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“ハゲタカ”が跳梁跋扈する日本経済とは 投稿者 あっしら 日時 2002 年 10 月 22 日 15:41:07:

(回答先: 素朴な疑問です 投稿者 ペーター 日時 2002 年 10 月 22 日 04:25:05)


ペーターさん、こんにちわ。
率直な疑義を投げかけていただきありがとうございます。


>(1)日本には金が有り余っているのだから、ハゲタカに買わせず
>自分達で買えばいいじゃないか。

ハゲタカが買うもののうち担保物件の不動産は、銀行及び政府の問題になりますが、地価及び不動産価格の全体が下落することを避けようと相対でハゲタカなどに“投げ売り”しているために、日本(人)は買えないかたちになっています。
(銀行も政府も、不動産価格が下落することで不良債権が増加することを嫌い、少しずつ“投げ売り”する道を選択しています)

地価は経済論理に適合する水準(基本的には金利と不動産を利用した事業収益の関係)まで下落すれば落ち着くものなので、オープンな市場で取り引きすべきだと考えています。
(ハゲタカに担保物件を“投げ売り”する道に政治的な配慮が働いているかどうかはわかりません)


もう一つは新生銀行などの銀行“投げ売り”ですが、これは政治的な配慮が働いています。
次の書き込みを参照してください。

『【旧大蔵省金融局の本性】『新生銀行』は“国際金融資本”への貢ぎ物』
http://www.asyura.com/sora/bd16/msg/606.html


>(2)ハゲタカが買ったあと業績はどんどん上がり、株価も上がるのだろう。今のよう
>なずるずる景気悪化よりもよほど良いじゃないか。

ハゲタカは、不動産にしろ銀行にしろ超破格値で手に入れます。

市場で同等の価格の不動産を10億円で買った人と100億円で買った人の事業収益が大きく違うのは自明です。

新生銀行も、旧長銀時代の不良債権を国費2兆円超で大掃除してもらい、瑕疵担保特約まで付けてもらったものを1010億円ほどで買収したのですから、競争力も高く業務収益も大きくなるのは当然です。

ハゲタカが米国などで行ってきた買収後の成り行きを見ればわかりますが、優良資産(部門)は切り離して高値で売却し、すぐに売却して利益が得られない資産(部門)は、徹底的なリストラ(首切り)を行って利益が出るかたちにして、高値で売却したり、株価が上がったところで保有株式を売却するという処理を行います。

米国でM&Aが吹き荒れたのは80年代から90年代前半で、その期間はスタグフレーション気味の不況に苛まれていました。
95年からの「バブル景気」の期間は、M&Aがなりを潜めていた時代です。

ハゲタカは、投資資金と回収資金の差額の大きさを極大化しようとする経済主体で、買収企業や国民経済が良くなることを考慮している経済主体ではありません。

米国ではない日本はハゲタカの活動拠点でも生活基盤でもないので、ハゲタカの本来的性格がより強く発現します。

個別企業の利益が増加したからといって、国民経済全体が良くなるわけではありません。
首切りの成果で買収企業の利益が増加するとしたら、失業者が増加するだけではなく、競争関係にある企業も収益が悪化します。
超破格値で買っているわけですから、競合する日本企業との関係では競争力優位に立てますから、競合企業が破綻する可能性も大きくなります。

ハゲタカに買収された企業は、会社更生法の適用を受けた以上のメリットを持ちながら健全企業と同じように大手を振って経済活動ができるので、長期のデフレ不況で傷ついている競合企業の“天敵”になります。

供給=需要ですから、供給を破壊するようなハゲタカの横行が日本経済の回復に貢献することはありません。


不良債権処理を加速化しようとしている「竹中プロジェクト」は、メガバンクを“新生銀行”にしようとするものです。

二つのメガバンクが「新生メガバンク」になれば、残りのメガバンクは、それらとの競争に耐えることができないので総崩れになり、日本経済全体が「新生メガバンク」によってコントロールされる状態になります。
そのコントロールは、国際金融資本が日本経済から極大の利益を得ることを目的としたものになります。


>(3)アメリカ式の経営で雇用不安が生じるなどと聞くが、日本人の経営でもすでに
>とっくに雇用不安を感じる域に突入している。グズグズ引っ張られるよりもすっきり
>効率的な経営をされたほうが被用者側からしてもよほど良い。

これだけ長期の「デフレ不況」のなかでも、完全失業者350万人+就業断念者100万人+新卒未就業者100万人というレベルで収まっているのは、日本企業の雇用維持姿勢の現れです。

現在の状況で「効率的な経営」に本格的に移行すれば、瞬く間に完全失業者が500万人の水準に達し、それがさらに「デフレ不況」を悪化させて、完全失業者が1000万人近くに達することになります。

ですから、財政危機のために需要拡大の手法が限界に達しているなかでは、「効率的な経営」は「被用者側からしてもよほど良い」とは言えないものです。


>(4)アメリカ式グローバリズムに対抗する実践哲学が確立できていない以上、アメリ
>カ式で荒療治する以外に日本経済蘇生はないのではないか。

「アメリカ式グローバリズムに対抗する実践哲学が確立できていない」というご指摘は重要だと思います。

しかしだからと言ってヤケになって、「アメリカ式で荒療治する」と病気がいっそう進行することになります。

「アメリカ式グローバリズムに対抗する実践哲学」が確立できるまで、グズグズだらだら引っ張っていくしかないのです。

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