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米軍駐留で一変した勢力図 中央アジアの強権体制認知 投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 8 月 29 日 20:07:56:

08/29 16:30 米軍駐留で一変した勢力図 中央アジアの強権体制認 外信47
共同
 米中枢同時テロから一年。アフガニスタンでの反テロ作戦支援を
名目に中央アジア三カ国に展開された米軍の駐留は今後長期化する
見通しで、ロシアの「裏庭」といわれた地域の地政学的な勢力図は
大きく変わった。                      
 駐留受け入れの見返りとして、米国から強権体制を事実上認知さ
れた各国政権の基盤は表面的には強まった。半面で、国内のイスラ
ム原理主義運動や野党勢力の活動を助長、地域全体が将来不安定化
する可能性も指摘されている。                
 反テロ作戦での対米共同行動を優先するロシアから米軍配備への
同意を取り付け、米国がこの地域に「くさび」を打ち込んだ影響は
、反テロ作戦支援という軍事面にとどまらない。かって旧ソ連に属
していた同地域は石油など天然資源の豊富なカスピ海にも近く、重
要性が増しているからだ。                  
 米国は公式には中央アジアへの部隊配備について「恒久的駐留の
考えはない(ジョーンズ国務次官補)」との立場を取っている。し
かし、フランクス米中央軍司令官は八月中旬、アフガンでの米軍駐
留が今後長期化するとの見通しを表明しており、中央アジアでの米
軍駐留が半ば恒久化するとの見方が強い。           
 米軍駐留は中央アジア諸国にも大きなメリットがある。南部ハナ
バードの空港を提供したウズベキスタンは代償として、事実上途絶
えていた国際通貨基金(IMF)との関係修復のための米国の仲介
を得た。IMFはウズベクへの資金供与を検討し始めた。    
 キルギスでは提供した空港への米軍機一回の発着料七千ドル(約
八十二万円)が大きな国庫収入となっている。         
 国民の大半がイスラム教徒で、イスラム原理主義運動の脅威にさ
らされている地域各国は基本的に米軍の反テロ作戦を歓迎。米軍の
存在がロシアをけん制する意味も持っている。         
 旧ソ連時代の共産党第一書記らが権力を維持、長期政権が続いて
いる中央アジア各国では野党や報道機関への弾圧が強まっている。
 米人権団体によると、ウズベクでは七千人以上がテロ活動などの
容疑で不当に逮捕、投獄されている。一月、カリモフ大統領は任期
を五年から七年に延長、独裁の足場をさらに固めた。      
 だが、以前なら激しい批判を加えていたはずの米国は事実上、沈
黙を守った。                        
 基地こそ提供していないもののトルクメニスタンでも八月、ニヤ
ゾフ大統領を「終身大統領」にすることを決定、大統領の個人崇拝
色が一層強まったが、米国は厳しい非難を手控えた。      
 埋蔵量で世界第四位の天然ガスを持つトルクメニスタンからアフ
ガン経由でパキスタンまでパイプラインを建設する米主導のプロジ
ェクトが進行中だ。                     
 米国は中央アジアに対し、「民主化要求」より、自国の「地政学
的利益」を露骨に優先させている。(モスクワ=太田清)    
(了)  020829 1629              
[2002-08-29-16:30]

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