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竹中大臣に「2億円情実融資」疑惑 Weekly Post. com 投稿者 招き猫 日時 2002 年 10 月 28 日 14:31:58:

世界が固唾をのんで見守っている日本の金融機関の不良債権処理を中心とした経済改革の成否は、竹中平蔵・金融相の双肩にかかっている。経済音痴と言われている小泉首相は9月末の内閣改造で竹中氏にそれまでの経済財政担当相に金融相を兼務させ、経済政策とその運営を事実上丸投げした。張り切った竹中氏は就任早々、「××銀行はつぶす」「○○企業もつぶれる」など、かなり乱暴なアナウンスを流し、不良債権処理のプロジェクトチームを編成した際も、ハードランディング派の学者、アナリスト、コンサルタントを集めた。竹中氏のむやみな張り切り方は政府部内だけでなく、特に与党から猛烈な反発が上がり、やり玉にあがっている金融界は早速それらの動きに飛びついた。竹中氏がこれから打ち出そうとする金融改革は、まだ入り口にすら立っていない。市場は早々と“竹中不信任”ともいえる株価低落が続いている。
 竹中氏に対する不信は、それら政策的なものばかりでなく、自らの不動産投資や節税をめぐる疑惑によって増幅され、それが無用に敵ばかりを増やす大きなもとになっている。金融行政を担当する大臣が、大銀行から「2億円情実融資」を受けていた新たな疑惑が発生した。

(1) 「研修施設」名目の別荘の存在

 本誌は竹中氏の不動産取引を調べる過程で、新たな疑問にぶつかった。大手銀行から庶民には考えにくい優遇を受けていた。
 竹中氏の閣僚資産公開の資料を基に登記簿謄本を追うと、竹中氏はこの数年の間に4つの不動産を取得し、しかも銀行借り入れと一括返済を繰り返す奇妙な取引を行なっていたことが判明した。
 竹中氏の不動産投資は97年に千葉県勝浦市に別荘を購入したことから始まっている。黒潮が流れる風光明媚な興津海岸を見下ろす高台に立つ白壁に赤い屋根の竹中邸の建物は、別荘地の中でもひときわ大きい。
 謄本によると、この別荘は土地(約522平方メートル)は竹中氏夫妻の共同名義、2階建ての建物(延べ床面積222平方メートル)は竹中氏の個人事務所である『有限会社 ヘイズリサーチセンター』の所有となっている。同社は竹中氏の講演のマネージメントや、国や自治体から委託を受けて調査研究を行なう会社であり、竹中氏が代表だったが、昨年4月の大臣就任にあたって退任し、現在は夫人が代表を務めている。
 竹中氏は就任直後の記者会見で別荘の建物が法人所有となっていることをこう説明している。
「別荘という言い方は正確ではなくて、ヘイズ社というのは基本的にはリサーチ会社なんですね。あと講師の派遣もやっていて、私が行くことが多いんですけど、大学の教授ですから将来的には研修の仕事もやりたいと思っていたわけです。その研修施設としてつくったもので、だからヘイズの所有になっています」
 法人所有にすれば、会社の経費でローンが支払えるし、維持費もまかなえる。個人所有より税制面で有利なのは間違いない。
 ヘイズ社は別荘購入にあたって横浜銀行から4000万円(金利2・925%)の融資を受けていたが、わずか2年後の99年9月には完済している。ちょうどその頃から、竹中氏は次々に不動産投資に走った。


(2) 売値に近い住宅ローンの疑惑設定


 竹中氏が『大川端リバーシティ21』の54階建てマンションを購入したのは99年3月。しかも、同じ日に2部屋買っている(別表参照)。
 21階の1LDK(48平方メートル)は売値4990万円。竹中氏はヘイズ社名義で取得しているが、抵当権が設定されていないから、現金で支払ったことがわかる。
 31階の2LDKは自宅用で竹中氏個人の名義で購入し、住宅金融公庫から3420万円(金利3%)、あさひ銀行から3510万円の合計6930万円の住宅ローンを組んでいる。住宅ローンを借りる場合、銀行は系列の保証会社の保証をつけさせるため謄本ではあさひ銀保証の抵当権がつけられていた。その部屋の売値は9930万円であり、竹中氏は頭金に約3000万円を入れ、残りを住宅ローンで支払っていたことがわかる。
 竹中氏の資金力を物語るのはここからだ。31階のマンション購入からわずか10か月後に7000万円近くあった住宅ローンの残りを一括で支払ったうえで、ヘイズ社に売却した形で法人所有に名義を移したのである。
 わずか1年の間に、竹中氏は別荘の借金4000万円を完済し、約5000万円の1LDKの部屋を現金で買ったうえで、約7000万円の住宅ローンも一括返済している。合わせて1億6000万円になる。
 問題はそこから先だ。
 マンション2部屋と別荘のローンを返済してほどなく、竹中氏は現在の自宅がある同じマンションの47階の広い部屋を購入した。117平方メートルの2LDKで売値1億8100万円。夫人と共同名義であさひ銀行から1億7000万円の住宅ローンを借り入れている。
 その取引が第一の疑問だ。販売価格からみると、竹中氏は頭金1100万円ほどで、購入資金のほとんどを住宅ローンでまかなっていることがわかる。
 なぜ、竹中氏だけがわずかの頭金で融資を受けることができたのだろうか。
 あさひ銀行の持ち株会社、りそなホールディングス広報部では、
「個別の取引については答えられない」――という紋切り型の回答だったが、別の大手都市銀行の融資担当者は、金融担当大臣のこととあって絶対匿名を条件に「異例の融資だ」と指摘した。
「銀行は金融庁の検査マニュアルに従って融資を行なっている。たとえ住宅ローンでも1億8000万円の物件に1行のみで1億7000万円もの融資はあり得ない。通常は購入額の6割、竹中氏のマンションなら1億円程度の融資でしょう。最大でも価格の8割、1億4400万円までです。何らかの事情で特別扱いしたとしか思えない」
 実際、金融庁の銀行検査マニュアルでは、債権保全の観点から、融資した不動産の処分可能額を土地・建物ともに評価額の70%以下にするのが妥当と定めている。それを上回る融資をすれば金融庁の検査の際に担保不足を指摘される恐れがあるため、銀行側は貸せないはずなのだ。
 あさひ銀行の1億7000万円融資が行なわれた00年4月には竹中氏は大臣ではなかった。しかし、小渕首相の諮問機関『経済戦略会議』の委員としてマスコミで脚光を浴び、すでに総理のブレーンとして政策にも大きな発言力を持っていた時期である。銀行側がそうした竹中氏をVIP扱いしたとしても不思議ではない。


(3) 破格低利「1.2%」はなぜか


 竹中氏は大臣に就任してからも銀行の“特別待遇”を受けている。
 今年1月18日、竹中氏は前述のあさひ銀行の1億7000万円の融資を一括で返済し、同日付で東京三菱銀行から同じマンションの47階の部屋を担保に夫人と合わせて5000万円の融資を受けた。金利は1・2%と低い。
 あさひ銀行の住宅ローン金利は謄本では省略されているが、借り入れを行なった00年4月当時の同行の住宅ローン金利は2%台が中心だったことから、竹中氏はより金利が低い東京三菱への借り換えを行なったとみるのが自然だろう。借入金額は1億7000万円から5000万円へと減っている。その2か月前にマンションの1部屋売却したとはいえ、2年足らずで1億2000万円を返していることから、相変わらず資金力は相当なものである。
 ただし、あさひ銀行の融資は住宅ローンだったが、東京三菱の5000万円は不動産を担保にした一般融資の可能性が強い。その場合、「1・2%」は低すぎるという。
 住宅評論家の桜井幸雄氏はこう疑問を呈する。
「住宅ローンは保証がしっかりしていることが大前提で、銀行は担保を取り、保証会社を間に入れて二重の安全策を講じることで低金利を実現している。謄本を見ると、竹中氏の東京三菱の融資は保証会社の保証がなく、一般の融資と思われる。だとすると1・2%の金利は低すぎる」
 前出の都銀融資担当者の言い方はもっと具体的だ。
「竹中さんへの融資は中小企業向けと同じ一般の不動産担保ローンでしょう。金融庁は銀行のリスクを減らすために企業への貸し出し金利を上げるように指導しており、現在は4〜8%が普通です。大企業でも3%前後の金利をつける。1・2%というのは、それこそ銀行がグループ企業を対象にした貸し出し金利の水準です」
 竹中氏は東京三菱銀行からグループ企業並みの優遇金利で融資を受けているのではないかというのである。
 当の東京三菱銀行広報室では、りそなホールディングス同様に、
「守秘義務の観点から個別案件については回答を差しひかえさせていただきたい」
 というばかりだった。
 竹中氏はこれから銀行検査をより厳しくして不良債権の実態をつかみ、経営が立ち行かなくなったところには公的資金を投入、経営責任を厳しく追及するという方針を打ち出している。
 その手始めに、金融庁はさる10月18日、中小企業向け融資を1年間で2兆5000億円減らしていたUFJと、同じく1兆4000億円の貸し剥がしを行なったあさひ銀行に業務改善命令を出した。竹中氏があさひ銀行からの1億7000万円の融資を借り換えて借金がなくなったことで、安心して行政指導に踏み切ったわけでもなかろうが、中小企業が銀行の融資引きあげや金利値上げに苦しんでいる一方で、自分だけが大銀行から情実まがいの好条件の融資を受けてきたことをどう説明するのか。
 竹中氏は、本誌の取材に、
「この件につきましては回答いたしません」
――というのみである。

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