|  現在地 HOME > 掲示板 
 ★阿修羅♪ |  | 
(回答先: 『鷲の羽衣の女』 投稿者 はちまき伍長 日時 2002 年 5 月 29 日 02:55:29)
 『鷲の羽衣の女』ですが、前の書き込みは相当記憶ちがいがありました。
本の現物がありましたので、ハザール関連の個所を引用します。
「第2部 生いたち 1 七つの姓名」から引用
地の文は「書き手 菊池敬一」
上下の▼/▲ではさんであるのが引用した文
振られているルビは【】に入れました
「コーエン」はもとユダヤ教の祭司に属する家系の姓と何かで読んだ記憶があり
ますが、次の文では「シャーマンの最高の位」となっています。
後出の「エレーヌ註」参照。
▼
まず、エレーヌの系譜を明らかにしよう。
彼女は、七つの姓名を持っている。
1、英語名 エレーヌ・アイアンクラウド(アイアンは鉄。クラウドは雲)
2、英語名 エレーヌ・コーエン(コーエンは父方の姓でシャーマンの最高の位の姓)
3、シャイアン語名 エレーヌ・マピヤ・マザ(マピヤは雲、マザは鉄)
4、モンゴル語名 ツェレンドルジイン・ゲレル(ツェレンドルジインは雷神、ゲレル
  は光)
5、サン・ダンス名 タシナ・ワンブリ(タシナは羽衣の女、ワンブリは鷲)
6、タタール語名 エルカ(北アジア大陸のタタール族名であるがエルカの意味は不詳)
7、日本語名 弥永光代【いやながみつよ】
▲
▼
 父方の祖父ヅル・ヴェプテプスキはハザール族の子孫であった。ハザールはかつて
七〜十一世紀に、コーカサス山脈の北、南ロシアにひろがる草原からカスピ海、黒海
沿岸にわたる大帝国を築いた騎馬部族である。祖父は一九〇〇年代の革命でオロス
(ツァール)軍に襲われて故国を捨てた。身内が虐殺されるとき、妹が目の前でオロス
軍に凌辱されたと、祖父は語っていたという。逃亡した祖父は、反オロス・ゲリラに
なって戦った後、ヨーロッパ・アフリカを回ってアメリカに渡った。
▲
▼
(エレーヌ註・ハザール族の多くの人々は、ユダヤ信仰を抱いて、シャーマニズムと
ユダヤ教の信仰をもつ部族。ハザール大帝国が破られ、部族がヨーロッパの方々へ
散って、そこの人々と混血し、今のポーランドやハンガリア、ブルガリアのユダヤ
人になった。が、その純粋なハザール人がカスピ海の東北草原に住んで昔と同じ
トルコ系の言語(チューバシュ方言)を話し、今なお遊牧・ブドウ園などで生きている)
▲
挿入された系図。本文で「ツェレンドルジイン」になっている祖父の名が
図では「ツェレンドルジン」になっているのはママ。
▼
エレーヌ系譜(一九八二年一月現在)
祖父 ヅル・ヴェプテプスキ
   | 中央アジアのハザール族の族長だった。亡
   |
   +―――――――――――――――――――――――――――+
   |                           |
祖母 テレサ                         |
     スペイン生まれのアラブ。一九六七年に九〇歳で亡。  |
                               |
   父 ハーマン ―――――――――――――――――――――+
     | 現在ニューヨーク在住。消防技術士。
     | 海軍技術将校だった。
     |
     +―――――――+― エレーヌ・アイアンクラウド
     |       |
     |       |
     |       +―― 弟 スティーヴェン
     |              国連学校の教員。現在ニューヨーク
     |              在住。三年前元スペイン貴族の血を
     |              ひくキューバ生まれの娘と結婚。
     |
   母 エヴァリン ――――――――――――――――――――+
       モンゴル名はハマール(春)。           |
       現在ニューヨーク在住。             |
                               |
祖父 ツェレンドルジン・ムンフ                |
   | モンゴルのハルハ族の王家の長男。モンタナの     |
   | シャイアン居留地でくらす。一九五七年六〇歳で亡。  |
   |                           |
   +―――――――――――――――――――――――――――+
   |
祖母 リリアン・カシミローバ・シビルスカーヤ
     タタール系の汗【ハーン】(貴族)の出。
     現在ニューヨーク在住。
▲ 
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。