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株のバーゲンセールにはご用心!?(MSNマネー) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 7 月 08 日 14:39:31:

昨年、今年とバブル崩壊後、あるいはITバブル崩壊後の安値を更新する銘柄が続出!バーゲンセールとも言うべき安値更新後の動きを探ります!
昨年、今年と日本、アメリカとも株価の悲痛な下げに見舞われている。日経平均は昨年9月のアメリカ同時多発テロ後、9月21日に9382円95銭の安値を付け、また最近ではアメリカのナスダック指数が、同時テロ時の安値1387ポイントをも下回り、7月3日には1336ポイントと、ITバブル崩壊後の安値をまたも更新した。
さらに、個別銘柄に目を向けると、日本オラクル、古河電工、NECなどは、ナスダック指数と同様、ITバブル崩壊後の安値を更新し続け、株価の底打ちが見えてこない状況である。
では、株価がここ数年の安値を下回った後、果たしてどのような動きをするのか、中低位株の昨年から今年の動きを見ながら観察してみたい。例として、宇部興産、川崎重工、そしてミノルタを挙げる。
アメリカでの同時多発テロの直後の株価の安値は、宇部興産165円(9月12日)、川崎重工160円(9月12日)、ミノルタ340円(9月17日)となっていた。同時多発テロ以前、かつバブル崩壊後の安値は宇部興産が125円(97年12月)、川崎重工110円(2000年3月)、ミノルタ360円(99年11月および2000年1月)であり、この時点でミノルタはバブル崩壊後の安値を更新している。そして、川崎重工、ミノルタは業績の下方修正により、それぞれ113円(9月20日)、279円(9月21日)までさらに売り込まれている。
日経平均は同時多発テロ直後の9月12日に9600円84銭の安値をつけ、9月21日には9382円95銭まで下げた後、反発に転じた。中低位株の多くも、一時的に反発に転じたものの、長くは続かず、その多くは、同時テロ後の安値を更新するどころか、バブル崩壊後の安値をも更新し、まさに底が見えない状況となった。
そして2001年12月19日、宇部興産は90円、川崎重工は89円、そしてミノルタは92円まで売られた後、やっと反発に転じることとなった。この日は中低位株の多くの出来高が急増し、まさに投げ売りの状況であった。このときの日経平均は10300円台だった。
日経平均は今年の2月6日に9420円85銭、そして6月26日に10060円72銭の安値をそれぞれつけている。個別銘柄の2月6日前後の安値をみると、宇部興産こそ89円と昨年12月の安値を更新したもののわずか1円であり、川崎重工は111円、ミノルタは158円と、昨年12月の安値を割ることはなかった。6月26日前後の安値は、宇部興産173円、川崎重工145円、ミノルタ333円と、底値が着実に切り上がっていることが伺える。
一方、株価の動きが芳しくないハイテク株についてはどうか。NEC、日本オラクル、古河電工を例に挙げて見ていきたい。
実はこれらの銘柄は、すでに同時テロ発生前の時点で、ITバブル崩壊後の安値を更新し続けていた。そして同時テロ直後の安値は、NEC1150円(9月12日)、日本オラクル8280円(9月14日)、古河電工606円(9月17日)である。その後、日経平均のリバウンドとともにこれらも反発するが、アドバンテスト、東京エレクトロンなど、安値から2倍近くにまで上昇した銘柄も多い中、これらの銘柄の反発力は弱かった。
今年の2月6日、日経平均は9420円85銭をつけ、目先的には昨年9月の安値に対する2番底を一応はつけた形になっている。しかし、このときNEC857円(2月5日)、日本オラクル6810円(2月5日)、古河電工573円(2月5日)の安値をそれぞれつけ、これらの銘柄は2番底ではなく、株価が底割れしてしまっていた。その後日経平均は上昇し、12000円前後まで反発したが、やはりこれらの銘柄の戻りは鈍く、6月26日、日経平均が10060円72銭まで下落したときには、NEC794円(6月26日)、日本オラクル4950円(7月3日)、古河電工437円(6月26日)と、日経平均は2月安値より高い水準にあるのにもかかわらず、さらなる株価下落となってしまっている。
この動きを、先に述べた中低位株の動きから推測すると、現状ではハイテク銘柄のうち、ITバブル後の安値を更新し続けている銘柄は、上述のNEC、日本オラクル、古河電工などそれほど多くない。ただ、中低位株が昨年12月に暴落した過程でも、9月、10月、11月と時がたつにつれ、テロ後の安値やバブル崩壊後の安値を更新する銘柄が増加して、最終的に中低位株のほぼ全てが12月に厳しい下げに見舞われた事実からすると、ハイテク株についても、今後ITバブル後の安値を更新する銘柄が増加してくる可能性も結構高いといえる。
昨年12月の中低位株の暴落への過程を見て分かるとおり、いったん株価が長年守ってきた安値を下回ると、底打ちするまで下がり続けるものである。そして、どこまで下がり続けるかは、後になってみないと分からない。昨年12月に安値をつけた中低位株については、今年6月の日経平均の大幅な下落の割にはあまり下がらなかったという事実、下値が次第に切り上がっていること、そして昨年12月の安値を下回ってしまった銘柄が見受けられないということから、底を打ったとみてよいかもしれない。しかし、ハイテク株については、株価下落を続けている銘柄が存在するという事実を重大に受け止めるべきであり、今後、安値更新する銘柄が増加するようなことになれば要注意である。昨年12月、何十年ぶりの安値をつけた中低位株が続出したのと同様、ハイテク株についてもいくらが底値かは全く分からない。そのことからも、株価が下げている途中にハイテク株を値惚れで買うのは非常に危険な行為であることは十分に認識したい。2番底を確認してから買っても十分安い値段で買えるはずである。
もう少しで日本株が長い下落に終止符を打ち、上昇相場に移行するかもしれないこの時期、安くなったからといって、不用意に下げている途中の株を買って大怪我しないように気をつけたいものである。

加藤武夫
提供:株式会社FP総研

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