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▼5日のポイント/「国債バブル」は何を意味するのか? [Yen Dokki!!]
http://www.asyura.com/2003/hasan23/msg/138.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 05 日 16:42:31:


UBSウォーバーグ証券会社・経済調査部チーフエコノミストの白川浩道さんは今日のポイントとして、「国債バブルが意味すること 」を挙げる。10年債利回りが0.74%まで低下し、既往最低を更新した。「長期的にみた」国債暴落リスクを考えれば、「国債バブルの様相を呈していると言える」とした上で、これが意味するところは何であろうか。次の4点を挙げる(ほぼ原文通り)ーー。

<債券市場は経済政策の現状維持を織り込んだ> まず、第一に指摘すべきことは、(しごく当たり前のことであるが)債券市場は経済政策の現状維持を織り込んでいるということである。インフレ政策も、金融 ・産業構造改革も、共に加速することはない、との読みである。市場は、政府と 日銀のアコードが長期金利の低位安定であることを見抜いていると言えよう。

<「デフレ的な均衡」に全く変化がない> 第二には、「デフレ的な均衡」に全く変化がないことが示されていると言える。 デフレ的な均衡とは、政府の財政赤字が拡大しているにもかかわらず、デフレ期待を背景にした企業のバランスシート調整の継続から、国内の貯蓄超過状態が維持されている状態、を指す。長期金利の持続的な低下は、財政赤字の拡大をファ イナンスするのに十分な企業キャッシュフローが生まれていることを示している 。逆に言えば、企業の設備投資意欲が改善する兆しはないということである。

<急激な長期金利低下は補正予算組成の議論を早める> 第三には、「デフレ的均衡」が「貯蓄超過」と表裏一体を成すとすれば、マクロ経済政策に対する要請は、基本的には、財政出動となる。従って、急激な長期金利低下は補正予算組成に関する議論を早める可能性がある(=統一地方選に絡ん で議論が徐々に活発化する可能性がある)とみておくべきであろう。その一方で 、金融の量的緩和追加に対する圧力は短期的には低下するであろう。財務省は、 引き続き、ベースマネー前年比の低下を問題視するスタンスにあるが、ここまで 金利水準が低下した状況では、輪番オペの追加拡大を要請しにくい。財務省とすれば、補正予算の議論が高まったところで日銀に輪番オペの追加を迫ることになるとみられる。補正予算と同時的な輪番増額に関しては、福井新総裁も基本的には抵抗しないものとみている。これは、武藤氏がインフレターゲット導入に否定的なスタンスを採ること、との取引である。ただ、福井氏の本来のスタンスは輪番増額反対である。波乱はなかろうが、福井氏が輪番増額に応じない可能性はゼロではない。

<債券市場暴落のリスクが見え始めている> 第四には、「デフレ的な均衡」は持続可能ではない。日本経済の復活がない限り 、財政赤字が国内貯蓄によってはファイナンスできず、債券市場が暴落する、という結末が訪れるものと予想される。市場は合理的ではない。そうしたリスクがみえ始めているにもかかわらず、国債を買いつづけているからである。金融機関 は、将来、そのバランスシートが大きく毀損されるリスクを蓄積していると言えよう。債券暴落による金融システム不安を避ける手段として、インフレ策を唱える向きもあるが、これはワークしない。なぜなら、インフレ政策は資本流出を招く可能性が高いからである。短期的な視野を背景にした国債バブルは、日本経済の安定を損なっていることに留意すべきである。経済政策運営は、可能な限り早い段階でこのデフレ的均衡を打ち破ることに徹するべきである。そして、王道は 、経済構造改革である。

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