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都「排ガス規制」見せかけ批判広がりに逆らう環境省1億円「花粉観測費」薄汚し 投稿者 木村愛二 日時 2002 年 3 月 23 日 22:36:26:

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『亜空間通信』204号(2002/03/23)
【都「排ガス規制」見せかけ批判広がりに逆らう環境省1億円「花粉観測費」薄汚し】

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 転送、転載、引用、大歓迎!

 本日(2002/03/23)、再度の決意の提訴準備を速めるため、環境省の新(おためごかし)予算、1億円也の新設を紹介して、これにて総合的批判の格好を付け、それをさらに広く関係者に発信すべく、関係業者に負けず電子手紙宛名収集を主たる目的とする電網宝庫検索に励み、最後に「杉花粉」と「公害」の組み合わせで検索してみたら、以下の紹介文句の電網宝庫があった。

杉花粉症は国の無策が及ぼした公害なのか?
...  杉花粉問題を扱うページ。なかには、かなり過激なもの
もあるが……。画面左『日本から杉花粉公害病を根絶するた
めに』、画面右『杉花粉被害放置政策に猛然反撃の独立反乱!』. ...

 以上で引用終わり。

 上記の最後の「画面右『杉花粉被害放置政策に猛然反撃の独立反乱!』」とは、わが電網宝庫の連載記事のことである。で、向こうも私の記事を無断(歓迎するが)で使っているので、当然、遠慮なく、以下、私も無断で、その頁を全文紹介する。

http://www.ultracyzo.com/kasutori/0104/k041701_04.html

杉花粉症は国の無策が及ぼした公害なのか?
ほったらかしの人工林で花粉量も患者数も増加の一途

 各メディアの“春の風物詩”となってしまった「杉花粉飛散予報」。杉花粉症は1964年に発見され、今や患者数は全国で約1300万人とも推定される。特に都心部での増加傾向は著しく、東京都の96年の調査では、有病率は約20%、5人に1人が花粉症に悩まされている。また30〜40代では有病率が30%と高く、くしゃみ、鼻水、目のかゆみにはじまり、治療薬による眠気やだるさなどの副作用を考えると、労働力の低下による経済的影響は甚大といえるだろう。これ以降、追跡調査は都の予算不足のため実施されていないが、患者数がさらに増えていることは容易に想像できる。

 一方で、花粉症関連市場は不況知らずの成長を見せるという皮肉な効果をもたらしている。薬品、空気清浄機、マスク、眼鏡などの花粉症予防商品や各種民間療法への需要が伸び、医薬品業界だけでも市場規模は推定約1000億円にものぼる。

 近年の杉花粉症増加の原因には「食生活の欧米化やストレスの増加による免疫力の低下」「地表がアスファルト等に変化したための花粉の再飛散」「居住空間の密閉化で、呼吸器アレルギーにかかりやすい」などの説がある。だが、間違いなく言えるのは、飛散する花粉量の異常な増加が大きく影響しているということだ。しかし、花粉量を減らすための対策は一個人の力だけでは講じようがなく、また患者にとって即効性がないため、市民の関心は低かった。

だが、ここに来て「杉花粉症は、国の政策ミスにより人為的に発生した公害である」という以前から一部でされてきた見方が、インターネットを中心に再び広まりつつある。

 戦後の復興のため、国の奨励で杉植林が盛んに行われ人工林は急増。現在、その大半が樹 齢30〜40年となり、活発に開花する時期を迎えた。同時に、近年は安い輸入木材に押され、30年前には90%以上あった木材自給率は20%まで減少し、林業を取り巻く経済状況は悪化の一途を辿っている。結果、人件費がかかる枝打ち・間伐などの手入れがなされない杉が増え、伸び放題となった枝にはたわわに雄花が着花し、大量の花粉を巻き散らすようになった ――つまり花粉の増加は、人災だというのである。

 国もこのような状況を問題視はしているようだが、農林水産省林野庁によると「予算不足 の上、高齢化や後継者不足で林業従事者が減り、人工林の管理や手入れはなかなか進まない状況。その代わり『花粉の少ない杉』の開発などの対策は考えてる」程度。これらの効果が実感できるのは数十年後と言うから、気の遠くなる花粉症対策だ。

 一方、有病率増加が著しい東京都では『ディーゼル排ガスが花粉症増加の一因』という説を知事が持ち出し、排ガス規制により花粉症対策を積極的に実施している(ように見せかけている)。だが、こちらも肝心の人工林の管理はほったらかしだ。

 都内の杉人工林は約22000ヘクタール、そのなかで花粉を大量に飛散させているのは17000ヘクタールと見られているが、実際に間伐などの手入れが行われるのは年間たった600ヘクタール。これでは、すべての林に手が入るのに約30年もかかる。「努力はしているのですが予算がとれない。人材も減っているし……」(東京都農林水産部)。昨年の東京都の林業改善資金助成費は3800万円のみだ。このように国も都も、かなり有効であろう花粉症対策に本気で着手しようとしていない。

 確かに「450万ヘクタールとも言われる日本の杉人工林は、地球温暖化の主要原因である二酸化炭素の吸収・貯蔵に役立ち、大雨による山崩れや河川の増水を防いできた。伐採すればいいということではない」(森林インストラクター)という指摘や木材自給率との関係があるように、人工林対策は難しい問題ではある。しかし、だからといって「予算不足」というお役所お決まりの逃げ口上で避けてばかりはいられないことも事実だろう。

(山田真弓)
(サイゾー2001年4月号掲載)

 以上で引用終わり。

 結構、結構、結構、毛だらけ、猫、灰だらけ、てなことで、特に結構なのは、「有病率増加が著しい東京都では『ディーゼル排ガスが花粉症増加の一因』という説を知事が持ち出し、排ガス規制により花粉症対策を積極的に実施している(ように見せかけている)」という部分である。これは私が2年前に詳しく論じ始めた問題である。

 さて、そこで本日の予定の総合的な本題にもどる。

 はい、お立ち会い、その「知事」の「見せかけ」の発展として、きたる4月以降の日本の国家予算案の中に、昨年の実績はゼロというよりも項目すらが存在しなかったのに、いきなり1億円が、どおんと出現した。環境省環境管理局大気環境課所管の「花粉観測・予測体制整備費」である。

 以下のように、その「目的」の文句の中には「国民の健康維持のため」とあるが、これは真っ赤な嘘である。お「ため」ごかしとか、お「ため」顔という表現があるが、この「ため」は、その種の欺瞞の政策の中でも最も薄汚い。世界中で一番薄汚いと目されている「おためごかし」はブッシュの「テロリスト」退治だが、我ら「杉花粉症患者」は、「自爆テロ」さえしない平和的な個々人ばらばらでしかないのだ。

 ああ、嘗めやがって、こん畜生、二重濡れマスクで声が曇る。

 この、環境省の、「費」は、蔭でにんまり、いっひっひの費であって、すでに本通信、またはわが電網宝庫で、2年前から指摘し続けてきた自動車工業界への税金横流しの謀略を援護する「ため」の煙幕「費」なのである。

 およそ言論に関わる者ならば、当然、備え、常日頃、鍛え続けていなければならないはずの行間を読み、紙背に透徹する眼力さえあれば、以下の役人作文の真意は容易に見抜ける。なあ、ちゃんと読みなよ、秀才揃いの大手メディア記者諸君よ!

「1 目的

 大気汚染物質と花粉症の因果関係が取り沙汰されているため、大気汚染物質と花粉及び花粉症との関連性を探るためのデータを収集するとともに、国民の健康維持のために花粉予測体制の構築を図ることを目的とする」

 以上で引用終わり。

 この環境省環境管理局大気環境課の「花粉観測・予測体制整備費」なるものは、本通信、わが電網宝庫既報の東京都の予算と同じ仕掛けであって、同省同局の自動車環対策課の予算、「低公害車普及等事業補助」、今期は3億1千万円、来期も同額と連動している。いわば地方公共団体予算の「呼び水」なのである。最後の以下の台詞が、何とも、にゃんとも、露骨である。

「量産による価格低減や大量普及に弾みをつける」

 なお、新しい送信先を増やしたので、再度、わが電網宝庫の連載を紹介する。下記である。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/kahun.html

 東京都の「見せかけ」批判は、以下が中心である。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/kahun-11.html
http://www.asyura.com/2002/bd17/msg/370.html

 ああ、それにしても、眼が痛い。卓上玩具電算機の画面のせいだけではない。

 本日(2002/03/23)は土曜日、ぼちぼち雨降りなれど、夢々、花粉の飛び方が少なくなるなどと期待したり、油断したりしてはならない。安棟割長屋の階段や廊下に散ったままのが舞い上がってくるものか、ともかく、台所の換気扇を回すと、新聞受けの隙間から風が吹き込み、空気清浄機の赤印の「汚れサイン」とやらが二つも出る。

 そこへ、わが電網宝庫読者が、『朝日新聞』(2002.03.19)「天気」欄の記事切り抜きを届けてくれた。ああ、何とも気楽な記事作りである。

「都心などではスギ花粉のピークを越え、今は北関東で最盛期。花粉症にはつらい毎日だが、マスクなどの対策はもうひとがんばり。桜が散るころにはお出かけも楽になるだろう。明日もあたたかな晴天」  

 この、この、「晴天」などと抜かしおってからに。「晴天」だと余計に花粉が飛ぶのだぞよ。何度も広報に情報を入れているのに、ちっとも反映しない。もっとも、当方は、どうせ反映しっこないと確信しながら、その経過について、ここで悪口を書き、後日の証拠として残す「ため」に、電話料金を使い、「情報提供」などと「おためごかし」の台詞を吐いているのだから、それでも結構、毛だらけなのである。呵々大笑。

 以上。

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木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長
ある時は自称"嘘発見"名探偵。ある時は年齢別世界記録を目指す生涯水泳選手。
E-mail:altmedka@jca.apc.org
URL:http://www.jca.apc.org/~altmedka/
altmedka:Alternative Medium by KIMURA Aiji
Big big name, ah, ah, ah........

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