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 「安易な形で竹中平蔵経済財政・金融相一派と妥協するつもりは毛頭ない。徹底的に議論を尽していくつもりだ」 
金融庁幹部がこう断言する。“竹中ショック”に続く一連の“竹中バッシング”によってここへ来てようやく息を吹き返しつつある金融庁が、いよいよ“反撃”の狼煙(のろし)をあげ始めたもようだ。 
昨日(10月15日)、「金融分野緊急対応戦略プロジェクトチーム(竹中チーム)」は第5回目の会合を開いた。 
「この第5回目の会合では、全銀協会長、地銀協会長といった金融業界代表に出席してもらい、ヒアリングを実施した。言うまでもないことだが民間金融機関サイドが、竹中チームに対して相当な不満、不信を持っていることは間違いないだろう。その場でのやりとりを聞いていると、民間金融機関サイドは竹中チームにある種の“敵意”すら持っているようだ。こうした状況で建設的な議論などできるはずもない−」(竹中チームメンバー) 
全銀協関係者が言う。 
「民間銀行サイドは、『現段階で公的資金注入は100%不必要−』という意見で一致している。この点については、ヒアリングの場で寺西正司全銀協会長は明言したはずだ」 
こうした状況から考えて、不良債権処理問題とそれに続く公的資金注入問題に関して民間銀行と金融庁の足並みはそろってきたといえるだろう。 
「竹中チームの今後を占う意味で注目すべきなのは、11日に開かれた第4回目の会合です。その日の会合では、木村剛KPMGフィナンシャル社長と五味広文金融庁監督局長との間で、金融危機の認定をめぐって大激論が交わされたのです。木村氏は五味局長の“反撃”にあってタジタジになっていました」(竹中チームメンバー) 
金融庁幹部が言う。 
「我々としては、竹中経財・金融相、あるいは竹中チームの最大のウイークポイントが木村氏であるという認識を持っています。そうした意味で、現在木村氏−特に彼が手掛ける“ビジネス”を徹底的に洗っている最中です…」 
ここで言う「木村氏が手掛ける“ビジネス”」とは、地銀・第二地銀を対象としたコンサルタントビジネスのことだ。 
木村氏を良く知る関係者が言う。 
「木村氏の最大のウイークポイントは、金銭が絡むビジネスとマスコミ活動の境界があまりにもあいまいな点だ。その部分に大きなリスクを感じる−」 
いずれにしても金融庁は、木村氏にターゲットを絞り込んだとみて間違いないだろう。 
「もし仮に、竹中チームのメンバーに何らかのスキャンダルが発生したならば、竹中チームそのものが空中分解することになるだろう」(大手都銀役員) 
そしてその“スキャンダル”が発生する可能性が高まりつつあるのが実情だ。 
著名情報紙代表が言う。 
「木村某個人については、その論評の必要性を感じないが、一部大手都銀が彼に接近しているという話を聞く。もしそのことが事実としたならば、非常に興味深い」 
公的資金注入問題の今後を占う意味で竹中チームのメンバーの動向には要注目だ。 
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