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鳩山・小沢政権はマスメディアの攻撃に負けてはならない。亀井静香が、財務省主計局系をなだめおどしながら一五兆円の予算を…
http://www.asyura2.com/10/senkyo76/msg/1141.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2010 年 1 月 04 日 10:49:53: twUjz/PjYItws
 

「副島隆彦学問道場」今日のぼやき―2010.1.3 副島隆彦 記 を転載。
http://www.snsi-j.jp/boyaki/diary.cgi

「1095」 二〇一〇年念頭のご挨拶 鳩山・小沢政権はマスメディアの攻撃に負けてはならない。亀井静香が、財務省主計局系をなだめおどしながら一五兆円の予算を確保している、ここにこのことがきわめて重要である。 2010.1.3 副島隆彦 記


 副島隆彦です。今日は、2010年1月3日です。学問道場の会員の皆様、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 学問道場は今年で10年目を迎えます。これからも頑張って読者の皆様に真実の言論と、知識、思想、学問のうち、良質のものを提供していきたいと思います。

 新春に私が会員の皆様にご報告したいのは、現在の鳩山・小沢政権が行っている、すばらしい政治革命についてです。私があれこれ、書いたり話したりしてしまうと、鳩山・小沢政権に取って、迷惑が掛かる記がしないこともありません。だから、あまり本当のことをあっさりとさらさらと書いてお伝えすると良くないとも思うのですが、やはり、私達は真実の言論を堂々と誰に臆(おく)することなく、遠慮することなく、書くことがもっともすばらしいことだと思っていますので、やはり書きます。裏表なし、直球勝負が副島隆彦の生き方であるからです。

 ですから、大切なことだけを、今日は箇条書きで書きます。まず、新聞や言論誌などを見ると、現在、鳩山・小沢政権が追いつめられて、あるいは、予算も満足に決められないで漂流しているように言われています。毎年同じことを書くようですが、日本のテレビ、新聞はまったくひどいとしかいいようがない。ここまで、鳩山・小沢政権を悪意を込めて、憎しみを込めて非難・中傷を行うことから見ると、彼ら、テレビ新聞の幹部どもがよほど、アメリカや官僚組織に抱き込まれているのだろう、と強く感じます。アメリカの情報機関や、「知日派」(ちにちは)と言われるアメリカ人たちから、あれこれの便宜や利益を供与されて、これまで自分たちの地位を安泰にして、ぬくぬくと生きてきたのだとよく分かります。

 私達は、小沢・鳩山政権が、日本の政治支配の実質を握りしめてきた、官僚(高級公務員たち)から、権力を奪い取り、本当の国民の代表者たちである、政治家(議員、および議員から選ばれた内閣、そして政府執行部)に、本当の権力が移動することを目指さなければならない。それが、小沢革命のもっとも重要なことなのです。だから、私たちの「敵」ははっきりしている。各省庁の官僚トップたちと、検察警察の幹部どもを含む法務省の官僚たち、それからテレビ・新聞(マスコミ)を握るものたちとの正面からの戦いです。

 日本の現在の鳩山政権の行動でもっとも大事なことは実は、亀井静香・金融担当大臣が、15兆円のお金を財務省(大蔵省)のトップたちから、上手に奪い取ってきたのだ、という事実である。亀井と小沢一郎は、お互いの目くばせをすることだけで、それ以上の話をする必要はありません。なぜなら、日本の政治家、それもトップクラスの政治家の携帯電話の通話などは、アメリカの情報機関(CIAやNSA、国家安全保障局、アメリカ海軍の情報部主体で出来ている組織)が持っている特殊な情報網、エシュロン、通信傍受技術によって、ほとんど盗聴することが可能だからです。だから、日本の政治家のトップたちは、実際に会ってマスコミにもみくちゃにされながらむやみに会談することもしないし、携帯電話でわーわーと不用意に重要なことを話したりはしない。

 エシュロンなどによって集められた秘密情報は、一部、日本の警察庁や検察庁にも流れるようにできています。ですから、全ては「目配せと表情」だけで、行われるのです。

 亀井静香という政治家は、竹下登亡き後の1992年に日本の国王代理、すなわち実質的な日本の最高指導者をやったことがある。このことは、私がもうずっと前に、弓立社から出した、『テロ世界戦争と日本の行方』の中に書いているはずです。つまり、亀井のところに大蔵官僚が、「予算案」という一枚紙を出してお伺いを立てていたことがある。だから、亀井は財務省が握りしめている「隠し金」のありかを大体わかっている人です。小沢と亀井が上手に15兆円のいわゆる「埋蔵金」から予算の原資を奪い取ってきたのだ、ということが一番大事なことなのです。

 ですから、それ以外のテレビ、新聞、言論誌などで書いてある、各大臣クラスのあれこれの行動、それを揶揄(やゆ)したり、いなしたり、悪口を書いたりしているものや、財務省の官僚から新聞記者が横で聞き出して書いているような記事は、そもそもからして情報操作が掛かっていると考えた方がいいのです。

 まず、支給額で約2兆数千億円の子供手当て、国民への直接の給付金のための予算、お金を確保しておかなければならなかった。今年の税収はたった37兆円しかないというサボタージュ、怠業(たいぎょう)行動を財務省が行って、マニフェスト(政権公約)実現を目指す、現政権を苦しめようとしました。それと、44兆円の国債発行しかできないという苦境があった。すなわち、財務省の官僚をうまい具合になだめすかしつつ、軽く脅し挙げて、彼らが隠し持っている資金を自ら出させる、ということが一番大事なことだった。それで、12月3日に亀井静香が勝利宣言のように、「日本の政治は国民新党中心にできている」という言い方でニンマリと笑った。ここが大事なところです。

 だから、日本の財務官僚たちが握りしめている隠し金が、高橋洋一氏の最新の著作に書かれた説では75兆円あるわけです。もっと広く見れば200兆円くらいあった、と言われています。この埋蔵金(官僚が特別会計に隠し持っているお金)を、なんとしてもどんどん、引きずり出させなければいけません。私、副島隆彦は、日本国民のために、このお金を引き出して使うべきだと言っています。国民の生活が困窮して、貧しい層が困っている今、いくらでも良いから、使い散らしみたいな覚悟で使うことも必要だろうという覚悟で、政治家は望むべきだという風に考えている。つまり、それはその資金をアメリカに奪い取られるくらいならば、日本国民がいっぱい使ってしまって、日本の経済のために役立てるべきだ、という考えなのです。

 だから、亀井静香は、財務省の主計局畑の人間を脅し挙げて、その隠し金をはき出させようとした。これが、去年の終わりにあった、「事業仕分け」という一大イベントの裏側で行われていたのだ、と見るのです。


(貼り付けはじめ)
別会計から15兆円出せぬなら… 亀井氏『財務省幹部をクビに』
2009年12月19日 東京新聞朝刊

 亀井静香金融相は十八日、テレビ番組に出演し、現在進められている来年度予算編成の財源問題について「十五兆円ぐらい(特別会計から)出せないなら、財務省が反鳩山政権ということ。幹部のクビをきれと平野博文官房長官に伝えた」と明らかした。

 亀井氏は、景気浮揚のために来年度一般会計の規模を九十五兆円以上とすべきが持論。実現には「特別会計から十五兆円以上引っ張り出せるかどうかが勝負」と主張した。そのうえで「財務省は麻生政権下では特別会計を使ってまで、自民党を選挙で勝たせようとした」との論理を展開、特別会計からさらなる財源を工面するよう求めた。

2009年12月19日 東京新聞 朝刊

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009121902000100.html

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亀井大臣「財務省・主計局長のクビを切れ」は正解
2009年12月24日10時00分 / 提供:ゲンダイネット

  亀井静香金融相がとうとう爆発した。18日のテレビ番組で「特別会計から15兆円くらい出さないのなら、財務省は反鳩山宣言をしたのと一緒。幹部のクビを切れと、平野官房長官に伝えた」と明かしたのだ。この幹部とは、勝栄二郎主計局長のこと。亀井大臣、本気も本気だし、鳩山首相も乗り気らしい。

 亀井大臣が爆発したのは、財務省の抵抗で財源が捻出できず、鳩山内閣が10年度本予算をなかなか組めないからだ。税収は予定より10兆円減の36兆円。国債発行額は「44兆円」の縛りがある。95兆円予算を組むには、どうしても15兆円程度足りないから、特別会計の埋蔵金から持ってこようとしているのに、財務省が渋って時間ばかり過ぎてしまっている。そこで亀井大臣、局長を名指しでガツンとやったのだ。

 これは正解だ。ない袖を振れないならともかく、特別会計には剰余金、積立金がうなっている。

 「亀井大臣も言っていたが、麻生内閣が編成した09年度予算と補正予算で、財務省は特別会計から11兆円を回しています。08年度は7兆円です。当時の与謝野財務相は“埋蔵金なんて幻想だ”と言っていたが、選挙が危なくなり、補正が必要となったら、財務省はスッと差し出した。幻想どころか、埋蔵金はいくらでもあるのです。09年度決算の推計でも、剰余金が16兆円、積立金が52兆円の70兆円弱はあります。15兆円くらい簡単に出てくる。自公政権のために出せたものを、鳩山政権で拒む理由は何もないのです」

 こう語る日本金融財政研究所の菊池英博所長は、今月初め、官邸で鳩山首相と面会している。その感触では、首相も埋蔵金の内訳は十分に分かっているという。15兆円は捻出できると踏んで、「国債発行44兆円枠は堅持したい」との首相発言になったわけだ。

●鳩山首相は決断のときだ

 亀井大臣と鳩山首相は通じていて、今度の発言も単なるパフォーマンスでなく、首相と連携したものとみていい。

 それでも財務省が拒み続ければ、主計局長のクビは本当に飛ばされておかしくない。

 「政権交代と同時に、局長以上を交代させなかったから、政治主導が進まず、相変わらずの財務省支配が続いているのです。アメリカのようにサッサと幹部官僚は総入れ替えすべきです」(エコノミスト・紺谷典子氏)

 こうした声も巷にはウズ巻いている。だれも官僚の味方などしない。

 勝主計局長(昭和50年入省)は、丹呉泰健次官(49年)の後任が確実だが、この人事に鳩山内閣が手を突っ込んだら面白いことになる。財務省をトップとする霞が関に全面戦争の度胸はないから、震え上がる。それで初めて政治主導が定着するわけだ。一種の賭けだが、官僚の省益優先に甘い顔をして、予算編成が越年したら、内閣は一気に弱体化する。鳩山首相は腹をくくるときだ。

(日刊ゲンダイ2009年12月21日掲載)

(貼り付け終わり)

 副島隆彦です。

 この主計局長が、勝栄二郎(あの勝海舟の子孫らしい)という人物で、亀井が勝を柔らかく(でもないが)脅し挙げて、「内閣に敵対する行動を取るならば、クビを斬るといって、勝主計局長、財務次官の丹後泰健(たんごやすたけ)に金を出させた。

 この勝栄二郎、そして、武藤敏郎(むとうとしろう)大和総研理事長(元同省事務次官、前日銀副総裁)、坂篤郎(さかあつお)元内閣官房副長官補(元財務省主計官)がこの10年の財務省の最高幹部であって、隠し金のありかを全部知っているわけです。坂篤郎は前の小泉政権では、官房副長官補をしていた人物で、うまいぐあいに、日本郵政株式会社の副社長の形で、斎藤次郎社長の下につく形で、郵政改革をひっくり返した。小泉政権が進めた、「アメリカに資金を流す」という目的が隠された郵政民営化は、去年の12月に押しとどめられたわけです。

 この3人にとって上司にあった、斎藤次郎(別名、デンスケ)は一七年前に当時の大蔵省を追われたのですが、今回、日本郵政の社長になることで、日本の政治の前面に出てきた。斎藤は、一七年前の細川護熙政権(この時も小沢一郎が実質的に動かしていた)の時に、財務省のドンだった男ですから、斎藤が小沢一郎と気脈が通じているわけです。だから、デンスケが日本郵政の社長になったときに、官僚の天下り容認だといって、アメリカの手先の新聞が、それ見たことかというように騒ぎました。確かに、官僚のドンだった男を、わざわざ復帰させるということは、一方では、「天下り容認」だと批判を受けますが、ただし一方では、財務官僚からすれば、かつて自分たちの古巣を追われた人物が復活してきたというのは、猛烈な復讐劇であると受けられるはずです。私、副島隆彦は現在のところは、この斎藤次郎の人事を特に批判することはしません。

 藤井財務大臣、斎藤次郎元財務次官などを送り込み、かつての部下達と対決させるというやり方を、もっともいやがるのが現在の財務官僚だとすれば、私はこの手のやり方をもっと露骨に使うべきだと思います。それは、財務省を改革するという目的においてであれば、当然ありうるやり方だと思うからです。アメリカが、日本市場を攻略するときに使ったのが、竹中平蔵のようなあぶれ組だということを考えれば、このやり方は効果を持つであろう、ということなのです。

 その藤井裕久財務大臣も、小沢一郎とは長いつきあいで、自民党、新進党、自由党とのつきあいで、去年、一度は小沢に辞任勧告を西松事件のあとおこなってはいるものの、小沢側近といえる存在で、年末にも入院したり、ひょっとすれば相当に老人化現象が進んでいると思いますが、藤井は主計官、すなわち、主計局の主流派閥であるわけです。主税局のような税金を取り集める係や理財局のような部局、あるいは国際金融局のような部局とも違うわけです。本当の主流派といっていい部局で、各省への予算の配分もこの主計官たちが行う。この主流派である主計局にいなければ、財務官僚との間で政治家は同じ言葉で話すことができない。

 英語ではlingo(リンゴ)といいますが、国家のエリートの間では、同じ言葉を使って話している。話している内容はまったく取るに足りない世間話や下品な話かもしれないが、そこの部族に所属する人としか話が通じない。そういう特殊な世界があるのです。

 財務省出身者では、国際金融局出身の行天豊雄(ぎょうてんとよお)という人物がいます。これが藤井裕久の特別顧問に迎え入れられている。


(貼り付けはじめ)
通貨政策担当の財務省特別顧問に行天氏 藤井氏が信頼感
朝日新聞 2009年9月17日9時5分

 藤井裕久財務相は17日未明の就任会見で、大蔵省(現財務省)元財務官の行天豊雄・国際通貨研究所理事長(78)を通貨政策を担当する同省の特別顧問に起用する、と発表した。「日本で最も国際金融の世界で信頼がある」(藤井氏)のが起用の理由という。

 行天氏は、80年代のプラザ合意やルーブル合意などの際に政府を代表する中心的な役割を担った。大蔵省では藤井氏と同期の間柄にあたり、藤井氏は会見後、米国家経済会議のサマーズ議長の名前を挙げ、「(彼らと)対等以上にものがいえるのは彼だけだ」と述べた。

朝日新聞 2009年9月17日
http://www.asahi.com/politics/update/0917/TKY200909170016.html

(貼り付け終わり)

 副島隆彦です。上の朝日の記事で書かれているように、行天は、財務官出身です。アメリカにお金を貢ぐ係といってもよく、1986年に財務官というポストにいて、そのあと退官して民間の銀行に入った人物です。財務官出身の元高級官僚のことを「通貨マフィア」と呼んだ時代がありますが、その「大親分」ともいえるのは、大場智満(おおばともみち)という人物であるわけです。この大場の次が行天で、その次の財務官が内海孚(うつみまこと)です。そして、行天だけが通貨マフィアの中で、鳩山・小沢ラインに協力する姿勢を見せたわけです。したがって、行天のさらに子分にあたる、榊原英資・元財務官が、藤井裕久財務大臣の入院後、その病状次第ではその後を継ぐのではないか、といわれ始めている。

 だから、鳩山・小沢政権の権力闘争は、財務省の内部に元財務省出身者という同じ部族共同体の人間を送り込むという形で行われてきた、ということがわかるのです。

 結果的には、当初予算案が92兆円ということになったが、マニフェストで掲げた民主党の最大の理念である、貧しい国民に直接お金を配るという政策をどうしても行わなければならないので、この規模になったわけです。これは、つまり、貧しい国民のための政党が民主党であるということなのです。

 だから、それと同時に、私は、自分の講演会においても、経営者や資産家の集まりに対しては、新しい日本の保守政党が出来なければならない、ということも言っているわけです。小沢一郎が育てた民主党は、貧しい層の国民と労働組合の党であるとはっきり言っている。これは、ヨーロッパ型の社会民主主義という政治思想に基づいた政党であるから、保守党ということにはどうしてもならないわけです。

 だから、私は、みんなの党をつくった渡部喜美(わたなべよしみ)元金融大臣や、河野太郎衆議院議員を中心にした、権力闘争に汚れていない世代の若い政治家たちで、保守党を育てて作っていくべきだと思います。そして、それが経営者や資産家たちの意思と利益を代弁できる政党になるべきだと考えているわけなのです。

 小沢一郎は、厚かましくもというべきか、この12月30日だったと思いますが、「自分に年齢的な余裕があれば、もう一度民主党だけでなく、自民党も育て直すのに」という発言をしたといわれています。それが小沢の本音だろうと私も思います。

 特別会計の話に戻りますが、特会は歳入が387兆円、歳出が359兆円あるようです。これが平成20年(2008年)の決算内容なわけです。ということは、この差額で28兆円の剰余金というものが存在するはずです。このうちの4兆円くらいは積立金としてストックされますが、残りの21兆円が繰り越されるという形になっています。実は、この特別会計は、国土交通省や厚生労働省にも分配されて地方の各県の予算の中にも紛れ込ませてしまうのですが、いったん使ってしまったお金として処理されています。これが脂身のように隠されてあるわけで、すでに使ったことになっているお金ですから、浮かび上がらないような仕組みになっている、ということなのです。

 このカラクリが非常に複雑に出来ている。「処理済みなのだけども、累積されているお金」なのです。例えば、ビルを立てたときの保険金のようなもので、すでに償却されているのだけれども、実際はお金が余剰金や別段金の形で隠し持たれているわけです。それらを財務官僚たちが握りしめることで、日本の国家を動かしてきた。これは一つにはアメリカから攻撃されたときに資金を隠しているという意味も持っていましたが、とりあえず財務省は国民や政治家に言わないでそういう隠し金を持っていた、ということです。今、アメリカべったりの自民党政権が倒れたわけで、しかも未曾有の経済危機という事態の中で、この隠し金を徹底的に表面に出していくこと、国民の福祉や生活のために使うことが大事なのです。

 そして、鳩山由紀夫首相の資金問題を探っていた検察庁は、年末の27日頃になってから急に小沢一郎の資金管理団体である陸山会の土地購入問題をほじくり返してきました。これを大新聞や雑誌にリークして、これに対して自民党の院外団(いんがいだん)のような右翼団体やネット右翼のブログの書き手を焚きつけていこうとするキャンペーンが始まりました。陸山会が持っている土地やアパートがいくつもあるわけですが、その資金の動かし方の不透明さを大きく取り上げた。資金の動きが政治資金収支報告書に記載されていないではないか、として、石川知裕という現在は衆議院議員に当選した小沢の秘書を締め上げたという動きになっている。


(貼り付けはじめ)
土地取引「小沢氏の指示」 石川議員、地検聴取に証言
朝日新聞 2010年1月1日3時0分

 小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」が2004年に取得した土地をめぐる問題で、当時の陸山会の事務担当者で元秘書の石川知裕衆院議員(36)=同党、北海道11区=が東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、土地取引は小沢氏の指示で始まり、購入原資の約4億円が小沢氏の資金だったと認めていたことが、関係者の話でわかった。約4億円は、長年の政治活動で得た資金の可能性があるという。

 石川氏は関係者に対し、取引を進める中で「小沢氏と直接、電話やメモでやりとりすることもあった」と証言しているという。特捜部も、石川氏の再聴取などで、小沢氏が不明朗な資金操作についてどこまで認識していたかを調べる見通しだ。また、購入資金などで小沢氏しか分からない事情があるため、小沢氏を任意で聴取する必要があるか、慎重に検討するとみられる。

 この問題では、陸山会が04年10月29日、東京都世田谷区の宅地を約3億4千万円で購入。その数日前から、総額約4億円が複数の関連政治団体経由などで陸山会の口座に集められ、土地代金に充てられたことが判明。この約4億円は、同会の政治資金収支報告書の収入に記載されていない。石川氏が聴取の際、この資金操作などへの関与を認めたことから、特捜部は、石川氏を政治資金規正法違反(不記載)の罪で在宅起訴する方向で検討しているとされる。

 複数の関係者によると、この土地取引は、小沢氏が、同会の会計責任者だった公設第1秘書・大久保隆規(たかのり)被告(48)=西松建設の違法献金事件で公判中=に、秘書寮の用地の取得を指示して始まった。大久保秘書は、対象地を探し、後の経理手続きは石川氏に任せたという。

 一方、小沢氏側の関係者によると、石川氏が「小沢氏の資金だった」と認めた購入原資の約4億円について、小沢氏の政治活動で得られた資金だった可能性が高いという。特捜部は、この資金が小沢氏個人の帰属か、政治資金かの解明も進める。

 同会の04年分の収支報告書には土地取引に関する記述がなく、05年分に記載されているため、石川氏ら3人が同法違反容疑で刑事告発された。小沢氏は記者会見で「単純ミスだ」と釈明している。

朝日新聞 2010年1月1日記事

(貼り付け終わり)


 副島隆彦です。このように元日の新聞は上の朝日新聞だけではなく、他紙もそろって、この土地取引の問題を大々的に報じた。だから、私も年頭にこの問題を論じないわけにはいかなくなりました。

 これは去年3月以来の検察庁、東京地検特捜部と小沢一郎の戦いの新しい展開です。佐藤優氏が前にコラムで書いていたことだが、検察は民主党攻撃をする際に、小沢堤と鳩山堤という二つのルートで攻撃を仕掛けている。佐藤氏は「佐藤優の眼光紙背:第63回」(ライブドアニュース)において、次のように書いている。


(引用はじめ)
 筆者の見立てでは、現在、検察は2つの突破口を考えている。一つは鳩山由紀夫総理の「故人献金」問題だ。もう一つは、小沢氏に関する事件だ。小沢氏に関する事件は、是非とも「サンズイ」(贈収賄などの汚職事件)を考えているのだと思う。

 ここに大きな川がある。疑惑情報を流すことで、世論を刺激し、川の水量が上がってくる。いずれ、両岸のどちらかの堤が決壊する。堤が決壊した側の村は洪水で全滅する。現在、「鳩山堤」と「小沢堤」がある。「故人献金」問題で、「鳩山堤」が決壊するかと思ったが、思ったよりも頑強で壊れない。そこで、今度は「小沢堤」の決壊を狙う。そこで、石川知裕衆議院議員(民主党、北海道11区)絡みの疑惑報道が最近たくさん出ているのだと思う。石川氏は、小沢氏の秘書をつとめていた。8月の総選挙では、自民党の中川昭一元財務省(故人)を破って当選した民主党の星である。この人物を叩き潰すことができれば、民主党に与える打撃も大きい。

「佐藤優の眼光紙背:第63回」(ライブドアニュース)
http://news.livedoor.com/article/detail/4466372/
(引用終わり)

 副島隆彦です。この堤防の決壊にたとえた佐藤氏の表現をよくかみしめてください。

 ただ、ここで大事なことは、小沢が持っているアパートやマンションなどは、個人の蓄財のためのものなのではなくて、これは小沢一郎の秘書軍団、つまり、やがて政治家として育って行くであろう予備軍たちの寮として使われている建物である、ということです。

 私は、去年8月30日の民主党大勝利の背景にあったのは、この小沢の秘書軍団であると前から書いてきました。この秘書軍団が全国津々浦々を訪れて、今、小沢ガールズとか小沢チルドレンといわれている、143人もの初当選新人政治家たちを手取り足取り、小沢本人が選挙区に入れないときに指導してきたわけです。これらの小沢ガールズといわれる新人の脇でビラの配り方や演説の仕方までを一生懸命指導してきた小沢の私設秘書たちの姿が一番重要であると私は話してきました。この秘書軍団の中には、選挙管理委員会に提出された民主党の比例区の名簿に記載されて、民主党圧勝の勢いで議員になったものも少なからずいるであろうと、私は当選者の名簿を見ていて思いました。そういう政治活動家のための寮が陸算会の所有する寮に住まわされているのであろうと思います。

 私が小沢一郎の姿勢でもっとも共感でき、すばらしいと思えるのは、この人材を育てるということに掛ける、恐ろしいまでの執念と意気込みであると思います。自分自身は大して立派でもない家に住み、そうやって人材を育てているわけです。

 ところが、大新聞、マスコミの記者たちは、自分たちが駆け出しの記者時代に会社に事実上の借り上げになっている社宅に住まわせて貰いながら、朝晩と取材で出歩いたという記憶も持っているにもかかわらず、政治家が秘書軍団を政治活動のプロとして育てる(それには当然住居を確保するためのお金もかかる)という段になると、顔色を変えて批判する。蓄財だ、何だと批判するわけです。
 これにはもう私ははらわたが煮えくりかえるような怒りを覚える。

 ですから、この政治活動、選挙運動のプロたちの存在がきわめて重要で、彼らは小沢一郎から、その師匠である田中角栄直伝の選挙術を学んでいる。だから、彼らは角栄の「川上から活動しろ」という選挙術に従って、田舎町でも一番へんぴな奥の方の、農村地帯の部落のようなところから本気で選挙区を駆け回る、ということをやらせた。このことをすごさを理解できないようなひとは、政治活動について論じることをやめたほうがいいでしょう。

 選挙に当選した後も、新人議員は東京で勉強会をしたり、偉そうにあちこちで政治家らしく振る舞うようなことはしなくていいから、地元の田舎選挙区に帰って、じいさんばあさんと本気で話してこい、というやり方を取るわけです。だから、地べたをはうように、国民に意見を聞き、国民に教えられるということをやれ、ということ。このことのすごさをまだ皆さんは軽く見ているのではないか、という風に言わなければならないのです。そういう風にしないと本当の国民政治家が育たないと私は考えています。

 だから、今、検察は小沢一郎が代表を務める陸山会(陸山会は、「法人格なき社団」なので、団体名での土地登記ができないので小沢一郎個人の登記になっている)が所有するアパート・マンションというものへの攻撃を仕掛けてきた、これをやると政治家の政治活動の基盤を破壊できるということに気が付いたわけです。こういうことをやっていいものだろうか。

 次の政変が起きて、小沢直系の人物、政治活動における弟子たちが「皆殺し」にされる事態が来るかもしれない。政治の戦いはきれい事ではない。一般人が軽い気持ちでのぞき込んでいけない世界であるということは、私は自民党勉強会に昔なんども呼ばれて政治家の顔つきをじーっと眺めてきた人間ですから非常によく分かります。どろどろの汚らしい世界であるわけです。

 本来は、その荒波の中でどれだけの人間が生き延びて、本来持っていた政治家としての資質をのばすか、ということが重要なのですが、マスコミ、大新聞の政治部の記者どもは、官邸や派閥事務所入りするうちに顔がまるでゴロツキのように見にくくなってきて、「政治資金のスキャンダル」だけを血眼になって探すような存在になっていく、というわけです。「人間を育てる」ということには金も時間も掛かりますから、小沢一郎があれだけの政治家になっているということは、当然、巨大な秘書軍団の一つや二つ抱えていなければ話が合わないということです。それはテレビや大新聞が報じる写真・映像や記事の中に見えていないだけであって、確かに存在するわけです。

 ですから、私は小沢一郎があと2,3年生きて居てくれたら、この間に日本の政界のその遺産として、優れた政治家達を残していってくれることを期待しています。それに対して、自民党の二世三世議員を中心にしたボンクラたちは、本当にどうすればいいのだろうか、というくらいにものが見えていない。

 自民党系で衆議院や参議院になった連中の顔つきを見ていますと、政治家の家に生まれたボンクラ息子か、官僚上がりで各業界団体、土建屋や医療関係の産業界の団体に担がれて、もっぱらその組織票をあてにして受かってきたような連中です。この古い体質の政治家達の一番嫌いなことと言えば何かというと、地元の選挙区で頭をさげる、ということです。ぺこぺこして選挙民と握手して回るということです。

 これが自民党系の古い体質の政治家にとっては死ぬほどいやなことなのです。なぜから酒の席や地元のじいさんばあさんの集まる場所で、かならず「あんただれのおかげでそんなに偉そうに振る舞えると思っているんだ」ということを言われるからです。このボンボン息子やバカ官僚の成り上がり組たちが一番いやなことといえば、地元ではいつくばって政治活動をやることなのです。

 小沢一郎は、まさにその真逆のことを民主党の議員や候補者にやらせているわけです。たとえ、地元の選挙民の陳情や要望を全ては受け入れられないとしても、とにかく人の話を聞け、という風に言ってきた。これが民主党の大勝利につながった大きな要因であるといえるわけです。

 私たちの学問道場の会員の中にも、「小沢一郎はごう慢である」とか、「ああいう人は日本人の体質に受けいれられない」という人がいます。ある会員の人で、六五歳の年金生活者で、「二〇〇〇万円株で損しました。私はなんとしてもこれを取り戻したいです」というような人がいますが、この人の話を聞いていると、まるで政治の世界というものはきれいな人間関係、美しい構造、というくらいにしか思っていない。良くこの年まで現実の汚らしいところを歩かないで生き延びてきたものだ、と不思議なくらいだと私は思います。

 まず、政治の本質は悪であり、人間が持っている汚らしいもの、すなわち、憎しみや、ねたみ、しっとといった恐ろしい劣悪な感情をたくさんかき混ぜて出来ている、人間世界の縮図であるということを私はもう一度はっきりと言わなければならない。このことを知らないで生きてきた人が実は世の中にはたくさんいるのだということを、最近では私の方があぜんとしてしまうことが多いのです。

 だから、激しい政治闘争の中から鍛え上げられて成長していく政治家を国民がそだてなければいけない。だから、私は鳩山・小沢政権の真の実力者は、小沢一郎や亀井静香のような権力闘争を勝ち抜いてきた人物であることは当たり前だと思っている。

 そして、そういう政治家達が、なるべく本当のことを国民に語るという国のあり方を目指すべきだと思います。

 次に、鳩山・小沢政権は亀井静香と福島瑞穂・社民党代表をうまく連立政権の中で生かしながら外交問題を処理している、ということも言わなければならない。それは、鳩山政権発足直後から浮上してきた普天間基地の移設問題の処理の仕方に良く現れている。これも、鳩山首相と福島瑞穂が目配せをするだけで行われる戦略です。鳩山は首相ですから、代わりに福島瑞穂が、「普天間の国外や県外への移設しか認められない。もし、辺野古地区へアメリカの要求通りの基地をつくるのであれば、社民党は連立を離脱する」と12月上旬に発言したわけです。

 これも「目配せ」の戦略なわけで、これを受けて、マスコミに頭がクルクルパーにされている、アメリカの手先系の右翼たちがこれに激しく反応した。ここで、左翼である社民党の福島瑞穂に怒りを一気に集中させることで、うまい具合に「連立政権を維持するために」という名目を立てて、鳩山首相は五月までの「普天間移転の先送り」を決めたわけです。これは吉田茂がかつて、社会党や左翼たちをもり立てて、アメリカの再軍備要求を徹底的に跳ね返した歴史を振り返れば有効な戦術であることがわかるでしょう。

 マスコミがいやがって書かないのは、私が前から書いてきたように、「外交問題はお金の問題」であるということです。アメリカとしては、とっくにグアムに海兵隊を全部まるごと移設することを決めているにもかかわらず、自民党政権との合意にこだわっているわけですが、その狙いは、「日本政府からいったいどれだけのお金をふんだくることが出来るか」ということ以外にはないわけです。それを計算している。

 そもそも普天間のヘリコプター基地が問題になっているわけですが、ヘリの基地なのですから滑走路などまったく不要である、と考えれば誰が考えてもすぐにわかることです。この背景には、海兵隊と他の陸海空軍の関係が良くない、なぜなら海兵隊は差別されている集団である、という事情があり、だから他の場所で一緒に出来ないというアメリカ側の理由があるのです。

 それなのに、一〇〇〇メートル級の滑走路をよこせというアメリカもアメリカだが、それに食らいついている、日本の建設業者、この国防利権をあさっている連中が浅ましい存在である、という以上の問題ではないのです。

 ところが、アメリカの手先となった外務省と結託した、ジャパンハンドラーズの連中たちが、お仲間である日本のマスコミを使って、「アメリカは激怒している」だの「日米同盟の危機だ」と騒ぎ立てるわけです。例えば、リチャード・アーミテージ国務副長官などという、見るからにゴロツキ軍人あがりであるような人物は、アメリカの兵器生産会社の代理人ですから、結局は、北朝鮮や中国に備えるという理由を付けて、日本の防衛省に米国産の兵器を売りつけたいだけです。

 そうすると、彼ら、ジャパン・ハンドラーズ(日本操り対策班)にとって、外務官僚たちと裏で取引することは、国民の代表である政治家たちを交渉するよりもずっと都合が良いわけです。この「知日派」といわれる日本の友人のふりだけをしたアメリカの元政府高官たちは、そういうただの利権屋なのです。そういう利権屋が、いかにして日本政府にアメリカ軍のグアム移転にどれだけの金を出させることができるか、ということを考えていて、それが彼ら自身の「ビジネスマンとしての評価」につながる、というわけなのです。

 そういうしがらみのない日本研究者でいえば、現在三〇歳も行くか行かないかの若手のトビアス(トバイアス)・ハリスという、昔、民主党の朝尾慶一郎議員の秘書もした人物がいて、この若い日本研究者は具体的に名前は出さないけれども、例えばアーミテージのような、日米安保の枠組みに乗っかって成長してきた利権屋やメディアの政権批判をきわめて冷ややかにみていることに注目しなければならない。冷戦時代に日本研究をしていた、マイケル・グリーンとかのような人物の時代はもう終わったと見るべきでしょう。

 トビアス・ハリスという若い研究者が英語で書いているブログは、日本のマスコミが絶対に報じないような細かいところまで詳しく分析しながら、むしろ鳩山・小沢新政権を評価していることの方が多い。

 こういった、若い世代の日本研究者が公正に新政権の姿を海外の読者や日本人に伝えているにもかかわらず、日本の大新聞の記者達は愚かにもマイケル・グリーンやアーミテージの言葉をありがたがる。これでは大企業が総会屋と癒着していたことも批判できないだろう、と言っておきます。(英語版のブログの日本語の抜粋が「オブザービング日本政治」:http://newsweekjapan.jp/harris/2009/12/post-36.php

 だから、鳩山首相は、よけいなアーミテージらのような共和党政権の元高官の脅しつけは無視していて、鳩山が相手にするのはホワイトハウスのオバマ大統領だけであるというやり方は非常に正しいことだと私は思います。オバマ大統領とミシェル夫人は、汚らしい政治の権力闘争をやらないで、たとえ自分たちが政権を途中で追い出されることになったとしてもかまわないから生きていこうと決めている。だから、彼らは今のアメリカ民主党を支えているもっともリベラルで温厚な人たちが、ホワイトハウスの中にいて、それが鳩山・小沢政権を潰すという動きには出ていない。そういった高官や知識人の理解があるわけです。(ところが、これがヒラリー・クリントン国務長官や国務省となると話は別でしょうが。)

 こういうことを明瞭に私が手の内を明かすかのように書いてしまうことは、結果的に、鳩山・小沢政権にとって良くないことなのだけれども、やはり真実を新春に当たって皆さんに伝えなければならないと思います。

 後は中国との関係では、鳩山首相が常々言っているように、「日本はあまりにもアメリカとの関係に囚われてきた」というのは正しくて、これからは中国重視、アジア重視に舵を切らなければならない、というのは正しい。だから、12月10日には、胡錦涛と小沢一郎が会談しましたが、小沢一郎はこのときに自らを「野戦軍の司令官」として、次の参院選を戦い抜いて、政権交代という日本の政治にとっての大義を実現すると宣言したわけです。

 私は、中国人や韓国人、あるいは朝鮮人と日本が仲良くしようとすると、すぐに激情して怒り狂う連中は、人間的に汚らしいと思うし、これからも批判しようと思います。そういう連中はどうせ、「副島は中国・朝鮮の手先だ」という反論くらいしかできません。自分が民族派だと思っている人間ほど、実際はアメリカの手先のような振る舞いをしている、ということにそろそろ気づいた方がいいと思います。

 ただ、そういう反中国、反韓国といった人間たちの中には、現実味のある中小企業の経営者のオヤジもいまして、彼らは韓国と北朝鮮が民族として統一することを一番いやがっている。それは彼らは中国を嫌うがゆえに、韓国と北朝鮮があってくれた方が、バッファー、すなわち緩衝地帯として日本にとって良いことであると考えるわけです。

 しかし、私は前から言っているように、あの北朝鮮という国ではもうすでに一千万人くらい餓死してしまったのだから、残りの一千万人くらいは民族統一させてあげて、高麗連邦でも何でも良いから、とにかく統一させる方向で日本は応援すべきだといつも考えています。独裁政治を行う北朝鮮という国家は恐ろしいのだけれども、日本人としてはそれを統一する方向で解決させて、東アジアという枠のなかで経済的繁栄を追及するということが非常に大事であると思います。

 国防・安全保障に関しては、もし外国がどこであれ攻めてきた場合は、国民でまとめて戦う、あるいは、敵と戦う自衛隊を国民が宿を提供したり、泊めてあげるということが何よりも大事なことであると思います。だから、まさに専守防衛なのであって、領土、領空、領海から外に出ないという国防思想で十分であって、私は何のために核兵器で武装するべきだと言わなければならないのか、という風にそういう考えを疑いの目で見ています。

 なおかつ、中国にしてみれば、アメリカが日本と中国を相対立させるということになれば、中国も一層の軍事費を掛けなければならなくなるので、中国国内の人民解放軍をつけあがらせてしまうことになることを恐れてもいるわけです。だから、軍事的な対立や軍備の増強をいたずらに行ってはならないというのがもっとも重要な考え方で、小沢がやっているような人材交流や、これから行われる日中の軍事共同演習においての交流が重要だ、ということになるわけです。

 最後になりましたが、今年も学問道場をよろしくお願いいたします。

副島隆彦拝

2010/01/03(Sun) No.01


 

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コメント
 
01. dank28 2010年1月04日 20:38:28: 9brDxSJjBKxck
非常に読み応えがある。普通なら、こんなに長い文章は、途中からはいい加減な読み方になることが多いのだが、珍しく最後まで読み終えた。

偉そうに言わさせて貰うと、最近の副島氏の主張は、4、5年前と比べると何か人間味が滲み出ているように感じる。

但し、ロスチャイルドとロックフェラーが、さも対立しているかのような主張には到底付いていけないが。


02. 2010年1月04日 22:02:33
同感
読み終えたあなたはすばらしい。
私は、途中でギブアップ、しかし、「鳩山・福島目配せ対応」が目に飛び込み・・・なるほど!!!と、大いに目からウロコ状態ですヮ

03. 2010年1月04日 22:46:00
これは、どこの局も新聞社も雑誌社も論じたことのない、初めて聞く説得力のある中身の濃い論でした。

トビアス・ハリス(http://newsweekjapan.jp/harris/2009/12/post-36.php
という人をどこのマスコミが紹介することになるのでしょうか、それとも、痴漢えん罪に巻き込まれ?る前にネットかなぁ 

パックインジャーナルに紹介してもらえるかなぁ・・・。

やっぱりネットの輪だろう。

皆さんリンクの申し込みをされてみてください。

副島先生出番です。


04. 2010年1月05日 03:51:17
久しく見応えのある文章を読みました。
ワシは後期高齢者ですが、日本の近代歴史を体験して生きてきました。
無礼非道な政治指導者が蔓延ったここ20年、やっと変化の時代を迎えました。
リーホームでないテェンジです。
歴史的には戦国時代のテェンジも信長の桶狭間の戦いから関ヶ原まで40年掛かっています。
明治維新は1867年の大政奉還から1875年明治政府成立の立憲政体樹立まで8年です。
無血革命の平成維新を達すべき鳩山民主政権をメデェアや守旧派からの手段を選ばないネガディブキヤンペーンから、守るために、ワシたちは国民の支持を増やす運動を展開したい物です。

05. 2010年1月05日 11:45:03
 特別会計から15兆円を出させた。これはこのような時代に内部留保をため込み社会的責任を果たそうとしない大企業(日本共産党の主張を参照)に当該社会的責任を果たさせる上で参考になるだろう。そういえば亀井大臣、家族間殺人が増えた問題などについて経団連を批判していたよね。

06. 2010年1月05日 13:49:30
ようは政治の世界というものに正義などというものを安易に求めてはいけないということだと思う。清濁合わせて飲み込んで、結果的によりベターな政策を実現することに責任を持つのが政治家だと。

ところが、自らの甘甘の体質にどっぷりつかりながら、マスゴミが底の浅い正義を振りかざして政権批判をヒステリックに煽るものだから、いつまでたっても政治も国民の意識も熟成しない。こうして今も昔もマスゴミは常に国民を怠惰で無責任な状態に貶める。

こういう時代は逆に言えば国民が目覚める大チャンスなのでしょう。こういうチャンスを逃すと、大暗黒時代が来そうな気もするが。


07. 2010年1月06日 00:32:25
長い文章熟読し納得してしまいました。まったく正しいと思います。 日米同盟の危機を煽るマスコミの言動には多くの人が閉口してるのに、ゾンビのような目で石破元大臣がテレビでほえまくります。東京地検特捜部の国策捜査も米国依存症の末期症状だ。警察や検察に対する不信感がつのる一方だ。 もはや公正な報道など天気予報以外は期待しないほうが賢明なのがよく分かりました。

08. 2010年1月06日 01:36:28
全部じっくり読ませて頂きました。
大変為になりました。
一旦マスゴミの胡散臭さを感じた後は、感が働くようになるものです。
もう鼻が利き過ぎて、平穏な気持ちで暮せなくなりました。
政治家が苦しんでいる時には国民も共に、そうでなければ国は立ち直らないでしょう。

09. 2010年1月06日 02:01:10
>>一旦マスゴミの胡散臭さを感じた後は、感が働くようになるものです。

おめでとうございます
あなたは洗脳から開放されました


10. 2010年1月06日 13:07:42
普天間問題についての疑問と云うか背景の深さがよく分かりました。
アーミテージらのような共和党政権の元高官とは、日本で言えば石破とかになる訳で、オバマ民主党に何の影響も与えることができない人間。その意見を大事にする日本のマスコミに違和感を抱いていましたが、要は日本のマスコミにも、おこぼれに与かろうという連中がいる、ということですな。

11. 2010年1月06日 13:42:04
読み応えがありました。真実を語られているからでしょうね。
田中角栄秘書だった早坂茂三氏が、「政界は、何所から矢が飛んでくるか解らない」と、生前語っておられました。
先の総選挙では、危機感を持った森元総理が、必死で選挙区を駈けずり廻り、「何でオレがこんなことしなくちゃならないんだ」と、テレビインタビュ-で悪態ついていました。ハワイ沖で、高校生の実習船が米国の潜水艦に破壊されたときに、ゴルフをやり続けていた、危機管理意識の欠乏していた時の総理です。
山古志・長岡地震で、時の総理小泉は「無い袖は振れない」と言いつつ、直後のインドシナの津波被害には、5,000億円を援助しています。
天皇が地震の被災地を慰問されたことで、2週間も経ってから渋々現地へ行きました。地震の被災地は、田中真紀子の地盤だから、という理由でしょう。
国民の中には、目先の利益を追求している方たちも多いと思いますが、自分たちの選挙区には正義を貫く政治家志望者がいる筈です。政権交代で、利権屋政治家が、必ず滅びる時代が来ると願います。

            新潟市の農業者


12. 2010年1月06日 19:21:33
うん、おれがどんなに切れようが暴言カキコしようが
今の政府、政権で続けてほしいんだよな〜〜
そこんとこは関係なくしてもらいたいよね、だれが総理でも
関係なくおれたい策の班が動くとかにしてもらいよな

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