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米大統領は「原理主義者」である記事。米大統領は「原理主義者」であると、すごくスッキリする。
http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/609.html
投稿者 Ddog 日時 2003 年 3 月 03 日 23:14:33:

(回答先: Re: 米大統領はキリスト者をよそおっているだけです。いわゆる「原理主義者」ではない。 投稿者 オカルトラーメン 日時 2003 年 3 月 03 日 02:55:55)

イラク攻撃とキリスト教原理主義
十字軍外交としてのフセイン断罪
<http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4750597090/asyuracom-22>
フセイン政権転覆を公然と目指すブッシュ政権の外交姿勢には、キリスト教原理主義の善悪二元論が明確に表れている。そもそも、イラクなど3カ国を名指しで批判した「悪の枢軸」という言葉は、善悪二元論そのものである。そして、ブッシュ大統領は悪を裁くことを神から与えられた崇高なミッションとして意識しているからこそ、彼のイラク攻撃に関する発言は善による悪への審判という響きを伴う。ブッシュ大統領は、フセイン大統領の「報いの日が近づいている」と述べているが、これはキリスト教の「最後の審判」を強く想起させる。
実際、フセイン打倒の先頭に立っているのが、南部のキリスト教原理主義勢力である。2002年11月24日には、テキサス州南部サンアントニオのキリスト教会で、「イスラエルをたたえる夜」と題した集会が開催され、テレビ伝道師のジョン・ヘイギー師(コーナーストーン教会)が次のように語っていた。
「フセイン(イラク大統領)よ、よく聞け。ホワイトハウスにいるテキサス人
(ブッシュ大統領)が、おまえを必ず引きずり降ろす」
ヘイギー師は、ブッシュ大統領がテキサス州知事時代に親交を持った実力者で(→[ブッシュとキリスト教原理主義])、イスラエルの右派政党リクードとも関係が深い(『毎日新聞』2003年1月6日付朝刊)。
つまり、シオニストとキリスト教原理主義者の同盟関係が強まり、それが対イラク強硬策に拍車をかけているのだ。


http://www.nwj.ne.jp/public/toppage/20021225articles/WA_bun.html
WORLD AFFAIRS分析
Bush Whistles Dixie
ブッシュ外交は南部原理主義

武力優先の一極主義を突き進む政策の背後に
大統領が生まれ育った南部特有の思想や宗教観がある
マイケル・リンド(ニューアメリカ財団シニアフェロー)

ジョージ・W・ブッシュ米大統領の外交政策は、父親のジョージ・ブッシュ元大統領やビル・クリントン前大統領が継承したアメリカ外交の国際主義から大きくはずれたものだ。同時多発テロ以前でさえ、ブッシュはいくつかの国際条約を拒否し、国連を無視し、NATO(North Atlantic Treaty Organization:北大西洋条約機構)の同盟国を軽んじていた。
テロの後にはアメリカ単独で世界覇権をめざすという「ブッシュ・ドクトリン」を発表。中東和平の仲介役という長年の役割も放棄し、アリエル・シャロン首相によるイスラエルのパレスチナ占領政策をほぼ全面的に容認してきた。
この劇的な政策転換をどう説明すればいいのか。ブッシュ政権のアメリカ至上主義は、どこから来たものなのか。その手がかりは、現在の共和党幹部の悩みのタネともいえるアメリカ南部にある。
南部は中西部とともに、共和党の主要な支持基盤だ。外交政策を牛耳ってきた北東部出身の政治エリートはブッシュ・ドクトリンに腹を立てただろうが、「力による正義」やキリスト教原理主義の伝統が根強い南部では受けがいい。
たとえ同盟国を軽視し、先制攻撃を正当化することになろうとも、圧倒的な軍事力を背景に世界を支配すべきだ――そんなアメリカ一極主義は、アメリカ国内でどうとらえられているだろうか。リベラルな北東部や西海岸ではとんでもない話だと思われているが、南部ではごく当たり前の発想だと受け止められているのだ。
力による正義を信じる
南部の白人は、アメリカでも最も「戦争好き」の人々だ。リベラルな教養主義を軸とする大学が多い北東部に比べ、南部には私立の軍事学校が多い。南部出身の白人は昔から軍で活躍し、外交畑では目立たない存在だった。
それは最近に限った話ではない。「(1798年の)フランスとのこぜりあいからベトナム戦争にいたるまで、南部の文化は目的や相手を問わず、アメリカが戦争をすることを熱烈に支持してきた」と、歴史家のデービッド・ハケット・フィッシャーは書いている。
今年8月にギャラップ社が行った世論調査でも、中西部ではイラク攻撃を支持する人が47%、反対する人が44%とほぼ互角だったのに対し、南部では62%対34%と攻撃支持に大きく傾いていた。
10月10日、米下院がイラクへの武力行使の権限を大統領に与える決議を採択したとき、民主党議員の大多数は反対票を投じた。その大勢に反して賛成票を投じたのは、主にテキサス州やアーカンソー州、フロリダ州やケンタッキー州といった南部選出の民主党議員だ。テネシー州選出の民主党議員にいたっては、全員が賛成票を投じた。
「南部の農村か小さな町に住む高卒の白人」。ジャーナリストのジョン・ジュディスは、彼らの支持基盤をこう表現する。
力による正義を信奉する南部の発想は、しばしば文民外交や国際機関への不信感と結びつく。歴史学者のジョセフ・フライは、著書『南部から世界を見る――南部とアメリカの外交関係 1789〜1973年』の中で、第2次大戦後すぐに「南部の人々は国連に幻滅し、アメリカの国益が問題になった場合は一貫して単独主義を支持してきた」と記した。
宗教的にイスラエル寄り
比較的最近の事例もある。コソボでの国連平和維持活動に米軍が参加することの是非を問う世論調査で、参加を支持する割合が最も低かったのは、大学を卒業していない南部のアメリカ人だった。
こうした単独主義や「力の正義」信奉とともに、南部の文化に深く根づいているのがキリスト教原理主義だ。もちろん南部の白人すべてが、この思想を掲げる宗教右派に属するわけではない。それでも、キリスト教原理主義の源泉は彼らに求めることができる。
南部の宗教右派の人々は、宗教上の理由からイスラエルを強く支持している。アメリカの地理や歴史と同じかそれ以上に、「聖地」の知識に精通した人々も多い。
ユダヤ系アメリカ人の大半は、宗教右派を嫌っている。しかし、メナヘム・ベギンやシャロンといったイスラエルの右派政治家たちは長年、宗教右派と親交を深めてきた。
一方、宗教右派は82年のイスラエルのレバノン侵攻を支持し、オスロ合意に基づく中東和平交渉には反対。米政府がパレスチナ人との交渉を打ち切るよう訴えるとともに、ユダヤ人入植地の拡大を支持してきた。
81年にイスラエルがイラクのオシラク原子炉を爆撃した際には、ベギン首相はロナルド・レーガン米大統領(いずれも当時)よりも先に、宗教右派のテレビ伝道師ジェリー・ファルウェルに電話した。「キリスト教徒の人々に爆撃の理由を説明したい」と、ベギンはファルウェルに言ったという。
ファルウェルはイスラエル政府から自家用ジェット機を贈られた。やはり宗教右派の伝道師であるパット・ロバートソンも昨年、イスラエル政府から表彰された。
98年にワシントンを訪れたイスラエルのベニヤミン・ネタニヤフ首相は、クリントンに会うより前に1000人以上のキリスト教原理主義者の前で講演を行っている。
今年は、ヨルダン川西岸地区とガザ地区は古代に神がユダヤ人に与えたものだと信じるアメリカの宗教右派の人々が「入植地支援プログラム」を開始した。南部選出の保守派議員(原理主義的宗派に属するキリスト教徒が多い)は、アメリカ国内でいちばん熱心にイスラエルの極右勢力を支持している勢力の一つだ。
4月にはトム・ディレイ共和党下院院内幹事が、西岸地区をキリスト教原理主義やユダヤ教右派の言い方で「ユダヤとサマリア」と呼び、この地域はイスラエルに帰属すると述べた。5月1日にはディック・アーミー共和党下院院内総務がニュース専門ケーブル局、MSNBCの番組に出演。「イスラエルが西岸地区全体を制圧できれば、私は満足だ」と語った。
大統領も「原理主義者」
こうしたアメリカ南部の状況を知る者には、ブッシュの外交政策は意外でも何でもない。大統領自身も39歳のとき、著名な伝道師ビリー・グラハムに再洗礼を受け、原理主義的な宗派に改宗した。
ブッシュはダーウィンの進化論を否定する「創造科学」の教育を支持している。ブッシュ自身の言葉によれば「進化をめぐる議論では、神が天地をどのように創造したかという問題がまだ決着していない」からだ。こんなブッシュの最も忠実な支持層は、南部に住む宗教右派の白人だ。
外交政策の好みに特徴があるのは、何も南部に限った話ではない。中西部では長年、アメリカは国際問題にあまり首を突っ込むべきではないという孤立主義が支持されてきたし、国外の競合勢力に脅威を感じる北東部の工業地域では保護貿易が支持されてきた。
そして南部出身の保守派が大統領の座にある今、自由貿易やイスラエルとの協調、積極的な軍事力の行使など、昔から南部で支持されてきた政策がアメリカの世界戦略の核になるのは当然だ。

ニューズウィーク日本版
2002年12月25日号 P.34


キリスト教原理主義の危険な旅立ち
http://www.yorozubp.com/0211/021119.htm


2002年11月19日(火)
萬晩報通信員 園田 義明

l パウエルの憂鬱

11月14日、パウエル国務長官は、テレビ伝道師で知られるキリスト教指導者の発言に対して強い非難を行う。「クリスチャン・コアリション(クリスチャン連合・キリスト教連合)」の元総裁、パット・ロバートソンとバプテスト教会の牧師であり、ホワイトハウスのアドバイザーも務めるジェリー・ファルウェル、そしてベテランのペンテコステ派であるジミー・スワガートである。
ロバートソンは、クリスチャン・ブロードキャスティング・ネットワークのニュース番組で「イスラム教徒は、ナチスよりも質が悪い。ヒトラーも悪いが、イスラム教徒がユダヤ教徒に行いたいことはもっとひどいものだ。」と発言、一方ファルウェルは、CBSの番組で「ムハンマドは、テロリストだったと思う」と語る。そして、かつて、売春婦をめぐる不品行を認めてスキャンダルとなり、聖職位を剥奪されたジミー・スワガートは、ムハンマドを「性的倒錯者」「変質者」と呼び、イスラム教徒の国外追放を要求する。

これらの発言は、イスラム教徒から大きな批判の対象となったが、パウエル国務長官も「この種のイスラム教徒への憎悪は、拒絶されなくてはならない」と語る。
国連安保理への対イラク決議案をまとめ上げた直後にまたしてもパウエルを悩ませる難題が襲いかかる。そして、共和党が背負い込む重い十字架の存在が、誰の目にもはっきりと見えるようになってきた。

クリスチャン・コアリション

クリスチャン・コアリションは、1989年9月、元共和党代表候補であり、ジェリー・ファルウェル同様、テレビ伝道師で知られたパット・ロバートソンが、会員25万人を集めて設立する。発足以後、目覚ましい発展を遂げ、「共和党最大の利益団体」に成長する。現在の会員数は200万人程度とされ、共鳴者も含めると共和党固定支持票の3分の1を占める勢力と言われている。
クリスチャン・コアリションは共和党を乗っ取るという明確な目標を持っており、大統領選のプロセスにおける影響力は絶大である。そして、常にその鉾先となってきたのが現在のパウエル国務長官である。
1994年の中間選挙では、パウエルは、ボブ・ドールの副大統領候補にと騒がれ、党大会でも注目の的であった。パウエルは演説で「リンカーンが築いた偉大な党の寛容さと多様性」を再三訴え、中絶禁止や移民規制など、保守・強硬派の主張に真っ向から反対した。
しかし、パウエルの前に立ちふさがったのが、人工中絶やアファーマティブ・アクション(黒人など少数者のための積極的差別是正措置)などの社会問題での宗教右派の攻撃だった。そして、共和党は唯一ともいえる穏健主流派のスター候補を失う結果になる。その中心には、パット・ロバートソン率いるクリスチャン・コアリションがいた。
クリスチャン・コアリションは、福音派(エヴァンジェリカル)の急進派ファンデメンタリストであるキリスト教原理主義の中核と見られている。しかし、ファルウェルなどの「モラル・マジョリティー」出身の指導者達が、排他的な原理主義者であるのに対して、クリスチャン・コアリションは、規模の拡大と政治的影響力を高めるために宗教色を薄め、政治的な宗教右派勢力を形成してきた。

ブッシュ政権と宗教右派

得票総数で民主党ゴア氏を下回り、最終的には訴訟という非常手段を用いて大統領に選ばれたブッシュ大統領にとって、常にブッシュ・パパの成し遂げられなかった再選への夢がつきまとう。
ブッシュ・パパは、キリスト教原理主義者であるダン・クエールを副大統領起用することで、宗教右派の取り込みを狙うが、選挙後の政策では、中道派に徹し、妥協的な運営を行う。その結果、共和党右派や宗教右派の反発を招き、92年の選挙敗北の一因となった。
クリスチャン・コアリションなどの宗教右派は、選挙のための集票マシーンとして利用されるだけの存在から、政策決定の場に影響力を高めることが目標となった。そして、現在のブッシュ政権で彼らの目標が実現に近づきつつあるようだ。
父親の敗因を知るブッシュ政権は、司法長官に宗教右派に属するジョン・アシュクロフト前上院議員を指名する。この時、リベラル系団体は、「極右のアシュクロフト氏の指名は、クリスチャン・コアリション、全米ライフル協会の会長としてなら、正しい選択であるが、司法長官としては、全くの不適格者である。」などと、指名反対のキャンペーンを連日行った。
アシュクロフトに代表される宗教右派の特徴は、妊娠中絶、同性愛、銃規制、国際刑事裁判所などの問題では、絶対に譲れない明確な一線を築き、違う立場を表明する人々を敵視する傾向がある。そして、しつこいほどのロビー活動を展開するようだ。
ブッシュ大統領は、彼らの願いを叶えるかのように、政権奪回後の最初の仕事に選んだのが、「海外で妊娠中絶を支援する団体への政治援助禁止令」への署名である。かつて、レーガン元大統領が署名し、クリントン元大統領が覆したものを、再度復活させたのである。
最近では、今年7月22日にブッシュ政権が発表した国連人口基金への拠出中止は、宗教右派に大歓声で迎えられる。同基金は途上国での家族計画や女性の健康増進プロジェクトを進めてきたが、宗教右派は、基金の支援によって中国で強制的な避妊や中絶が行われていると決めつけ、支出に反対してきた。ブッシュ政権は、その疑いを直接裏付ける証拠が見つけられないままに、国連に約束していた3400万ドル(約40億円)の拠出を取りやめた。
その後、8月5日には、人工妊娠中絶に反対する宗教右派が中心となって制定を求めていた新生児権利保障法案が成立した。生まれてきた新生児には、米連邦法に基づくすべての権利を与えて保護するとされ、中絶容認派や中道派は、ブッシュ政権が中絶禁止へ踏み込む地ならしではないかと警戒を強めている。
これまで、共和党は、女性票や貧困者の票の獲得が弱点と言われてきたが、中間選挙対策として、宗教右派の集票マシーンを活用するために大きく歩み寄ったのである。中間選挙は、30〜40%程度の投票率にとどまる傾向にある。従って有権者の20%の支持を集めれば当選可能となる。パウエルの人気票や女性票などの浮動票より、組織票に重点を置いた中間選挙戦略が、共和党勝利につながったようだ。
投票率39%の2002年中間選挙を制した共和党は、2004年に向けて早速始動している。2000年の接戦となった大統領選の投票率は51%、浮動票を取り込むために国民的人気の高いパウエル国務長官の政権内での発言力が高まる。ブッシュ大統領が、対イラク政策をネオコンやタカ派の強硬路線から、パウエルの協調路線に傾いたのはこのためである。
しかし、考えられないような出来事が起こる。上院も知事も共和党が久しぶりの勝利を達成した南部ジョージア州である。特に上院選では、共和党サクスビー・チャンブリス候補の当選の可能性が極めて低いとみられていたが、民主党現職マックス・クリーランド議員が敗れる結果となった。投票3日前には、ブッシュ大統領が現地を訪問し、州内2カ所でチャンブリス候補の応援演説を行って投票を呼びかけたが、この選挙戦を陣頭指揮したのが、ジョージア共和党会長であるラルフ・リードである。

ラルフ・リードとグローバー・ノーキストと水曜会

ラルフ・リードこそが、クリスチャン・コアリションの初代事務局長を務め、勢力拡大の原動力となった人物である。更なる勢力拡大のため、穏健路線も視野に入れるリード氏は、教条主義にこだわるパット・ロバートソンと仲たがいし、97年4月にクリスチャン・コアリションを離れることになるが、今なお緊密な関係は続いている。
現在、ラルフ・リードは、共和党系政治コンサルタント会社「センチュリー・ストラテジーズ」を創設しているが、この会社の大口の契約先が、マイクロソフトである。先日、米連邦地裁は、反トラスト法(独占禁止法)訴訟におけるマイクロソフトと米司法省とのあいだの和解案を大筋で承認したが、この裏側にも、2004年に向けたしたたかなシナリオが隠されている。
パウエル国務長官にとって、ラルフ・リードは、手強い相手となりそうだ。ブッシュ政権内での力関係にも影響を与えるだろう。
このラルフ・リードは、毎週水曜日に開催されるある会合に招かれることがあったようだ。全米税制改革協議会(ATR)の会議室で開催される「水曜会」である。この「水曜会」は、クリントンが大統領に当選して以来、危機感を強めた保守派の政治家、ロビイスト、ジャーナリストなどを集めて結成された。主宰は、全米税制改革協議会代表のグローバー・ノーキストである。そして、このノーキストこそが、クリスチャン・コアリションや全米ライフル協会(NRA)、全米独立企業連盟(NFIB)などの右派系グラス・ルーツ団体を大同団結させた仕掛け人である。
彼らのグループには、常にニュート・ギングリッチ元米連邦下院議長やチェイニー副大統領やラムズフェルド国防長官もメンバーであったタカ派シンクタンク「安全保障政策センター(CSP)」のフランク・ギャフニーCEO等の姿がある。
このラルフ・リードとグローバー・ノーキストの二人が揃って役員会に参加するのは、ロビイスト団体である全米保守連合(ACU)である。
吉原欽一氏(アジアフォーラム・ジャパン常務理事、水曜会参加経験者)によれば、2000年大統領選挙に際し、ノーキスト氏を中心とする全米保守連合は、ブッシュ政権誕生に大きく貢献し、政権成立以降は、水曜会のメンバーはさらに拡大しており、連邦議員、連邦議会関係者、「ヘリテイジ財団」などのシンクタンク研究者はもとより、チェイニー副大統領、リンゼー経済担当大統領補佐官やカール・ロブ大統領シニア・アドバイザーといった政府高官やそのスタッフが参加、右派系草の根団体との連携強化をさらに積極化しているとのことだ。
カール・ロブの名前があがっている点から、水曜会は今回の中間選挙の選対本部として機能していたようである。

キリスト教原理主義とネオコン

多様な草の根団体が、一致団結できた理由について、グローバー・ノーキストは、次のように語っている。
「自分たちが描く将来像と他のコアリションの将来像とが、決して矛盾していな
いということに気づきはじめ、また自らのコアリションにとって完璧な候補を立
てて負けるよりも、選挙民に受け入れられるような候補を支持して左派を倒した
ほうが得策であると認識しているからである。」
従って、勝利するためには、手段を選ばない打算的な考え方が見えてくる。同じような考え方で、宗教右派ではなく、キリスト教原理主義者に歩み寄ったのが、新保守主義(ネオ・コンサーバティズム=ネオコン)である。
1997年に「新しいアメリカの世紀のためのプロジェクト(PNAC)」を設立し、「ウィークリー・スタンダード」誌の編集長でもあるウィリアム・クリストルの父、アーヴィング・クリストルは、1984年7月号の「コメンタリー」誌にて、ユダヤ系アメリカ人は、ジェリー・ファルウェルや他のキリスト教原理主義者との同盟をもっと緊密なものにすべきだと主張している。そして、「リベラリズムは、今でははるかに守勢に回ったため、われわれ追い詰められた者は、味方の選り好みをする余裕はないのだ」と書いている。
実際にギングリッチやノーキストの伝統的右派グループと宗教右派、そしてネオコンとの接点を見ていくと、不思議なことにふたつの言葉に集約されるようだ。それは、「レーガン」と「イスラエル」である。

核戦争を待望する人びと

かつてキリスト教原理主義の影響を最も受けていたのが、レーガン政権である。レーガンは、新約聖書の「ヨハネ黙示録」のハルマゲドンを世界最終戦争に結び付け、少なくとも1986年まではその必然性を信じ込んでいたようだ。
当時レーガンは、ソ連を「悪の帝国」と見なし、核軍備の大幅増強を推進した。その背後には、キリスト教原理主義の影響があった。
そして、ブッシュ大統領の発した「悪の枢軸」は、レーガン時代の復活と見るべきだろう。彼らを呼び起こしたのは、911である。しかし、あらかじめ予期していたかのごとく人事配置が行われていた点は不思議でならない。
1982年に行ったパット・ロバートソンの言葉がある。
「1982年の秋までに誓って世界はこうなります。この世に世界の審判が下
り、ソ連に向けて下されます。軍事的冒険に乗り出す輩が現れるが、彼らはやっ
つけられるでしょう。」
20年の時を経て、ソ連がイラクへと変わる時、彼らは、今度こそ「天国移送(ラプチャー)」によって天上へ引き上げられると信じているようだ。「天国移送(ラプチャー)」を信じる者にとって、キリストから新しい天と地を用意してもらえるために、地球などはどうなってもいい存在であり、京都議定書など関係ないのである。
彼らにとって、彼らと同じ選民の国、イスラエルでは、左右両派による連立政権が崩壊し、タカ派のネタニエフ外相とモファズ国防相が登場する。一時的ではあるが、史上最悪のタカ派政権誕生となった。実は、時を同じくして、諜報機関モサド長官もタカ派に変わっている。なにやら一大イベントに向けて、準備が着々と進められているようだ。
危機感を強めたローマ法王ヨハネ・パウロ二世は11月14日、イタリア国会を訪れ、上下両院議員を前にした初めての演説を行う。ここで、「世界の宗教は、平和をもたらすことができるかどうかの挑戦を受けている」と語り「紛争の論理にとらわれていては、真の解決は望めない」と述べ、イラク問題などに対する米国の力による解決姿勢を暗に批判した。
しかし、今のアメリカにその声が届いているかどうか極めて疑わしい。船橋洋一氏が「世界ブリーフィング」で共和党コンサルタントの漏らした言葉を紹介している。
「このままだとブッシュは裸の王様になってしまう。これではいけないと思いな
がら、ブッシュを守らなければならないという強迫観念に駆られて、本当のこと
を言わない、言えない」
「宗教右翼(宗教右派)がホワイトハウスを占領してしまっている。自分のよう
な社会リベラルは居心地が悪い。レーガン政権のとき、ボクは右寄りと見られて
いたが、いまでは左の危険分子扱いだ」
現在、ブッシュ政権が、特殊な右派グループにハイジャックされているという見方が、米欧メディアささやかれ始めている。裸の王様を乗せたハイジャック機は、右に急旋回してどこかに猛然と突っ込もうとしているようだ。
しかし、本来の「テロとの戦い」ですら見失ったまま迷走を続けるハイジャック機を嘲笑うかのようにウサマ・ビンラディンの肉声が届けられた。
今まさにバランスを失ったハイジャック機の中では、映画のクライマックスさながらに、パウエル国務長官が機体を懸命に立て直そうとしている。
地上のある地域では、相変わらずハイジャック機からの情報を垂れ流すだけのおめでたいメディアが、今度こそイージス艦だと大騒ぎするお偉いさん達を映し出している。そして親米と反米が奇妙な対立をしている傍らでは、全く関心のない引きこもった人々があくびをしている。
僕は今、地面にしっかりとしがみついてハイジャック機の行方を見届けたいと思う。そして、とりあえず今はアメリカに住む友人達のために心から応援したい。
「パウエル、がんばれ!」

l 引用・参考
l 蓮見 博昭『宗教に揺れるアメリカ―民主政治の背後にあるもの』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4535583196/ref=sr_aps_d_1_1/250
-4656583-0576259
<http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4535583196/ref=sr_aps_d_1_1/25
0-465> 
l 越智 道雄訳『核戦争を待望する人びと―聖書根本主義派潜入記』朝日選書

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022594861/qid%3D1037450366/250
-4656583-0576259 
<http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022594861/qid%3D1037450366/25
0-465>
l 佐藤 圭一『米国政教関係の諸相』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4792331692/qid%3D1037450499/250
-4656583-0576259 
<http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4792331692/qid%3D1037450499/25
0-465>
l 吉原 欽一『現代アメリカの政治権力構造―岐路に立つ共和党とアメリカ政治のダイナミズム』(政策研究シリーズ)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4535582793/qid%3D1037450598/250
-4656583-0576259
<http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4535582793/qid%3D1037450598/25
0-465>
●「亀裂走るブッシュ共和党、接着剤はクリントンの悪口」『週刊朝日/船橋洋
一の世界ブリーフィング』
<http://www3.asahi.com/opendoors/span/syukan/briefing/backnumber/500/576
.html>
l Powell Criticizes Falwell, Robertson

http://www.newsday.com/news/politics/wire/sns-ap-powell-muslims1114nov14
,0,1031622.story?coll=sns-ap-politics-headlines
<http://www.newsday.com/news/politics/wire/sns-ap-powell-muslims1114nov1
4,0,1>
l Powell attacks Christian right
<http://www.guardian.co.uk/usa/story/0,12271,840568,00.html>
l Razing McCain
<http://www.prospect.org/print-friendly/print/V11/9/judis-j.html>
l クリスチャン・コアリション=Christian Coalition of America
<http://www.cc.org/>
l PatRobertson.com
<http://www.patrobertson.com/>
l 全米保守連合=American Conservative Union
<http://www.conservative.org/>
ACU Commentary
<http://www.conservative.org/col.htm#otherenta>

ACU Directors and Executive Staff
<http://www.conservative.org/acucontents/about/directors.shtml>
<http://www.conservative.org/ssbd.htm>
l 安全保障政策センター=The Center for Security Policy <http://www.centerforsecuritypolicy.org/index.jsp?section=today>
l America hijacked by right
l The hijacking of America
<http://www.canoe.ca/Columnists/margolis_oct13.html>
l Hug A Republican And Avoid Armageddon!
<http://www.coastalpost.com/02/11/17.htm>
l Jackson Browne far from running on empty
<http://www.malaya.com.ph/aug29/ente1.htm>
園田さんにメールは
トップへ <http://www.yorozubp.com/>
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イラク攻撃とキリスト教原理主義
十字軍外交としてのフセイン断罪
<http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4750597090/asyuracom-22>
フセイン政権転覆を公然と目指すブッシュ政権の外交姿勢には、キリスト教原理主義の善悪二元論が明確に表れている。そもそも、イラクなど3カ国を名指しで批判した「悪の枢軸」という言葉は、善悪二元論そのものである。そして、ブッシュ大統領は悪を裁くことを神から与えられた崇高なミッションとして意識しているからこそ、彼のイラク攻撃に関する発言は善による悪への審判という響きを伴う。ブッシュ大統領は、フセイン大統領の「報いの日が近づいている」と述べているが、これはキリスト教の「最後の審判」を強く想起させる。
実際、フセイン打倒の先頭に立っているのが、南部のキリスト教原理主義勢力である。2002年11月24日には、テキサス州南部サンアントニオのキリスト教会で、「イスラエルをたたえる夜」と題した集会が開催され、テレビ伝道師のジョン・ヘイギー師(コーナーストーン教会)が次のように語っていた。
「フセイン(イラク大統領)よ、よく聞け。ホワイトハウスにいるテキサス人
(ブッシュ大統領)が、おまえを必ず引きずり降ろす」
ヘイギー師は、ブッシュ大統領がテキサス州知事時代に親交を持った実力者で(→[ブッシュとキリスト教原理主義])、イスラエルの右派政党リクードとも関係が深い(『毎日新聞』2003年1月6日付朝刊)。
つまり、シオニストとキリスト教原理主義者の同盟関係が強まり、それが対イラク強硬策に拍車をかけているのだ。

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