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“広い監獄”に閉じ込めているパレスチナ人の「テロ攻撃」を防止できない責任はシャロン政権にある 投稿者 あっしら 日時 2002 年 4 月 01 日 22:50:37:

初めに立場を明確にしておくと、民間人を対象とした自爆テロも含めて、パレスチナ人の対イスラエル攻撃を正当な戦いとして支持している。

パレスチナ情勢が緊迫するなかで、「報復合戦」はやめよとか、「アラファト議長もテロを取り締まれ」といった類の報道が行われているが、パレスチナ人の“テロ攻撃”を防止できない責任は、パレスチナ自治政府ではなく、ほぼシャロン政権にある。


■ 「パレスチナ自治区」は“広い監獄”

パレスチナ人のなかに自らの命を投げうってでもイスラエルを攻撃したいと考えている人は数え切れないほどいるだろう。

しかし、「パレスチナ自治区」内にあるイスラエルの入植地にパレスチナ人が攻撃を仕掛けることでも、国会議事堂の壁に銃弾を撃ち込むくらい困難なことである。
さらに、パレスチナ自治区からイスラエル領内に出向いて自爆テロや銃乱射を行うとなれば、成田空港から離陸する航空機に爆弾を持ち込んで爆破するほど難しいことである。

「文明諸国」の主要メディアは報道しないが、イスラエルが“自爆テロ”を防ぎたかったら、「パレスチナ自治区への侵攻」ではなく、イスラエル軍部隊と警察部隊が警備をきちんと行えばほぼ防げる条件が“不幸”にして出来上がっているからである。

映像として流れることはめったにないが、「パレスチナ自治区」と言っても、イスラエルからの入植者(軍に保護された盗賊)が多数入り込んでおり、居住・耕作地などを遠巻きにするかたちで有刺鉄線が張り巡らされ、入植者も武装し、入植者の数倍というイスラエル軍部隊が警備に当たっている。

イスラエル領域と「パレスチナ自治区」のあいだには“緩衝地帯”が設けられ、パレスチナ人がイスラエル領域に入るためには厳しい検問所を通らなければならず、イスラエル領域に入ってからもたびたび検問を受けることになる。

さらに、西岸地区の“緩衝地帯”の内側(パレスチナ側)にはイスラエルの占領地があり、エルサレムを除けば、西岸地区は、イスラエル占領地にぐるっと取り囲まれた状態にある。西岸地区のパレスチナ人が検問所を通らずにイスラエル領域に入るためには、イスラエル占領地を通り抜け、“緩衝地帯”を乗り越えなければならないのである。

ガザ地区の場合は、“緩衝地帯”だけで、占領地でぐるっと取り囲まれているわけではないので、より強固な“緩衝地帯”になっている。

現状は、「パレスチナ自治区」そのものが“広い監獄”となっているのである。

このようなことから、イスラエル軍部隊と警察が、検問所できちんと取り調べ、内側(イスラエル領域)から“緩衝地帯”を監視すれば、自爆テロや銃乱射事件のほとんどが防止できる。
(入植地に対する攻撃のほうがイスラエル領域に入り込んでの攻撃よりは実現できる可能性は高い。そうとう巧妙な作戦を敢行すれば、パレスチナ人が武器や弾薬を持ってイスラエルに入り込むことができる可能性もあると思うので、完全に防止できるとは主張しない)

シャロン首相が、パレスチナ人を「パレスチナ自治区」という“監獄”に押し込めていながら、パレスチナ自治政府がテロを取り締まろうとしていないと言って難癖を付けるのは筋違いである。


■ 9・11空爆テロと同じ構図のテロが含まれている可能性

9・11空爆テロは、ブッシュ政権(米国権力機構)が膨大な数の自国民が犠牲になることもいとわずに仕掛けた「国家テロ」だと考えている。

9・11空爆テロに関する米国の権力機構については、緊急事態への対応力もない無能者集団で、テロリストの行動をまともに検証さえしない犯罪防止意欲に欠けているという見方がぎりぎり容認できるもので、これまで報道されてきた内容で、ウサマ・ビンラディン氏やイスラム過激派(アルカイダ)の犯行だというブッシュ政権の主張を真に受けている人に対しては、自己判断力を喪失しているか放棄してしまっていると主張したい。

9・11空爆テロと違って、パレスチナの対イスラエル攻撃であれば、死を覚悟した実行志願者にはこと欠かないようなので、イスラエル当局が警備の手を少し緩めれば、自爆テロが続出すると考えている。
イスラエル当局は、自国民の犠牲をいとわなければ、自作自演でなくとも、パレスチナ人を活用してマッチ・ポンプのような策動を容易に仕掛けることができる。

しかし、ハイファで発生した12・2のバス爆破や昨日(3・31)のレストラン自爆テロについては、あそこまで行き着き事を起こせるパレスチナの武装闘争組織が、パレスチナ人(アラブ系イスラエル人)が多数乗っているバスを本当に爆破したり、パレスチナ人が所有者し店長もパレスチナ人でお客もパレスチナ人が多数いるレストランで自爆テロを本当に敢行するのかという疑念を提起せざるを得ない。
(捜査に関する報道はイスラエル当局の発表のままだろうから、本当に自爆テロだったのかいう問題もある)

日本などの「文明諸国」主要メディアは、12・2のイスラエル領内での自爆テロについてハマスが犯行声明を出したと報じているが、ハマスは、12・2のガザ地区内でのイスラエル軍への攻撃に関して声明は出しているが、12・2のハイファでのバス爆破やエルサレムでの自爆テロに関しては犯行声明を出していない。
そして、昨日のハイファのレストランで起きた自爆テロについても、現在のところ、犯行声明を出していない。
(フランスの「F2ニュース」は、この自爆テロについて、ハマスではなく、ハマスの分派組織である「アルカサン旅団」が犯行声明を出したと報じていた)


パレスチナ人にさらなる災厄をもたらすイスラエルの行動は、カンダハルの多国籍治安部隊を輸送してでもすぐさま押しとどめなければならないが、それと同時に、“テロの実相”も一つ一つ明確にする必要があると考えている。

“テロの実相”のなかには、最近頻繁にテロ攻撃を仕掛けている「アルアクサ殉教団」などパレスチナ武装組織に関するものも含まれなければならない。


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