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不審船というお芝居 奄美沖の茶番(下) 投稿者 本間正勝 日時 2002 年 9 月 10 日 16:42:10:

        不審船というお芝居 第二幕
          奄美沖の茶番(下)


 船体を射撃するという戦争行為をしてまで、要求命令した目的は、
(理由の正当性有無は措くとして)はっきりしている。
即ち、漁業法74条3項に基ずく【臨検】をするために停船を求めたの
だという。(朝日 12/24)
【資料】
 (漁業法第七十四条3
 漁業監督官又は漁業監督吏員は、必要があると認めるときは、漁場、船
 舶、事業場、事務所、倉庫等に臨んでその状況若しくは帳簿書類その他
 の物件を検査し、又は関係者に対し質問することができる。)
 
 そして、停船命令を無視したので、立ち入り検査忌避したことになり、
危害射撃を加えた。(毎日 12/24)

 船体射撃をした行為についての法論議は、識者に委ねるとして、2点の
不条理を挙げることが出来る。
 一つは、500メートルの距離からの、特にお得意の【追尾】態勢での、
拡声器、手旗、空中・海中射撃という警告手段は、波音やエンジン音も加
わって、相手に通ずる筈がないことを、承知の筈であること。
 船は進行方向に注意を払っているから、前方に出れば意思を伝えやすい
のに、能登沖と同じように、敢えて【追尾】に徹するのである。

 今一つは、臨検が目的ならば、停船させなくとも出来るものである。
 他船に乗り移るには、船体同士が平行している方が望ましい。
 小型船は、風波のある時停船すると、風に流されて船首の方位が変わり
易いから、接船する相手は平行の位置へ操船するのは困難になるという。
従って、速力のあったほうが船首方向が安定していて、平行に接舷するた
めの操船がし易くなる。
 船乗りの常識だから、救難などの訓練をつんでいる海保船なら当然承知
の筈だと船員の方は断言している。

臨検するためには、相手の船に乗り込んで、調査取り調べるのが常道で
ある。 巡視船は不審船に接触も含めると、3回接舷している。

13:54  不審船と「いなさ」が接触。
18:52 「きりしま」が不審船に接舷。不審船が停船。しかし、うねりが
    強いためにいったん離れ、巡視船4隻で不審船を取り囲む。
ここで不思議なことが起こった。
 船同士は完全に接舷して、相手も停まったのに、一人も乗り移らないの
である。
「特別司法警察職員」という権限を持っている乗組員は、臨検どころか、 
何のために接舷しているのかさえ分からない行動をとる。
 (波のため船が軋むので「早く逃げて下さい」という乗組員の声に、
 船長は、接舷を続けるのは困難とみて、巡視船を離脱させた。)    
                      (読売 2002.08/25)
 臨検は、船を継続接舷しておく必要はない。
 波があれば乗り移ったら離船し、臨検業務が終わったら迎えの接舷をす
るのが、普通の作業手順だろう。

 不審船は、一人の保安官も乗らないまま、21:22まで2時間半も停止し
ていたのである!!
 その間、4隻の巡視船らは、500メートルも離れていて何の処置もして
いない。
 何のために停船命令を出し、どうして砲撃したのか。
 巡視船の乗組員たちは、何の矛盾も感じなかったのだろうか。

21:22 不審船が、再び動き出す。 
21:35、「みずき」が、相手が動き出したということで、又、船体に砲撃
を加えた。(全部で、223発という) 
 人間に例えれば、身体を斬りつけることである。
 停まれば何もしない。 動けば斬りつける。
 ネズミを弄ぶ、ネコじゃらし行為である。
 (そのネズミは、レッキとした中国船籍を表示しているのである!)

21:37 2回目の接舷を、「あまみ」と「きりしま」が行った。
 その時の臨検行動は、どういうものだったか、若干報じられている。
波浪もあることだから、相手の船に乗り移るには、接舷の瞬間を捉えて飛
び移る。 船乗りでなくとも、これが常識的鉄則である。
 国家を不安にさせる疑いのある不審な船ということで、25隻の船艇と14
機の航空機を動員しての、大事な任務である。

 「あまみ」が接舷態勢に入った時、乗組員の配置はどうだったか。
 防弾ヘルメットと防弾チョッキを着用した10人余の乗組員は、デッキで
はなく、船橋にいるのである。(船長談)
 飛び移るには、船橋を出てから5,6メートルも後部に移動し、階段を下り
から、ということになる。
 迅速を要する作業なのに、何と言う臨検準備態勢であろうか。
 結局、船橋に控える乗組員は、防弾ヘルメット・チョッキを着た人形か、
案山子のままで終わる。
 しかし、この公務員たちは、それなりの役目を担っているのである。
 ネジを巻かれて動き出せば、折角用意してあるロケットを発射する場面
が、演じられなくなるからだ。
 警備のための法改正の口実が、出来なくなるからだ。
 【人形でいる理由】を疑われないための、用意はしてある。

即ち、【巡視船はいったん不審船に接舷したものの、乗り込むことは避け、
特別警備隊の到着を待っていた。】 (毎日新聞12月23日)

 不審があるから臨検する。
 停船命令を無視したから、船体を砲撃した。
 停船しても、特別警備隊が到着するまで、そのままで居ろ。
 特別警備隊が到着するのは、明日になる。

正気とも思われないことが、国家の行動として実際に起こったのである!

 その特別警備隊(SST)は、どう行動したか見てみよう。
01:10、大阪のSST17人に出動命令。彼らを乗せる小型ジェットは、羽田で
燃料が無いからと給油。 命令から2時間経って飛びたち、関西空港で待
っている隊員を乗せる。 08:00頃、鹿児島航空基地に到着。
 ヘリに乗り換えて大型巡視船おおすみに移る。 又、ヘリで不審船を追
う高速巡視艇に向けて飛び立ち、この船で不審船に追いつくのは、翌23日
00:00の予定。……………というわけである。(九州読売 12/26)

 24時間体制で緊急事態に対処しているSST隊員が、大阪から沖縄付近へ
移動するのに、丸一日かかるという愚弄。
 
 到着が翌日になる船に何故降りたのか。 
 何故、現場で行動している「あまみ」などへ直接降りないのか。
 隊員を乗せるジェット機の動き。隊員を迎えるヘリ搭載型巡視船「おお
すみ」の準備態勢。現場へ向かうヘリの奇怪な動き。
「おおすみ」の速力23ノット(42.6キロ)
 搭載ヘリ、ベル212型、航続距離670km、、最大搭載人員 11名
            最大速度 120ノット(222キロ)
 鹿児島から現場まで……400キロ?
 一つ一つの時間と行動をみてゆけば、これがお芝居でなければ、道理が
成り立たない。

 「あまみ」が銃撃されたという時の様子は、写真や動画で公開されてい
る。「あまみ」は、完全に横付け接舷していて、斜めから接近しているよ
うに書かれている図面とは違う。
 完全に接舷しているから、本来ならば疾うに乗り移って臨検、怪しけれ
ば摘発出来ている筈なのである。
 真横の低い位置からの銃撃とすれば、弾痕の殆んどが「あまみ」の船橋
正面にあるから理に合わない。後ろへ下がってからのものを示している。
 防弾マスク・チョッキを装備している、警察業務に携わっている保安官
なのである。
 夜の闇を利用して、素早く取り押さえる行動は、被害を広げないために
も最善の筈でないか。
 しかし、人形は船橋から出ないまま、巡視船は引き下がったのである。
 不審の証拠として映した写真は、図らずも自らのウソを証明するものと
なった。 観客を甘く見た、シナリオのミスであろう。

 船体前部への砲撃写真は、16:58なのに空は真っ暗である。
当日の東京の日没は16:32、沖縄は約1時間遅れであるから、日没には30
分も前なので、感光写真でなく赤外線写真なのだろうか。
 赤外線に依る熱感知で、エンジンは二層に分かれた前方船倉の船底にあ
ると断定して砲撃を加えた。 その船倉の上は、蓋が掛けられシートで覆
われた密閉状態であるから、エンジンの熱気が出る筈はない。
 エンジンの排気ガスなら、パイプを引けば、船尾でも出せる。
 この仰天の、熱気によるエンジン前部説の断定は、【幽霊船】の誕生の
経緯を、正体を知っているものでなければ、発想出来ないものであろう。

12/24、鹿児島に入港した4隻の巡視艇の船長が、十管区本部で記者会見
した。 その報道記事で【沈没船から、500メートル離れろ】という指示
があったことを載せたのは、西日本新聞1社だけだったのは、不思議なこ
とである。 中央3紙を調べたが、見つからなかった。
 溺れている乗組員を【助けてはならない】というに等しいこのメッセー
ジは、この【幽霊船】の正体を知っているための、このお芝居の演技者で
あることを、知られないための抹殺なのでないか。
 社会の記録に残らない生活をしていたが為に、潤沢な資金を使ったプロ
に依って探し出され、雇い金のドルを握って「こんな約束ではなかった」
と悔いながら、冷たい海底に沈んで逝ったことだろう。

「ワシントン9/7共同」の、アーミテージ米国務副長官が、中谷防衛庁長
官に、「対イラク攻撃に際しても、日本の給油活動を期待する」と述べた
というが、【日本憲法の足かせを外すために仕組んだ、プロデューサー料
の請求】のように、私には聞こえた。
                     本間正勝

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