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株式日記と経済展望:箭内 昇 著 「メガバンクの誤算」 植民地国家と護送船団経営の末路
投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 07 日 16:20:20:

(回答先: 調整型エリートの陥穽 (箭内昇) 投稿者 TORA 日時 2003 年 2 月 07 日 15:21:38)


http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu44.htm


2003年2月7日 金曜日


銀行は一体どうなってしまったのだろう。大合併して強くなったのではなかったのか。みずほは世界最大のメガバンクではなかったのか。三井住友は米銀も恐れる高収益銀行ではなかったのか。なぜ日本のメガバンクは存亡の危機に立たされているのか。なぜ今、80年代後半には世界でもトップクラスの時価総額だった銀行株が投げ売りの対象になってしまったのか。なぜシティグループに身売りなどという噂が飛び交うようになってしまったのか?

この本の大半は、80年代以降、日米の銀行が互いに何をしてきたか、その内部事情の説明に費やされる。現場感覚でユニークなのは、第六章「突き詰めれば人事」で述べられている世代論だ。著者によれば、60年代の明治生まれ「三羽烏」、三菱の宇佐美洵、富士の岩佐凱実、興銀の中山素平が第一世代で、かれらは入行前後に昭和恐慌を経験し、悲惨な取り付け騒ぎをその目で見た世代だという。その後、三菱の中村俊男、富士の松沢卓二、住友の磯田一郎、三和の渡辺忠雄といった「実力会長時代」が来る。かれらは戦後の混乱の後、すさまじい預金獲得競争の先頭に立ってきた世代だ。そして問題は、かれらが「実力会長」として、第三世代の後継者に対して院政をしいたところから始まった、という。

とくに著者が強調しているのは、磯田一郎のことだ。1979年、住友銀行が磯田頭取時代にマッキンゼーのコンサルティングを受けたことは有名だが、そのマッキンゼー案のうち、磯田はリスク管理項目に当たる提案を切り捨て、逆に総本部長に青天井の貸出権限を与えたばかりか、貸出審査権まで本部内に置いた。イケイケドンドンの貸出拡大に歯止めをかける存在をなくしてしまったわけだ。

最後に著者は、国民の信認を失った銀行はまず、国内部門しか経験してこなかった守旧派経営者を一掃し、若手・中堅層を活用すべく人事改革に着手すべきだと主張する。これは見かけほど単純な主張ではない。現在の不良債権処理をめぐる論争は、じつは世代間戦争の代理戦争であることを、この本全体が浮き彫りにしているからだ。不良債権の増加はデフレが原因であり、まずデフレを止めよ、という議論は、一歩引いて受け取らなくてはならない。それは真実なのかもしれない。しかし、だからこそまず銀行を守るべきだ、破綻させては(国有化させては)ならないという議論が、銀行の現経営陣を守ることを目的にするスリ替えの議論になっている場合があるからだ。
(Bサファリ 邦銀痛恨の歴史を鮮やかに描出):http://www.bsafari.com/column/bbook6.htm


昨日の日記では李氏朝鮮と現代の日本が似ているということを書きました。中国やアメリカという宗主国に外交と防衛を丸投げし、組織内の派閥争いに終始する事は、新たなる外敵が現れて、宗主国に力が衰えて放り出されて泣きを見ることになる。これと同じく銀行も大蔵省に守られ、自らは組織内の派閥争いと規模の拡大のみを考え、新たなる外敵を迎えて、ひとたまりもなく銀行は解体されようとしている。

今や宗主国である大蔵省は解体されて地上には存在していない。経営戦略を大蔵省に丸投げしてきた銀行は、裸で外に放り出されたのだ。憲法第9条と日米安保に安住している日本政府も同じ運命をたどるのだろう。親米派やポチ保守にとってはアメリカが衰退することは、頭の片隅にもないことなのだろう。ところがそれは数年後には必ずやって来ることなのだ。アメリカは石油の枯渇と共に滅びる。だからこそ日本は新エネルギー体制への移行と、自主防衛体制を整える必要があるのだ。

私が銀行員だった頃、支店長や営業部長に対して「大口の不動産融資は慎むべきだ」とか、「長期的な経営戦略はどうなっているのか」と意見具申したことがありましたが、彼らは全く考えてはいなかった。30代で一千万円もの年間給与を貰いながら、人海戦術で預金集めに奔走する姿を、誰もおかしいと思わなかった。バブルの頃は貸出額すらノルマがかかっていた。銀行経営幹部が如何に、護送船団ボケをしていたかの証明だ。

私は心身ともにボロボロになり退職したが、銀行の経営実態は私が予言したとおりになった。銀行の経営幹部は派閥争いや、出世競争の勝利者ではあったが、経営能力は全く持っていない。リストラすら何をどうしていいかわからず、ひたすら合併により規模を大きくすることに邁進した。合併を繰り返したことにより、今や銀行という組織はボロボロだ。難破しかかった船に、それを救える船長はいないのだ。

著者の箭内氏は、守旧派経営者を一掃し、中堅若手を登用しろと提言している。まさしくその通りだ。しかし誰がそれをやるのか。メガバンクは今や巨額の増資を一斉に行っている。一千億程度の増資なら出来るだろうが、一兆円もの増資を集められる経営者はいるのだろうか。今までのお得意様だった生保や大手企業にはそれに応じられる余裕はない。世界のハゲタカ投資家に頭を下げてお願いするしかないだろう。しかしそれが出来る経営者がいるのか。

現在のメガバンクの姿は、明日の日本の姿だ。日本の政治家も世襲が多くなり、実力で這い上がれる世界ではなくなってしまった。日米安保体制に守られていると、植民地根性で安心しきっているから、選挙も安易に世襲政治家を選ぶことになる。アメリカだってソ連という敵が無くなったとたんに、ブッシュという二代目大統領が現れアメリカを崩壊に導いている。小泉首相が言うように「選挙で選ばれているから問題はない」といって済ませられることだろうか。


巨大な窮鼠は誰を噛むのかーメガバンク攻防戦 箭内昇:http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/colCh.cfm?i=t_yanai27

優秀であることと経営能力は別物 箭内昇:http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/colCh.cfm?i=t_yanai24

二代目ブッシュの金持ち優遇政策:漫画:http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu44.htm


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