★阿修羅♪ > 戦争a7 > 246.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
小沢「第7艦隊だけで十分」発言についての軍事ジャーナリスト神浦元彰氏らの見解
http://www.asyura2.com/09/wara7/msg/246.html
投稿者 i^i 日時 2009 年 3 月 09 日 17:38:13: uYCM.EuCxbqec
 

# 少し古いですが、おそらくネット内外での大方の見方とは違っていて、阿修羅でまだ紹介されてないようなので転載しておきます。
# 最近の小沢・民主党攻撃の背景を考える上での一助にもなるでしょう。


What's New! 最新情報
http://www.kamiura.com/new.html

政府・自民党幹部 小沢代表批判相次ぐ 在日米軍削減論で
(毎日 2月27日 朝刊)

[概要]民主党の小沢代表が25日に記者団に対して、「米国のプレゼンスは必要だが、おおむね第7艦隊の存在で十分だ。日本の防衛に関することは日本が責任を果たせばいい」と述べた在日米軍削減論の発言をめぐって、26日、政府・自民党から批判が相次いだ。

 麻生首相は記者団に一般論と断りつつも、「防衛に少なからぬ知識がある人は、そういう発言はされないんじゃないか」と強調。民主党の政権担当能力に疑問を投げかけた。河村官房長官も26日の記者会見で、「非現実的だ。政権交代を標ぼうする民主党代表の考えとしてはいかがか」と皮肉った。

 自民党・町村前官房長官も26日の町村派総会で、「暴論以外の何ものでもない」と厳しく批判。自民党の伊吹元幹事長も「日本の軍事増強でカバーする発想なら、共産党や社民党がよく一緒に行動している」など、疑問を呈する声が続いた。

[コメント]今日の朝刊各紙で小沢氏の発言(この欄の2月25日の件)に対する自民党の批判を報じている。その各紙の記事を読んだ感想は、巌流島で佐々木小次郎と決闘した宮本武蔵の言葉を思い出した。刀の鞘(さや)を投げ捨てた小次郎に、武蔵が「小次郎、敗れたり」と叫んだあの言葉である。

 昨日(26日)、小沢発言に批判を浴びせた自民党幹部の言葉に、武蔵の「自民党、敗れたり」という言葉が重なった。自民党幹部が米軍再編の意味をまったく理解していないからだ。明らかに小沢氏の論が日米の安全保障を知り尽くした軍事論を感じる。

 小沢氏の発言は在日米軍の削減論ではない。米軍の兵器技術の進歩や戦略環境の変化で、もっとも効率的な運用に転換するための米軍再編なのである。陸軍・空軍・海兵隊を日本から撤退させることは、米国こそが日本に求めている21世紀型の戦略転換なのである。

 そんなことも知らない自民党幹部の発言に唖然とした。自民党に正論を語れる軍師はいないのか。まさに責任政党として末期症状である。もう米ソ冷戦時代のカビ臭い思考では通用しない。

 私は2日前のこの欄で、小沢氏のこの発言は民主党内の安全保障論を一本化できると書いたが、社民党や共産党も全否定は出来ない現実的な論理なのである。むちろん自衛隊員もこの小沢発言に好感を持つと思う。

 自民党はなぜ小沢発言が在日米軍の削減案ではないのか、その辺りの基礎から軍事問題を勉強し直すことをお勧めする。また民主党内で安全保障通と自称する人も、なぜ自民党幹部の考えが通用しないか考えて欲しい。民主党内の安全保障論議で右だ左だと言うこと自体が間違いなのである。

 冷戦時代ではあるまいし、日本の現実的な平和論に右や左はない。近い将来の日米安保同盟関係は、第7艦隊だけが日本に常駐配備される米軍体制しかないのだ。


小沢発言に関する続報(2月28日 土曜日)

[コメント]「日本には第7艦隊以外に米軍のプレゼンスは必要ない」とした小沢氏の発言をめぐって、日本の防衛費が4〜5倍になるとか、小沢氏が自衛隊を巨大化させる確証という批判がでています。

 これらは米軍再編の本質をしらない乱暴なデマです。そのことを本日の「メールにお返事」に書きました。もし小沢発言に関心のある方は、本日の「メールにお返事」をお読みください。

 また、北朝鮮のミサイルを撃墜するという勇ましいことをいう人がいますが、日本が宣戦布告していない北朝鮮の人工衛星発射を、どの段階で、どのような理由で撃墜できるのか、そのあたりの説明をして欲しいと思います。(日本のMDでは撃墜できないという技術論ではありません)。

 もし北朝鮮が日本(あるいはアメリカ)を狙ってミサイルを発射したという判断はどの段階ですると思いますか。

 北朝鮮がたとえ人工衛星発射と強弁しても、北朝鮮の核実験再開と、核の運搬手段(弾道ミサイル)の発射を禁じた国連安保理決議1718(06年10月)に違反し、北朝鮮が国際社会から制裁を受けることは避けようがありません。

 それ以上に、北朝鮮のミサイル発射を日本が撃墜できる根拠を教えてください。また、MDでは撃墜できないとなると、先制攻撃で北朝鮮のミサイル基地を日本が攻撃することも可能だと思っているのでしょうか。それをアメリカが許すのでしょうか。日本はいつからその様な乱暴な国になったのですか。


メールにお返事
http://www.kamiura.com/mail.html
神浦さん、お久しぶりです。(2月28日)

届いたメール

  ご無沙汰してます神浦さん、こんにちは。 お元気そうでなによりです。

  今日は、小沢民主党党首の発言に対する自民党閣僚のコメント が「笑っちゃうくらい呆れる」内容だったので、つい黙っていられなくてメールしました。

 第7艦隊という集団がどれだけの軍事力を持ってるか理解出来てない議員が多いですね。 もしかしたらジョージ・ワシントンだけが第7艦隊だと思ってるのではないか? と疑問に思うような発言もありました。

  麻生首相は 「同盟国であるアメリカが少なくとも海軍だけ、あとは空軍も要らない海兵もいらない陸軍もいらないと、言っておられるというように考える」 と言ってますが、在日米軍の陸軍の数は約1000人。それも 司令部と兵站部隊が主体。戦闘部隊は皆無でいないのと同じです。

  海兵隊は約15000人いますが、ほとんどが第7艦隊隷下の第 3海兵遠征旅団だから第7艦隊と一体。

 空軍は第5空軍が駐留 していますが、F22が購入できれば航空自衛隊だけで十分防衛可能でしょう。昨年は売却を拒みましたが、アメリカの経済がこんな状態なら、十分交渉は可能な気がします。

  大体、小沢発言自体が今すぐ第7艦隊だけにする、と言ってるようには思えないので、日米の将来あるべき姿を次期政権党と目されている党首がコメントするのは重要なことだと思うし、的外れな将来像とも思えません。

 それより、内容も分からず、闇雲にアメリカの言う ことだけを鵜呑みにして日米関係を推し進める自民党に危うさを感じます。

  ネットをざっと見回しましたが、在日米軍を減らしたら周辺国がすぐに攻めてくる、という主旨の書き込みが多いのに驚きま した。 いったい、どこの国が攻めてくる(攻めてこられる)のでしょうか?

 強大な軍事力を持ったあのソ連軍でさえ来なかった (来られなかった)のに。中国、韓国、北朝鮮、ロシアが正規軍で日本を占領しようとしたら、どれだけの船とどれだけの兵站が必要なのか分からない人って意外に多いんですね。

 ソ連が日本に上陸する時はシベリア鉄道に貨車を数珠繋ぎにして補給を行い、単線だから帰りの線路が無いので貨車を次々に海へ落とす、という話があるほど物資が必要なのですが。

 軍事力ではない視点で周りの国の事情を見ても、韓国は経済で疲弊しているし、北朝鮮は終戦末期の日本並だし、中国は国内問題に加え、先進国の仲間入りを果たそうとするこの時期に武力で外国を攻めるような愚を犯すとはとても思えないし、ロシアは日本と組んだ方が自国の発展に繋がると思い始めているしで、米軍の駐留が本当に必要かどうか、

 日本独自の視点で見直す時期かも しれません。将来において周辺国が一番恐れる事態は、どこか の国が日本を攻め、それを名目に日本が強大な軍事力を有すること ではないでしょうか。

 それを防ぐためにも在日米軍は存在する 、という見方もあるわけです。いずれにしても、規模の大小に関係 なく、米軍が駐留しているという事実があればいいのであれば 、広大な土地が必要な空軍ではなく海軍だけでいい、という考え方はいい案であるように思えます。

  在日米軍は日本の防衛のために駐留しているのではなく、アメリ カの都合で日本にいるので、アメリカの都合が変われば居て欲 しいと言っても出ていくでしょう。そのために自国の防衛をどうするか、しっかりとした戦略が必要です。

  小沢さんは小泉さんとはまた違ったワンセンテンスで物を語る人なので、真意がどこにあるかは分かりませんが、国連主体の自衛隊活動や今回の第7艦隊発言を聞いていると、自民党よりはましな安全保障に関する考え方を持っているように思えます。

  ところで、話は変わりますがパキスタンとタリバンの無期限停戦で、アフガン戦争が変わることはありますか?

  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090224-00000126-jij-int


コメント

 本当にお久しぶりです。軍事通信員のときはお世話になりました。元自衛官の意見というのは大事なものと考えていました。今こそ、自衛官の正直な意見を述べる時期だと思っています。

 本日(28日)も朝刊各紙に小沢発言で政界が騒然という記事が掲載されています。その中で気になったのは、在日米軍(第7艦隊を除く)が日本から撤退すれば、日本の防衛費が急増すると書いていることです。

 在日米軍が撤退すれば、単純にその役割を自衛隊が担うと考えての発想と思います。さらに米軍撤退で自衛隊が巨大化すると指摘する記事もあります。本当はその逆ですよ。軍事通を自称する新聞でも、そんな基礎的な間違いを平気でするのですから、ミサイル防衛(MD)で間違っていることに気がつかないのでしょう。

 米軍が日本から撤退しても、米空軍は極東有事には、数日で日本に数百機の規模で緊急移駐してくる能力と体制を整えます。米陸軍もストライカー旅団のように空中機動部隊化して、短時間で緊急移駐してきます。これからは無駄な常駐体制をとる必要がないということと、逆に有事には強力な火力や機動力を持った部隊が投入できることになります。

 自衛隊の役割は専守防衛に徹すれば、平時には緊急移駐してくる米軍の基地を整え、米軍と共同訓練の機会を増やし、兵器の互換性を高めておけば、日本有事の戦争抑止力は向上することになります。ですから防衛費は逆に今より削減することが可能になります。

 これが現代の軍事常識で、米軍再編の狙いもここにあります。今回は日本の政界やメディアに軍事知識の欠如を感じるのは久しぶりです。おそらく98年に北朝鮮がテポドン1を発射(失敗)した時、日本の政界とメディアがバカ騒ぎをして北朝鮮を喜ばせた時以来です。

 とにかく、在日米軍(第7艦隊を除く)が去れば、日本の防衛費が4〜5倍に膨らんで、自衛隊が巨大化するという様ないい加減ことは言わないで欲しいですね。これは健全な自衛隊に対する悪質なデマです。

 アフガン政府とタリバンの和解ですが、今は戦闘よりも、双方の駆け引きが過熱しています。もうちょっと様子を見る必要があります。非アルカイダ系タリバンであれば、パキスタン政府、アフガン政府、アフガン駐留米軍、ISAF部隊との間で、停戦が合意され、やがて和平に同意する流れは変わらないと思います。さらに将来は、アフガンの治安部隊にタリバンの一部が編入される可能性が大です。
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      HOME > 戦争a7掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。