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資本主義=中央銀行制度(利息)+重商主義+近代産業 投稿者 あっしら 日時 2002 年 10 月 13 日 17:29:51:

(回答先: 資本主義の定義は? 投稿者 baka 日時 2002 年 10 月 13 日 00:08:40)


bakaさん、こんにちわ。

資本主義は直接的に重商主義の発展形態であり、国際金融家と国際商人の利益拡大をめざす歴史過程として資本主義(「近代経済システム」)が確立し発展してきたと考えています。
(国際金融家は、国際商人そのものであったり国際商人への資金供給者ですから、国際金融家と国際商人は密接な利益共同体です)

重商主義は、新世界から欧州に流れ込んだ貴金属(金属貨幣)の争奪戦とも言えるもので、貿易黒字を最大化する国際商業活動を国家が重視した考えです。
この重商主義は、海軍力を増強する必要性から中央集権国家の成立を促しました。

重商主義的国際競争の第一ラウンドは、英国・オランダが勝利し、フランスがその後に位置し、スペイン・ポルトガルが敗退するかたちで決着がつきました。

重要主義から資本主義に移行する契機は、インド及び中国を中心とした対アジア交易での膨大な貿易赤字です。
当時の中国とインドはGDP的に言えば世界No.1とNo.2ですから、英国やオランダなどは財を買い付ける一方で通貨の流出に悩まされました。
(個々の国際商人は欧州で財を販売して利益を得るとしても、欧州とアジアの関係で大幅な入超状態が続けば、欧州の通貨量が減少し財も売れなくなります)

そのような入超=貨幣流出状態を打破する手段が、インドで生産され欧州でも人気があった綿織物を英国で生産することでした。
インド製品よりも安く販売できるよう、動力付きで機械化された紡織工程をつくりあげました。

近代工場制産業は、重商主義(国際金融商業)の利益拡大を動機として生み出されたものです。

近代工場制産業は、資本主義の目的や本質ではなく、手段だと言えます。
近代工場制産業は、重商主義的利益を拡大するための梃子でありながら、現象的には資本主義の象徴に見えるものです。

重商主義と近代工場制産業の結合が、国民国家という近代的国家の成立を促したといえます。(国民国家により、統一市場の拡大が実現でき、スムーズな軍事行動が可能な国民意識も醸成される)

日本やドイツなど遅れて近代化を進めた諸国家は、資本主義の物質的な強さを支えている産業の育成を計りましたが、重商主義的利益条件がなければそのさらなる発展が実現できないことを悟り、先進諸国と衝突することになりました。

戦後は、奇妙なことに、世界最大の経済規模を誇る米国がひたすら輸入に励んで諸外国の“重商主義的利益”を支援する構造が続きました。(そのために、膨大な経常赤字と政府債務を計上することになりましたが...)

それは、そのような構造が米国を活動拠点とする国際金融家の利益に合致していたからです。(諸外国に貸し出しを行って、諸外国は、そのお金で米国などから生産財を輸入し、それで生産したものを米国に輸出して稼いだお金を国際金融家に返済するという流れです)


資本主義=中央銀行制度+重商主義+近代産業:


中央銀行制度:経済社会を貨幣経済一色にするだけではなく、利息付き貸し出しを普遍化するためのシステムです。

重商主義:国家の利益は対外交易の黒字にあるという論理は、資本主義にもそのまま通じるものです。

近代産業:利息収入すなわち重商主義的利益の極大化をはかるための梃子です。


国際金融家は、活動拠点から利息を吸い上げていけばそこが経済的に疲弊することはわかっていますから、重商主義という外部共同体からの利益にその源泉を求めます。

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