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「円」の価値を下げる政策が日本経済を救う 投稿者 招き猫 日時 2002 年 2 月 19 日 15:47:17:

「円」の価値を下げる政策が日本経済を救う

                            
一国の経済政策には、二つのアプローチがある。
金融政策と財政政策である。
日本における、金融政策は公定歩合を引き下げ、金利はゼロないしゼロに近いような状況にあり、緩和策として打つ手がないほどになっている。現在、インフレターゲット理論を提言し続ける学者も存在するが、おそらく現状の金融システムでは機能しない可能性が大きい。少なくとも日銀は否定的である。残されているのは、禁じ手といわれる日銀の赤字国債買い入れか、調整インフレ論のように土地でも株でも買ってしまえ、というモラルハザードを誘発しそうな提案である。もう一つ、デノミが噂されている。これも、ある意味帳簿上のごまかしをやってしまおうという話に近い。

財政政策においても、国債及び国が保証する地方債を合わせると、700兆円近くになっており、国家財政が危機的状況にある。にもかかわらず、一部にはもっと金を刷って配れ、であるとか、RCCに土地を無理矢理買わせようと言う議論が噴出している。
しかしながら、これほどの経済政策を打ち出してきたにもかかわらず、どうして状況が改善されないのだろうか。

T  現状分析
表1は経済社会総合研究所が発表しているSNAデータである。これからすると1990年以降この10年間に国の総資産額は増え続けているのだが、中身が明らかに悪化しているのが解る。国富が全体割合で比べて10%も減少しているのである。つまり、日本という国が貧しくなり続けていることなのである。逆に貸付金が増えており、その結果として、金融資産が大きく膨らんでいる。1990年以降確かに景気は良くないが、絶対額で660兆円もの国富が消えるほどの、マイナス成長をしたわけではない。では、この日本の富はどこへ消えたのであろうか?少なくとも、国内に残っていないことは確かである。

いま、銀行の不良債権問題及び国の財政構造改革の話題が、大きくクローズアップされているが、それはひとえにこのバランスシートの貸付金に隠れている、焦げ付きの処理である。しかし、表3の右側の負債5583兆円の民間と国の不良債権部分を処理しようとすると、バランスシートが崩れてしまう。デノミの論議は、このバランスシートの左右の対称を守るために、左側の金融資産を実際上へらしてしまおうという考えのものである。手続きとしては、預金を封鎖して1:0.75ぐらいの割合で新円に切り替えようという作業であろう。そうすると、現状の貸借対照表のバランスが保たれるということである。
ところが、この対策では「何故、金融政策・財政政策が経済活性に効き目がないのか」という本質的な問いかけをしないままに、見かけ上で整えているだけにすぎないように思われる。これをやれば必ず、株価と地価の下落という資産デフレが止まるという保証は何もない。そして、止まらなければまた新たな不良債権が現れ、苦境に陥ることになるだろう。

U デフレとインフレ
岩井克人東大教授の「二十一世紀の資本主義論」を教科書として、基本的な経済学の検証をしてみよう。どういう状態をデフレといい、インフレというのか、それが何故おこるのかということである。

<デフレの定義>「経済全体の商品に対する総需要がその供給量を下回る状態」p42  

    需要  <  供給

「世の多くの人々がそろって貨幣の保有量を積み増そうとすると」こういう状態に陥ってしまう。

<インフレの定義>「経済全体の商品に対する総需要が供給を上回る」p46状態

    需要  >  供給

「世の多くの人々がそろって貨幣の保有量を取り崩そうとする」とこういう状態になる。

一般的には、経済のメカニズムが正常に働けば価格が変動し、自然に均衡状態に入り

    需要  =  供給

景気が反転するはずである。インフレならばデフレへと、デフレならばインフレへと景気が循環する。この時、国が財政政策なり、金融政策なりの手を打つことである程度の振幅で景気循環が保たれると言うのが、これまでの定説であった。

現在、国として打ち出している、あらゆる経済政策が機能せず、デフレが止まらないという事をどの様にとらえるべきなのであろう。原因として「価格のメカニズムがうまく機能していない」からではないかという疑いがもたれても良いはずである。つまり、経済のグローバル化が進むことで、本来閉じられていた市場の価格メカニズムが機能しなくなっているのではないか、ということである。しかしながら、為替と国内の価格メカニズムがうまく連動して働けば、市場がオープンになったグローバル経済でも必ず均衡点が発生するはずだと、経済の常識では考えられている。

その常識は、アメリカの都合の良い常識なので、グローバル経済における「非対称的構造」による、為替機能の欠陥という問題点が忘れ去られている。「世界中で自国ドルを使うことが出来る唯一の基軸通貨国アメリカがあり、他方には、そのアメリカの通貨ドルを使ってお互い同士で取引をするほかのすべての非基軸通貨国がある。タイ人がロシアで買い付けをしたとき、自国通貨バーツをドルに換え、そのドルで代金を支払わなくてはならない。ブラジル人が韓国から借り入れたとき、自国通貨レアルをドルに換え、そのドルで利子や元本の支払いをしなければならない。だが、アメリカ人の場合はロシアで買い付けするときでも、韓国で借り入れするときでもその支払いはすべて自国通貨であるドルですますことが出来る」p47

V アメリカのジレンマ
上記の視点でみれば、ドルはアメリカにとって非常に好都合に出来ているように見えるのだが、実はアメリカ自身が根本的なジレンマを抱えている。つまり、経済の各国間の資金決済のため、アメリカ経済が自身で必要とする以上に、為替市場においてドルの需要が大きくなるという欠点*1を備えていることである。つまり、ドルは実際のアメリカ経済の実力以上にドルの決済機能という別の理由で、為替においてレートが高く評価されてしまうという問題点を抱えているのである。

    基軸通貨(ドル)  >  非基軸通貨

しかも、経済がグローバル化すればするほどその矛盾は拡大するばかりである。
アメリカの製造業は価格において、非基軸通貨国との競争にかなわないということが起き、製造業がどんどん空洞化していった、というのがアメリカの1970〜90年に起こったことなのである。その結果として、アメリカの債務国転落と経常赤字の拡大が続いている。しかしながら、アメリカには基軸通貨国としての二つの利点がある。

一つは、自国が世界中の決済機能を持つ故に、金融センターとして製造業以外の分野で生き延びるという戦略である。(今、日本では金融業においてアメリカに追いつけ追い越せと、ばかり頑張っているがはじめから刀とピストルで対決しているようなもので、かなうわけがない)

もう一つが、シニョレッジである。シニョレッジ(seigniorage)とは、通貨発行主体が貨幣を発行することで得られる利潤のことである。
「貨幣が貨幣である限り、その貨幣としての価値は、モノとしての価値を大きく上回っている。ましてや、その生産費をはるかに上回っている。そして、それは、100円硬貨や一万円札を発行している日本政府も、100万円の電子マネーを発行している民間企業も、それぞれ硬貨や紙幣や電子マネーを発行するたびに、その生産費を上回る貨幣の貨幣としての価値がそのまま自分利益となることを意味することになる。これは、なんの労力もなく手に入るまさにボロ儲けである  (中略)  例えば日本の円が何らかの理由で海外に持ち出されても、それは日本の製品しか買うことが出来ず、いつかは必ず日本に戻ってくることになる。非基軸通貨国は、自国の生産に見合った額の自国通貨しか流通させることは出来ないのである。これにたいして、アメリカ政府の発行するドル紙幣やアメリカの銀行が創造するドル預金は、そのまま外国製品の購入に使うことが出来、しかもそのようにして支払われたドルの一部は、それがまさに基軸通貨であることによって、タイからロシア、ロシアから韓国、韓国からブラジルへと回遊し続け、アメリカ製品購入のために戻ってくることはない。アメリカはその分だけ、何の労力もかけずに、自国で生産している以上の商品を外国から手に入れたことになるのである。すなわち、基軸通貨国として国外で保有されているドルの価値分が、基軸通貨国アメリカが受け取る『シニョレッジ』にほかならない。」p54

これらから明らかなのは、国内の製造業は成り立たないという欠点は持つが、それを越えてあまりある利点を基軸通貨発行権限は持ち合わせている。それ故、アメリカはその発行権限を手放さないのである。

*1 2001/11/07東京新聞から
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財務省が発表によると2001年10月末時点の外貨準備高は、前月末に比べ86億8600万ドル増の4057億100万ドルとなり、初めて4000億ドルを突破して過去最高を更新した。政府・日銀が9月中に外国為替市場で断続的に行った円売りドル買いなどの市場介入が、保有外貨を押し上げ、10月に入ってもドル保有を増やしたため。準備高の増加は5カ月連続。国際通貨基金(IMF)が集計した準備高の国際比較では、日本が23カ月連続で世界一を維持した。ユーロ地域が2562億ドル(6月末)で続き、3位は中国の1880億ドル(7月末)、4位は香港の1145億ドル(同)、5位は台湾の1137億ドル(8月末)だった。
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世界五位トータルだけでも、1兆781億ドルになる。しかも政府関係が保有する額だけある。いかに、世界全体でドルを高くつり上げているかを理解できるであろう。

W 日本のジレンマ
では、日本はどうであろうか?
日本は、アメリカにたいして最大の債権を保有する国である。故に、為替取引において世界最大の債務国の通貨ドルに比べて円はいつも高く評価される。

  円  >  基軸通貨(ドル)  >  円以外の非基軸通貨

という事が起きている。つまり、ドルですら国内製造業が保てないほどに高く評価されるのに、円はそれをより超えた高いレートで海外市場において評価される。日本企業はそういうハンデの下に闘わなければいけないと言う、不可能に挑戦しているのである。

しかも、現在の為替の市場は貿易上の決済という実需が価格を決定しているのではなく金融市場における取引が圧倒的に増え続けたことで、いっそう実体経済と乖離した為替の評価を受けている。このような状況下で、いったい日本でどの様な製造業が成立するであろうか?

アンガス・マディソンによる労作「世界経済の成長史1820〜92年」には、各国間通貨の本来の実力を知るための比較方法として、様々のものがあげられている。そして、為替レートとラスパイレス、フイッシャー、ゲアリー・ケイミス方式とを比較して、為替レートを基準にしてみると発展途上国の物価と先進国の物価の対応関係がゆがんでおり、「(発展途上国の)実際の購買力よりもはるかに低く為替レートで評価されていることになる。」実際、ゲアリー・ケイミス方式で各国間のGDPを比較すると、1992年の段階ですら、一位米国5.9.兆ゲアリースミスドル、二位中国3.6兆ゲアリースミスドル、三位日本2.4兆ゲアリースミスドルとなっている。しかし、このゲアリースミスドル方式でも、ドル表示の国際平均価格が算出の基本となっており、先ほどの為替における非対称的構造の矛盾を完全に解消したものとは言い難いかもしれない。

アメリカの場合、製造業の落ち込みと引き替えても基軸通貨国であることに大きな意義が存在した。問題は、日本がアメリカのような基軸通貨としての利点を保有していないということにある。このままの状態を続ければ、海外との価格競争に勝てるわけはなく、あらゆる物的生産機能が壊滅状態になる。おそらく、日本の国富・正味資産が限りなくゼロに近づくまで、資産デフレは終わらないし、製造業の建て直しも困難となるだろう。また、金融のセンターとしての能力など、非基軸通貨国は持ち合わせてはいないという現実を理解し、アメリカのようなヘッジファンドの巣窟とはなれないと自覚すべきである。

X 日本の取るべき戦略
では、我々に取るべき道はないのだろうか。一つのヒントは、我々の国富・正味資産がどこに消えているのか、ということを考えてみることである。流失先を確認し、そこを止めることがともかく、デフレを止めることになる。もう一度、岩井氏の著作にもどってみたい。
「アメリカが純債務国に転落した1986年以降は、ドルの過剰発行はたんにシニョレッジを増やすだけではない。それがもたらすドル価値の下落は、対外債務の実質的な負担を軽減するという一石二鳥の効果まで持つようになっている。ドル切り下げの誘惑はますます強まっているのである。」p59

債務国アメリカの世界最大の債権者は日本である。裏返せば、日本はアメリカの恩恵と正反対に、貸付金の実質的な価値を失いつつあるということだ。しかも、アメリカに対してだけでなく、第三国へのドル建ての債権すべての価値を失いつつある。日本の国富の消失の原因は、ここにある。

この、アメリカの通貨機軸発行権の乱用に対抗する方法の一番は、世界が強調して通貨発行権を取り上げてしまうことにあるのだが、これにはアメリカからの相当の抵抗と関係諸国との協議などに時間を奪われるであろう。では、日本独自で対抗する方法として、どの様なものがあるだろうか。アメリカが、ドルの価値を下げ続けるという政策を採ることに対抗する手段として、「円」の実質的価値を下落させるということに取り組めばよい。つまり、日銀のもっとも嫌ってきたことをやらせるべきである。

@ 通貨供給量を増やす
A 日銀による赤字国債の引き受け
B デノミ及び預金カット
C 金利をマイナスとして、円(預金)の現在価値を下げる

@に関して言えば、可能な限りの資金を供給し、金利もゼロまで下げてきた。実際地域振興券なる金券を発行したりもした。結果は、言うまでもない。つまり、現状のような状況では、従来の金融政策が機能するかどうかが、疑わしい。
Aは一般的に禁じ手といわれている。現在のような国債を多額に発行している状態では、国債の格付け低下→日本の金融機関の格付けと低下→金融機関の破綻というような97年の金融危機を再燃させる可能性があり、非常に危険ではないだろうか。Bが現在検討されている議題であろうが、これは一回だけの処理であり、アメリカの通貨発行権限の乱用が継続的に行われていることに対抗できない。

マイナスの金利について少し考察してみたい。マイナスの金利というと、一般的には借り手に利息が支払われるよう誤解を生じさせるが、そうではなく、預金者にディフォルト対応策用の保証料を支払わせるという手段で、金利に当たる部分を国が徴収し、資金の借り手は今まで通り、金融機関に利息を支払うのである。先ほどのインフレの定義で言う、貨幣の保有量を取り崩すということを国が行うのである。

この手法は、戦前のシルビオ・ゲゼルの地域通貨の概念に近い。ある意味、預金者による贈与行為であり、個人・企業から保険機構を通じて国に資金を贈与することによって、国富の国外への流失を防ぐという機能を持つのである。ここまで考えてくると、一つ重要なことに気づかされる。つまり、経済のグローバル化が進んだことで、ドルが世界通貨の地位におり、日本の円は地域通貨にすぎなくなったのではないか、という疑問である。もし、そうならば日銀がこれまでの手法でどれくらい頑張っても、政府がどれだけ頑張っても経済政策は、出来ることが限定的になってきているのである。また、こういう事が明らかにされると、先の@のような従来の金融政策では、国外に流失し続けている富を制限する手段として、有効とは言い難い理由が見えてくるだろう。

現在、この10年間の正味資産の下落率は年率換算にして平均1.5%程度である。この手法をもってすれば、仮に3%のマイナスでスタートしても、景気の上昇に伴い公定歩合を引き上げることで、実質的なマイナス幅を調整することが可能であると推測される。


Y 具体的方法
マイナスの金利を現実に導入するには様々な手法があるだろうが、今回は、金融資産安全管理税というものを提唱したい。

1) 金融資産安全管理税
金融資産安全管理税を全預金口座より徴収し、預金保険機構の能力拡充策資金とする。その代わりペイオフという制度の導入を取りやめる。金融機関の査定をどんどん厳しくし、だめな銀行は金融監督庁が破綻を宣言し、資本注入する。その時の役員は全員交代とする。課税される対象は「円」資産だけであるが、反対に円資産だけが預金の安全性を確保される。国民には、金融システムの安全を保障するための費用と説明する。

つまり、預金を保証する代わりに保証料として3%払ってください、その代わり、ペイオフはしませんよ、という表現で国が眠ったままの預金を取り崩していくのである。全預金の1640兆円*1の3%、49兆円近くが毎年確実に納税される。これらのお金は金融システムの安定と国債の償還のみに当てるものとする。5年を一つの目安とし、銀行への資本注入が貸付金であるとするなら、利払いをのぞいた200兆円程度の国債の元本の償還が可能となる。

保有資産額によって保証料が決定されるこの税金は、究極の累進課税に近い。また、高齢者に資産が偏り、若年層に公的負担のしわ寄せをもたらしている世代間の負担格差を解消することにもなる。同時に金融資産を保有していない弱者には負担がほとんど起きない。

また、将来に向かって円の価値が明らかにさがるので物価が上昇する方向に向かい、インフレを起こしやすくする。ただし、国債の償還を積極的に行えば、国家財政が安定するのでハイパーインフレへの懸念は消える。逆に国債の償還を怠れば、システムの不安定性がたかまり、ハイパーインフレの引き金になる。

*1 は、SNAデータの国民資産・負債残高の平成11年の残高による。

2)日本経済・各国通貨に与える影響の解消
今後、1〜2年程度で公定歩合を少しずつ引き上げなければならない。最終的には税額の3%以上を目標とする。不良債権処理は、それほど処理をせまらなくともだめな会社は金利の上昇により、利払いだけで倒れる。

もう一つ懸念されることは、日本の金融緩和策が海外でバブルを産み出しているのではないか、ということである。東アジアにおいては、日本からの投資が地域の生産性向上と経済発展につながったのだが、最終的には過剰投資となりバブルとなった。外資系が資金の引き上げを行い、その結果がアジア通貨危機であった。その後の資金の流れとして、ニューヨーク市場が選ばれたのだが、明らかにバブルであったように思われる。今後資金はおそらく、ユーロ圏及びオーストラリア、中国に流れ、またバブルを作り出すことも考えられる。反対にニューヨーク市場のバブル崩壊とアメリカ経済の逆資産効果は大変な事態を巻き起こす可能性があることを知っておく必要がある。

@ 海外への資産移動  おそらく、ユーロ及びオーストラリア、東南アジア方面の外債への投資が増え、円の為替価格を下げることにつながる。
A 株価・実物資産価格、土地価格の下落を止めることには大いに役立つと思われる。

これらと、連動させるように固定資産税の減額など関連諸税も、資産価格上昇につながるよう整備することが望ましい。

Z 日本のあるべき姿

しかし、何より重要なことはこの国のあり方、進み方である。今回の検証を通じて、アメリカの繁栄というものが、金融を代表としたサービスその他の産業の生産性の向上から来るものなのではなく、シニョレッジの乱用と非対称的構造にある為替制度を利用した、資金の集中性という幻影にすぎないのではないか、という疑いが出てきた。アメリカの政策や経済制度をまねた構造改革というものを目指しても日本で成功するとは限らない。なによりも、アメリカには基軸通貨という特権以外にも、広大な土地と鉱物資源が豊富にある。翻ってわが国はどうであろうか?
我々の国は、狭くはあるが、水資源と海洋資源に、そして何よりも人的資源に恵まれている。そういった資源をどう活用するのか、という本当の意味での産業の高度化にじっくりと取り組むべきであろう。

そして、もう一つ我々の課題として、世界最大の債権国でありながら、通貨基軸国ではなく、しかも、通貨基軸国アメリカのモラルハザードを許したままで何も言えない、悲しい現実がある。しかし、いまの日本は明日の韓国であり、台湾であり、ドイツである。つまり、アメリカにお金を貸すすべての国がアメリカの被害者になると言うことである。この問題を放置すれば、世界中が混乱に巻き込まれることになる。通貨制度の正常化を世界に訴える事も我々の重要な役割である、と認識すべきであろう。我々が我々の役割を自覚すること、その時こそが日本の真の自立を意味すると言えるのである。

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