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「テロ」という「錦の御旗」にすがらざるを得ない拉致家族の悲惨
http://www.asyura.com/2003/bd24/msg/1001.html
投稿者 SAKON 日時 2003 年 3 月 14 日 09:45:58:

(回答先: Re: 日本国の立場としては、「拉致」をテロ扱いすると困る過去があるもんな(米国も過去の黒人奴隷連行があるから) 投稿者 かいわれ 日時 2003 年 3 月 13 日 11:24:19)

川口外相が「拉致をテロ」だと認めなかったので、蓮兄ほか家族会ブチ切れ、というニュースを聞き、思ったんですが、最近、イラク問題のせいもあり、拉致関連のニュースが激減してますよね。朝の奥様向けワイドショーもトップニュースは国連安保理になってます。これはひとつには、拉致問題に関して日本政府が何も手を打てず、「毅然」とか「粘り強く」とかいうセリフを念仏のように繰り返すしかないことが、原因です。

で、なんとかしなきゃ、というわけで、「家族会」「救う会」「拉致議連」は訪米をやり、アーミテージから、「拉致は現在進行形のテロ」というありがたい「お墨付き」をもらい、凱旋帰国とばかりに、川口のところに行ったら、あのザマだったというわけです。

ワラにもすがる思いの拉致被害者家族にとっては、「拉致はテロ」というのは、それはそれはありがたいお墨付きに思えたことでしょうが、しかし、すでに世界は「対テロ戦争」と唱えれば全てがOK、という状況ではなくなってしまっていることは事実で、いまだに「テロ」と言う言葉にすがらざるを得ない被害者家族の悲惨さを感じてしまいました。

僕も川口外相はヘドがでるほど嫌いで、途中で席を立ってしまうのもヒドい話とは思いますが、蓮兄たちの「テロ」と言う言葉で一転突破を図ろうとするスタンスにも無理はある。
川口の「テロという言葉に法律上の定義はない」というのは、最低の官僚答弁の典型とは言えます。しかし、僕も川口の弁護なんてしたくないけど、テロの定義はほんとうにいいかげんです。

テロで思い出すのは、ドレスデン爆撃です。
第二次大戦末期の1945年2月13日、米英連合軍はドイツのドレスデンを「ドイツ人をとにかく大量に殺し、戦意をくじく」という目的で爆撃し、一晩で約13万人の死者を出しました。これは広島の一次災害の約2倍です。
翌朝報告を聞いたナチの宣伝大臣ゲッベルスは号泣し、「これはテロ爆撃である」と米英を非難する声明を発表、さすがに米英の国内でも、爆撃に対する非難が巻き起こったと言います。(もちろん、ユダヤ人「600万人」を殺したナチにとって当然の報い、という見方もあるでしょうが…)
ちなみに、アメリカのSF作家ヴォネガットの代表作「スローターハウス5」はドイツ軍の捕虜だった彼自身のドレスデン体験を基にした小説なのは有名な話です。

そして、チェチェン武装勢力や、中国辺境のイスラム独立勢力をテロと定義してしまう「現在の基準」で言えば、ナチ占領下のフランスレジスタンスや、ソ連のパルチザンなんかもばっちり該当します。

このように、テロという言葉は、正規・非正規を問わず、相手の行った軍事行動(やそれに準ずる行為)を非難するときに用いられてきた常套句なわけです。

テロについてもうひとつ言うと、明治維新の最終段階、鳥羽伏見で暴発寸前の旧幕府軍を挑発するために、薩摩藩は江戸で浪人を使って、市中で強盗や放火を大規模にやらせ、見事に旧幕軍を暴発させました。これをテロと言わずしてなんでしょう。つまり、明治政府に起源を置く現在の日本政府成立の決定的な局面では、テロが重要な役割を果たしたと言えます。

長くなりましたが、政府が相手にしてくれなかったものだから、西村慎吾や「現代コリア」に頼らざるを得なかった拉致被害者や家族の悲劇は、まだまだ続きそうで、暗澹たる気分にさせられた次第です。

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