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『釈迦に説法』+『焼け石に水』 投稿者 書記長 日時 2002 年 9 月 04 日 19:20:08:

(回答先: まとめてレスします。 投稿者 匿名希望 日時 2002 年 9 月 03 日 14:36:50)

 私が基本的に財政再建問題に関して疑問に思うのは、国民生
活を便利にし国民経済を保護するための社会事業である公共投
資・財政出動のために国が国民から借りた借金がどうして「国
家破産」に結びつくのかということである。
 その国の借金は究極的には全体としての国民の借金であるか
ら、累積債務を国民の経済生活・財産に大きな影響を与える思
い切った政策によって処理するのは当たり前である。
 つまり、そうした思い切った経済政策を行えるだけの社会の
安定性とか国民が自らの社会システムを集団で維持する決意が
ある限り、国の累積債務が致命傷になることはないはずである

 今までの日本政治の経済運営が自然に行き着く先は、そのよ
うな「社会の安定性」と「国民の実力」と「目に見える国富」
と「社会を維持するための公益志向の集団的決断」による財政
問題の処理である。
 戦争をするよりはずっと安全で簡単と思われる。
 逆に言えば、自らの社会を維持する決意を全体として持たず
、そうした態度が国政の支配権を握った場合には、いわゆる「
国家破産」に陥るのだろう。
 日本の社会システムの安定などには関心を示さない外国人が
日本の財政問題につけこんで自分の利益や乗っ取りのために色
々な破壊工作・悪宣伝を行うことが事態を複雑にすることはあ
るが。
 「累積債務問題は実はたいしたことはない・あわてることは
ない」というまともな経済学者や評論家、政治家もけっこうい
る。バランスシートによって財政の比較的健全性を説明する者
もいる。
 私には今財政危機を騒ぎ立てて構造改革を行い国民意識から
も実体経済からも景気を冷やそうとする動きが正当なものであ
るとはどうしても思われない。
 それは金とか通貨システムは社会運営の道具や決まりごとに
過ぎず、社会の利害のためには何とでもしてもよいということ
を理解していないところから来るものだと思う。
 金が社会をコントロールするのではなくて社会が金をコント
ロールするのである。少なくとも日本では上述のようなし方で
それを前提として政治による経済運営がなされてきたのである

 だから突然金を絶対基準・支配者とした経済運営に方向転換
したら、それこそこれまでの政治の全否定になり、経済活動を
収縮させ国家を破産させてしまう。
 今日本に必要な為政者は、様々な社会全体の問題解決ために
有益な共通認識・共通判断を国民間に醸成し、「社会システム
」の公益のために国民を協力的行動へと指導していける人物で
ある。つまり戦時の独裁者に近いあり方が要請されている。
 一連の思い切った貨幣と通貨システムへの政治的介入が内外
で日本の貨幣と通貨システムの「信用」を大きく低下させても
私はかまわないと思う。
 日本人が全体としてやたら財産を貨幣形態のままで貯めこむ
ことが財政悪化と不景気・デフレの原因となっているのだから
貨幣の信用が低下するのはむしろ日本には適切かもしれない。
 インフレはそれ自体国家と個人の実質債務を減少させる。
 円の為替価値が激減すれば、企業の国際競争力は増大するし
、輸入品に押されてきた業界も有利になる。さんざん悪く言わ
れる割には円は高く、日本産業は大きな国際ハンディキャップ
を課せられてきたのである。日本の労働者の平均賃金は大幅な
円安になれば国際比較ではかなり安くなるのである。

>ペレストロイカとは文字通り「構造改革」のことです。改革
>の方向性は正しかったが、民衆や社会システムの成熟度を省
>みなかった急進的な改革の断行は確かに多くの国民にとって
>不幸なことでした。

 改革の方向性が正しかったと思うのは匿名希望さんが自由市
場競争主義者だからであって、旧ソ連諸国の現実としては未だ
に決着がついた話ではありません。ソ連のころより国民経済の
規模が縮小し、生活レベルも低い国がほとんど(全部だと思い
ます)でしょう。他国産業との市場競争に太刀打ちできる産業
など少ないでしょうし、事業提携という形で外国資本に国内資
源の利権や企業の経営権を分け与えたり、経済を外資にコント
ロールされたりしているはずです。
 また、急進的な改革の断行が旧ソ連諸国民経済を破壊し、彼
らがなかなか浮かび上がってこれなかったのは「民衆や社会シ
ステムの成熟度」の問題ではないと思います。ただ単に「改革
」による経済的諸条件の無秩序な変化が経済システム・サイク
ルを破壊したことによるのだと思います。
 
>保守派の主張もある面真っ当である」などと言っていて権力
>闘争を勝ち抜けるわけもなく、政策が極端になることはやむ
>を得ないことなのです。

 私は保守派の主張のほうが経済に関しては改革派のそれより
も理にかなっており、国民の福利のためになったといっている
のです。つまり、社会主義体制下で経済効率化・自由化・民主
化を段階をふんで慎重に行うべきであったといっているのです
。つまり、急進改革派は間違っていたと思うのです。

>これは例えば、「人間から嫉妬という感情が無くなれば素晴
>らしい社会になるだろう」と願望を表明しているのと大差あ
>りません。

 ヨーロッパ社会・共産主義には伝統的に「平等」が理想・目
標とされています。私はそういう平等主義を計画経済とか統制
経済とかの社会主義の他の要素から排除できれば、社会・共産
主義も理想的なものになるのではないかと言っているのです。
 最近現実があまりにも醜いせいもあり、「神聖不可侵の永遠
の独裁者」をよく思念することがあります。

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