃止」「生活保護生活扶助基準額引き下げ」「厚生年金・共済年金保険料引き上げ」「国民年金保険料引き上げ」って、次から次へと弱い者イジメの法案を「数の暴力」で強行採決し続けて来た。こないだ日記で取り上げたけど、生活保護を受けてる母子家庭への「母子加算の廃止」にしても、お年寄りに対する「老齢加算の廃止」にしても、防衛費で買いまくってるアメリカのヘリコプターたった1機ぶんの予算を削るために、何百万人もの社会的弱者を自殺に追い込んでるのだ。

3月になって急激に自殺者が増加し始めた事実と、政府が「定額給付金」をバラ撒き始めたのが「3月4日」だっていう事実を重ね合わせてみれば、このアホ丸出しの愚策が、ホントに困ってる人たちに対しては何の役にも立ってないことが良く分かるだろう。お金持ちと大企業ばかりを優遇し続けて来た結果が招いた全国規模の雇用危機に対して、わずか1万2000円を恵んだだけでお茶を濁そうだなんて、あまりにも国民をバカにしてる話だ。生活に困窮してる数千万の国民や、自らの命を断つほどの状況に追い込まれてる数百万の国民は、その日だけの1万2000円を求めてるワケじゃない。安心して暮らして行くために、雇用制度の抜本的な改革や、人として最低限の福祉や医療を求めてるのだ。それなのに、こうした予算を削り続け、世界一の「自殺大国」を作り出した挙句に、「1万2000円を恵んでやれば貧乏人どもは自民党に投票するだろう」だなんて、これほど国民をバカにした政府は前代未聞だろう。

‥‥そんなワケで、あたしは、あたしの支持してるオムライス党みたいに、低所得者、お年寄り、子供、障害者、難病患者たちのためにこそ税金を使うべきだって考えるのが「普通」なのに、その正反対のことをやり続けて来た自民党と公明党こそが、これほどまでに自殺者の数を増やしちゃった元凶だと思ってる。あたしは、先進国なのに自殺者が多いだなんて、これ以上の「恥」はないと思う。世界に向けて「経済大国」を謳ってるニポンが、実は世界一の「自殺大国」だったなんて、この国の政府が、まったく国民のことを考えてない最低最悪な政府だってことの証明でしかないからだ。そして、そんな政府にいつまでも政権を与えてるあたしたち国民も、自分たちを恥じるべきだと思う今日この頃なのだ。  

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