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榊原論文 投稿者 匿名希望 日時 2002 年 8 月 01 日 05:58:25:

(回答先: ご遠慮なく質問を/政府紙幣などについても 投稿者 あっしら 日時 2002 年 7 月 31 日 17:03:41)

手元に現物がなく、記憶も曖昧なため論文のごく概略しか紹介できませんが、下記ご参考下さい。敷衍してくださる方があれば有り難い。

・現在日本が直面しているデフレ経済はひょっとすると100年に一度の構造的なものかも知れない。だとするとこれまでの政策運営の延長では適切な対処は不可能である。
・日銀に対し、より積極的なオペレーションを求めそれが実行されると、金融政策の枠組そのものを破壊する恐れがある。それを避けるためには政府紙幣の発行が有効である。

・政府紙幣を数十兆円規模で発行することにより、金融機関の不良債権問題と過大債務企業群の問題を一体的に処理し、日本経済再生の端緒とする。銀行や企業の経営陣の責任を問う事は当然だが、その程度問題としては、自由主義経済国家として節度のある対応が必要。

・政府紙幣の発行はこれ一度きりで二度目はなし。この制限により「財政規律の維持」問題は辛くも守られる。

榊原氏は上記論文のヒントをノーベル経済学賞受賞者であるスティグリッツ氏との議論で得たと断っている。つまりこれは旧大蔵省の主流の考え方ではなく少しく突飛な考えでもあると吐露しつつ、世論の観測気球を上げているわけです。

この論文に対する世の反応を見ると、いわば黙殺されたような格好になっている。つまりは、「そんな非常手段を採らず地道に改革路線を続けよ」というのが現時点での国民的コンセンサスであると見なされる。これから長く苦難の道が続く。しかし日本が生き残る道は、外科手術を自らに向かって断行すること以外にない。80年代半ば以降、様々な分野で誤った方向を倦まずたゆまず少しづつ修正してゆくのだ。15年間の過ちを正すには15年間かかると見て大過ないだろう。

「不胎化した」貨幣は、実態を伴わない運用をされたために経済に悪影響を及ぼした、ならば実態を伴わない貨幣(例えば政府紙幣)で埋め合わせをしてちょうど釣り合うのではないか、という素朴かつ一見まっとうな議論を提示した投稿者が見られた。感情論からするとそうした見方ももっともなのだが、実際の経済は、あっしら氏流に言う「労働価値材」と「非労働価値材」(もっと別の言い回しだったかな?)が渾然一体となっており、両者を切り分けることは不可能である。言い換えると、「バブリーな」富の失われ方をしたのだとしても、それを埋め合わせるには「国民の血と汗であがなわれた」貨幣を充てるしかない。

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