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スペインの判事、イスラエル軍人を「人類への犯罪」で告発;スペイン政府ドタバタ大汗
http://www.asyura2.com/09/wara6/msg/520.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2009 年 2 月 02 日 06:10:29: SO0fHq1bYvRzo
 

スペインの判事、イスラエル軍人を「人類への犯罪」で告発;スペイン政府ドタバタ大汗


 といっても今回のガザ攻撃ではないのですが・・・。1月29日、スペイン全国管区裁判所の判事フェルナンド・アンドレウは、イスラエル軍が2002年7月22日にガザで1名のハマス指導者と15名の市民(うち11人が子供)を殺害した軍事行動が「人類への犯罪」に当たるとして、作戦を指揮したベンジャミン・ベン-エリエツェル(Benjamín Ben-Eliezer)将軍(当時国防相、現国家インフラ相?Minister of National Infrastructure)ら7名のイスラエル軍将校を告訴することを決定しました。
(このニュースを伝えるエル・ムンド紙)
http://www.elmundo.es/elmundo/2009/01/29/espana/1233230822.html
La Audiencia admite a trámite una querella contra siete militares israelíes

 もちろんイスラエルが黙っているはずはありません。その日中に外相のツィッピ・リブニはスペイン外相ミゲル・アンヘル・モラティノスに猛然と食ってかかり、「イスラエルはこの判事の決定を非常に深刻に捕らえている。この決定は(イスラエル側の)重要書類を受け取る以前になされたものだ。これが政治的な決定であり法的な処置ではないことは明らかだ」と怒りをあらわにしました。
 さらにイスラエル公共治安相(かな?Minister of Public Security)アヴィ・ディッチャー(Avi Dichter)は「イスラエルは簡単な攻撃目標なのだ。(スペイン人は)アフガニスタンにいる英国や米国のような大国を告発しないではないか。考え直すことを期待する。イスラエルは意図的に一般市民を攻撃したことなど一度もない」と述べました。
(以上のニュースを伝えるエル・ムンド紙)
http://www.elmundo.es/elmundo/2009/01/29/internacional/1233240036.html
Tzipi Livni denuncia que la querella española 'es política y no judicial'

 これで縮み上がったのがスペイン外相のモラティノス。1月30日にリブニに電話をかけて会談し、判事の告訴をやめさせるように善処することを約束しました。そしてリブニは、モラティノスがスペインはイスラエルの戦争犯罪を追求しないように裁判制度全般に関する法律を変更するだろうと語った、と発表しました。
(以上のニュースを伝えるオラ・デ・スル紙)
http://horadelsur.wordpress.com/2009/01/31/tzipi-livni-dice-que-moratinos-le-ha-informado-que-espana-cambiara-su-legislacion-relativa-a-la-jurisdiccion-universal-ante-crimenes-contra-la-humanidad-para-no-juzgar-a-israelies/
Tzipi Livni dice que, según Moratinos, España cambiará su legislación relativa a la jurisdicción universal para no perseguir a criminales de guerra israelíes

 一国の法律を外国の圧力で簡単に変えることを約束するなど、とんでもない話なのですが、これで慌てたのがスペイン政府。1月30日に、副首相のマリア・フェルナンデス・デ・ラ・ベガは、スペイン政府は裁判所の活動を尊重する姿勢であり、フェルナンデス・アンドレウ判事の活動に干渉するつもりのないことを明らかにしました。そして、イスラエルはスペインの裁判所が政府から独立していることを理解しているはずだ、と釘を刺しました。
(以上を伝えるエル・ムンド紙)
http://www.elmundo.es/elmundo/2009/01/30/espana/1233324699.html
De la Vega cree que Israel entiende la independencia de la Justicia española


 それにしても、もしモラティノスがリブニ(オバチャン)の圧力で自国の法律を変えるなどと約束したのが本当なら、これは本当にとんでもないド厚かましいやり口であり、またとんでもないヘーコラ主義の玉抜きオヤジでしょう。あるいはリブニは、実際にモラティノスがそうとは言っていないのに「スペインは法律を変えろ!」と圧力をかけるために彼の言葉を作り変えて発表したのかもしれません。

 まあ、一応は副首相(これもオバチャン)が筋を通したのですが、この件、これからどうなるか、注目しておきます。


 それにしてもイスラエル閣僚(アヴィ・ディッチャー)に「アフガニスタンにいる英軍や米軍を起訴しないではないか」とからかわれているわけです。たしかにこれもまた情け無い。もっともこのディッチャーは「イスラエルは意図的に一般市民を攻撃したことなど一度もない」と大嘘を平気でつく種類の人間のようですが。

 

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