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▼日銀総裁人事/デフレ時代に望まれる中央銀行総裁とは?  [Yen Dokki!!]
投稿者 あっしら 日時 2003 年 1 月 15 日 17:04:39:


BNPパリバ証券会社・経済調査部チ−フ・エコノミストの河野龍太郎さんは、「多くの人々にとっては、日銀の思考パターンが不可解に見える時がある」と語る。デフレ除去のためのマイルドなインフレ醸成政策の議論が始まると、インフレ加速を強く懸念するためである。「まるで洪水の最中に火事を心配しているようなものだ」という 声もある。確かに度が過ぎると思われる場合もあるが、中央銀行総裁というのは もともとそのようなものと言う。世の中の標準に 比べて、中央銀行総裁がより強くインフレを嫌うのは当然であるし、そうした人物 を中央銀行総裁として選んできたのは我々国民である。それ故、中央銀行総裁自身も、「自分は中央銀行総裁たる資格があると認識している」はずである。

<インフレ・バイアス相殺させる総裁選びは妥当でない> 現在のようなデフレ期に、従来のように世の中の平均に比べてインフレの嫌 いな人物を中央銀行総裁として選出することが望ましいのか、議論は大きく分かれ る。一時、「2003年3月に任期終了の到来する速水優総裁の後任は、政府とアコード (政策協定)を結ぶ用意のある人物とすべきだ」、とする政府要人の発言が伝えら れた。アコードの締結によって、日銀の金融政策を政府の経済政策に組み込むとい う意味では、中央銀行の政治的独立性をもたらした米国のアコードとは全く逆なの で、正確には「逆アコード」と呼ぶべきである。米国では、1951年にFRBと財務省が アコードを締結し、FRBが国債管理政策から解放され、これをきっかけに金融政策の 独立性が達成されたと考えられている。本来、中央銀行の独立性を制限するような議論は軽々しくなされるべきではない。 しかし、中央銀行の独立性が導入された背景の一つには、先に述べたように、政治的な金融緩和圧力を排除してインフレを抑制することがあった。1997年6月に成立し た新日銀法は日銀に対して独立性を付与したが、独立性を付与した段階で、金融政策の目的である物価の安定は、すでにインフレ抑制ではなくデフレ回避に移って いったことは何とも皮肉である。 もちろん中央銀行に独立性を付与している理由はそれだけではないし、デフレ期で あるから中央銀行の独立性を制限してよいと主張するつもりはない。しかし、「世の 中のインフレ・バイアスを相殺させるようなバイアスを持った中央銀行総裁選び は、デフレ期の現在では明らかに妥当ではない」と言う。

<日本国民がデフレを甘受?している「理由」> インフレ率がプラスの世界では、答えは比較的簡単だった。インフレ率を低下させ るためには、ある程度の雇用喪失を甘受しなくてはならないが、4-5%のインフレ率 を2%程度に低下させることについては、中央銀行は国民から理解を得ることができ た。しかし、デフレに苦しんでいる時代に、「デフレから脱却するための一時的なインフレ加速(4-5%)を恐れて、1-2%のデフレの害悪を甘受する中央銀行総裁の行 動は理解を得ることができるだろうか」。わずか1-2%であってもデフレの害悪は深刻 なため、容認されるデフレは存在しない。現在、「日本国民が1-2%のデフレを甘受しているように見えるのは、それが長期停滞の原因となっていることが理解されてい ないためである」と見ている。

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