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若きアントラプルヌ−ルの出現が期待されている (関岡正弘)
投稿者 TORA 日時 2002 年 12 月 26 日 23:26:02:

(回答先: 平成不況の要因は? [国際派日本人の情報ファイル] 投稿者 あっしら 日時 2002 年 12 月 26 日 21:50:43)

開発論的日本経済発展論

国際開発論A 2002.6.26 関岡正弘教授

脱亜入欧

日本は、徳川時代・二百数十年の鎖国の後、明治維新を決行した。それは黒船来航を契機としていた。明治維新政府は下級武士の出身者によって構成されていた。当時は帝国主義時代。欧米列強によって植民地化される危険があった。富国強兵のスローガンが掲げられた。

その手段が欧米の社会システムの導入であった。中でも憲法・民法・商法の基本法をいち早く導入したことは先見の明があった。日本の近代化、欧米化が成功した原因に国家主導の産業育成策があった。日本人が近代産業システムに容易になじんだ背景には、徳川時代の武士がサラリーマン化していたことがある。藩は一種の企業になっていたのだ。

第二次大戦後の高度成長時代

日本は第二次大戦ですべてを失った。日本の転機は1949年だった。中国が共産主義化したことによって、アメリカの対日政策が180度転換した。敵性国家から同盟国に変わった。1950年、それまで禁止されてきた石油精製工場の再建が許可された。1949年には、もう一つタナボタ的贈物があった。国際石油カルテルの世界統一価格体系の基準点がアメリカのメキシコ湾岸から中東湾岸に移ったのだ。

日本は、戦前、世界でもっとも石油価格が高かったが、戦後はアメリカやヨ−ロッパに比べると安くなった。折しも中東油田の大開発時代に当っていた。日本の高度成長時代は昭和35年から昭和48年年まで続いた。そのきっかけは池田内閣の所得倍増政策にあった。政策の基礎となったのはケインズ政策、つまりスペンディング・ポリシ−である。

政府が国債を発行して、政府主導の財政支出を増やす。その代表的なものがゼネコンによる道路建設である。誰かが支出すれば、必ず別の誰かの所得が増える。日本の高度成長時代は世界的に見てもゴールデンシクスティーズと言われる時代に当っていた。そんな時代に景気刺激策が取られたのだ。日本が未曾有の高度成長を遂げたのも当然である。

日本の石油消費は1950年から1970年までの20年間で100倍になった。経済成長は必ず石油消費を増やす傾向がある。日本の高度成長を支えたのは安くて安定した石油供給である。1970年代に入ると、少しずつ状況が変わる。

まず1971年にニクソン・ショックが起きる。第二次大戦後世界経済を支えてきた固定為替相場制が崩壊した。しかしその直後からユ−ロダラ−が成長し始める。アメリカの国境の外へ出たドル、ユ−ロダラ−は際限のない信用創造の可能性を秘めている。世界的なマネ−過剰時代に入ったのだ。

1970年代には、二度の石油危機が起きた。石油危機は石油依存度の高い日本経済に打撃を与えたが、立ち直りは早かった。日本経済はまだ若かったのだ。1960年代、日本は品質管理技術を導入した。1970年代以降、品質のよいメイドインジャパン製品は世界市場を圧倒した。

1980年代半ば過ぎ、日本でバブルが発生した。歴史的大投機の発生である。株式、土地が高騰した。企業は本業を忘れ、財テクに励んだ。財テクは投機に他ならない。投機は必ず崩壊する。投機の崩壊が恐慌である。大投機が崩壊すれば大恐慌が来る。大恐慌は大不況をもたらす。

大恐慌が起きたのに、大不況に直結していないのは、日本的システムの変化への抵抗が機能しているからである。しかし日本的システムは問題の先送りにすぎない。だんだんと歪みが累積されてきた。銀行システムの中の不良債権、国債の累積などである。このままでは日本経済の崩壊もありうる。

経済を発展させるのは、開発という人間行為である。開発にはリスクが伴う。リスクはマネージされなければならない。それができるのはアントラプルヌ−ルと言われる人々である。今こそ日本で、一人でも多くの若きアントラプルヌ−ルの出現が期待されている

◆現在の日本には若き起業家があまりにも少なすぎる。そして失敗した人物をぼろくそに貶す。アメリカ人にはそのような事はない。日本の教育システムが悪いのだろう。チャレンジ精神よりも事なかれ主義を教え込んでいる。

一つの例なのだが「阿修羅サイト」を一つの企業として育てる発想があるだろうか。YAHOOはその成功例だ。2チャンネルも企業化を模索している。BBSの書き込みデータを蓄積してゆけば財産価値が出てくるかもしれない。いずれはインターネットのサイトの有料化時代が来るだろう。しかしそのような長期的な見通しでネットをやっている人は少ない。

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