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(回答先: 週間現代（小沢一郎怒った） 投稿者 ＸＹＺ 日時 2002 年 12 月 26 日 01:47:04)
衆議院議員 各 位
平成１４年Ｆ第４号 ８月 ２２日
残暑、お見舞い申し上げます。
８月１５日の戦没者英霊を慰霊する日が過ぎれば、やはり秋の気配が朝夕忍び 寄ってきているのが分かります。同時に昼間の暑さのなかで、秋の稔りに向けて稲が 逞しく伸びています。久しぶりに、以下、現状をご報告いたします。
１，低調だった第１５４通常国会（終了７月３１日）
小泉内閣出現で、顕著なのは従来型国会が急速に存在感を無くしてきたこと。そ の中で、官僚主導の次の「帳尻合わせの改悪」が要領よく国会を通過していった。
①サラリーマンの窓口での医療費負担が２割から３割にアップ
②サラリーマンおよび自営業の医療保険料アップ
③老人医療での窓口負担限度額が３２００円から１２０００円に４倍アップ
これらは、福祉に関して「聖域無き構造改革」に踏み込まずに、国民に無意味な 痛みを強いるもの。今決断すべき政策は、消費税５パーセントを高齢者医療・基礎年 金・介護の基礎的社会保障の財源として、その分国民の保険料負担を軽減することで ある。
２，何を支持すればいいのか分からない構造・・・衆愚・似非民主主義
小泉総理大臣を首班指名し、構造改革を掲げる小泉内閣を支えているのが自民・ 公明・保守の与党である。しかし、この与党は明かに改革反対派だ。従って、国民か ら見れば、小泉内閣の何処を見て支持・不支持を決めて良いのか分からない。これは ヌエ的構造で、民主主義を機能させない構造である。国民に「選択」のきっかけを与 えないから。つまり現在は、ワイドショー的な似非民主主義的状態にある。
この責任は自民・公明・保守の与党にある。なぜなら、これらの政党は、ただ与 党でありたいというだけで政策の違う小泉総理を支えているからだ。しかし、これを 正々堂々と非難する資格のある野党は無い。野党も思想・政策の違うのを承知で団子 になっているからだ。相変わらず、幹部連中は「非自民」であれば、如何に思想が違 おうとも「結集」できると思っている。笑止千万。
「非自民」でうまくいくなら、細川内閣が何故崩壊したか説明すべし。あのころ に自民党と連立を組み、「非自民」を崩壊させた者どもが、今も民主党と社民党に大 きな固まりとなっている。馬鹿は死ななきゃ直らないと昔から言うが、思想・志によ らない「非自民」の次元では、また同じことを繰り返す。
３，「志の時代」を切り開こう
これから取り組まねばならないのは、この与野党共通の旧来型の信義無きヌエ的 構造の打破である。国民に明確な選択肢を提供する体制の構築である。
今まさに、「志」を明確にして選挙を闘い「志」で同志が結びつく「志の時代」 に突き進む時だ。私は、自らの進む道程で、この「志の実践」をしようと思ってい る。これは、保身、利害とは無縁の生き甲斐のある道である。
同志は、星の数ほど、この日本に生まれ合わせていると信じている。
４，「一国経済主義」の敗退とそれに気付かない政府の無能
「一国平和主義」という言葉があった。国家戦略を考えず、「平和憲法」がある から、我が国は平和である、これで満足と言う生き方だ。しかし、実はこの一国平和 主義は、「一国経済主義」でもあった。グローバルな経済システムを考えずに、我が 国だけの高度経済成長で浮かれていた結果、世界の大規模なマネーゲームが分からな くなったのだ。
アメリカは、世界最大の債務国で日本から最大のカネを借り入れている。しか し、我が国はドル建てでアメリカにカネを貸している。従って、アメリカが困れば円 高ドル安に為替を誘導する。そうすれば、アメリカは日本に返すカネを一瞬のうちに 減額できる。これが、プラザ合意以来、現在も行われているドル安誘導の実相だ。こ れでは、いくら「景気が底を打った」と政府がいっても、円高で輸出が止まり、景気 回復が実感できないのは当たり前ではないか。
また、日本の金利はゼロに近い。何時もアメリカの金利の５パーセントほど低 い。このことは、日本がいくら製造業で稼いでも、そのカネは金利の高いアメリカに 流れて吸収されることを意味している。日本の金利ゼロは、アメリカにカネが流れる ために強制されたもので、何ら日本の景気回復に貢献していない。その結果、金利ゼ ロの国で、皮肉にもサラ金高利貸しが大繁盛している。
このようにして、アメリカは働かずにカネを日本から抜くゲームのなかに日本を 嵌め込んでいる。小泉内閣は、まず、このグローバルなマネーゲームの「構造改革」 に取り組まねばならない。しかし、ただ国内だけの「構造改革」や「民営化」で騒い でいる。つまり、一国経済主義だ。これでは、小泉内閣の「構造改革」が進めば進む ほど、我が国の優良パーツは、勤労者も含めて、アメリカに最安値で買い叩かれるだ けである。
５，日本とアジアの勤労者のために円経済圏を建設するしかない
このアメリカ主導のグローバルなマネーゲーム構造を改革せずして「構造改革」 はない。まず、アメリカの狂奔（博打・カジノ経済）を止めるためには、アメリカへ の我が国のドル建債権を円建てに切り替える決断が必要である。さらに、日銀の長年 の嘘に騙され続けずに、金利を普通に戻すべきだ。これらは、小泉総理大臣が決断し 声明を発すれば実現できる。かつての「ニクソンショック」に対して「小泉ショッ ク」とアメリカは言うだろう。お合いこだ。
日本からの債務が円建てになれば、アメリカはドル安にすれば、反対に損をする わけだから、マネーゲームよりも実質経済（勤労と物づくり）で頑張るほかなくな る。今までのように、円高を演出して日本の輸出を阻止し、借金の返済を免れるよう なことはできなくなる。これは実はアメリカの実質経済を強化する方策でもあるの だ。
また、金利が普通に戻れば、年に１０兆円近いカネが、国民の懐に、利息として 入ることになる。これで、消費が活性化しないはずがない。消費の活性化はデフレか らの脱却の第一歩だ。さらに、銀行は、否が応でも預金を運用して中小企業に融資し なければならない。何故なら、預かった預金に金利を付けねばならないからだ。これ で、カネが血液のように回り始める。
現状は、世界の基軸通貨であるドルを道具とするマネーゲームのうま味にアメリ カが酔い、カジノ経済に世界を引きずり込んでいる（現実にやっているのはウォール 街の少数のプロであるが）。世界の基軸通貨国としての責任感はない。そして肝心の アメリカ経済が空洞化しているのだ。非常に危険だ。
この欠陥を是正してアジアの経済をかつてのような突然の通貨危機から守るため に、日本はアセアン地域と協働して円の通貨圏を建設すべきである。日本にはその使 命と力がある（ＥＵのイギリス、ドイツ、フランス、イタリアを合算した経済よりも 日本一国の経済規模が大きいのである）。アジアから、マネーゲームの禿げたかを一 掃し、勤労者の生活と勤労の精神を守ろう。
６，中国へのＯＤＡは即刻停止すべし
またもこの夏、１００名以上の日本の国会議員が北京に招待され訪問している。 宴会に出席して友好を深めている。日中友好だ。しかし、実態は酒と歓楽を与えられ ているに過ぎない。その結果は、来年も二千億円をこえるＯＤＡ援助が核開発と急速 な軍備拡張路線にある中国に貢がれるのである。これは、買収供応・贈収賄そのもの ではないか。日中贈収賄シンジケートである。
日本の個々の議員が秘書給与を詐欺して議員を辞めたり刑務所に入ったりして、 マスコミも大騒ぎをしている。しかし、これらの詐欺の二万倍以上の公金が与党と外 務省により、対中ＯＤＡ援助という名目で横領されている。
やはり、小泉総理は八月十五日に、靖国神社に参拝すべきであった。中国や韓国 の介入は、「内政干渉」だとはっきり言うべきであった。この誇りある国民国家とし ての当然の言動をしないものだから、中国や韓国の傲慢無礼な言動は、危険水域にま でエスカレートしてきている。中国や韓国が悪いのではない。当然のことをしない我 が国政府と供応されている国会議員が諸悪の根元だ。
雑誌「正論」の九月一日発売号に、論文を掲載しましたので、どうかご笑覧下さ い。
では、残暑のなか、ご健勝を、お祈り申し上げます。
http://holycow.sandiego.edu:8080/isota/forums/japanese/1030424833/index_html
◆小泉ワイドショー内閣は、自ら打ち出した公約は全て反故になった。大政翼賛会的に小泉内閣を支持したマスコミは知らん顔。政策論議は問題の実態がわかっていないから、言うことがクルクル変わる。自民党は政策によって成り立つ党ではなくて、「政権を握ることが唯一の政策」とする政党だ。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。