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【関連:目指すは内閣の統制が及ばない「宮中の独立」?】宮内庁長官は何をたくらむ?【田畑光永:リベラル21】
http://www.asyura2.com/10/senkyo76/msg/433.html
投稿者 傍観者A 日時 2009 年 12 月 19 日 19:50:10: 9eOOEDmWHxEqI
 

(回答先: 羽毛田信吾は長州閥出身。これは小沢一郎に対して仕掛けられた平成版「宮中某重大事件」だ!(ジャパン・ハンドラーズ) 投稿者 クマのプーさん 日時 2009 年 12 月 19 日 14:59:07)

http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-1005.html
2009.12.19 宮内庁長官は何をたくらむ?
暴論珍説メモ(72)  

田畑光永 (ジャーナリスト)


 先日、15日に行われた天皇と中国の習近平副主席の会談をめぐる騒ぎにどうも腑に落ちない点があって、気にかかっていた。とつおいつしてみた結果、その腑に落ちないもやもやの核心はどうやら羽毛田信吾なる宮内庁長官の言動であることに行き着いた。

 事の発端は習近平氏の訪日日程がなかなか固まらず、「一ヶ月ルール」なるものに抵触しないうちに、天皇への会見要請が出来なかったことである。国家副主席ほどの要人の日程がなにゆえそんな間際まで決まらないのか、これも不思議だが、中国ではよくあることとするしかない。

 間に合わなかったのだから、崔天凱中国大使が「要請が遅くなったので、日本政府の内規により、会見は不可能」と本国に報告して、終わりにすればそれで落着した。しかし、要人には特例がつきものの中国のこと、98年の胡錦濤副主席(当時)は天皇に会見できたのに、今回はだめでは、「お前はそれでも大使か」となる。外交官生命もそこで終りかねない。なにしろ次のトップと目されている人物にかかわることだ。大使は焦りまくったにちがいない。

 そこで大使は首相官邸、民主党の小沢幹事長、さらに前原国交相によれば「元首相」(中曽根?)にまで頼みまわった。それを受けた官邸の鳩山、平野組はどこまで「一ヶ月ルール」を知っていたのかは分からないが、「何とかしてやろう」となった。その判断には表向きの「日中関係は重要だから」のほかに、習副主席の訪日と前後して大部隊を率いて訪中する小沢幹事長へのゴマスリも作用したであろう。「小沢さんが胸をはって胡錦濤に会えるように」と。

 だからたんなる内規である「一ヶ月ルール」をたてにがんばる宮内庁長官と「総理の指示だ」と圧力をかける官邸と、はたから見ればどっちもどっち、どちらが筋が通るとも言いきれない。
 そして結局、宮内庁長官には職を賭してでも最後まで頑張る気概はなく、10日に官邸から2度目の電話を受けて、会見を15日に設定する。しかし、その後の行動が異常だ。11日に「急遽報道陣への経緯説明の場」として記者会見を開き、以上の経過をばらした。

 この会見については、小沢幹事長が記者会見で痛烈に叱り飛ばしたのは周知のとおり。この時の小沢氏の発言にも「天皇は喜んでお会いになるだろう」など、根拠のない推測など問題なしとしないが、「指示に従っておきながら、外に不満を言うのは役人としておかしい。言いたいなら、辞めてから言え」というのはその通りであろう。もっとも小沢氏もあまりの語気の強さに却って、「官邸に私から要請したことはない」という発言に「?」を呼んでしまったが。

 しかし、私が腑に落ちなかったのは、まず宮内庁長官の記者会見が11日に行われたことである。国家の客人である習氏はその後に来るのである。予定されている天皇との会見は本来なら出来なかったものなのだと事前にばらすなどそんな失礼なことは、われわれ市井の民だってお客をもてなすときにはしない。

 それから法律でも政令でもない「三十日ルール」なるものを内外に知らせ、習氏の場合、それに抵触するものであったと明らかにしたこと、これ自体ヘンではないか。習氏の場合、要請が遅れたことを宮内庁長官がばらさなければ、誰も知らなかったはずだ。黙っていれば、世人も在京外交団も天皇と習氏の会見は通常の手続きで行われたと思うだろう。にもかかわらず、あえて内規の存在と内規破りが行われたことを天下に知らしめたのはなぜなのか。これまで内規をたてに会見を断られた国や、今後、内規に目をつぶって欲しいと頼んで断られる国は、中国は大事でわが国は大事でないのかと不満を抱くだろう。マイナスこそあれプラスはなにもない。こう考えると、羽毛田信吾なる人物の行動は異常だ。

「三十日ルール」について、同氏は「陛下をお守りするルール」と言い、「このルールの肝心なところは相手国の大小や政治的重要性で取り扱いに差をつけずにやってきた点だ」(『朝日』12日朝刊)と言う。そして今度のことは天皇の政治的利用につながりかねないとの懸念を持っているのかとの質問に「大きく言えばそういうことでしょう」と答えている(同)。
 これから見ると、同氏は「三十日ルール」を厳格に守ることが天皇の政治的利用を防ぐと考えているようである。確かに天皇は象徴天皇として国内の政治的思惑に動かされてはならないが、一方では国を代表する元首でもある。元首が政治から遠く離れていられるはずはない。現に来年は日韓併合条約百周年にあたるので天皇の訪韓を、という話がある。まさに大きな政治である。

 とすれば、今回の宮内庁長官の行動はなにを意図したものか。いみじくも小沢幹事長が会見で指摘したように、宮内庁が内閣の一部局として官邸の指揮下にあることが不満なのではないか。「三十日ルール」を足がかりに宮内庁独自で決めたことには官邸も口を出せないという「ルール」を作ろうとしているのではないか。表向きは「陛下の健康のため」であり、「政治的利用を防ぐため」であっても、その実は天皇のことは宮内庁がすべてを取りしきる体制を作るのが目的のように見える。その行く先は戦前のように天皇を絶対のものとして、それを守る宮内庁には誰も指図できないという構図を目指しているのではないか。要注意である。  

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コメント
 
01. 2009年12月19日 21:32:22
田畑さんの分析になるほどと思いました。
宮内庁は、時代錯誤ですね。

02. 2009年12月19日 22:52:27
イカれた将軍も裁量権をよこせという。首になった。
宮内庁長官も裁量権をさらに大きくしたい。
今度は官庁の人事も内閣官房以下にありとなるだろう。
かくて内閣制度は瓦解する。
大日本帝国はこのような経過で究極の無責任体制が完成。
何百万の人間を死なせてようやくのこと崩壊した。
産経の論調をみてると官僚独立を焚きつけて政権崩壊を目論んでるんだろう。

天皇ご一家:ミニSL楽しむ…横浜・こどもの国
http://mainichi.jp/select/wadai/koushitsu/news/20091220k0000m040061000c.html
お元気で良かったですね。

基地外新聞や下層階級のネトウヨの汚い言葉はなじみませんね。


03. 2009年12月19日 22:57:45
「宮内庁がすべてを取りしきる体制を作るのが目的」との推測に同意します。
つまり、今回の長官の行動は「内閣への脅し」なのでしょう。
やはり日本ではまだ「菊のタブー」は現実に存在するので、その「菊のタブー」を最大限利用して自らの地位の向上を図ったものと考えられますね。
これを許すと、今後どのような政権でも宮内庁の下に位置づけられることになってしまいます。
「菊のタブー」は基本的には、言論、報道において具体化します。
言論人、報道関係者が「菊のタブー」に捉われ続けることによって、日本の民主主義は死んでゆきます。

長期読者


04. 2009年12月20日 00:11:44
宮内庁もね2つあるでしょ? 皇室と役所と。 どちらも目的は保身なんだけど、
羽毛田はやっぱり厚生官僚の役人だから「天下り先」が重要で面倒みてもらいたい小泉 竹中にお願いする前に与党批判で「点数かせぎ」。

皇室はもともと薩長の「世襲の元貴族」で固められてて世間に触れてほしくもない。スキャンダルはいや。だからいつまでも秘密のベールの中がいい。さわがれると注目されてもう自民じゃないから下手すると「仕分け」されちゃう。

三流官庁の宮内庁にそんな力量は明治政府でも無かったでしょう?

明治以降天皇って祭り上げられてたけど政治力は無かった。
(発言権の無い「御前会議」なんてね、漫画だね)
だから適当な理由で戦争始めるとき昭和天皇は不安を表明され(さすがに欧州留学
されてるから、わかってたんでしょうね)望まれても終戦は遅れた。

田畑さんは連日与党批判のTBS出身の人だから矛先かえたいんだろうけどね、
本当はこの件は前項目の「ゲンダイ」の記事通りの政治問題でTBSも含めマスゴミはみな与党批判でこの件を利用したってことをね。


05. 2009年12月20日 16:25:07
不思議に堪えないのは、羽毛田長官の極めて不適切なタイミングでの会見に関してマスコミではほとんど問題視されていないことである。そもそも長官が会見を開かなければ来客への非礼も無かったし、政治利用と言うような騒ぎはなかった。羽毛田氏は内部の意見として直接、総理に意見具申する方途もあったし、立場上そうすることが正しかった。

論理的には長官は更迭されるべきである。
企業であれば、社長の指示が気に入らないからと言って、マスコミにタレコミするようなものであり、解雇は普通のことである。

以上のようなことは羽毛田氏には先刻承知であろうから、長官の会見の背景はもっと複雑かもしれない。小沢氏の記者会見での長官批判は概ね正しいとしても、印象は甚だ悪かった。傲慢さはこの国では最も嫌われる気質の一つである。小沢氏は羽毛田氏とその背景にある何かの挑発に乗せられた感がある。


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