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7%成長の中国が7%の失業率はおかしくないか?
投稿者 「事実」の中から「真実」を見つけるのが学者の役割 日時 2002 年 11 月 17 日 10:07:16:

(回答先: 中国の競争力は南アフリカより下 投稿者 楽観派 日時 2002 年 11 月 16 日 22:06:14)

中国の張左己・労働社会保障相は11日、北京で記者会見し、都市部の失業率は国有企業の一時帰休者を含めると7%程度になるとの見方を明らかにした。開会中の第16回中国共産党大会では、私営企業への支援と国有企業改革の促進を打ち出しているが、同相は社会保障の充実で社会の安定を図る考えを表明した。(毎日新聞)[11月11日22時57分更新]

中国政府が毎年発表している失業率は「都市部登録失業率」であるが、2000年度の失業者は595万人で、失業率は3.1%を示している。このデータは「都市戸籍を有する者の中で失業登録を行った者」を失業者とした指標なので実際の失業者はその数倍以上ともいわれている。(最新ビジネスリポート 中国の失業問題   10/2001)

アジアの金融危機以降、韓国経済が大きく後退したため、韓国国内で資金不足問題が浮上し、各企業は縮小経営に転じ、対中投資もその影響を受けることになった。また金融危機以降、韓国国内の労働力コストも下落したため、中国の安い労働力に魅力を感じて投資していた企業も次第に中国から国内にUターンするようになった。さらに、昨年中国がWTOに加盟したことにより関税が下がりはじめ、制限商品も開放されて韓国製品が安く自由に中国市場に参入できるようになり、中国国内生産のメリットは薄れてきている。今では韓国国内で生産した方が中国よりコスト安ともいわれてる。(最新ビジネスリポート 「韓国中小企業の中国撤退と大企業の奮闘」  8/2002)

今朝のNHKのニュースを見ていたら、相変わらず中国投資キャンペーン報道をしていた。その中で工業団地に工場を建てた日本の社長さんが「中国の7%成長は2008年の北京オリンピックまで続くだろう」と予測していた。以前に中国の7%成長のインチキぶりを書きましたが、日本の学者や研究者がこの事を指摘しないのは何故だろう。中国当局が発表した7%失業率と7%の成長率とはあきらかに矛盾する。

先日、私は「東洋経済」も「ダイヤモンド」も「日経新聞」も読まなくなってしまったと書きました。中国のことに関しても「事実」は書いてあるかもしれませんが「真実」は書かれていない。書かれている記事を真に受けて株式投資したら間違いなく大損をする。これらの経済誌を読むより、インターネットでの情報のほうがまともなのがあります。

「最新ビジネスレポート」を読むと、もはや中国国内の生産メリットは薄れてきており、韓国や東南アジアで生産したほうがコスト安となってきている。上海近辺の工業団地に工場を建てても、おそらく他のアジア諸国よりもコストは割高だ。大前研一氏などが中国は人件費が二十分の一だの三十分の一だのと宣伝して投資を煽っている。しかし上海近辺の物価を見ると日本と大して変わりがない。インフラを見ても国際電話代がいっきに6倍になるなど不透明な部分が多すぎる。

中国に進出した韓国の中小企業の撤退が相次いでいる。おそらく台湾や日本の中小企業の撤退も多いことだろう。韓国や台湾からの投資では言葉も文化も同じくする中国人が沢山おり、日本や他の諸国よりも有利なはずだ。しかしながら現地の投資環境の変化に付いて行けず経営に失敗している。それが大きな問題になっていないのは大企業の進出ラッシュが続いているからだ。

日本からも自動車メーカーや大手家電メーカーの中国進出が続いている。中国国内の巨大市場を当て込んだ進出だろう。しかしながら中国では家電製品が溢れかえっている。巨大家電メーカーにおいては現地の情報が企業トップにまで届くのが時間がかかるせいなのか、同業他社が中国進出すると、われもわれもと日本国内の工場をたたみ、中国へ生産拠点を移している。三菱重工では家庭用エアコンを全部中国へ移すと決めた。しかし中国の家電市場も悲惨なようだ。

家電業界には、企業が体制改革の遅れによる過当競争への対応に追われ、コアとなる自らの技術を開発する能力を持っていないという本質的な欠点がある。家電業界は長年にわたり、バリュー・チェーンに沿って補完し合う分業体制ができておらず、単に価格競争を繰り返してきた結果、コアとなる競争力のない組み立て産業になってしまったのである。中国の家電産業は、長年にわたってぎりぎりの経営を続けており、どの企業も五十歩百歩の状態にある。2001年には産業全体でついに赤字となってしまい、中国全体の生産能力はすでに過剰となっている。(中国家電産業の苦境と希望 河南財経学院 国際経済学部 王蘊紅)

もはや中国では生産コスト面でのメリットはなく、巨大中国市場も幻のようだ。どうして中国の本当の実態が日本のマスコミでは伝えられないのだろうか。現実とは正反対の情報がまかり通っている。NHKの報道は特にひどい。先日、日本全土を季節外れの黄砂の嵐が襲った。中国の砂漠化と水不足は深刻なようだ。砂漠化で北京の遷都まで噂されている。NHKは黄砂の襲来までは誤魔化しきれない様だ。

最新ビジネスリポート「韓国中小企業の中国撤退と大企業の奮闘」  8/2002
http://www.pref.ibaraki.jp/shanghai/business/repo0208.htm

中国家電産業の苦境と希望河南財経学院 国際経済学部 王蘊紅
http://www.rieti.go.jp/users/china-tr/jp/021028sangyokigyo.htm

http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu41.htm

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