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沸騰!「脱デフレ」論争〜メリルリンチとモルガンが火花 投稿者 小耳 日時 2002 年 5 月 02 日 17:57:26:

沸騰!「脱デフレ」論争〜メリルリンチとモルガンが火花
http://www.paxnet.co.jp/cgi-bin/common/PAXNet.cgi?http://www.paxnet.co.jp/news/datacenter/200205/02/20020502101006_02.shtml
[PAXNet] 2002/05/02 10:07:00
有力外資系証券の間で、ちょっとした「デフレ論争」が巻き起こっている。事の発端は4月30日にメリルリンチ証券が発表した「デフレ終えん時代の株式投資―デフレは最終段階に」というタイトルのアナリスト・リポート。32ページに及ぶ長文のリポートだが、要するに「デフレは最悪期を脱しつつある」というのが結論だ。この内容に噛み付いたのがモルガンスタンレー証券。5月1日のリポートで「一面的な見方」「デフレ終えん期待は希望的観測」
と一蹴した。波紋は広がりそうである。

●メリル―「デフレは峠を越えつつある」

デフレスパイラルどころか、逆に「脱デフレへの兆候」に正面からスポットを当てたのがメリルリンチ証券のリポートだ。与党3党がデフレ対策に関する第2次の緊急提言案を発表したのが4月2日。それから1カ月も経っていないのに、もうデフレは峠を越えつつあると指摘したわけだが、論旨が要約されている同リポートの最初の部分に は、こう記されている。

「消費者物価上昇率(生鮮食品除く)は全国で今年3月まで前年同月比で30カ月連続、東京都区部では4月まで31カ月連続下落したが、マイナス幅は安定から縮小に向かいつつある。卸売物価や企業向けサービス価格も前年同月比でマイナス幅を縮小、商品指数は昨年11月を底に反発に転じ、日経ゴルフ会員権価格指数も7週連続上昇した(中略)。デフレは最悪期を脱しつつあると判断される」。

●東京都区部の物価に「地殻変動」

もう少し補足説明が必要だろう。メリルリンチが注目している消費者物価の動向についていえば、全国ベースの消費者物価は今年3月まで30カ月連続で前年同月を下回る状態が続いている。これだけをみると明らかにデフレは進行中だ。

しかし、前年同月比の「変化率」(生鮮食品を除く)に目を凝らすと、昨年12月の0.9%減が、今年の3月には0.7%減と、わずかではあるがマイナス幅が縮小している。しかも東京都区部の物価は昨年初めに全国ベースのそれを0.6%下回っていたが、「直近3月にゼロまで格差が縮小してきた」。

もともと、東京都区部の物価は景気感応度が高く、バブル景気当時には今回とはまったく反対に全国平均を上回る上昇率を記録していた。インフレでもデフレでも物価の先行指標になるのが東京地区。その地域の物価に新たな“地殻変動”がうかがわれる、というのが今回のりポートの重要なポイントだ。

その他、前述した日経ゴルフ会員権価格指数が4月26日時点で60.4ポイント(ピークは90年3月の933ポイント)となり、今年3月の安値から約6%アップ。しかも7週連続の上昇を記録している。1年半ぶりとなる4月からの国内ガソリン小売価格の引き上げや生産財の国内過剰供給の削減進展、さらには日本マクドナルド<2702>の半額セールの打ち切り(2月13日)なども「脱デフレ」に向かう“状況証拠”として取り上げられている。

●モルガン―「デフレ終焉は希望的観測」

ところが、このりポート発表翌日の5月1日、今度はモルガンスタンレー証券が「デフレ終焉に期待する一部論者の希望的観測」として真っ向から批判。同業者への配慮もあってか名指しこそしていないが、メリルリンチを槍玉にあげているのは明らかだ。以下は、その批判の一部。

「(デフレ終焉という)こうした見方は、家計の購買力で測った財・サービスの相対価格が一般物価水準を決定するという大枠の認識を欠いた一面的な議論である。名目賃金の伸びがマイナスの下では、そもそもひとつの財の 価格下落ベースの鈍化は家計の実質購買力の改善ベース鈍化を通じ、その他の財全般にマイナスの需要ショックをもたらす」。

あきれ返るほど分かりにくい文章である。庶民の言葉で“翻訳”するなら、要するに「不況で給料が減ったりして家計が苦しくなっているときに、一部の物価が上昇しはじめると、家計をさらに苦しめ、庶民の“買う力”は弱まる。それは需要減退→デフレ継続につながる」という内容だ。したがって、結論は、メリルとは正反対。

この論争に一枚加わる格好で乗り出してきたのがドイツ証券。同社も1日付のリポートで「インフレへの転換が台頭している」と指摘。ただ、メリルと違って、この動きを「一過性」と判断し、今年後半には「米国景気の息切れ。継続する日本のデフレ的経済政策の下では、デフレは再び深刻化する」と強調している。落ち着きどころは、モルガンとさほど変わりない。

●住友鉱の株価に聞く「デフレの行方」

いったい、どちらを信じたらいいのか―そんな時、「迷ったら株に聞け」が兜町の鉄則である。インフレの“臭い”に一番敏感な銘柄は、なんと言っても住友金属鉱山<5713>。国内屈指の産金株の同社株は昨年9月12日の安値342円をボトムに、その後、一貫した上昇波動を形成し、現在は年初来の高値水準にある。もし、今後、デフレが深刻化するのであれば、住友鉱の株価はとんでもない高みに登ったことになるのだが―。

なお、、メリルがマークする「デフレ脱却のメリット銘柄」のうち、株価の安い株のベスト3は、帝人<3401>、 旭化成<3407>、住友化学<4005>。

(楠 英司)
 
・「税制優遇」を先取れ!〜R&D比率の高い銘柄に照準
http://www.paxnet.co.jp/news/datacenter/200205/01/20020501110514_17.shtml

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