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経済観測:18日 複眼的な為替政策を[毎日新聞6月18日] ( 2002-06-18-23:51 ) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 6 月 19 日 16:25:59:

サミット(主要国首脳会議)の財務相会合は、為替問題についての公式な言及もなく、表向き静かに終わった。だが、舞台裏で、各国の立場や思惑が微妙に交錯した事実は注目されてよい。
まず米国は強いドルの政策基本線が不変との立場を堅持したが、国内にはドル安を待望するムードの高まりがある。他方、欧州(ユーロ圏)の側にはユーロの過小評価に根強い不満があった。それゆえ最近の対ドル失地回復に異存はない。それにインフレ抑制の効果も加わり、歓迎というのが本音だ。またユーロ参加を視野に入れている英国にとっても、ユーロとポンド間の格差縮小は望むところだ。こうして国際為替の主軸である米欧間の力関係はバランスを回復しつつあり、それを容認する暗黙の合意がある。
そのはざまに置かれたのが日本円。対ドルで円高が着実に進んだが、対ユーロ相場は落ち着いている。ユーロ圏側はドルとの等価(1ドル=1ユーロ)を当面の目標としているから、なお5〜6%の上昇余地がある。わが国が円安を目指すのであれば、ユーロ買い介入をも念頭に置いた複眼的な為替政策を採用するのが有力な選択肢となる。
いずれにせよ為替介入の手段およびその実行は当局の判断に委ねられており、海外の批判にとらわれる必要はない。ただ今日の国際為替を取り巻く空気は、ドル安誘導を決めた85年のプラザ合意の前夜をほうふつさせるものがある。その中でわが国が円安を志向するのはよいが、その効果には限界がある。すなわちドル安への潮流を逆転させるのは至難。
流れをなだらかにし、時間を稼ぐ一方、対ユーロでは残されている円安の余地を積極的に追求し、実効相場での円高を阻止する――これが当面の現実的な対応ではないだろうか。

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