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【「旧約聖書」再確認】「創世記」:まとめ 投稿者 あっしら 日時 2002 年 5 月 14 日 22:55:11:

(回答先: 【「旧約聖書」再確認】「創世記」:詐欺でも何でも巧くやったほうが勝ち 投稿者 あっしら 日時 2002 年 5 月 14 日 19:19:40)

聖書の内容を持ち出したのは、現段階で力を持っている欧米「文明諸国」や「イスラエル」が価値観的な基礎としている「旧約聖書」の内容を顧みることにそれなりの意義があると考えたからである。
(イスラエルの民の聖書ということだけであるのなら、それほど気に留めることはないが、キリスト教も聖書として位置づけているし、イスラムもそれなりに尊重している重要文書)

今回は「創世記」のなかからいくつか取り上げたが、蛇の話以外はことさら揚げ足取りをやるかたちで進めてきたつもりはなく、善悪の判断についても、ことさらおかしなところを探し出したわけではない。(“科学”的な視点でのイチャモンは一切持ち込んでいない)

「創世記」は、多くが系図的な話で、具体的な暮らしぶりや行状に関する記述は少ない。

ノア一家がなぜ生き残れるようになったかも、

「創世記」:第6章8 「しかし、ノアは主の前に恵みを得た。」
「創世記」:第6章9 「ノアはその時代の人々の中で正しく、かつ全き人であった。ノアは神とともにあゆんだ。」

とあるだけで、具体的な行状が書かれていない。
(神の指示に従った大洪水への対処を除けば、自分の裸を見た孫カナンに対する仕打ちくらいだから、神は、そのようなノアみたいな人を“正しく、かつ全き人”と判断するのかもしれない)

神が大洪水を起こす気になったことについても、

「創世記」:第6章5 「主は人の悪がはびこり、すべてその心に思いはかることが、いつも悪い事ばかりであるのを見られた。主は地の上に人を造ったのを悔いて、心を痛め、「わたしが創造した人を地のおもてからぬぐい去ろう。人も獣も、這うものも、空の鳥までも。わたしは、これらを造ったことを悔いる」と言われた。」

「創世記」:第6章11 「時に世は神の前に乱れて、暴虐が地に満ちた。神が地を見られると、それは乱れていた。すべての人が地の上でその道を乱したからである。」

とあるだけで、具体的な悪の行状は書かれていない。
そして、人の悪を滅ぼすために、動物を巻き添えにする。

「創世記」:第8章21 「主はその香ばしいかおりをかいで、心に言われた、「わたしはもはや二度と人のゆえに地をのろわない。人が心に思い図ることは、幼いときから悪いからである。」

大洪水後に神は“人のゆえに地をのろわない”と言っているから、動物は巻き添えであろう。(神は、肉が焼ける匂いがたまらなく好きなようである。また、人は幼いときから悪いものだと受け止めている)

「創世記」のなかで、いいことをしたかなと思われるのは、

● 神がソドムとゴモラを滅ぼそうとしたときのアブラハムの対応

「創世記」:第18章25 「正しい者と悪い者とを一緒に殺すようなことを、あなたは決してなさらないでしょう。正しい者と悪い者とを同じようにすることも、あなたは決してなさらないでしょう。全地をさばく者は公義を行うべきではありませんか」。」

と神を諫め、50人正しい者がいたらやめると神が応え、徐々に必要な正しい者の数を減らし、10人でOKをもらう。

ソドムにいた弟のロトは、み使いのふたりを家に招き入れ歓待し、ソドムの町の人たちがその2人を出せと迫ると、自分の処女の娘をふたり差し出すので勘弁してくれという。
それを見ていたみ使いは、迫る町の人々を攻撃し、ロトの家族に町から脱出するように言う。

しかし、10人の正しい者がいたかどうかは不明瞭なまま町は滅ぼされる。


● 弟ロトが戦争に巻き込まれたときアブラハムが助けた


※ そのようなアブラハムも、妻サライとのあいだに子ができないので、サライの下女とセックスする。これはどうこういうことではないが、妊娠後にサライと下女の関係がおかしくなると、サライが下女をいびるのを認める。そのため、下女は家出するが、神に諭されて戻り、イシュマイルを産む。


※ レメク(カインの6代目の子孫でノアの父親)は、「創世記」:第4章23〜24 「わたしは受ける傷のために、人を殺し、受ける打ち傷のために、わたしは若者を殺す。カインのための復讐が七倍ならば、レメクのための復讐は七十七倍」。」
 →“目には目”を超えた“目には命”を公言している

[神の判断基準]

● 農業にいそしんだカインは、自分と供え物に対する神の対応で憤り、弟であり牧畜にいそしんでいたアベルを殺した

そんなことで弟を殺すなよとは言えるが、カナンをそこまで思い詰めさせた原因は、

「創世記」:第4章3 「日がたって、カインは地の産物を持ってきて、主に供え物とした。アベルもまた、その群れのういごと肥えたものとを持ってきた。主はアベルとその供え物とを顧みられた。しかしカインとその供え物とは顧みられなかったので、カインは大いに憤って、顔を伏せた。」

「旧約聖書」全体を貫いていることだが、神は、お気に召さないことをされるととことん冷たくあたる。(農耕民族は冷遇されるようだ)


● 神はウソも方便だと考えている?

「創世記」:第2章17 「しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない。それを取って食べると、きっと死ぬであろう」。」

→善悪の木の実をたべても死ぬわけではないから、神は、ウソと脅迫で人の行動を縛ることは問題ないと考えているのだろう。


● 人が果たすべき契約

「モーセ五書」では様々な律法が出てくるが、「創世記」には、

「創世記」:第6章9 「神はまたアブラハムに言われた、「あなたと後の子孫とは共に代々わたしの契約を守らなければならない。あなたがたのうち、男子はみな割礼をうけなければならない。これはわたしとあなたがた及び後の子孫との間のわたしの契約であって、あなたがたの守るべきものである。」


● 神は自分を恐れ自分のいうことをなんでも聞くことを求める

神はアブラハムの忠誠振りを試すために、イサクを自分のための生け贄として捧げるよう言う。
アブラハムは、神の指示に従ってイサクを生け贄として捧げようとするが、すんでのところで神が押しとどめ、次のように言う。

「創世記」:第22章9 「あなたの子、あなたのひとり子をさえ、わたしのために惜しまないので、あなたが神を恐れるものであることを今知った」。」

神は、我が子を神のために生け贄に捧げてもいいと思うような人が好きなようだ。


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