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「『テロ後、世界が変わった』かよりも、だれが世界を変えようとしているかを問わなければならない」 投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 7 月 27 日 19:30:15:


07/27 15:02 自明の言葉に再定義迫る 衝突論克服し共生の地平を 外信448

 二十一世紀の世界を揺るがせた米中枢同時テロから間もなく一年
。事件は米一極支配やグローバル化のひずみを浮き彫りにし「文明
の衝突」論にも根底から再考を迫った。米主導の対テロ戦がさらに
拡大の様相を見せる中、テロや正義、戦争など自明とされた言葉自
体も問い直されている。地球社会の共生を模索する世界の識者は「
テロ後」のありようをどう見ているか。論点をひと言集にまとめた
。(共同)                         
 ▽世界は変わったか                    
 「疑いもなく、世界は変わった。…今、表面に出てきたのはファ
ンダメンタリズム(原理主義)への衝動だ。イスラム原理主義だけ
ではない。…(米国の右翼原理主義も含めて)それを支えているの
は、かつての世界は今よりもっと素晴らしかったという゛楽園喪失
″の神話だろう」(米小説家ピート・ハミル氏)        
 「パレスチナで何が起きようとも、世界には影響を与えない。米
国は世界を変えるために九月十一日を利用しようとしている。『世
界が変わった』かどうかよりも、だれが、どの方向に世界を変えよ
うとしているかを問わなければならない」(イラン「文明間対話国
際センター」所長アタオラ・モハジェラニ氏)         
 「9・11で人々が分かったのは(戦争の世紀だった二十世紀と
)二十一世紀の世界が何も変わっていないということだ。…米国は
ベトナム戦争を忘れるべきではない」(ベトナム作家バオ・ニン氏
)                             
 ▽対テロ戦                        
 「十九世紀に海賊と戦い、奴隷貿易をやめさせたように、世界中
に『法の支配』を徹底させることが課題だ。二十一世紀においては
、これを国際テロとの戦いに用いなければならない。どの国の内政
にも当てはまることだ」(英歴史家ポール・ジョンソン氏)   
 「ブッシュ米大統領のドクトリンは、かつてレーニンの言ったこ
とと同じだ。『味方でなければ、敵』という考え方は誤り。ボリシ
ェビキ的な危険なテーゼだ」(ロシア歴史家ロイ・メドベージェフ
氏)                            
 「もし暴力は解決にならないという、社会の抜本的な変革要件を
作り出すことができなければ、この戦争はベトナム戦争のように敗
北に終わる可能性がある」(フランス経済思想家ジャック・アタリ
氏)                            
 「…第二次大戦後には(国連憲章を採択した)サンフランシスコ
会議があった。だが冷戦後に(包括的な)会議は開かれていない。
平和と戦争と国際関係を管理する新しい規則を樹立していないのだ
。それが根本的な問題だ」(前国連事務総長ブトロス・ガリ氏) 
 ▽テロと国家                       
 「テロとは他者が『われわれ(米国)』に対して行う行為であり
、『われわれ』がどんなに残虐なことを他者に行っても『防衛』や
『テロ防止』と呼ばれる。…最も深刻なテロは国家によるテロだと
いうことを思い出してほしい」(米言語学者ノーム・チョムスキー
氏)                            
 「米国民は世界を取り巻く問題、すなわち貧困、抑圧、独裁、テ
ロ、とりわけ国家テロのことを知らないでは済まされない。この事
実を知ってほしいとわたしは願っていた」(グアテマラ先住民の人
権活動家リゴベルタ・メンチュ氏)              
 「米国など主要国は『まず、暴力を停止せよ』という。だが、ど
の暴力だ。(イスラエルの)軍備増強のため巨額の支援をし、国家
テロを助長しているのは、あなたではないか。…わたしはパレスチ
ナが占領されている限り、自分が自由だとは感じることができない
」(モロッコ思想家マフディ・エルマンジュラ氏)       
 ▽怒りと絶望                       
 「今起きているのは新しい種類の戦争だ。…人々には怒りがある
。…自分の体を爆弾にすることもいとわない段階にまで追い込まれ
ているのだ。人間が生と死の境界を越えたとき(戦争の)ルールは
変わる。…力の意味するところが違ってきたのだ」(インド作家ア
ルンダティ・ロイ氏)                    
 「老子は言う。『民、死を畏(おそ)れざれば、いかんぞ死をも
って之を懼(おそ)れしめん』。つまり庶民が死を恐れない時に、
死を用いて彼らを脅しても無駄という意味だ」(中国作家、王蒙氏
)                             
 「(テロとは)反乱であり、勇気であり、かつ解放であり、絶望
でもある。一概に定義するのは難しい。…時として新しい夜明けを
迎えるためには闇夜も避けがたいことがある」(ブラジル建築家オ
スカー・ニーマイヤー氏)                  
 ▽危うい超大国                      
 「『邪悪』などは軽々に口にすべき言葉ではない。そこには、米
指導者なら誰が善で、誰が悪かが分かって当然という、攻撃的な正
義感とでもいうべきものがある。そうした慢心は米国固有の性質で
もある」(米歴史家アーサー・シュレシンジャー氏)      
 「(9・11により)どのような超大国でも小さな力によって滅
ぼされ得ることが証明された。これは『小さな力を侮るな』という
超大国への警告だ」(インドネシア作家プラムディア・アナンタ・
トゥール氏)                        
 「米国のような強大な国家が、米国人ほど狭い利害に縛られた国
民に対処していかなければならないということは、かつて歴史上な
かった。歴史上の大国は国際感覚のすぐれたエリートによって動か
された」(米政治学者ロバート・コヘイン氏)         
 ▽グローバル化                      
 「米国の優越や、米国の富者と世界の大多数を占める貧者との激
しい格差は、あらゆる形の反抗や不満をはぐくむ。…グローバル化
は現状よりも広く深い意義を持たなくてはならない」(南アフリカ
作家ナディン・ゴーディマ氏)                
 「世界は大変な間違いを犯している。経済的な側面が強大になり
過ぎ、ほかの全部を破壊した。…今や人々は経済を神と考えている
」(バレエ振付師モーリス・ベジャール氏)          
 「グローバル化は新しい形態の帝国主義だ。…軍事作戦は『人道
』のためなどではなく、彼ら(欧米)自身の…経済的利益のために
行われているのだ」(ユーゴスラビア映画監督エミール・クストリ
ッツァ氏)                         
 「地球は巨大な村となった。…われわれの運命はグローバル化に
よりますます結び付けられている」(ジンバブエ紙編集長ジェフリ
ー・ニャロタ氏)                      
 ▽衝突論を超えて                     
 「無知とは受動的な態度ではない。…知らないでいることを自ら
選んでいるのだ。…無知はすべての衝突のもとだ。」(指揮者ダニ
エル・バレンボイム氏)                   
 「『文明の衝突』はあらゆる文明が暴力の遺伝子を抱えていると
訴えるが、文明は平和の遺伝子を持つ。…権力を握るとは、あなた
の価値の体系を他者に押し付けることだ。そこに紛争が生じる。だ
が、文化のコミュニケーションを尊重すれば、異なる文化が衝突す
ると考える理由は何もない」(モロッコ思想家マフディ・エルマン
ジュラ氏)                         
 「宗教が人間の唯一の『アイデンティティー』ではない。…最も
基本的なアイデンティティーは人間であること、そして仏陀(ぶっ
だ)が言うように生類の一員であること。多様なアイデンティティ
ーに基づく、さまざまな連帯から人生の豊かさをくみ取り、対立や
暴力を克服していこう」(インド出身経済学者アマルティア・セン
 ▽他者への尊厳                      
 「タリバンとは単なる政治勢力ではない。…自分たちが真実を握
っていると考え、支持を強要する人々の意味だ。そうしたものはわ
たしたちの周りに依然として満ちあふれている」(アフガニスタン
出身女優ニルファー・パズィラ氏)              
 「伊藤博文を殺した安重根は韓国では愛国者だが、日本では暗殺
者。(立場が変われば評価も逆転するのは)歴史がすべて教えてい
る。米国も(イスラム社会が)自分たちと同じく尊厳を持つ人間集
団であることを理解しなければならない」(韓国作家趙廷來氏) 
 「9・11には第三次世界大戦(と呼べる規模)のインパクトが
ある。イスラム諸国の人々は困難に直面する。既に(西洋とは)難
しい状況にあるが、そのことが(イスラム世界)切り離しの理由に
なるだろう」(トルコ音楽家ファジル・サイ氏)        
 「ニューヨークで自爆テロを決行したテロリストの不満は物質的
なものではなく心の不満だった。イスラム教徒として尊敬もされず
冒涜(ぼうとく)されていることを訴えようとした。…貧困をなく
せば平和がもたらされるという従来の論法はもはや使えない」(フ
ィリピン映画監督マリルー・ディアス・アバヤ氏)       
 ▽悲劇は繰り返すか                    
 「どの世代にも二種類の人々がいる。『個人としての魂を持つ人
』と『自分独自のではなく、集団的な魂を持って生まれる人』だ。
…(後者は)何をすべきか指示を求めようとするが、これは危険な
ことだ」(ポーランド詩人ウィスワワ・シンボルスカ氏)    
 「世界は良くなる前に悪くなる。多分、世界のどこかで大量破壊
兵器がさく裂する。…テロリストは計画的にそれを使い、超大国は
使うつもりがなくても使ってしまう恐れがある」(米映画監督フィ
ル・アルデン・ロビンソン氏)                
 「通常状態の人間は野蛮であり例外状態が『民主主義的』と呼ば
れるのだと思う。野蛮状態が洗練され見分けにくくなっているのが
人類の現代史にほかならない」(フランス哲学者ベルナールアンリ
・レビ氏)                         
(了)  020727 1500              
[2002-07-27-15:02]

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