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森元総理とAPAの総帥元谷外志雄氏の対談
投稿者 Ddog 日時 2003 年 1 月 19 日 02:47:44:

http://www.jasdfmate.gr.jp/

小松基地友の会 会長 元谷外志雄氏は、APAグループの総帥で、APAマンションホテルのTV宣伝で、平成の大屋政子さんかと思ったあのオバサン(芙美子さん)の旦那らしい。
森元総理がゲストで対談していますが、どちらが元首相だか分かりません。
森元総理は、単なるおっさんと思って読むと、結構面白かった。
始めの部分は読む価値ありませんが、紹介文と思って下さい。「マスコミは個人が株を持ちにくい風潮をつくっている」が共感したので投稿「資産デフレ対策を最優先し、ドラスティックな実行を」まあ小泉の行動が透けてくる。「マスコミを支配する文化人には国家の思想が欠落している 」も、ごもっともの内容。
批判もありましょうが、投稿します。

元谷●前々から、ぜひ一度BIG TALKのゲストにと思っていながら、仕事柄なかなかお忙しいという事で、今回よ うやくこういう機会を得て、非常に嬉しく思っております。
私は小松で生まれ、そして金沢で事業を拡大、今度は東京という事で、おかげさまで五月に赤坂見附にグループ本社を構えるに至りました。ホップ・ステップ・ジャンプじゃないですけれどもここまで順調に…。森●元谷さんなら、もうちょっと大きなビルが欲しかったんじゃないの。芙美子●十分でございます。元谷●とりあえず、今のところは…。
以前から私はこの場所を気に入っていたものですから、二つ返事で決めました。
ところで、先生が、石川県出身者としては、いわゆる選挙で選ばれて総理大臣になられたというのは最初ですよね。森●まあ、先輩には、林銑十郎さんという方がいましたが、彼は、陸軍大将で、当時は軍事政権だったからね。元谷●そういう意味では、最初の石川県出身の総理という事で、非常に尊敬をいたし ております。森●いやいや、運がよかったのか、そういう回り運みたいなものだった様ですが、これも皆さんのお陰です。元谷●そうは言っても、党の要職である、政調会長も総務会長、幹事長もなされ、大 臣も、最初は確か文部大臣でしたね。それから、通産大臣をやられて建設大臣。今ま でにそういう過程も経ないで総理大臣になられた方が何人もいらっしゃった中で、こ れはすばらしい事だと思いますよ。森●まあ、ある意味じゃ、平成五年に野党に転落して、その後、動乱の政局にあったからね。元谷●要職全部やられた上で究められたという意味からも尊敬していますし、郷土の大先輩としても目標として頑張って参りました。私が昭和四十六年に商売を始めたんですけれども、確か四十四年に…。森●最初の選挙は…。元谷●ですね。私が事業の道を、先生は政治の道を進まれた。同じ小松出身という事で、いつも意識しながら事業をやらせて頂いておりました。私が事業をここまで拡大し、東京に本社を構えるまでに至ったのも、先輩の森先生がきちっと要職を経て総理大臣までなられた事が、大きな刺激となっていたからなんですよ。森●私も結構、あなたに刺激されていますよ。
私は四十四年の暮れに当選して、小松の西町にご縁があって、そこに居を構えたのがスタートだから。元谷●ちょうど、その隣町で私は生まれたのです。森●そうそう。そして、そのちょうど斜め前で本社を…。百メートルもないだろう。元谷●ほとんど、もう百メートルの範囲にみんなね。森●その小松でやっておられた方が、失礼だけど、今、目の前にいて(笑)。もう日本中に事業を拡張されて、それで、ついに我が国会周辺のビルまで買われた。しかも普通の企業みたいに、いわゆるバブルの買え買えという時代じゃなくて、みんな苦しくて、むしろ売りに出している時にだから、そういう意味では本当に大変な事ですよ。元谷●まあ、私もゼロからスタートしたものですから、絶えず先読みしながら、慎重に手だてを講じて来ました。バブルの時に、あまりにも高騰し過ぎた地価がおかしいという事に、人より先に気づいたのです。それは、外国へよく行って、いろんな方とお会いしたのが大きいと思います。バブルの時は、あまりにも急激に地価が上がっていって、投資利回りが上回って、借りた金利を下回るようになってもまだ投資物件を買っているというのはおかしいと、私のユダヤの友人が言っていたんですよ。それを聞いていて、一九八七年のブラックマンデーの時に、はっと気がついて、その後は全部売りにまわったんです。いわば世界中の私の人脈と情報の力に助けられました。世界六十四カ国、いろんな国に行って、李登輝前台湾総統とか韓国の金泳三前大統領とか、いろんな経験を積んだ方と話をさせて頂いた事が事業にものすごく役立っているんです。森●それは、だけど、事業がある程度うまくいっていなければ、会われても対話にならないわな。元谷●ええ。だから、いくらエッセイにいい事を書いても、事業が左前で税金を払っていなかったら、誰も読んでくれないし、バカじゃないかと言われるんですが、おかげで三十一年間、一度の赤字も出した事もなく、ずっと高額所得法人に載せて頂き、今までに約三百五十億円もの税金を払ったんです。
私は自らのリスクのもとに事業を起こし、最大の社会貢献は『需要の創造』と『雇用の創出』そして『納税の義務』を果たす事だという信念を持って事業を拡大してきたものですから。森●いや、国の立場から言えば、お礼を言わなきゃいかんです。元谷●いやいや(笑)。森●どうも日本は、税をたくさん払う人を尊敬しないんですね。税をたくさん払った人が、何か悪いみたいな。元谷●そして、何か、儲ける事自身が悪い事のような風潮、そういうマスコミ報道というのはよくないですよね。本来、やっぱりきちっと払うものを払って、主張する事も主張しなければいけないのに、むしろ払わない人の方が権利の主張が多いという、そういう時代ですよね。森●税金を払うだけでなくて、事業者というのは、雇用の場をつくり、多くの人と、さらにその家族たちを生活させているわけだから大変な貢献なんだよ。芙美子●それを公共事業でしようと思ったら…。森●それは大変な事ですね。だから、今心配なのは、そういう意味から言うと、創業しようという意欲を持つ人がだんだんいなくなって、創業率が低くなってきている事なんです。

豊かさを実感できる住まい作りを

元谷●このアップルタウンも十二年目になり、毎月一人ずつ、私の友人、知人に私自身がアポイントを取って、取材から編集まで全部私自身でやっているんです。その労力と時間は結構大変なんです。でも、東京に出てきて以来、結構人脈というか、いろんな方とのお付き合いも増え、金沢にいて、取材している時と比べると、相当中身の濃い雑誌になってきました。今回、森先生が出て頂ける事で更に雑誌に箔が付きます。森●『アップルタウン』というのはどういう意味? 元谷●リンゴの形はハートの形なので、ハート、心、やっぱりそういう心ある街づくりを、と。森●温かい街。家庭だな。芙美子●はい。温かい街。元谷●やっぱり一番大事な部分というか、一番核になるのは『家族』。だから、幸せ家族、そういうものを実感できる事が大切です。そういう意味で、ハートをイメージして『アップルタウン』と名前をつけたんです。
金利が高騰して、ちょうどバブルが崩壊しようとしている時に、このままいくと大変な事になると。非常に寒い思いをしました。だから、ただ物をつくって売るのではなく、こういう雑誌を発行して思いを伝えながら、お客様や取引業者、社員との連帯感を保っていこうと…。
ある意味の防衛戦ですね。そして、九〇年に第一号を発刊しました。この連帯感のおかげで、バブルが崩壊しても、当社は大きなダメージを受けずに、むしろそれをチャンスにどんどんビルもホテルも増やしてきました。森●まあ、あなたはこんなに大事業家になっても偉ぶる事はないし、尊大になる事もない。おかしな事をやるような歪んだ感じもないし、大体、だんなが一線で働いているから社会性があるわけだけど、得てしてお金が儲かったり、大事業家になって成功すると、奥様の方がすまし込んだり、逆に踏ん反り返っちゃうんですよ。元谷夫人は逆に、むしろ色々な場面に出て、大学へ入学までされて、社会性がある。その点はなかなかご立派です。
うちの家内もあなたが大好きですよ。芙美子●ありがとう。嬉しい。もう尊敬する奥様にそう言われたら感動です。森●いやいや、あなた方は本当に素敵なご夫婦です。それで、いつも私が小松に帰っての講演なんかで、一番前に座っていらっしゃる。芙美子●先生が大好きですから。森●大事業家の奥様の社長が一番前に座っておられるから、私は緊張するんですよ。芙美子●とんでもない。嬉しいです。元谷●やはり我々にとっては、いつも先生を見ながら、先生が東京で活躍されていられると、やっぱり頑張っておられるなぁ…、我々も頑張って東京に行かなければと。そういう気持ちがすごくプラスになりました。森●金沢の長町の武家屋敷に大きな、立派な邸宅を造られた。あれは一種の、憧れみたいなところだった。まあ、うらやましいと言うか、しかし、刺激はあったね。実にすごい家を建てられた。その次に刺激を受けたのは西麻布の邸宅での竣工パーティーです。その時にあなたがおもしろい事を言った。家を建てるのも宣伝の一つですよと。元谷●そうですか。(笑)おうち屋さんの社長が立派な家に住まないで、立派な家に住んでくださいと言っても説得力がない。だから、自分がこんないい家に住んでいるから、皆さんにもいい家を提供できますよと言うのが正しいと思うんです。やっぱり「紺屋の白袴」というのではお客様に納得していただけない。本当に自分はプロとして、提供するものに責任と自信を持たなきゃいけない。そういう意味では、私は十年以上同じ家に住んだらバカになると思い、十年以内に次のステップの家へと移ってきました。二十代の家、三十代の家、四十代の家、そして五十代の家というふうに、年代を追うごとにステップアップした家に住む、そういう事をやろうと二十代の時に思ったんです。それがやっぱりよかったんですよね。森●商売の一つとして、そのステップの実現をされてきたのですね。しかも、西麻布に住まわれてからも、お二人は、いつも昔の小松の市民性を失わないでおられるという事が大変立派です。だんなさんの方は少し服装が華やかになったかなと感じもありますね。元谷●いやいや。自然体ですから。

マスコミは個人が株を持ちにくい風潮をつくっている

元谷●どうも最近の日本を見ていると、ちょっと心配になりますね。私がよくエッセイに書いていますが、今のやり方は冷戦の間ではそれなりによかったんだけれども、冷戦終結後、アメリカとの関係が、変化しているにも係わらず、日本がそのままの感覚でやっているとしたら、ちょっと怖いなと思っています。
特に今の資産デフレですよね。地価がどんどん下がってきて、私どもはそう高値で買っていないし、買ったものは皆、いわゆる収益還元法で計算して買っていますし、減損会計、いわゆる時価会計にしてやっていますけれども、それをやり切れない企業はみんな含み赤字になって大変ですよね。だから、やっぱりこのあたりで、地価がこれ以上下がらないように、いわゆる不動産政策減税を是非やっていただいて、その上で、株も下がらないように、時限立法で、まあ、三年間でも五年でも、不動産の取得税や登録免許税、それに譲渡益課税や株式の譲渡益課税などを凍結という事にしたら、ちょっとは日本も元気になると思うんです。森●まあ、いろんな議論があるし、やらなきゃいけない面は確かにあるんだけど、やっぱり政治というのは常に公平さを求められるからね。
だから、株を持った人たちだけが恩恵を受ける。現実問題として、株というのは、日本の場合は、個人の売買よりも、会社の株の持ち合いが多いわけでしょう。元谷●そうですね。それを、個人もたくさん持てるようにしなければいけないですね。森●だけど、持てるようにしようと言っても、世論というのか、マスコミというのか、我々政治家にも株を買うなと…。元谷●それはおかしいです。政治家が、特に財務大臣とか金融担当大臣など経済担当閣僚までもが、株をしたらいけないというのは何をかいわんやですね。株式会社というものがあって、資本主義、市場経済社会が成り立っているにもかかわらず、個人が株を持つ事を批判するのはバカバカしいしおかしいです。森●しかし、そういう風に世論がしたんだよ。もっともマスコミがそういう世論に持っていったんだろうけどね。元谷●私は、マスコミはおかしいといつも思っています。森●だから、結局、触れないようになってしまったわけだね。私なんか、もう、昔から株というのはやっちゃいけないような思いを持っていますよ。元谷●資本主義の原点にもう一度返って考えれば、その辺が一番大事な要素なのに、政治家にそういう事を禁ずるような、制約するようなマスコミ報道がおかしいし、そういう事がかえって市場を萎縮させてしまっているんです。株価も上がらなければ元気が出ない。芙美子●今、絶好のチャンスですよね。森●本当はね。芙美子●やはり今は非常事態みたいな感じで、もっと危機感を持たないと。今、本当に悩天気になっていて、おかしいですよね。まさに平和ぼけですね。森●まあ、平和ぼけというか…。
ある意味では、我が国は社会主義化したんですね。芙美子●日本は最も成功した社会主義国だと言われるような、本当に変な国になって、何もかも平等でないという意識で、みんな一緒という事に安心感を持つようになってしまって。森●平等、公正、公平が前面に出たものだからね。元谷●だから、政治家に株を持たすなとか、金持ち優遇とか、すぐそんな事を言って …。芙美子●インサイダーにつながるとか、全部、それもやっかみです。

資産デフレ対策を最優先し、ドラスティックな実行を

森●このままでは、日本は外国の資本にすっかり飲み込まれますよ。芙美子●全部外資になって、日本人はそこで雇われて、小さくなって生きていかなくてはならないようになってしまいますね。元谷●だから今、これだけ土地や株が下がると、外資は日本を買いやすいわけだから、外資による日本の株式保有もだんだん増えて、十数年前は五%程度であったのに、今や二〇%までは外資の持ち株です。あと五、六年もすると四、五〇%になってしまい、景気が回復して会社に利益が出る頃には、株主は外国資本で、カルロス・ゴーンさんみたいな社長がいて、日本人が仕事をするのかと思っていたら、中国人とかインド人とかに替わられて、日本人の失業者がずっと増えますね。森●いや、それは。芙美子●雇用の面でも空洞化しますよね。これはすごい危機ですよ。そう遠くない将来あり得る事ですから、手を打たないと。元谷●やっぱり国益という事を考えたら、今、政府で進めている不良債権の処理も必要ですけれども、まず、景気をよくしていかないと。それで土地も株も上がりだしてきて、その中で銀行も不良債権の処理をするならいいけれども、今、ハードランディングをやってしまうと、もうクラッシュを起こしてしまって、全部外資のものになりかねない…。
アメリカが、国家戦略としてそういうふうにやってきているんですよ。芙美子●そういう情報もありますので、ちょっと心配。元谷●だから、このあたりで、今後の日本はどうあるべきか、というビジョンを示す段階に来ていますね。
日本の五年後、十年後、五十年後の国家戦略というものをきちっと描いて、それに向かって、こういう努力をすれば、こういう社会がつくれるんですよと、みんなで目標とするものをつくって、それに向かっていけば、また未来に夢が持てるけれども、今、我々の年代も含めて若い人も、豊かになり過ぎて、あまり将来こうありたいという夢を持っていない人が多いじゃないですか。森●今、混沌としているし、なかなか整理がつかないというのは、このままほうっておけば、不良債権がどんどん増えて、今度は国際社会の中から非難され、日本全体のマイナスとなります。だから、これを何とかしなきゃならん。不良債権の処理を急がなければいけない、ところが、厳密に不良債権の処理をすればするほど、不良債権は増えていく。元谷●実際はもう、すべての銀行が実質破綻状態であるのに…。
まあ、私に言わせれば、みんな大人の話をしている。要するに、ひどい状態をわかっていながら、それを出してしまうとみんな破綻してしまうから、検査もある程度なあなあで抑えているんですよ。それが今、小泉首相とか竹中大臣の言うように、本当に厳密に査定をしてしまったら、かなりの銀行が破綻してしまうんです。でも本当はしなければいけない事だけど、今、この時期にしてしまうと日本を外国資本に売り渡す事となる…。
本来、バブルのはじけた初期の段階で、徹底的な不良債権の処理をするべきでしたね。それが時効待ちで、五年も先延ばししようとして、だんだん不良債権は増えてしまった…。森●だから、外国に売り渡して、外国資本に取って代わられるのか、それともマクロで、全体で、日本全体を死守しようとして、結果として国債の格付も下がり、日本全体が世界からの評価が落ちていってしまう事がないのか。そこなんだよ。元谷●だからそうならないために、今一番問題である資産デフレに歯止めを掛ける必要があるんです。森●だから、そのバランスが非常に難しいところなんだよ。それを一気に加速させていけばそういう問題が出てくる、一方では、デフレがどうにも止まらない。だから、そのデフレを止めるためにどうするのかという事も考えていかなければいけませんね。
小泉氏に言っているんだけど、そこは、あなた、政策転換という意味じゃないのであって、今まさに非常事態の時でプライオリティーの問題だよ、と言っているわけです。かつて私も小泉氏も、福田さんのそばにいたころ、田中さんが列島改造計画を掲げて、そして、総裁選で敗れた。しかし、その時に、思いがけない事が起きた。オイルショックですよ。これはもう大変なもので、今と逆の大変なインフレとなった。どうしようもなくなって、田中さんはそこでギブアップする。そして、敗れた福田さんに大蔵大臣をお願いをして、手伝ってくださいという事になるんです。その時に、福田さんは、列島改造論はもうなくなるよと言ったら、角さんは「すべて君に任す」と、こう言って、「全治三カ年」という名文句でデフレ政策にするわけですね。それが、今は逆なんだと。元谷●その時はそれで正解ですし、それでよかったんです。今は反対です。森●ですから、私の言いたいのは、中身の事じゃなくて、姿勢の事を言っているんです。だから小泉氏に、当時はオイルショック、今はデフレショックなんだから、しばらくの間はそちらの方にスタンスを置いて、そして、そちらを優先順位にしたらどうかという事を、まあ、この間から申し上げているんですが…。芙美子●そうです。資産デフレを、まず止めてもらうような方向へ。森●それで、まあ、どこまでいくのか。今度の税制で、特に、証券税制、土地税制、相続税を議論している最中です。元谷●例えば、証券税制凍結、それから、不動産の登録免許税を手数料制にするとか、取得税なども凍結するとかね。固定資産税は地方財源であるので、ゼロというわけにいかないから、これは半減ぐらいにして、不足分は国である程度補てんしないとやっていけないのかもしれない。そして、不動産に絡む税や、株に絡む税はぜひドラスティックな減税をやってほしい。それは、ずっとでなくても、少なくとも三年、五年の期間でもドラスティックにやらないと、少しずつ小出しにしてもあまり効果がないんです。
だから、例えば、相続税などや、交際費課税なども見直すべきじゃないかと思うんです。アメリカなんかも、相続税を段階的にゼロにするという方針を出してきていますし、日本もアメリカより先に相続税を廃止すべきです。親がいったん税金を納めて貯めた財産が、子供に渡る時に、もう一回七〇%も税金を取られるというのは、これは、もう社会主義的考え方じゃないですか。もちろん贈与税も含めてですが。
独自のノウハウや知力を持った人間が生き残り、いい加減な人間は淘汰される時
代になった
芙美子●交際費なんかも、ちょっと認めてあげると、すごく街に活気が出ますよね。料理屋さんのおかみさんとか、みんな大変ですよ。森●だけど、私が総理大臣の時、料理屋さんに行くと、何でそんなところへ行くのかとマスコミが批判した。元谷●まさに日本のマスコミは魔女狩りですよね。森●だけど、世論が一向に味方してくれなかったからな…。
まあ、時の権力者をターゲットにしてたたくと売れるからなあ。元谷●そうそう。売れる記事をおもしろおかしく書くんです。森●だから、公務員の不祥事があると、公務員の倫理規程がうるさくなる。そうすると、やれ、役人は酒を飲むな、つき合うなと。芙美子●いや、でも、本当は少しはお出かけになって、街を活性化しないと…。森●だけどそれで、東京なら多少な事はあっても、大した事ではないのかもしれないが、小さな街へ行けば、火の消えたような事になる。芙美子●そうなんです。全然だめなんですよ。みんなが困っているんです。森●全部が地域的にも違うんだから、全国を同じような切り口でやろうというのは、これは社会主義社会、全体主義社会です.
社会主義的社会だから、今の株式にしても何にしても、個人が株をやっているというのはほとんどないわけです。結果的に会社の話なんです。元谷●個人の持株比率を高めていかないと。森●それはどうしてかといったら、自分で努力して、自分でばら色の人生をめがけて頑張ったら結果が出る。そういうアメリカンドリームというようなものを日本人は持たさないような仕組み、教育とかマスコミとか…。元谷●日本にはアメリカンドリーム的、成功者に対する賞賛はないですね。芙美子●それはだめです。そういう人を賞賛して、やっぱり夢を持って頑張っていけるように…。森●やったらすばらしいなという事業をやらなきゃいけない。アメリカンドリームの最たる人が元谷さんなんだろうな。芙美子●いえいえ、そんな事はないですけども。森●だけどそれは、一人だけ勝つという印象なんだね。しかし、その人が勝つ事によって、他の多くの人たちに、雇用だって需要だっておこして貢献しているのですが…。
大概の人はそう見ないんだよ。元谷さんだけが儲かって、儲けた人だけがいい格好していると。芙美子●それは全然違う。森●違うけど、そう思っている。元谷●やっぱりやっかみです。森●やっかみなんだけど、日本はそういう社会なの。だから、さっき言ったように、税金を納めた人が悪く言われる。芙美子●それはおかしいんです。どこの国へ行っても、きちっと納税している人は尊敬されているのに。森●尊敬されているし、昔は、納税している人しか投票権がなかった時代もあるんだから。芙美子●今の日本は良くないです。教育と一緒ですわ、このレベル、政治も。元谷●平等のはき違えで、結果の平等と機会の平等とを勘違いして、結果の平等ばかり求めたがるからおかしな社会になってしまう。森●努力する人もしない人も、同じ収入があって同じ家に住めるなんていう事自体がおかしいわけだから。本来は努力した人が報われる社会にしなければだめですよね。人はそれぞれに個性が違うんだから、みんな同じように評価するのは、全体主義的社会だね。これをどうするかだね。芙美子●教育まで、平等化といって、みんな、できない子どもに合わせるような風潮が出てきていますよね。森●だから、教育はガタガタになってしまったんだ。元谷●日本は、給料だけ見るとアメリカと比べても遜色ないにもかかわらず、豊かさの実感という点で見ると、貧しい生活しかできていない。その原因の一つは、物の値段が、デフレと言いながらもまだ高いものが多いからなんですよ。私は、資産デフレはケアしなければいけないけれども、一般の消費物価が下がる事は、決してそんな悪い事ではないと思っているんです。それには、やっぱり今の官僚があまりにも…。
公共工事なんかも、関係会社、公社、公団をいっぱいつくって、そこへ天下りして、全部話し合いと談合によって高値発注している。ここに非効率で高物価になる原因の多くの部分があるんです。森●今、それを順番に正して行こうとしています。元谷●まだまだ多いですよ。森●なかなか一気にはできない。だから、その改革をやっていこうという事を、今やっているわけ。芙美子●そうですよね。いい方向にいっていますよね。森●はい。ですから、それはもうしばらくの間、辛抱しろという事なんだけど、辛抱しているうちに、みんな倒れちゃっても困るわけですね。芙美子●税収も減ってきているし。元谷●日本には今からやるべき事はいっぱいあるんですよ。それを一つずつきちっとやるためにも、まず、元気の出る社会をつくっていかなければ、今の状態だったら日本には力があるんだけど、これが二年、三年して、もっと事態が大変な事になってからではできないですよね。森●結局、悪いものといいものの振り分けをしているわけだけども、国が特権を持って、おまえはいい、おまえはもうだめと、これはできないわけです。だから、そこは自由主義社会なんだから、結局、自然に、ある意味では、悪いものは淘汰されていくという事になる。その過程なんですね。そこで歯を食いしばってでも頑張って残っていく人、また、それだけのノウハウを持つ人、あるいは、知力というかな、そういうものを持つ人、それが残っていくんです。みんなの猿まねだけして、簡単な商売やって、うまいエサにありつこうと思ったのでは、もうだめになっていく。今、その振り分けをやっているわけですよね。元谷●それをもうちょっと速くやっていった方がね。森●まあ、速くやればいいんだけど、速くやると、やっぱり犠牲者も出るし、心を痛めるような事件が起きたり、人が亡くなられたりしているじゃないですか。それを見ていると、我々は事業家じゃなくて政治家だから、心が痛むよね。

マスコミの煽動が本来やるべき北朝鮮問題をできなくしている

元谷●私も、非常にそういう意味では考える事があるけれども、まあ、日本はかつては治安がいい国と思われていたのが、ここのところ治安もあんまりいい国と言い難くなりつつあるじゃないですか。それは不法入国者が入り込むために、借金をしてきて、それを返すために犯罪に手を染めて…。
それでだんだん世の中の治安も乱れてきている。そういう連中が悪い事をするものだから、日本の今までのよさ、強みであった部分も少しずつ覆されてきて、大変な事になってきている。まあ、移民を認めるならば計画的に、枠を決めて、徹底的に密入国を取り締まる事が必要です。今の北朝鮮の問題も含めて、しっかりやる必要がある。この辺でも非常に歯がゆい思いをしているんです。
「拉致」なんていう言葉も、「誘拐」と言えばもっとぴんとくるのに、「拉
致」という言葉を使うと、そんなに犯罪的なにおいがしないじゃないですか。今
までのマスコミの報道がそういう事に対して、あんまり犯罪的にとらえないで、
「拉致」「拉致」と言ってきた事で、ここまで北朝鮮がのさばってきた。
芙美子●辛辣な言い方をするけれど、ああいうのはおかしい。総理がわざわざ頭
を下げて歩み寄っていった事もおかしい。
元谷●誘拐されていった人を、犯人のところへもう一回戻せとかという話じゃな
いですか。それも謝罪しておきながら、そういう事を言うのはとんでもない。
森●だから、そういう真っ当な正しい意見が通る相手ではないという事だね。
元谷●そうですね。そのためにも、日本は力の論理に立脚した外交をできるよう
にしていかなければ…。
森●このままでは何もできないじゃない。
元谷●例えば、今、弾道弾防衛ミサイル構想をアメリカでやっているけど、日本
も、そういうものに参加してね…。
森●アメリカは、まあ、直接表現はしてないが、拉致の事よりも、核の問題だ
ね。
元谷●それはそうですね。日本にとっても、それはもっと重大な問題です。
森●だけど、日本の場合のマスコミ世論は、拉致でしょう。
元谷●そこはマスコミがおかしい。
森●今の週刊誌やテレビはそういう事に触れないで、ちょうど田中眞紀子をか
ばっていたのと同じなんだ。あの時、かばっていた週刊誌や評論家は…。
芙美子●そうですよ。
森●ところが、今、そういうふうにならないんだよ。テレビを見ている人はみん
な純真な母親や父親なんですね。その人たちを、逆に言えば、仕切っている人た
ちがいるわけだね。それにうまく乗っかっているのがマスコミでしょう。それで
ああいうふうにあおっていくと、本来やるべき大事な事が、今できなくなってし
まっているんです。
元谷●向こうのテポドンは、日本の都市に照準を合わせているんですよ。
森●照準というか、日本に向けて飛ばすしか、力がまだないんですよね。
元谷●そうですね。だから、日本が一番核の問題でも真剣に取り組まなければ
…。
芙美子●アメリカなんか、アラスカの鼻先しか落ちない。森●韓国も行くんだけども、韓国を撃ったってしようがないんだし。中国に撃ったら大変な事になるし、ロシアに撃てばもっと…。芙美子●日本を脅すのが一番いい。森●日本しかないわけね。元谷●脅かすのは日本で、金を取れるのも日本だから。芙美子●私、日本は、とてもかわいそう。森●手足を皆もぎ取られてしまっているような。芙美子●そう。本当にね。森●それに影響された労働組合や日教組が…。元谷●日教組が変な教育をして、変な子供をつくって、全部おかしくなっている。日本人でありながら、みんな反日的な人を育てて、内部で対立させるような事ばっかりしているじゃない。芙美子●おかしいですよね。今回、李登輝さんの訪日もだめになってしまったけど、あれもおかしい。前回は先生のご英断で、ビザを下ろされましたよね、今回もやるべきで、どうして、ソーッと来ないようにするのか、こういう戦略というのは、よくないですよ。日本の国の誇りを持ってお迎えしましょう。

李登輝さんの事は当たり前の事をしただけ、むしろその先例を活かして欲しい

森●私は総理になった時から、李登輝氏のビザ申請が来るから、必ずやりますよという事を外務省幹部には言ってあったんです。芙美子●あれ、立派でした。胸がスカッとしましたよ。森●そうしなきゃ、一向に戦後の事は直らないんですから。芙美子●そうですよ。森●だから、まず、これも直さなきゃいかん。教科書だって、言われたとおりにはしませんよと。向こうも、いろいろといちゃもんをつけてくるけれども。元谷●毅然とやれば、向こうも姿勢を変えてくる。芙美子●あまりにも弱腰だから何でも言ってくる、自分の国の事を自分の国の教科書でちゃんと書いていて、何が悪いのかと。毅然と言えば、向こうも黙りますよ。むしろ言わない事に非がある。森●だから、李登輝さんのビザ問題が解決したんです。芙美子●道がついた。森●あとは靖国の問題なんだよね。元谷●小泉さんは何があっても十五日に行くと言っていたのを、十三日にした事がさらに恫喝される原因です。芙美子●どういう事があろうとも、私、行っていただきたかったですね。森●ただ、もう一つ、この遺族問題で言えるのは、さっき、北朝鮮の問題、質が違うんだけど、やっぱり、これ、仕掛けている人がいると思うんです。元谷●ああ、なるほどね。森●今回の査証の問題でも、慶應の学生たちが本当に呼ぶと言ったかどうかは若干疑問なのです。慶應の学生に持ちかけている何者かがいるという事を感づいていた、その背景がもうわかっているんですよ。それがわかるから、外務省は、政治的な目的だと見なすわけですね。確かにそんなのがあるんだけども、表へ出たらだめです。だから、李登輝さんも、まあ、何て言うかな、慶應のそういう話じゃなくて、むしろ、心臓のその後の経過はいいが、あれからまた一年ぐらいたったし、再度、また検査に来たいという事であれば来られればいい。それに対してはもう、私が前例を。元谷●つくったわけですよね。森●これであったらいいでしょう。しかし、今度は慶應の学生たちと話をしたいと言ってきているんだから…。元谷●ちょっとステップアップが早過ぎたという面はあるかもしれないが、小泉総理は毅然として決断すべきでした。森●それが、そういう仕掛けをする人がいるからいけない。それがすぐわかるんですよね。だから、僕は、もうあれからずうっと、李登輝さん、今の陳水扁さんも、私は前から親しくさせて頂いていたんで、台湾に招かれているんだけれども、私はあえて行かないんです。それは、李登輝さんの件でお礼を言われたり、歓迎されるのは、僕は嫌いなんです。当たり前の事を当たり前に淡々とやっただけなんですよ。元谷●だから、彼も一市民になったんだから、多くの日本に来られる外人と同じ扱いで、ビザを下ろせば、そんなに問題ではないと思う。
中国は、見ていて、毅然とした人には何も言わない。一方、ちょっと押したら引っ込むような相手に対しては、ガーンと押してくるんです。芙美子●ODAと国際協力銀行の資金援助・関連融資と合わせると、6兆円余りも中国に援助しているんですよ。誇りを持って行きましょう。森●行くと騒がれるし。騒がれるのが嫌なんです。淡々と迎えられれば、行きたいという思いもあります。今回のビザの件も私がせっかく前回下ろしたのに…。元谷●道をつけたのに、その道をまたふさいじゃったら、次、なかなか来れなくなっちゃう。森●ただ、まあ、そこは…。
中国は山間部と沿岸部とでは経済が雲泥の差がある。元谷●だから、上海だけ見ていて、中国はすばらしいと言って、よく見てみたら、全体ではまだまだ貧しいんですよ。芙美子●そうですよね。平壌もそうです。元谷●だから、中国なんていうのは、全部を豊かにしない事で、一部の特権階級がいつまでも搾取できるいい体制なんですよ。だから、みんな豊かになったら、NIESと一緒で、全体の賃金ベースが上がってしまい、中国の強みである低賃金による生産物の輸出ができなくなるから、みんなを貧しいままにしておいて、一割とか二割の人だけがおいしい思いをしていればいつまでも続く。芙美子●国民のためにならないよね。

マスコミを支配する文化人には国家の思想が欠落している

元谷●私も、日本の住まい文化に貢献するという大きな大義名分を掲げて事業をやっているので。森●まあ、もうちょっと人間がそれぞれ豊かになれば、ねたみ根性はなくなってくる。元谷●ねたみとやっかみが多いからね、日本人は。それを増長させているのには先ほども言いましたが、マスコミの影響が大きいです。芙美子●絶対にありますよね。元谷●何か、人が偉くなったり、人が金持ちになると、必ず足を引っ張る。森●政治家もおかしくしちゃうし、事業家もおかしくしちゃうでしょう。芙美子●そうですよ。よくないです。森●本当に。それでも一切、マスコミは責任とらないでしょう。元谷●社会主義国的というか、共産主義国的なものが底辺にいっぱいあるんですよ。法曹界も教育界も報道界も。森●そういう教育を受けた人たちが、今、報道にもいるし、官庁にもいるし、特に司法。それは、大体我々の世代から団塊の世代まで、そういう変な、間違った正義漢ぶりを発揮している人が多い。元谷●そうそう。それが、何か進歩的文化人を気取っている。どこが進歩で、どこが文化なのかと私は思うんだけど、そういう変な建て前や、メディアに煽られて、自分のやっている事を正しいように思っている。日本にとってマイナスな事を自分が言っているという自覚がない。森●だから、その人たちにとっては、まず国家がない。元谷●そうですよね。芙美子●やっぱり日の丸をバーンと掲げて。森●正義をかざさなきゃならんけど、その前に、自分が日本人であるという、日本の国家にとってどうなのかというものがないから、何でもたたけばいいと。元谷●やっぱり民族とか歴史というものに誇りを持てる、そういう教育をして、そういう気持ちを持って、事業もできる…。
アメリカなんか、そういうのを子供の時から教えて、星条旗を掲げて、胸に手を当てて常に国歌を歌わせて、そういう教育をずっとしている。日本は、国旗でさえ、掲げたら右翼だとかね。森●しかし、ああいう時代に育ったのが、今、社会を支配しているからね。元谷

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