★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
投資戦略/苦難の9月をへて、10月は反発の好機となる可能性 22日yen-dokki 投稿者 Ddog 日時 2002 年 8 月 23 日 11:51:55:

投資戦略/苦難の9月をへて、10月は反発の好機となる可能性http://www.yen-dokki.com/
コメルツ証券会社東京支店・ファンダメンタルリサーチ部ストラテジストの宮島秀直さんは、9月は過去10年間の平均月次リターンが− 2.21%、勝率は3勝7敗となっており、「日本株式市場にとっては苦難の月である」と語る。特に今年は従来型の持ち合い解消に加え、ETFの組成に絡む内外投資家のTOPIX指数先物に絡む投機行動によって、ますます需給が悪化する可能性 が強い。さらに、9月前半までは米国株の短期リバウンドが断続的に続くとみられるため、7月に比べ規模は小さいものの、「依然として外国投資家による日本株売り米国株買 いの動きが継続する」と見ている。
<欧米投資家はTOPIX900接近なら、日本株を買増すスタンス維持> しかし、米国投信、大陸欧州投信および年金、オフショアのヘッジファンドの大半は、「TOPIXが950ポイントを割り込み900ポイントに接近した場合に日本株を買い増すスタンスを維持しているのも事実である」と言う。宮島さんが毎月50〜70社程度の欧米機関投資家のCIO(チーフ・インベストメント・オフィサー)を中心に行っている日本株に対する投資スタンスのヒアリングでは、その基本姿勢は今年4月以降、「Moderate Bear」だと言う。仏系大手運用会社CIOは、その意味をおおよそ次のように述べている。「MSCI Japan指数のパフォーマンスがMSCI World指数を下回ったらコンスタントに拾うが、MSCI Worldを上回ったら買わないで待つ」
<米国株のリバウンド終了時期に注目> 今年3月〜4月にかけて循環的景気回復を期待して日本株への投資スタンスを「Bear」から「Moderate Bear」に引き上げた欧米投資家のうち、資金を短気に動かすフットワークに優る米国投信、ヘッジファンドなどは6月、7月の日本株式市場の全面安の展開に不満を募らせ、日本株のウエイティングを暫定的に下げて米国株の短期リバウンドに投資した。「この種の投資家のこれまでの投資パターンから推測すると、米国株のリバウンドが終了した場合には再び、米国から資金を引き揚げる可能性が高い」と見ている。ちょうど9月はこのテクニカル・リバウンドが最終局面を迎えると見られる。「つまり、10月に入れば国内機関投資家の持ち合い解消売りが一服し米国株のリバウンドが峠を越すことで、外国投資家の押し目買いが拡大、一方国内投資家の売り圧力が低下し、日本株反発の好機となる可能性が高い」


▼通関統計/7月の貿易黒字は、「むしろポジティブな内容」
通関統計によると、7月の貿易黒字は前年比80.3%増の7520億円で、市場のコンセ ンサスを下回った。輸出は前年比8.9%と前月(7.1%)までと同様の増加トレンド を辿っているが、輸入は前年比+0.6%と前月(-5.1%)から大きく上昇し、ちょう ど一年ぶりに前年比プラスへと戻した。UBSウォ−バ−グ証券会社・経済調査部エコノミストの三井亜矢子さんは、「貿易黒字は予想ほどの伸びを示してはい なかったものの、引き続き外需が堅調であることが確認された他、内需の伸びも見られたという意味では、むしろポジティブな内容である」と語る。
<米国向け輸出は数量ベース前年比+6.7%だが、円高で金額では-1.0%> まず輸出については、米国向けが数量ベース前年比+6.7%で、3ヵ月連続のプラス となった。ただし、「円高により価格が前年比-7.3%まで低下しているため、金額ベースでは-1.0%にとどまっている」と言う。うち乗用車の輸出は前年比+9.6%で、5月の+3 4.4%をピークに伸びは鈍化しつつある。また、一般機械や電気機器も前年比マイ ナスで足踏みしている状態が続いているが、詳細を見ると映像機器などの民生機器の回復は20%以上にまで回復し、民間消費の強さが感じられる。その一方で、音響/映像機器の部品や半導体、事務用機器等、企業サイドの生産活動は回復の鈍さが窺 える。また化学製品は加速度的に伸びており7月は前年比21.0%であった。
<好調アジアでも特に中国向けは+45.5%と急拡大>  アジア向け輸出は、数量ベースで前年比+27.0%、金額ベースでも+19.0%と円高 環境でも輸出の伸びは加速している。「特に中国向けは+45.5%であり、前月(+29 .7%)からさらに伸びている」と言う。アジア向けは米国向けと対照的に一般機械(26.9% )、電気機器(17.5%)の回復が顕著であるほか、化学、金属製品も20%台の伸び となっている。また輸送機器については、「中国向け乗用車の輸出が前年比9.4倍、 バス/トラックが10.7倍に上るなど、台数としては米国の20分の1程度ながら、 著しい伸びを示している」。 EU向け輸出については、対ユーロでは円安化が進んでおり、輸出価格は前年比+5 .4%上昇している。(米国向け価格は-7.3%)米国に比べると、一般機械や電気 機械、また自動車の輸出も前年比プラスで堅調に回復している。
<航空機等限定的な品目で、輸入が予想以上の伸びに> 輸入については、今回予想以上の伸びとなったが、「それに大きく寄与した品目は 限定的である」と言う。まず、最も大きいのが航空機の輸入が前年比3.7倍に増加したこ とであり、続いて半導体等電子部品(+13.0%)、自動車(+31.9%)、食料品(+0 .4%)が挙げられる。自動車についてはブレが大きい項目であるため持続的な寄 与は期待できないと思われるが、半導体電子部品については輸出同様、トレンド の底打ちが明確であり、「アジアからの輸出を中心とした回復は当面続くであろう 」。内需全般については来年初に回復が見られると考えているが、年内は製造業の 一部など、好況の続く限定的な範囲での輸入増にとどまる、と見ている。 今後の動向について、同社では米国からの需要が大きく腰折れすることはないと 見ているが、「足元で過熱気味であるアジアの向け最終需要財の輸出については、 徐々に伸び率が頭打ちとなる」と見ている。年内については大きく減速するこ とはないと思われるが、「来年以降は徐々に輸出の伸びは頭打ちとなる」と予想する。


▼GDP見通し/新推計方法に基づく4-6月成長率は、前期比+0.2%
BNPパリバ証券会社・経済調査部チ−フ・エコノミストの河野龍太郎さんは、8月30日(金)発表予定の、新たな推計方法に基づく4-6月の実質GDP成長率は、「前期比+0.2%(年率+1.0%)と、1-3月の同+0.2%(年率+0.9%)に続き若干のプラ ス成長となった模様」と語る。01年4-6月から3四半期連続でマイナス成長が続いた後、02年1-3月にプラスに転じ、「02年度上半期は年率1.0%程度の緩やかな成長だったことが確認できる」と言う。
<デフレのため輸出の高い伸びが内需回復に波及せず>  4-6月は、輸出が前期比+5.5%と1-3月に続き大幅に増加し、外需がGDP成長率を 0.4%ポイント押し上げたとみられる。もっとも、設備投資は落込みが縮小したものの減少が続いており、最終消費は底這いが続く状況で、内需は減少が続いている。年前半は、アメリカ・アジア向けを中心に輸出は、過去にない高い伸びとなり、こ れを背景に鉱工業生産は順調に回復した。しかし、こうした輸出の高い伸びが、内需の回復になかなか波及せず、全体の成長は非常に緩慢なままであるとして、こう話す。「これはデフレで、実質金利の高止まりと実質賃金の上昇が生じ、内需の回復が阻害されてい ることが大きく影響している」
<経済全体では潜在成長ペースの回復は依然難しい> デフレによる実質金利の高止まりは、債務者である企業部門から、債権者(預金者)である家計部門への広範囲な所得移転が生じていることを意味する。これは、「(実質金利の高止まりは)成長のエンジンである設備投資の回復を阻害する大きな要因となる」。もちろん、輸出企業の業績改善が見込める製造業セクターは、ある程度の設備投資の回復が生じ るが、デフレによって業績改善もままならない多くの非製造業セクターの設備投資 の回復は見込めない。4-6月に設備投資の落込みが和らいでいるのも、輸出企業の業 績が改善し、製造業セクターの設備投資に明るさがみえ始めたためである。輸出主導で製造業部門の回復が続くとみられるが、「経済全体では潜在成長ペースの回復(1.5%-2.5%)は依然難しい」と見ている。

 次へ  前へ



フォローアップ:



 

 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。