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「人間の盾」に関する軍事的視点(神浦サイトより<ただしイスラエルの立場は今回とは正反対) 投稿者 傍観者 日時 2002 年 8 月 18 日 21:16:41:

(回答先: パレスチナ少年を「盾」に イスラエル軍に国内から非難〔朝日新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 8 月 17 日 17:55:34)

軍事アナリスト神浦元彰氏のサイト「日本軍事情報センター」の今年4月29日記事へのコメントより(改行その他編集は当方)。

http://www.kamiura.com/new4_2k2.html

なぜシャロン首相はこれほど軍事専門家の参加を求めているか、多くの日本人には理解 できないだろう。もし軍事専門家が参加すれば、どのように調査事実が変化するのだろうか、そのあたりのことは軍事を知らないと理解できない。

かつて朝鮮戦争当時、米軍が守る最前線の陣地に、北朝鮮軍は難民となった一般の人々(数百人)を前方に並べ、背後から銃で脅しながら攻撃をしてきたことがある。むろん、もし難民が立ち停まったりすれば即座に銃殺する。米軍陣地前の地雷原を難民を使って(犠牲)突破しようと試みたのである。米軍の現地指揮官はどう判断するか、・・・これは機関銃を難民に向けて射撃することになる。標的は非武装の女性、子供、老人、それも背後から銃の恐怖に怯えながら逃げてくる人たちである。

あらゆる国で軍隊の指揮官を養成する士官学校では、このような状況下での講義が必ず行なわれる。「撃て」、それが軍隊の常識である。今、上映されている映画「ブッラクホーク・ダウン」の舞台となった93年のモガディシュ市街の戦闘では、敵の支配地に孤立した特殊部隊を助けるために、多数の群集(市民)と武装民兵が混ざり、市街地に立てこもる特殊部隊の地区に集結する動きを見せると、上空の米軍武装ヘリからミニガンを発射して地上の群集を掃討した。これで数百人の市民が死んでいる。(映画には描かれていない) これも軍隊の常識なら許されるのである。シャロン首相はジェニンの虐殺でこの軍人の常識が通用することを求めている。朝鮮戦争の場合なら、避難民を楯にした北朝鮮が 罰せられるべきで、多数の難民を銃殺した米軍には罪がない。モガディシュの場合は、特殊部隊を助けるための当然の防衛行為で、群集への射撃(攻撃)を命じた指揮官や攻撃ヘリに責任はない。難民キャンプ・ジェニンでの犠牲者は、人の楯を使ったイスラム過激派が悪い。イスラエル軍は自衛のための軍事行動を行なっただけである。そのようにシャロン首相は国連の調査が進むことを求めているのだ。

しかしこれはシャロンの勝手な言い分である。到底、国際世論の理解や支持は得られない。難民キャンプに立てこもる過激派対策なら、それ相応の特殊な掃討作戦が考えられる。特殊な訓練を受けていない予備役の部隊を使い、ほとんど無警告で戦車や装甲車を突入させ、攻撃ヘリや爆撃で無差別に攻撃するやりかたは、軍事常識から判断してもまさしく大虐殺である。さらに一般市民の救助や保護も許さなかったのは、明らかに正当な軍事行動から逸脱している。私はシャロン非難がこの作戦を行なったイスラエル兵士からもわき起こることを期待している。壊れた民家の中に隠れている住民(非武装)を外に連れ出し、路上で銃殺したイスラエル軍兵士に真実を語ってもらいたい。(有事を考えるとは、このような事態を検証することである。有事法案を国会に提出した日本政府にそのような認識と覚悟があるのだろうか)

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