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情報収集衛星:打ち上げ準備本格化、関係者の緊張高まる
http://www.asyura.com/2003/bd24/msg/539.html
投稿者 金鳥 日時 2003 年 2 月 25 日 12:48:29:

情報収集衛星:打ち上げ準備本格化、関係者の緊張高まる

 3月28日に予定される日本
初の「情報収集衛星」(IG
S)打ち上げ準備が本格化して
きた。使用されるH2Aロケッ
ト5号機は今月上旬、打ち上げ
場のある鹿児島県種子島に到
着、組み立て作業が進んでい
る。IGSは、98年に北朝鮮
がテポドン・ミサイルを発射し
たことをきっかけに、同年12
月、政府が導入を決定した事実
上の「偵察衛星」。北朝鮮情勢
が緊迫化していることに加え、
米スペースシャトルの空中分解事故の直後ともあって、関係者の緊張は高まっている。 
【金田健、鬼木浩文】

 ◆主な任務は

 IGSの主な任務としては、日本の安全保障に重要な北朝鮮などアジア地域の軍事関連施
設の監視が挙げられる。

 主たる監視対象となる北朝鮮は以前から、日本の主力ロケットであるH2Aを「我々を標
的にしたミサイル」、IGSを「危険千万な軍事的行動」などと非難し続けてきた。変化が
あったのは小泉純一郎首相の訪朝後のH2Aロケット4号機の打ち上げ(昨年12月)で、
珍しく非難声明は出なかった。

 だがその後、北朝鮮の核開発問題などにより、状況は大きく変化。今回のIGS打ち上げ
にどんな反応があるのか、関係者は注視する。

 ◆能力は

 IGSの性能は、地上の物体を見分ける能力(分解能)だけをみると、米国の商業画像撮
影衛星と同等かやや下に位置する。試験機打ち上げの経験がない「ぶっつけ本番」の運用に
なるため、カメラを撮影対象に向けて正確に固定できるかどうか懸念する声もある。「総合
力では米国の商業衛星の方が上」(防衛庁幹部)というのが実情だ。

 また、収集した画像の分析能力も課題だ。衛星からのデータは、茨城県北浦町、北海道苫
小牧市、鹿児島県阿久根市の3カ所で受信、東京・市ヶ谷の中央センターで分析する。解析
結果はレポートとして、首相官邸や防衛庁、外務省など関係省庁に提供する。同センターで
約100人の職員が画像データの分析に当たるが、こちらも「能力は育成途上」(センター
関係者)だという。

 ◆「二重投資」の声

 一方で、防衛庁は、すでに米国の商業衛星から直接データを受信するシステムを導入して
いる。

 受信したデータを分析する部署として、情報本部に画像部を持ち、03年度には地理情報
も加味した画像地理部に組織を改編、人員も約120人から約160人に増員する。同部
は、衛星打ち上げ後も、米商業衛星からのデータ受信を継続するため、情報本部と衛星セン
ターが別々に、同じ地域の画像情報を収集・分析するケースもある。

 衛星センターは「商業衛星は、日本にデータ受信の優先権はない。いざという時に使える
自前の衛星を持つことは必要」などと説明しているが「商業衛星と二重に投資するだけの価
値はあるのか」(自民党国防族)との声も上がっている。

 ◆災害対応も

 00年の北海道有珠山、伊豆諸島三宅島の噴火では、衛星が撮影した山全体の詳細な画像
が火山活動の分析を助けた。震災時に衛星で建物や道路、橋などを観察し、被災状況を広範
囲に推定するシステムの研究開発も進んでいる。「宇宙からの目」は今や、災害対応に不可
欠だ。

 日本には「宇宙の平和利用」をうたった国会決議があり、IGSの導入時には軍事色を薄
める意味合いから、災害への対応などの任務が加えられた。防災関係者からは幅広い分野へ
の活用を期待する声が上がっている。しかしこうしたいびつな形で生まれた多目的利用の方
針は当然、課題を抱える。

 衛星がいつ、どこで何を撮影するかは、外務省や防衛庁の局長クラスで構成する「運営委
員会幹事会」が協議し、優先順位や画像の配布先などを決める。しかし幹事会はまだ開催さ
れたことがなく、IGSをどう使うかは、今後の情勢次第で、あいまいさを残す。省庁間を
どう調整するかも、問題点として浮上する可能性がある。

 今月1日に発生した米スペースシャトルの空中分解事故も、打ち上げに微妙な影を落とし
そうだ。

 現段階でH2Aに波及するような要因はなく、打ち上げを担う宇宙開発事業団は「着実に
準備を進めるだけ」と話す。しかしシャトルを舞台にした日本人宇宙飛行士の活動という大
きな柱がぐらついている今、もう一つの柱のH2Aにトラブルが起きれば、日本の宇宙開発
は機能不全に陥る。衛星、ロケットとも失敗が許されない状況は、厳しさを増している。

■情報収集衛星 外交・防衛などの安全保障や大規模災害時の危機管理を目的に、地表の画
像撮影を行う衛星システム。光学センサーを搭載した衛星と、悪天候でも撮影可能な合成開
口レーダー衛星の計4基を今年、H2Aロケットで2回に分けて打ち上げる。光学センサー
は1メートル離れた地上の2地点を識別できる能力(分解能)がある。日本が米国から一部
の部品を調達し、独自開発した。分解能を高めた第2世代機の研究開発も進んでいる。

[毎日新聞2月24日] ( 2003-02-24-01:01 )

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030224k0000m040089000c.html

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