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フセイン亡命に期待 3方向から同時侵攻 毎日新聞
投稿者 j.Bush 日時 2003 年 1 月 04 日 23:41:07:

イラク周辺への米軍増派の動きが本格化する中で、ブッシュ米大統領は3日、「我々の準備はできている」と語り、フセイン政権に最大限の圧力をかけた。対イラク戦で米政府が想定する兵員規模は20〜25万人といわれ、その約半数が月末までに集結する見通しだ。大量破壊兵器開発をめぐる査察の行方はなお不透明だが、米政府の戦争計画は大詰めの段階に入っている。91年の湾岸戦争と比べながら、そのシナリオを探った。

 ◆前線基地は首都や大統領の故郷を包囲

 20〜25万人の投入計画は、イラク攻撃を直接指揮するフランクス米中東軍司令官の提案を大筋で受け入れたもので、湾岸戦争当時の兵力のほぼ半分にあたる。しかし、国防総省の文民幹部の間にはアフガニスタンでの対テロ戦争を参考に、もっと小規模の兵力による迅速な作戦行動を支持する意見が根強い。

 このため軍事作戦のシナリオはなお流動的だが、米シンクタンクのレポートやメディアの報道を総合すると、想定されるイラク攻撃は、米部隊の展開が整わない時点でも着手される。

 レーダーに捕捉されにくいB2爆撃機やF117戦闘機、巡航ミサイル「トマホーク」による集中的な空爆で攻撃を始め、ほぼ同時に南、北、西の3方向から地上部隊がイラク領内に侵攻、首都バグダッドやフセイン大統領の故郷ティクリットを包囲する形で前線基地を築く。

 湾岸戦争当時、全体の9%程度だった精密誘導弾の比率は、その後の「軍事革命」(RMA)で6割以上に増えた。米軍は初期の空爆をバグダッド周辺の共和国防衛隊施設など「フセイン体制を支える標的」に絞って1週間から10日ほどで終了させる意向という。計40日余りの空爆を続けた湾岸戦争の教訓から、都市機能の破壊は極力控え、「フセイン後」の復興に備える方針だ。

 ◆幹部も寝返る?

 イラク西部に入る米軍は空挺部隊が中心とみられる。イラク軍のスカッドミサイルや化学・生物兵器を搭載した無人機によるイスラエル攻撃を阻止するのが主目的だ。

 スカッドの配備場所を特定するため特殊部隊も投入される。北部のクルド人支配地域は最も展開が容易で、フセイン大統領を追い込むために早期のティクリット制圧を視野に入れている。

 南部は米英軍が港湾都市バスラ周辺に展開し、反体制のイスラム教シーア派勢力との連携を図る構えだ。3方向から入る地上部隊は計6〜8万人(ワシントン・タイムズ紙)と予想される。

 戦争準備は着々と進んでいるが、米政府は開戦前にフセイン大統領が亡命によって政権の座を去るシナリオを第一に期待している。それが無理でも、初期の空爆と地上部隊展開の段階でイラク軍の大勢は戦闘意欲を失い、司令官クラスの幹部が大量に「寝返る」と米情報当局は予測する。

 ◆懸念は「焦土戦術」→市街戦

 米軍が懸念するのは、フセイン大統領が油田の破壊など「焦土戦術」で抵抗を続け、バグダッドでの市街戦を余儀なくされるケースだ。この場合、米兵だけでなくイラク市民多数が犠牲になる恐れがあり、米政府としては首都決戦はできれば回避したいところだ。

 少人数の特殊部隊が作戦を主導したアフガンの対テロ戦争の経験から、国防総省の一部にはハイテク空爆を駆使して5万人程度の小規模兵力で速攻をかける作戦案がくすぶっている。20〜25万人の兵力を想定するフランクス司令官ら現場の制服組に対しては、「軍の規模にこだわる古典的なやり方」との批判が少なくない。

 しかし、米ブルッキングス研究所(ワシントン)のケネス・ポラック上級研究員(中東政策)は「空爆中心の小規模兵力の戦争計画は、深刻なリスクと戦闘の長期化を招きかねない。(相当な規模の地上軍を投入しないと)『フセイン後』の混乱も抑えられない」と論文で指摘、大規模な地上軍の展開でフセイン大統領に圧力をかける必要性を強調している。 【ワシントン河野俊史】

◇月末には10万人で包囲

 ペルシャ湾岸諸国をはじめ広い意味でのイラク周辺には、現時点で約6万人の米軍が展開している。昨年末にラムズフェルド国防長官が署名した命令により、1カ月程度で約5万人が増派されるとの見方が強い。武力行使の有無が焦点となる今月末ごろには、10万人以上の兵力がイラクを包囲していることになる。

 増減が最も分かりやすい空母機動部隊の場合、現在はコンステレーションがペルシャ湾、ハリー・トルーマンが地中海にいる。増派は2隻で、米国に戻ったばかりのジョージ・ワシントンと、オーストラリアにいるエイブラハム・リンカーンか横須賀のキティホークのどちらか。これで空母4隻となれば、艦載機数は約300機にもなる。

 陸軍では第3歩兵師団(約1万5000人)が総動員される。同師団を構成する3旅団は交代でクウェートや米本土の砂漠地帯で訓練を重ねてきた。現在、クウェートにいる1旅団4000人に増派の1万1000人が合流する。在クウェートの兵力は計2万3000人となる。

 陸軍第101空挺師団や第1海兵遠征軍(海兵師団、海兵航空団など4万5000人で構成)の一部も増派される。出航準備中の揚陸強襲艦2隻は、それぞれ海兵隊員2000人以上を運び、上陸作戦も敢行できる。

 空挺部隊や海兵隊の特長は機動力だ。パラシュート降下やヘリコプターでイラクの内陸部に投入され、迅速に標的に迫る作戦行動が可能だ。短期決戦でフセイン政権の転覆を目指す場合、極めて重要な陸上戦力になる。

 空軍は攻撃機や爆撃機、偵察機などが増派予定と伝えられるが、正確な機数などは不明。ペルシャ湾岸諸国を中心に配備済みの戦闘機や攻撃機は、既に200機以上と報じられている。 【ワシントン中島哲夫】

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