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債務履行の継続は軍事力とは別問題です 投稿者 あっしら 日時 2002 年 9 月 15 日 00:08:01:

(回答先: Re: 日本より米国のほうが先に... 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 9 月 14 日 23:23:57)


諸外国の経済権益を軍事力で確保したり広げることと、連邦政府の債務履行が継続できるかは基本的に無関係です。

関係があるとしたら、中東地域の油田を米国連法政府の所有にするとか、侵攻した領域にある資産をふんだくって米国連法政府の所有にするといった“画期的”な政策変更をおこなったときだけです。


>アメリカがデフォルトするという、その根拠は?

端的には、経常収支が17年も連続して赤字で、しかも、その額が増加傾向にあることです。(IMFがいみじくも言っているように、そういう国家に対外債務を返済する能力はないのです)

現状の国際収支は、連邦政府の債務履行のみならず、米国経済が現在の規模で維持されるために、外国から年間4千億ドル(約48兆円)もの流入がなければならないことを意味します。

6兆ドルを超えた連邦政府債務は、平均金利が6%として、利払いだけで3600億ドル(約43兆円)を超えるものになります。これは、経常収支の赤字にほぼ相当するものです。
これに、今年であれば、1500億ドル(約18兆円)の財政赤字が加わります。
連邦政府の債務を履行するだけで、最低でも、5千億ドル(約60兆円)の資金が必要なのです。
幸いなことに、株式市場の下落状況で国債へのシフトが見られていますが、それは、株式関連の税収が落ち込むことでもあり、クリントン政権第2期の財政黒字のような状況は再現できないことを意味します。

最近は米国国債利回りは3%台になっていますが、その代わり年率1%ほどのデフレです。
デフレであれば、これまでに積もった債務の金利負担はより過大なものになります。

米国国民から不平不満の声が上がらず、債務を履行するためには、米国連邦政府向けに5千億ドルの資金流入があるが、租税負担能力を持っている企業・富裕層・高所得者に対する増税を実施しなければなりません。

あなたが言われるように、「アメリカは企業の利益を守るためなら、軍事力の行使すらためらわない国」であるのなら、連邦政府の債務を履行するために、企業・富裕層・高所得者に対する増税を実施するとは思えません。
(ブッシュ政権の税制に関する考え方はご存じだと思いますし、昨年行った減税内容もご存じだと思います)


「企業にとってみれば国家なんてみんな寄生先以上の何物でもないのです」であり、そのなかのさらに巨大な企業を支配している層が米国連邦政府を差配しているのであれば、中東地域の油田を、米国経済主体の私的所有にすることはあっても、米国連法政府の所有にするといった政策は採らないでしょう。

「企業経営者とその出資者にとって、アメリカ政府・軍ほど頼りがいがある警備会社がありますか!」という米国政府が、自身の債務を履行するため、企業経営者とその出資者に増税を行うとは考えられません。

そうであれば、アラブからの資金流入も期待できず、米国債よりは現金のほうが安全だとという合理的な判断を行う人も増えるなかで、(対外公的債務の)デフォルトを宣言すると予測するほうが合理的だと考えます。

米国の強大な軍事力は、そのようなデフォルトに対抗できる国家はないという意味で貢献します。

しかし、デフォルトを行った政府に貸し付けを行うという酔狂な金持ちもいないでしょうから、米国経済をなんとか維持するためには、最後は企業・富裕層・高所得者にも増税をしなければならなくなります。(もちろん、そのときの政権は、ブッシュ政権ではありません)

このような緊急事態を避けられるのは、世界経済支配層だけでしょう。
具体的な逃げ方は、利敵行為になるので書きませんが....


>そしてこれらの会社がアメリカに持ち株会社の法人登記をし、上下両院議員の地元に
>雇用をもたらすのであれば、アメリカ合衆国はこれらの日本生まれの多国籍企業を、
>アメリカ生まれや欧州生まれの多国籍金融資本・多国籍石油メジャー・多国籍メー
>カー同様、保護するでしょう。

これは日本とで同じことです。
米国と同程度に保護されるということになるでしょう。


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