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ヒトラーの超人思想の実態──「人間とは生成途上の“神”なのである!」
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投稿者 秘密結社ファン 日時 2003 年 2 月 18 日 18:15:08:

■■100万部以上売れた『20世紀の神話』


●「大都会のデパートが、きらびやかで頽廃的な贅沢品を並べて女性たちを誘惑するとき。若者が腕輪や指輪をつけて女性のように腰を振って街を歩くとき。フリー・セックスが各階層で話題になり、ポルノが家庭にまで侵入し、ホモがあらわれ、他方では女丈夫が活躍するとき……。そのときこそ民主主義が危機に落ちこんだときであり、一撃を加える必要のあるときだ!」

これは『20世紀の神話』の、明快な毒に満ちた一節である。


●『20世紀の神話』は1931年にアルフレート・ローゼンベルクが書いた本である。この本の中にはナチスの思想が凝集されおり、徹頭徹尾、人種論で貫かれている。「アドルフ・ヒトラーの『我が闘争』を除けば、国家社会主義の最も重要な書物」と称えられたように、『20世紀の神話』はまさに『我が闘争』と並ぶナチスの重要なテキストであった。

ノーベル賞委員会がドイツのオシエッキーに平和賞を与えたことを侮辱とみなしたヒトラーは、「ドイツ学芸国民賞」を設け、その第1回受賞者の1人としてアルフレート・ローゼンベルクを選んだ。『20世紀の神話』は刊行以来6年のうちに50万部を売り、最終的には100万部以上売れたという。
 
 
●アルフレート・ローゼンベルクは、ドイツの狂信的愛国者が外国で生まれ育った好例である。彼は1893年のバルト海沿岸の小国エストニアの首都レベルで生まれ、帝政ロシアの崩壊によってドイツに亡命してきた元建築家である。

リガ工科大学在学中より古代インド文明や神秘主義哲学に傾倒し、ラスプーチンやグルジェフの影響を強く受けたロシア神秘主義サークルで修行を積んできたオカルティストでもあった。「トゥーレ協会」の早くからの結社員であり、エッカルトの友人としてヒトラーの側近になっていた。

1921年1月にナチスの機関紙『フェルキッシャー・ベオバハター』の編集長の座に就くと、国家社会主義運動の世界観の構築に全力を注いだのであった。
アルフレート・ローゼンベルクはナチスに理論的基盤を提供すること多大なものがあり、ニュルンベルク裁判で死刑を宣告された事実が、なによりも彼の評価を示している。


■■実はナチズムも秘密教義を持っている


●ダンツィヒ市議会長ヘルマン・ラウシュニング。彼はヒトラーの権力奪取の過程をつぶさにみてきた男だった。そして、彼は命がけで本を発表した。その本の名前は『ヒトラーとの対話』。
 
この本は、あくまで表面的な『我が闘争』や『20世紀の神話』に対して、ナチズムの秘密戦略、その究極の目的、そしてその根底をなす魔術的世界観がヒトラー自身の口からあますところなく語られている。オカルト・ファシズムの核心ともいうべき狂気の生体進化論やフリーメーソン論など、そのあまりの過激さゆえ、ドイツでは今なお発禁図書である。(このラウシュニングの本は、日本では『永遠なるヒトラー』という名前で八幡書店から出版されている。)
 

●ラウシュニングは、この本の中で次のように語っている。

「ヒトラーの本当に欲していること、そしてナチズムが成就させようとしていることは『我が闘争』の中には書かれていない。この本は大衆向けだからだ。実はナチズムも秘密教義を持っている。数少ないエリートからなる特別のグループにおいて、それは伝授され発展させられる。」
 
このナチズムの“秘密教義”とは一体どういう内容のものなのだろうか?


■■アーリア人種と劣等人種


●ヒトラーはかつてこう語っていたという。

「あらゆる知識に先行する単純な問題は、誰が知ることを欲しているのか、誰が外界の研究を欲しているのかということである。このことによって、常に特定の人種の科学、特定の時代の科学しか存在しえないということが、必然的なことになる。自由主義的、ユダヤ的科学に対立せざるをえなぬ北方ゲルマンの科学、ナチズムの科学が、ここに現出するのは歴史的必然なのである。」
 
「我々は、道徳思想と人間の精神的志向の凄まじい革命の出発点に立っている。世界を魔術的に解釈する、知性ではなく意志の観点から解釈する新時代が近づきつつある。」


●ヒトラーにとっては、真に優れた人種はアーリア人だけで、それ以外はすべて劣等人種に属するが、なかでもユダヤ人は、もっとも警戒すべき劣等人種であった。
 
「なぜなら彼らは劣等の強さを知っており、その血を優秀人種の中に送り込み、優秀な形質を段々に少なくし、ついには滅ぼそうとしているからだ。それはまさに、体の中に病原体が入り、肉体が弱まっていくと、その人の健康の力や知能の力が、どんどん落ちていくのと同じである。そうすれば、劣等なユダヤ民族でも優秀な民族に勝てるではないか。

ユダヤ人は、いま、グループとしてドイツやフランス、イギリスなどの先進諸国に送り込まれている。彼らはそこで銀行など経済的実権を握り、共産主義革命を扇動し、売春などで彼らの劣等な血を白人種に植え込んで、全てを腐らせていこうとしている───」
 
ヒトラーは演説の中でそう語り続け、ナチス時代のドイツ人を、ユダヤ人迫害の渦の中に巻き込んでいったのだった。彼の理論によれば、ドイツ民族の優秀性を守る道はただ一つ、ユダヤ民族の絶滅だけであった。


■■「人間とは生成途上の“神”なのである!」


●しかし、ヒトラーの人種・民族思想には、もうひとつの側面があった。それは極めて魔術的な思想であった。すなわち「超人思想」である。
 
彼はいうのである。

「天地創造は終わっていない。少なくとも、人間という生物に関する限り終わっていない。人間は生物学的に見るならば、明らかに岐路に立っている。」
 
人間はまだ“進化”の究極段階には到達しておらず、いま、もうひとつの進化の分岐点にある。ヒトラーはそう考えており、更に“新人類誕生”の予感さえ語る。

「新しい種類の人類が、いまその輪郭を示し始めている。完全に自然科学的な意味における突然変異によって、である。これまでの“古い人類”は、必然的に衰退の段階に入り、創造力は全て新しい種類の人間に集中することになる。……そう、人間が“神”となる。これこそ、ごく明快な意味なのだ。人間とは生成途上の“神”なのである。」
 
彼は続けていう。

「人間は、自己の限界を乗り越えるべく、永遠に努力しなければならない。立ち止まり閉じこもれば衰退して、人間の限界下に落ちてしまう。半獣となる。神々と獣たち。それが根源だ。組織もまた、同じだ。立ち止まり、古いものに固執する組織は衰退し没落する。しかし、人間の根源的な声に耳を傾ける組織、永遠の運動に帰依した組織、それは新たな人類を生み出す使命を受けているのだ。」


●ヒトラーのインナー・サークルに出席を許されて、この一連の発言を記録した、先述のダンツィヒ市議会長ヘルマン・ラウシュニングは、この瞬間、〈意志する者の恍惚のような表情〉を彼に感じた、と書き残している。
 
ヒトラーは彼にいった。

「これでナチ運動の深さが理解できたかね。これよりも偉大で、包括的な運動がほかにありうるだろうか。ナチズムを政治運動としか理解せぬ者は、実は何も知らぬに等しい。ナチズムは宗教以上のものなのだ。それは新しい人類創造の意志なのである。自分とその組織は、神に等しい新人類を創造する使命を受けているのだ……」


■■ヒトラーの千年王国思想は『ヨハネの黙示録』が源泉


●ヒトラーの言葉に「ナチスは1000年の長きにわたって帝国を築く」がある。この言葉の根底には、新約聖書の『ヨハネの黙示録』の中にある千年王国の思想があるように思われる。この千年王国思想はヒトラー思想の核心だとしても問題はないであろう。いわゆる『ヨハネの黙示録』は“聖書の中の聖書”と呼ばれ、旧約および新約聖書のエッセンスがこの1冊に集約されている。そして、この書は世界支配の神の奥義書でもある。
 
ヒトラーは、世界統一政府(新ローマ帝国)ができたとき、「天からエルサレムが下りてくる。千年王国が始まるのだ」と言っていた。これは黙示録の内容そのものである。
 
ヒトラーはある昼食会で、こうスピーチしていた。
「巨大な変動によって、突如、世界は別のものになると『ヨハネの黙示録』は教えている。然り、世界史は突然、終焉する。世界は終わるのだ。我々の革命は新たなる一段階、というよりはむしろ、最終的には歴史の抹殺に至ることになる一つの進化の決定的段階なのである。」
 
ラウシュニングは著書の中で語る。

「絶えずヒトラーの言葉の中に出てくるテーマは、彼が〈世界の決定的転換〉とか〈時間のちょうつがい〉と呼んでいたところのものである。つまり、我々のような密教の奥義に達していない者には完全に理解できない一大変異が生じるというのだ。ヒトラーはまるで千里眼か賢者のような調子でしゃべっていた。彼は自分が隠れた力を持っており、その隠れた力から人類に新たなる福音書を告示する、超人間的な天職を授かっていると信じ込んでいたのだ。」
 
この〈世界の決定的転換〉とか〈時間のちょうつがい〉という考え方も、実は『ヨハネの黙示録』にその源を持っている。


■■「ラグナレクルだよ。神々の黄昏だ。」


●ところで、ヒトラーの終末思想は、ただ単に破滅を強調するものではなかった。それを「人類の進化の決定的段階」ととらえているところが特徴的であった。ヒトラーはナチスのインナー・サークルの中でこう語っていたという。

「ラグナレクルだよ。神々の黄昏だ。神々と世界は、かつてそうであったように、やがて人類とともに壮絶な炎の中に滅び去る。一切が終わるのだ。だが、一切が終わった後、一切が再び新しく始まる。その日のことを、きみたちは思い浮かべたことがあるかね。」
 
そして彼は自分の終末論を『ヨハネの黙示録』に沿って展開する。

「いいかね、2つの世界が互いに対峙しているのだ。ユダヤ人は反人間、反人──我々とは何か別の神の創造物なのだ。人類の別の根から生えてきた存在にちがいない。彼らとの戦いは、だからまた神々の戦いでもある。ユダヤ人との間においてのみ、世界支配のための戦いが戦い抜かれるのだよ。」
 
ヒトラーは驚くことに、ユダヤ人虐殺を霊的領域の戦いととらえていたのである。

「彼ら(ユダヤ人)は獣たちが真の人類とは全くかけ離れた存在であるのと同様に、我々には無縁の者どもなのだ」と、ヒトラーは恐れおののくラウシュニングに言っている。

ラウシュニングはこの言葉を聞いて、ヒトラーがナチス・イデオロギー担当のアルフレート・ローゼンベルクやその他のあらゆる人種論者よりも、もっと狂気の世界観の持ち主であることに気付き、愕然としたという。

ヒトラーにとって、このような“疑似人類”を絶滅することは決して人類に対する罪ではなかったのだ。なぜなら、それらは人類に属さないからだ。 「それらは自然の秩序とは何の関係もない存在なのだ」ともヒトラーは言っている。


■■異様な宗教的情熱に取り憑かれていたヒトラー


●『ヨハネの黙示録』によれば、キリスト再臨とそしてその後に現われる神と人が住む天国──千年王国を地上に招来するには、いかなる形であれ「終末」を避けることはできない。
しかしこれは逆に、わざと地上を破滅的な「終末」状態にすることによって、強引に千年王国を達成させる方法も可能ではなかろうか、という悪魔的な解釈の存在を許すきっかけにもなっている。
 
現在のカルトの中にも、こう解釈している団体が存在する。自分たちがあえて悪魔の役を引き受けて破滅活動を推進し、結果的にそれによって神の到来を呼び起こして世界を救うという考えだ。

しかし一旦、この考えに取り憑かれたら、正常な理性を取り戻すのは難しいだろう。なぜならば、それがいかに破壊的で非人道的なものになろうとも、それが正しいか否かは最終的に「神」のみぞ知るという心境になるからだ。世俗的な道徳感が一切通用しない世界観なのだ。理性を麻痺させた未来観といってもいいだろう。


●ヒトラーは第2次世界大戦を開始する前の比較的平和な時期に、側近グループに次のようなことを語っていた。

「天意は、私を最大の人類解放者に定めた。私は自分の命がもはやなくなったときに、初めて、秘儀としてこれを達成するつもりである。そのとき、何か、途方もなく巨大な出来事が起こるであろう。何か圧倒的な啓示である。その自己の使命を果たすために、私は殉死せねばならないのだ。」
 
“秘儀”、“圧倒的な啓示”、“殉死”……。まるでどこかの教祖のような発言である。この異様な宗教的情熱に取り憑かれていたヒトラーは、第2次世界大戦を起こすことで、本当に自分の目的が完璧に果たされると考えていたのだろうか。本当に地上に真の平和な人類の理想社会〈ユートピア〉が訪れると考えていたのだろうか。


■■「救世主(メシア)の再臨」について


●ヒトラーはキリスト教徒やユダヤ教徒が昔から強い関心を持っている「救世主(メシア)の再臨」については、次のように述べていた。
 
「(世界の終末が進むと)人間はイエス・キリストやヤハウェに頼るようになる。しかし、そんなものは来ない。ユダヤやキリスト教の幻想だ。私ははっきり言うが、そんな救世主は本当に来ないのだ!
 
その代わりに人類は、苦しまぎれの突然変異で、救いの超人や神人を生み出す。
彼らや彼女たちは、知能が数次元高いだけではない。外見は人間とあまり変わらないが、人間にとっては危険な、どんな毒や殺人光線を浴びても生きていられる。神経も内臓も、人間と違う次元に進化してしまうのだからね。」


●ヒトラーによれば、人類の救いとは、「神」が我々に手を差し伸べて近づいてくる(降臨する)のではなく、我々自身が「神」に近づく(神化する)しかないのだ、というのだ。これを象徴するものとして、先に紹介したヒトラーの次のようなセリフがあるのだ。

「人間とは生成途上の“神”なのである!」


■■“新人類創造”の夢に支えられていたヒトラーの活動


●結局、ヒトラーにとって『我が闘争』は自分の信念をそのまま書いたものではなかった。その証拠に、後年、側近のシュペーアに「あんなものは読む必要がない」と語っているのである。つまりドイツ国民を戦争に駆り立てるための宣伝物だったと認めていたのである。

更にヒトラーは他の側近にこんなことまで言ってのけていた。
 
「私は都合上、ナショナリズムの気運を盛り上げねばならなかった。しかし『国家』の概念は一時的な価値に過ぎないことを既に知っていたのだ。ここドイツにおいてさえ、ナショナリズムとして知られているものが存在しなくなる日がやがて来る。それに代わって世界に君臨するのは、大師、大君主からなる普遍的な社会である。」


●ヒトラーの死後、側近の一人は次のようなことを語っている。

「ヒトラーの目的は“支配者の種族”の確立でもなければ、世界の征服でもなかった。これはヒトラーが夢見た大事業のための単なる手段にすぎなかった。
……ヒトラーの真の目的、それは“創造”を行なうことである。神の事業を、つまり生物学的変異を実現することにあったのである。この結果、人類は天上に昇ることになろう。いまだかつて前例を見ない半神半人の“英雄現出”こそ、彼の究極の目的だったのである。」
 
彼が執念を燃やしていた悪魔的な医学実験の数々は、そうした“新人類創造”の夢に支えられていた。彼は世界に隠されていた全ての知識=「エデンの秘密」を知ることを欲し、世界各地にオカルト局の情報網を張り巡らせていた。彼は一種の宗教的情熱に駆られていた。まるでルシフェル的階段を駆け上っていくかのように。
 

●しかし、世界中を敵に回し、初期のような強運から完全に見放され、ナチス帝国の崩壊が決定的になると、ヒトラーは死を前にして次のような言葉を口にしていたという。

「もしかすると私は神の最大の反逆者であったかもしれない……」

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