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免疫不全の日和見感染症の“とらえがたさ”と遍在について > 『サイバーX AIDSの虚像と真実』について 投稿者 佐藤雅彦 日時 2002 年 5 月 07 日 01:27:17:

(回答先: Re: 『サイバーX AIDSの虚像と真実』について 投稿者 とわ 日時 2002 年 5 月 06 日 21:48:18)


「とわ」さん、曰く――
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http://asyura.com/2002/health1/msg/185.html
HL1 185 2002/5/06 21:48:18
投稿者: とわ
e-mail: pun_pun@hotmail.com
題 名: Re: 『サイバーX AIDSの虚像と真実』について

HIVが免疫不全の日和見感染なら、
過去にも大量に発生していて
どの世界のどの時代の文献にも載っていて不思議では無いと思うのですが、、、、

東南アジアの売春婦などに感染が多いといいますが、
天明大飢饉後のの吉原もさぞ悲惨な状況ではなかったかと。
大名豪商こぞって発症しませんかね??
新種のウィルスによって世界へ蔓延したと考えるほうが
ロジックにもかなう気がしてならないのです。

参考投稿番号: http://asyura.com/2002/health1/msg/178.html
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 まず「AIDS」という名称についてですが、これはもちろん「HIVの発見」という
“政治的イベント”が84年に起こる前に付けられた名前で、この名前が誕生した
当時は、【1】T4細胞の消耗が顕著で、【2】老人などにしか見られない日和見感染
症やカポジ肉腫が観察され、【3】免疫抑制剤による医原性免疫不全が確認できない、
という要件を満たす症例に「AIDS」という診断名が付けることにしたのだったと
記憶しています。その後、患者団体の突き上げや製薬メーカーのロビー工作や
AIDS患者も「アメリカ障害者法の保護対象である“障害者”」に含まれたことなど
さまざまな政治的要因によって、AIDSの定義はどんどんと拡大解釈されてきたわけ
ですが……。
 つまり、当初の定義に従えば、HIVが原因でなくても「AIDS」という診断は下せる
のでした。(むろん現在では、そうした診断は通用しないですけどね。現在はまず
もって「HIV検査で陽性反応がでた」という、実際には科学的にいかがわしい所見
を中心に、T4細胞の減り方その他の複合的な基準を勘案して診断をつけるわけでして、
たとえHIV検査で「陰性」の結果が出ても、場合によっては「AIDS」と診断される
可能性も残されています。)

 日和見感染症をもたらす免疫不全は、さまざまな原因によって起こります。最も
ありふれているのは栄養失調でしょう。臓器移植で用いる免疫抑制剤は、細胞性
免疫を抑制するクスリですから、それによってもたらされる免疫抑制状態も、言葉の
正しい意味において「後天性の免疫不全」であり、その結果、重症の日和見感染症
にでもなれば「後天性免疫不全症候群」とでも呼べるような状態になったといえる
わけです。(米国の医学研究機関が当初定めた「AIDSの定義」では薬物性の免疫不全
は除外されていますが、薬物による免疫不全は「後天性の免疫不全」に他なりません。)

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HIVが免疫不全の日和見感染なら、
過去にも大量に発生していて
どの世界のどの時代の文献にも載っていて不思議では無いと思うのですが、、、、
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 HIVが原因かどうかは別として、日和見感染症をもたらすような免疫不全は
過去にも現在にも世界中で日常的に起きているわけです。たとえば特定の病原体
ではなく、60種類くらいの多種多様な条件に「陽性」反応を出してしまうような
イイカゲンな検査というのが仮に存在するとして、その検査で「陽性」反応が
出た人々は「クダン」という怪物的な病原体に感染症している、という信仰が
世界中で信じられているとしたら、栄養失調や各種の感染症や薬物などによって
発生している免疫不全の多くが「クダンのやられた」せいだと見なされることに
なるでしょう。現在の「HIV」検査による「AIDS」診断はそれと似た問題を
抱えているようなのです。

(ちなみに「クダン」[件]というのは、日本の軍部が第二次大戦中に「噂がどれほど
早く広まるか」を調べるためにばらまいた“噂”に出てくる妖怪の名前です。
AIDSやHIVの“医学”とは関係ないのですが、情報操作に利用された“みんなが
怖がるバケモノ”の典型として、ここで喩えに使わせてもらいました。)


 人類の歴史は、特定の風土や時代に、厄介な疾患の突発的出現をたびたび経験
してきました。過去に猖獗[しょうけつ]を極めた病気が、現在と同じものだという
保証はまったくありません。むしろ感染症の病原体が“宿主”であるヒト集団と
ともに危うい共生を続けているうちに、病原体のほうが“進化”する場合が多い
わけです。なにしろインフルエンザウイルスのようなRNAウイルスともなると、
進化の速度はヒトの100万倍にもなると考えられているくらいで……。
(このあたりの話は『突発出現ウイルス』[海鳴社刊]を御一読ください。)

 過去にも数知れぬ感染症や、それ以外の原因による疾患(中毒や栄養障害など)
が起き、人々を襲ってきました。イタイイタイ病や脚気だって、かつては感染症
と考えられていましたし……。 現行のHIV検査はイカガワシイのですが、しかし
その結果がすべて正しいと仮定しても、過去の検体からHIVの反応が検出できる
例には限界があるわけで、実際にはそんなことなど問題にならないくらいの人が
免疫不全で死んできたわけですから……。 それに、現在はまだ“発見”されて
いない病原体だって数多くあることでしょう。たとえばC型肝炎ウイルスは、DNA
増幅技術の革命的な進展のおかげで、ウイルス粒子そのものを観察して見つけだす
という方法ではなく「非A非B型肝炎」患者の検体にかたっぱしからDNA増幅を
かけて“それらしい核酸断片”をつぎはぎしてモンタージュ写真のネガ画像から
犯人の顔を割り出すような斬新な(そしてある意味では倒錯した)方法によって
“予言的”に見つけだしたわけですが、ウイルス研究の方法が発展すれば、それに
伴って新たなウイルスが“発見”される可能性は大いにあるわけです。 それに
また、ウイルス以外の病原体(ありふれた細菌など)が予想もしない病気を起こ
している可能性だってあるでしょう。

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東南アジアの売春婦などに感染が多いといいますが、
天明大飢饉後のの吉原もさぞ悲惨な状況ではなかったかと。
大名豪商こぞって発症しませんかね??
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 おっしゃることはごもっともで、栄養状態や公衆衛生状態が不十分な環境で
暮らしている人々は、東南アジアの売春婦であれ過去の大飢饉のときの
遊郭周辺であれ、大変だったんじゃないですか。ただし、結核のような致命的な
感染症のほうが免疫不全患者の生命を手っ取り早く奪うわけですから、現在の
先進国に見られる「末期的な真性(full blown)AIDS」の患者のような人々を
見ることは出来なかったかもしれませんね。(もっとも現在では薬剤耐性結核菌
が米国などで蔓延しており、AIDS患者の致命的な脅威になっていますが。)

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新種のウィルスによって世界へ蔓延したと考えるほうが
ロジックにもかなう気がしてならないのです。
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 真性AIDS患者とその死に方が、レニングラード包囲戦で餓死した市民たちと
そっくりだった、などという報告については『AIDS栄養療法』に原著論文の
邦訳をつけておいたので、それを読んでいただきたいですが、『サイバーX
AIDSの虚像と真実』で各種の資料で示したように、AIDSと呼ばれている病態が
HIVのせいかどうかは大いに怪しいのですし、その決め手となる検査自体も
同様に怪しいシロモノなのです。「新種のウイルス」が関与しているかどうか
は知りませんが――その可能性もあるしHIVの真の発見者とされる元パストゥール
研究所のモンタニエ博士などはマイコプラズマその他による複合要因説を唱えて
いるほどで(その結果冷遇されましたが……)――病原体を「HIVだけだ」と
限定するのは、かなり無理があるようです。

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